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リソース管理および Oracle® Solaris ゾーン開発者ガイド

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更新: 2016 年 11 月
 
 

動的リソースプールの制約および目標

libpool ライブラリは、プール機能で管理されるさまざまなエンティティーに使用できるプロパティーを定義します。各プロパティーは次のカテゴリに分類されます。

構成の制約

制約はプロパティーの境界を定義します。一般的な制約は、libpool 構成内で指定される最大割り当ておよび最小割り当てです。

目標

目標は、現在の構成のリソース割り当てを変更して、確立される制約を監視する新しい構成の候補を生成します。目標には次のカテゴリがあります。

作業負荷に依存する目標

作業負荷に依存する目標は、作業負荷によって課される条件に応じて変化します。作業負荷に依存する目標の例は、使用率の目標です。

作業負荷に依存しない目標

作業負荷に依存しない目標は、作業負荷によって課される条件に応じて変化しません。作業負荷に依存しない目標の例は、CPU ローカリティーの目標です。

目標には、目標の重要度を示す接頭辞をオプションで指定できます。目標にこの接頭辞 (0 から INT64_MAX までの整数) が乗算され、目標の重要性が決定されます。

使用例については、Oracle Solaris 11.3 でのリソースの管理 の 構成の制約を設定する方法およびOracle Solaris 11.3 でのリソースの管理 の 構成の目標を定義する方法を参照してください。

システムプロパティー

system.bind-default (書き込み可能なブール値)

指定されたプールが /etc/project に見つからない場合、pool.default プロパティーを TRUE に設定してプールにバインドしてください。

system.comment (書き込み可能な文字列)

システムのユーザー説明。構成が poolcfg ユーティリティーによって開始される場合を除き、デフォルトのプールコマンドによって system.comment が使用されることはありません。この場合、システムはその構成用に system.comment プロパティー内の通知メッセージを配置します。

system.name (書き込み可能な文字列)

構成のユーザー名。

system.version (読み取り専用の整数)

この構成を操作するのに必要な libpool のバージョン。

プールのプロパティー

pool.defaultpool.sys_id を除くプールのプロパティーはすべて書き込み可能です。

pool.active (書き込み可能なブール値)

TRUE の場合、このプールをアクティブとしてマークします。

pool.comment (書き込み可能な文字列)

プールのユーザー説明。

pool.default (読み取り専用のブール値)

TRUE の場合、このプールをデフォルトのプールとしてマークします。system.bind-default プロパティーを参照してください。

pool.importance (書き込み可能な整数)

このプールの相対的な重要性。リソースの競合が発生した場合の解決に使用されます。

pool.name (書き込み可能な文字列)

プールのユーザー名。setproject(3PROJECT) は、project(4) データベース内で project.pool プロジェクト属性の値として pool.name を使用します。

pool.scheduler (書き込み可能な文字列)

このプールのコンシューマがバインドされるスケジューラクラス。このプロパティーはオプションであり、指定されていない場合、このプールのコンシューマのスケジューラバインディングは影響を受けません。個々のスケジューリングクラスの特性については、priocntl(1) を参照してください。スケジューラクラスには次が含まれます。

  • リアルタイムスケジューラの RT

  • 時分割スケジューラの TS

  • 対話型スケジューラの IA

  • 公平配分スケジューラの FSS

  • 固定優先度スケジューラの FX

pool.sys_id (読み取り専用の整数)

これはシステムによって割り当てられるプール ID です。

プロセッサセットのプロパティー

pset.comment (書き込み可能な文字列)

リソースのユーザー説明。

pset.default (読み取り専用のブール値)

デフォルトのプロセッサセットを識別します。

pset.load (読み取り専用の符号なし整数)

このプロセッサセットの負荷。もっとも低い値は 0 です。値は、システム実行キューにあるジョブの数によって測定されるセット上の負荷に応じて、直線的に増加します。

pset.max (書き込み可能な符号なし整数)

このプロセッサセットで許可される CPU の最大数。

pset.min (書き込み可能な符号なし整数)

このプロセッサセットで許可される CPU の最小数。

pset.name (書き込み可能な文字列)

リソースのユーザー名。

pset.size (読み取り専用の符号なし整数)

このプロセッサセット内の現在の CPU の数。

pset.sys_id (読み取り専用の整数)

システムによって割り当てられるプロセッサセット ID。

pset.type (読み取り専用文字列)

リソースタイプの名前を指定します。すべてのプロセッサセットの値が pset です。

pset.units (読み取り専用文字列)

サイズに関するプロパティーの意味を識別します。すべてのプロセッサセットの値が population です。

cpu.comment (書き込み可能な文字列)

CPU のユーザー説明。

pset.resmin

pset.policy == minmax (書き込み可能な符号なし整数) の場合

プロセッサセットの CPU の最小数。

pset.policy == assigned (読み取り専用符号なし整数) の場合

割り当てられている CPU、コア、またはソケットの数。

pset.resmax

pset.policy == minmax (書き込み可能な符号なし整数) の場合

プロセッサセットの CPU の最大数。

pset.policy == assigned (読み取り専用符号なし整数) の場合

割り当てられている CPU、コア、またはソケットの数。

pset.ressize (読み取り専用文字列)

プロセッサセット内の CPU、コア、またはソケットの現在の数。pset.policy == minmax の場合、これは常に CPU の数です。

pset.restype

割り当てられている CPU リソースのタイプ: CPU、コア、またはソケット。pset.policy == minmax の場合、これは常に CPU です。

pset.reslist

割り当てられている CPU、コア、またはソケットの ID。pset.policy == minmax の場合、これは常に空白です。

pset.policy

プロセッサセットが量ベースの割り当てと固有の割り当てのどちらを使用しているかに応じて、minmax または assigned になります。