拡張アカウンティング (exacct) は Oracle Solaris オペレーティングシステムのためのアカウンティングフレームワークであり、従来の SVR4 アカウンティングメカニズムによって提供される機能に追加機能を提供します。従来の SVR4 アカウンティングにはこれらの欠点があります。
従来のアカウンティングによって収集されたデータは変更できません。
統計 SVR4 アカウンティング収集のタイプまたは数量は各アプリケーション用にカスタマイズできません。従来のアカウンティングが収集するデータへの変更は、アカウンティングファイルを使用する既存のすべてのアプリケーションで機能しません。
SVR4 のアカウンティングメカニズムはオープンではありません。
アプリケーションは独自のデータをシステムアカウンティングのデータストリームに埋め込むことができません。
従来のアカウンティングメカニズムにはアグリゲーション機能がありません。
Oracle Solaris オペレーティングシステムは、存在する各プロセスについて個々のレコードを書き込みます。一連のアカウンティングレコードをより高いレベルの集合体にグループ化する機能がありません。
exacct フレームワークは従来のアカウンティングの制約に対処し、アカウンティングデータ収集のための構成可能でオープンかつ拡張性のあるフレームワークを提供します。
収集されるデータは exacct API を使用して構成できます。
アプリケーションはシステムアカウンティングファイル内に独自のデータを埋め込むことも、独自のカスタムアカウンティングファイルを作成して操作することもできます。
従来のアカウンティングメカニズムのデータアグリゲーション機能の欠如は、タスクおよびプロジェクトが対処します。タスクは作業の単位であるプロセスのセットを識別します。プロジェクトを使用すると、一連のユーザーによって実行されるプロセスをより高いレベルのエンティティーに集約できます。タスクおよびプロジェクトの詳細については、project(4) のマニュアルページを参照してください。
拡張アカウンティングのより広範な概要については、Oracle Solaris 11.3 でのリソースの管理 の 第 4 章, 拡張アカウンティングについてを参照してください。