『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』のこのリリースでの変更点

この章では、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』での変更点について説明します。

関連項目:

Oracle Automatic Storage Management 18cでの変更

Oracle Automatic Storage Management 18cでの変更点は、次のとおりです。

新機能

Oracle ASM 18cの新機能は、次のとおりです。

  • 標準冗長性または高冗長性のディスク・グループを、制限付きマウントを使用せずにフレックス・ディスク・グループに変換

    従来のディスク・グループ(Oracle ASM 18cより前に作成されたディスク・グループ)を、制限付きマウント(MOUNTED RESTRICTED)オプションを使用せずに、Oracle ASMフレックス・ディスク・グループに変換できます。

    制限付きマウントを使用しないで変換する前に、仮想割当てメタデータ(VAM)の移行を有効にして完了しておく必要があります。

    関連項目:

  • Cascadeオプションを使用したOracle ASMファイル・グループの削除

    ALTER DISKGROUP ... DROP FILEGROUP SQL文でCASCADEキーワードを使用して、ファイル・グループおよび関連付けられたファイルの削除(コンテンツを含めた削除)を実行できます。

    関連項目:

  • マルチテナントのクローニングに対するOracle ASMフレックス・ディスク・グループのサポート

    マルチテナント・データベースのOracle ASMミラー・クローンを作成できます。Oracle ASMファイル・グループのプロパティ、およびプラガブル・データベースを管理するためのSQL構文が更新されました。

    関連項目:

  • Oracle ASMのその他の拡張

    CONTENT_HARDCHECK.ENABLEDディスク・グループ属性を設定して、データ・コピー操作を実行する際のHardware Assisted Resilient Data (HARD)チェックを有効化または無効化します。

    DISK_REPAIR_TIMEディスク・グループ属性のデフォルト値が、3.6時間(3.6h)から12時間(12h)に変更されました。

    関連項目:

  • メンバー・クラスタのストレージ変換

    ASMCMDコマンドを使用してメンバー・クラスタの構成を管理できます。たとえば、ストレージ方法を、直接Oracle ASMから間接Oracle ASMに変更したり、間接Oracle ASMから直接Oracle ASMに変更したりできます。

    関連項目:

  • ASMCMDのshowversionコマンドおよびshowpatchesコマンドに対する変更

    ASMCMDのshowversionコマンドとshowpatchesコマンドに、追加のオプションが提供されました。

    関連項目:

    Oracle ASMインスタンスを管理するためのASMCMDコマンドの詳細は、「ASMCMDインスタンス管理コマンド」

非推奨となった機能

Oracle ASM 18cで非推奨となった機能は、次のとおりです。

  • Oracle Database18c以上では、リーフ・ノードはOracle Flex Clusterアーキテクチャの一部として非推奨になっています。

  • Oracle ASMインテリジェント・データ配置の非推奨

    Oracle ASMインテリジェント・データ配置(IDP)機能は、Oracle ASM 12cリリース2 (12.2)以降非推奨となったため、将来のリリースでサポート対象外になる予定です。

    注意:

    仮想割当てメタデータ(VAM)の移行が有効になっている場合、IDPはサポートされません。

サポート対象外機能

Oracle ASMリリース18cでサポートされなくなった機能は、次のとおりです。

  • Oracle XDB機能のサポートの終了

    Oracle XDBには、Oracle Databaseリリース18c、バージョン18.1でサポート対象外になった機能があります。

  • STANDBY_ARCHIVE_DESTのサポートの終了

    STANDBY_ARCHIVE_DEST初期化パラメータは、Oracle Databaseリリース18cでサポートが終了しました。

関連項目:

Oracle ASM 18c用のOracle ACFSおよびOracle ADVMでの変更点

ここでは、Oracle Automatic Storage Management 18cのOracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)およびOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)への変更点について説明します。

新機能

Oracle ASM 18cのOracle ACFSおよびOracle ADVMの新機能は、次のとおりです。

  • Oracle ACFSレプリケーションのための拡張

    Oracle ACFSレプリケーションには、レプリケーション・ロール・リバーサル機能、およびレプリケーションに関与するストレージ・ロケーションとしてのOracle ACFSスナップショットの指定が用意されています。Oracle ACFSレプリケーションには、元のプライマリ・ロケーションとスタンバイ・ロケーションのロールの入れ替えを可能にする、レプリケーションのロール・リバーサル機能が用意されています。acfsutil repl reverseコマンドを使用して、元のプライマリを新しいスタンバイに変更し、元のスタンバイを新しいプライマリに変更できます。

