Oracle® Solaris 11 セキュリティー開発者ガイド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

GSS-API クライアント例の実行

次に、gss-client 例のコマンド行の書式を示します。

gss-client [–port port] [–d] [–mech mech] host service-name [–f] msg
  • port – host で指定されたリモートマシンへの接続を確立するためのポート番号です。

  • –d フラグ – サーバーへのセキュリティー資格の委託を可能にします。具体的には、deleg-flag 変数が GSS-API 値 GSS_C_DELEG_FLAG に設定されます。d フラグが設定されていない場合、deleg-flag は 0 に設定されます。

  • mech – Kerberos v5 など、使用するセキュリティーメカニズムの名前です。メカニズムが指定されていない場合、GSS-API はデフォルトのメカニズムを使用します。

  • host – サーバーの名前です。

  • service-name – クライアントが要求するネットワークサービスの名前です。そのようなサービスの一般的な例として、telnetftplogin などが挙げられます。

  • msg – 保護されたデータとしてサーバーに送信される文字列です。–f オプションが指定されている場合、msg は文字列を読み取るべきファイル名です。

次に、クライアントアプリケーションプログラムの一般的なコマンド行の例を示します。

% gss-client -port 8080 -d -mech kerberos_v5 erebos.eng nfs "ls"

次の例では、メカニズム、ポート、および委託が指定されていません。

% gss-client erebos.eng nfs "ls"