    ロール・リバーサル機能は、レプリケーションを拡張して追加のディザスタ・リカバリ機能を提供します。Oracle ACFSスナップショットをレプリケーションのプライマリ・ロケーションまたはスタンバイ・ロケーションとして指定することにより、マウントされたファイル・システム、またはマウントされたファイル・システムのスナップショットのいずれかをレプリケートすることを選択できます。

    データベースの障害リカバリには、Oracle Data GuardおよびOracle Golden Gateをお薦めします。Oracle ASM18cおよびOracle ASM12cリリース2では、Oracle Standard EditionとともにOracle ACFSレプリケーションを使用して、障害時リカバリや、テスト環境および開発環境の定期的なリフレッシュが可能になります。

  • Oracle ACFSファイル・システムのサイズの縮小

    acfsutil sizeコマンドが、アクションを完了するために内部でユーザー・データやメタデータを移動する必要があるかどうかに関係なく、このコマンドを使用してファイル・システムのサイズを縮小できます。

  • メンバー・クラスタ用のOracle ACFSリモート・サービス

    ローカル・ストレージが接続されているOracleメンバー・クラスタのサポートに加え、Oracle ACFSは、ローカル・ストレージが接続されていないメンバー・クラスタ(間接ストレージ・メンバー・クラスタ)上のネイティブOracle ACFS機能に対するOracle ACFSリモート・サービスを提供します。Oracleドメイン・サービス・クラスタ(DSC)でOracle ACFSのデプロイメントを利用することにより、Oracle ACFSリモート・サービスをOracleアプリケーション・クラスタとOracle Databaseメンバー・クラスタの両方に使用して、柔軟でファイル・システムをベースとしたアプリケーションおよびデータベースのデプロイメントを可能にできます。NFSベースのエクスポートとは異なり、Oracle ACFSリモート・サービスは、宛先メンバー・クラスタでのレプリケーション、スナップショット、およびタグ付けなどの高度なOracle ACFS機能を完全にサポートします。

  • Oracle ACFSストレージ使用状況に関する追加情報の表示

    acfsutil info storageコマンドを使用して、Oracle ASMディスク・グループ内の領域がOracle ASM、Oracle ACFS、およびOracle ADVMの各コンポーネントによってどのように使用されているかを示す、プラットフォームに依存しないビューを表示できます。

  • Oracle ACFSスナップショット・コマンドの機能拡張

    Oracle ACFSスナップショットの管理を向上させるために、Oracle ACFSのacfsutilコマンドが更新されました。

    • acfsutil snap linkコマンドを使用して、スナップショット・リンクを作成または削除できます。スナップショット・リンクは、スナップショットが作成されるデフォルトの場所である.ACFS/snapsディレクトリを含まない代替パスを使用して、スナップショットのコンテンツへのアクセスを提供します。

    • acfsutil snap dup applyコマンドには、生成されたバックアップ・スナップショットの名前を指定するための—Bオプションが用意されています。

  • Oracle ACFSファイル・システムでの変更の一時的なフリーズ

    acfsutil freezeコマンドとacfsutil thawコマンドを使用して、Oracle ACFSファイル・システムでの変更アクティビティを一時的に停止および再開できます。acfsutil freezeコマンドを使用することにより、アプリケーションを停止せずに、様々なスナップショットでPoint-in-Timeイメージを作成できます。ノード間通信により、すべてのノードでフリーズ操作が確実に実行されます。フリーズ中、各ノードは、指定したファイル・システムでのすべての変更操作を停止し、ユーザー・データとメタデータをフラッシュし、データをディスクにコミットし、それらの操作が完了すると確認応答を送信します。

  • Oracle ACFS診断コマンドの機能拡張

    Oracle ACFSの診断管理を改善するために、acfsutil metaなどのOracle ACFS診断コマンドが更新されました。

Oracle Automatic Storage Management 12cリリース2 (12.2.0.1)での変更点

Oracle Automatic Storage Management 12cリリース2 (12.2.0.1)での変更点は、次のとおりです。

新機能

Oracle ASM 12cリリース2 (12.2.0.1)の新機能は、次のとおりです。

  • Oracle ASMフレックス・ディスク・グループ

    Oracle ASMでは、Oracle ASMフレックス・ディスク・グループおよび拡張ディスク・グループを使用したデータベース指向のストレージ管理を提供します。Oracle ASMフレックス・ディスク・グループ、拡張ディスク・グループおよびファイル・グループの詳細は、「Oracle ASMフレックス・ディスク・グループの管理」を参照してください。

  • Oracle ASMファイル・グループの優先されるリバランス

    Oracle ASMファイル・グループには、PRIORITYプロパティを使用してリバランスに優先度レベルを設定する機能があります。

    Oracle ASMファイル・グループ・プロパティの詳細は、「Oracle ASMファイル・グループのプロパティについて」を参照してください。

  • Oracle ASMによる拡張クラスタでの優先読取りのサポート

    Oracle Extended Clusterは、特殊用途のOracle Flex Clusterで、物理的に切り離された複数の場所に広がるノードで構成されます。Oracle Flex Clusterは、スケーラブルなクラスタであり、データベースまたはアプリケーション機能のための特殊なロールをサーバーに割り当てることができます。

    Oracle Extended Clusterでは、PREFERRED_READ.ENABLEDディスク・グループ属性によって優先読取り機能をディスク・グループに対して有効にするかどうかを制御します。優先読取り機能が有効である場合、この機能により、インスタンスでは自身と同じサイトにあるディスクを特定し、そこから読み取ることができるため、パフォーマンスが向上します。PREFERRED_READ.ENABLEDディスク・グループ属性の詳細は、「PREFERRED_READ.ENABLED」を参照してください。

  • Oracle ASMによる4Kセクター・サイズの拡張サポート

    この機能には、新しいディスク・グループ属性LOGICAL_SECTOR_SIZEが用意されています。この属性は、ディスク・グループに追加されているディスクから見積もられるサイズではなく、ディスク・グループの論理セクター・サイズを設定します。この値は、ディスク・グループで受け入れられる最小許容I/Oを指定し、ディスク・グループに属することができるディスクの種類を制限することもできます。新しい列LOGICAL_SECTOR_SIZEV$ASM_DISKGROUPビューおよびV$ASM_DISKビューに挿入されています。この列は、ディスク・グループまたはディスクの論理セクター・サイズの値(バイト)を表します。

    4Kセクター・サイズに関する拡張サポートの詳細は、「論理セクター・サイズと物理セクター・サイズの指定」を参照してください。

  • Oracle IOServer

    Oracle IOServer (IOS)インスタンスは、Oracle ASM管理対象ディスクに接続できないOracleメンバー・クラスタのノード上のOracle DatabaseインスタンスにOracle ASMファイル・アクセスを提供します。

    リモートOracle IOServerおよびOracle Flex ASMの詳細は、「Oracle Flex ASMの管理」を参照してください。

  • Oracle ASMフィルタ・ドライバのインストールおよび構成に対する更新

    Oracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)のインストールおよび構成は、Oracle Grid Infrastructureのインストール時に自動プロセスとして有効にできるようになりました。

    Oracle ASMFDは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)からSolarisシステムで使用できます。

    Oracle ASMFDの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」を参照してください。

非推奨となった機能

Oracle ASM 12cリリース2 (12.2.0.1)で非推奨となった機能は、次のとおりです。

  • Oracle ASMインテリジェント・データ配置の非推奨

    Oracle ASMインテリジェント・データ配置(IDP)機能は、Oracle ASM 12cリリース2 (12.2)で非推奨となったので、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。

  • ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータの非推奨

    ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータは、Oracle ASM 12cリリース2 (12.2)で非推奨となったので、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。

    Oracle ASM 12cリリース2 (12.2)では、優先読取りの障害グループの指定が自動的に行われるため、ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータを使用する必要はなくなりました。Oracle ASM 12cリリース2以降、PREFERRED_READ.ENABLEDディスク・グループ属性によって優先読取り機能を有効にするかどうかを制御します。

    ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータの詳細は、「ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS」を参照してください。PREFERRED_READ.ENABLEDディスク・グループ属性の詳細は、「PREFERRED_READ.ENABLED」を参照してください。

Oracle ASM 12cリリース2 (12.2.0.1)用のOracle ACFSおよびOracle ADVMでの変更点

ここでは、Oracle ASM 12cリリース2 (12.2.0.1)用のOracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイルシステム(Oracle ACFS)およびOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)への変更点について説明します。

新機能

Oracle ASM 12cリリース2 (12.2.0.1)のOracle ACFSおよびOracle ADVMの新機能は、次のとおりです。

  • Oracle ACFSスナップショットベースのレプリケーション

    Oracle ACFSスナップショットベースのレプリケーションでは、プライマリ・ファイルシステムの連続するスナップショット間の差異を標準のsshプロトコルを使用してスタンバイ・ファイルシステムに転送します。

    Oracle ACFSスナップショットベースのレプリケーションの概要は、「Oracle ACFSレプリケーション」を参照してください。Oracle ACFSレプリケーション・コマンドの詳細は、「レプリケーション用のOracle ACFSコマンドライン・ツール」を参照してください。

    スナップショットベースのレプリケーションへの既存のOracle ACFSレプリケーション環境の変換の詳細は、「Oracle ACFSスナップショットベースのレプリケーションの構成」を参照してください。

    注意:

    Oracle Grid Infrastructureリリース1 (12.1)で使用可能な以前のOracle ACFSレプリケーション・システムの詳細は、Databaseオンライン・ドキュメント12cリリース1 (12.1)のライブラリの『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

  • Oracle ACFSスナップショットの機能拡張

    Oracle ACFSスナップショットの拡張機能には、スナップショット複製を作成および管理するためのacfsutilオペレーティング・システム・コマンドが組み込まれています。追加のコマンドでは、スナップショットについて再マスタリング、名前変更および割当て制限の設定がサポートされます。

    Oracle ACFSスナップショットの詳細は、「Oracle ACFSスナップショットについて」を参照してください。Oracle ACFSスナップショットを管理するacfsutilコマンドの詳細は、「スナップショット用のOracle ACFSコマンドライン・ツール」を参照してください。

  • Oracle ACFS圧縮

    Oracle ACFSには、acfsutil compressコマンドを使用したファイル・システム圧縮機能が用意されています。

    注意:

    Oracle ACFS圧縮は、Oracle Databaseファイルではサポートされません。データベース・ファイルを保持することを目的としているOracle ACFSファイル・システムは、Oracle ACFS圧縮を使用して圧縮しないでください。

    Oracle ACFS圧縮の詳細は、「Oracle ACFS圧縮」を参照してください。

  • Oracle ACFSデフラガ

    スナップショットまたはファイルシステムのベースとストレージを共有するデータベースは、アクティブなオンライン・トランザクション処理(OLTP)のワークロード下で断片化されていく可能性があります。この断片化により、順次スキャンにおいてボリューム内のデータの場所が不連続になることがあります。Oracle ACFSでは、このようなファイルをバックグラウンドで自動的にデフラグします。断片化はacfsutil defrag dirおよびfileコマンドによってレポートされますが、acfsutil info fileコマンドを使用して表示することもできます。また、自動デフラグの実行が速さに欠ける場合に、acfsutil defrag dirおよびfileコマンドを使用すると、ファイルのオンデマンド・デフラグが可能になります。デフラグは、Oracle ACFS圧縮が有効になっているファイルシステムにデータベースのデータファイルが存在する場合にも必要になることがあります。

    Oracle ACFS上のデータベース・ファイルの詳細は、Oracle ACFSおよびデータベースのデータ・ファイルを参照してください。acfsutil defragコマンドおよびacfsutil infoコマンドの詳細は、「Oracle ACFSコマンドライン・ユーティリティ」を参照してください。

  • Oracle ACFSによる4Kセクターのサポート

    Oracle ACFSでは、4Kの倍数の論理セクター・サイズのI/Oリクエストがサポートされ、512バイトの論理セクター・サイズのI/Oリクエストも引き続きサポートされます。i 4096オプションは、WindowsのacfsformatコマンドおよびAIX、LinuxおよびSolarisの各環境のmkfsコマンドで指定します。

    LinuxのOracle ACFS mkfsコマンドの詳細は、「mkfs」を参照してください。Oracle ACFS acfsformatコマンドの詳細は、「acfsformat」を参照してください。

  • Oracle ACFS自動サイズ変更

    Oracle ACFSでは、ファイルシステムの使用可能な空き領域が指定された量を下回った場合に、Oracle ACFSファイルシステムが自動的に拡大される増分を指定できるようになるacfsutil sizeコマンドで、自動サイズ変更オプションを指定できます。自動サイズ変更オプションの使用時に許容される最大サイズを指定するオプションもあります。acfsutil info fsコマンドの出力には、自動サイズ変更の増分量および最大量が表示されます。

    acfsutil sizeコマンドの詳細は、「acfsutil size」を参照してください。

  • Oracle ACFSメタデータ・アクセラレーション

    Oracle ACFSでは、アクセラレータ・メタデータ・ストレージがサポートされます。このサポートにより、エクステント・メタデータ、ストレージ・ビットマップ、ボリューム・ログ、アクセラレータ・ストレージに配置される一部のスナップショット・メタデータを含む、多くの重要なOracle ACFSメタデータ構造が使用可能になります。

    アクセラレータ・ボリュームは、mkfsコマンドの-aオプションを使用してLinux環境に作成できます。-aオプションを使用するには、COMPATIBLE.ADVMの値が12.2以上である必要があります。

    メタデータ・ストレージの詳細は、「Oracle ACFSアクセラレータ・ボリューム」を参照してください。mkfsコマンドによるアクセラレータ・ストレージの指定の詳細は、「mkfs」を参照してください。アクセラレータ・ストレージに関する情報の表示に使用できるコマンドは、「acfsutil info file」および「acfsutil info fs」を参照してください。

  • Oracle ACFS NAS Maximum Availability eXtensions

    Oracle ACFSでは、Oracle ACFS NAS Maximum Availability eXtensions (Oracle ACFS NAS MAX)によって高可用性共通インターネット・ファイルシステム(HACIFS)に拡張機能を提供しています。

    詳細は、「Oracle ACFS NAS Maximum Availability eXtensions」を参照してください。

  • ファイル・コンテンツ・データ収集のためのOracle ACFSプラグイン

    Oracle ACFSプラグインでは、ファイル・コンテンツ・データ収集がサポートされます。ポーリングベースの取得と間隔ベースの取得がいずれも、ファイル・コンテンツ・データ収集でサポートされます。

    Oracle ACFSプラグインおよびacfsfileid_lookup APIの詳細は、「Oracle ACFSプラグインの汎用アプリケーション・プログラミング・インタフェース」を参照してください。

  • Oracle ACFS疎ファイル

    Oracle ACFSでは、疎ファイルがサポートされます。Oracle ACFS疎ファイルは、NFSサーバーおよび関連付けられたOracle ACFSファイル・システムによって、一般に適切な順序で受信されなかったNFSクライアント書込み操作に大きな利点を与えます。

    通常、アプリケーションがファイルの終端を越えて書き込む場合、ストレージが割り当てられ、古いファイルの終端を越えたファイルの領域および新しい書込みの先頭にゼロが挿入されます。この機能を使用すると、ゼロが挿入されるのではなく、ファイルにホールが残るため、NFSパフォーマンスにも、このタイプの書込みを意図的に実行するその他のアプリケーションのパフォーマンスおよびディスク使用率にも有益です。また、この機能には、仮想マシンの一部のイメージ・ファイルなど、本質的に疎である(つまり、大量の未使用領域がある)ファイルにとってストレージの節約という利点もあります。ホールが読み取られると、Oracle ACFSでは、ゼロに対してストレージを割り当てるのではなく、ファイル内のホールをメモリー内のゼロで埋めます。

    この機能を使用するには、COMPATIBLE.ADVMディスク・グループ属性を12.2以上に設定する必要があります。

    Oracle ACFSストレージ管理の概要は、「Oracle ACFSの概要」を参照してください。

  • Oracle ACFS修正機能

    Oracle ACFSには、メタデータまたはファイル・データにおける不整合のチェックおよびレポートを行うacfsutil scrubコマンドによる修正機能があります。

    acfsutil scrubコマンドの詳細は、「Oracle ACFSコマンドライン・ユーティリティ」を参照してください。

  • Oracle ACFSループバック機能

    Oracle ACFSでは、Linuxオペレーティング・システムでループバック機能がサポートされているため、Oracle ACFSファイルにデバイスとしてアクセスできます。

    Oracle ACFSループバックのサポートの詳細は、「Oracle ACFSループバックのサポート」を参照してください。

  • Oracle ACFS診断コマンド

    Oracle ACFSには、診断のための様々なacfsutilコマンドが用意されています。これらのコマンドは、Oracleサポートが分析のために診断データの生成を要求した場合にのみ実行するためのものです。

    診断コマンドの詳細は、「Oracle ACFS診断コマンド」を参照してください。

Oracle Automatic Storage Management 12cリリース1 (12.1.0.2)での変更点

Oracle Automatic Storage Management 12cリリース1 (12.1.0.2)での変更点は、次のとおりです。

新機能

Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.2)の新機能は、次のとおりです。

  • Oracle ASMフィルタ・ドライバ

    Oracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)は、Oracle ASMディスクのI/Oパスに存在するカーネル・モジュールです。Oracle ASMでは、フィルタ・ドライバによりOracle ASMディスクへの書込みI/Oリクエストが検証されます。

    Oracle ASMフィルタ・ドライバでは、無効なI/Oリクエストは拒否されます。このアクションにより、ディスク・グループ内のディスクおよびファイルの破損を引き起こす可能性のあるOracle ASMディスクの偶発的な上書きがなくなります。たとえば、偶発的な上書きを引き起こす可能性のあるOracle以外のI/Oは、Oracle ASMフィルタ・ドライバによってすべて除外されます。

    Oracle ASMFDの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」を参照してください。

Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.2)用のOracle ACFSおよびOracle ADVMでの変更点

ここでは、Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.2)用のOracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイルシステム(Oracle ACFS)およびOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)への変更点について説明します。

新機能

Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.2)のOracle ACFSおよびOracle ADVMの新機能は、次のとおりです。

  • WindowsでのOracle ACFSによるデータベース・データ・ファイルのサポート

    Windows上のOracle Grid 12cリリース1 (12.1.0.2)のOracle ACFSでは、Oracle Restart(スタンドアロン・サーバー)構成内のデータファイルおよびREDOログ以外のすべてのデータベース・ファイルがサポートされます。Windowsでデータベース・ファイルをサポートするには、COMPATIBLE.ADVM属性を12.1.0.2以上に設定する必要があります。

    Oracle ACFS上のデータベース・ファイルの詳細は、「Oracle ACFSおよびデータベースのデータ・ファイル」を参照してください。

  • Oracle ExadataでのOracle ACFSのサポートおよびOracle ACFSでの汎用ファイルのサポート

    Linux上のOracle Exadataでは、Oracle Grid 12cリリース1 (12.1.0.2)以降のOracle ACFSがサポートされます。Oracle ACFSはデータベース・ファイルだけでなく汎用ファイルもサポートしていますが、データベース・ファイルのサポートではOracle ASMが推奨されます。

    Oracle ACFSは、データベースとともに使用するように、特にデータベースのテストと開発にOracle ACFSスナップショットを活用するように構成できます。ただし、Oracle ACFSには現在、データベース操作を直接ストレージにプッシュする機能はありません。

    Oracle ACFS上のデータベース・ファイルの詳細は、「Oracle ACFSおよびデータベースのデータ・ファイル」を参照してください。

  • Oracle ACFSによる1023スナップショットのサポート

    読取り専用、読取り-書込み、または読取り専用と読取り-書込みの組合せの合計1023のスナップショット・ビューが、各ファイル・システムに対してサポートされています。Oracle ACFSスナップショットの詳細は、「Oracle ACFSスナップショットについて」を参照してください。

  • Oracle ACFSによるOracle Databaseファイル・マッピング・ビューのサポート

    Oracle ACFSは、Oracle ASMデバイス・レベルへのOracle Databaseファイル・マッピング・ビューをサポートしています。Oracle ACFSに関連するファイル・マッピング・ビューの詳細は、「Oracle ACFSによるOracle Databaseファイル・マッピング・ビューのサポート」を参照してください。

  • Oracle ACFS暗号化でのOracle Key Vaultのサポート

    Oracle ACFS暗号化では、Oracle Key Vaultをキー・ストアとしてサポートしています。Oracle ACFS暗号化でこの機能を使用する方法の詳細は、「Oracle ACFS暗号化」を参照してください。

    関連項目:

    Oracle Key Vaultの詳細は、『Oracle Key Vault管理者ガイド』

Oracle Automatic Storage Management 12cリリース1 (12.1.0.1)での変更点

Oracle Automatic Storage Management 12cリリース1 (12.1.0.1)での変更点は、次のとおりです。

新機能

Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.1)の新機能は、次のとおりです。

  • 一般的なOracle ASMの拡張

    この機能は、次のようなOracle ASMへの一般的な拡張を提供します。

    • 物理メタデータ・レプリケーション・ポイントの修正されたバージョン

      Oracle ASMでは、各ディスク内のディスク・ヘッダーおよび割当て表など、物理的に指定されたメタデータをレプリケートするようになりました。この拡張によって、Oracle ASMは、不良ディスク・セクターや外部の破損に対して回復しやすくなります。ディスク・グループ属性PHYS_META_REPLICATEDを指定して、ディスク・グループのレプリケーション・ステータスを追跡します。

      PHYS_META_REPLICATED属性の詳細は、「PHYS_META_REPLICATED」を参照してください。

    • 増加された記憶域の制限のサポート

      Oracle ASMでは、現在、511ディスク・グループをサポートしています。現在、Oracle ASMの最大ディスク・サイズは、32ペタバイト(PB)です。

      Oracle ASMのサイズの制限の詳細は、「Oracle ASMストレージの制限」を参照してください。

    • ALTER DISKGROUP文ではREPLACE句が更新されています。

      ディスク・グループ内でのディスクの置換の詳細は、「ディスク・グループ内のディスクの置換」を参照してください。

  • Oracle Flex ASM

    Oracle Flex ASMを使用すると、データベース・サーバーとは異なる物理サーバーでOracle ASMインスタンスを実行できます。多くのデータベース・クライアントをサポートするために、多くのOracle ASMインスタンスをクラスタ化できます。

    この機能によって、すべての記憶域の要件を、ディスク・グループの単一のセットに統合できます。これらのすべてのディスク・グループを、単一のクラスタで実行中のOracle ASMインスタンスの小さいセットで管理できます。

    Oracle Flex ASMは、Oracle Database 12cリリース1(12.1)以上のリリースのみサポートしています。

    詳細は、「Oracle Flex ASMの管理」を参照してください。

  • Oracle ASMのディスク修正

    Oracle ASMのディスク修正は、論理データの破損をチェックし、標準冗長性および高冗長性のディスク・グループで、破損を自動的に修復します。この機能は、本番システムでの通常の入出力(I/O)操作に影響を及ぼさないように設計されます。修正プロセスでは、Oracle ASMミラー・ディスクを使用して、論理的な破損を修復します。ディスク修正では、Oracle ASMリバランスを使用して、I/Oオーバーヘッドを最小限にします。

    修正プロセスは、V$ASM_OPERATIONビューのフィールドで表示できます。

    詳細は、「ディスク・グループの修正」を参照してください。

  • Oracle ASMのディスク再同期の拡張

    ディスク再同期拡張によって、インスタンス障害からの迅速な修復、および再同期のパフォーマンス全体の高速化が可能になります。Oracle ASMのディスク再同期によって、複数のディスクを同時にオンラインにしたり、再同期操作の速度を制御することができます。Oracle ASMのディスク再同期には、再同期の並列性を制御し、パフォーマンスを向上させるための再同期指数があります。ディスク再同期のチェックポイント機能では、プロセスを最初から開始するのではなく、プロセスが中断または停止したポイントから再開するように再同期を有効化することによって、インスタンス障害から迅速に修復できます。

    ディスク再同期の詳細は、「Oracle ASMの高速ミラー再同期」を参照してください。

  • Oracle ASMのリバランスの拡張

    Oracle ASMリバランスの拡張により、リバランス操作のスケーラビリティ、パフォーマンスおよび信頼性が向上します。この機能では、リバランス・プロセスを、単一インスタンス内の複数のディスク・グループで操作するように拡張します。さらに、この機能では、シン・プロビジョニング、ユーザー・データの検証、および改善されたエラー処理のサポートも向上します。

    ディスク・グループのリバランスの詳細は、「ディスク・グループの手動リバランス」および「リバランス操作の調整」を参照してください。

  • ディスク・グループでのOracle ASM共有パスワード・ファイル

    この機能は、Oracle ASMディスク・グループで、Oracle ASM共有パスワード・ファイルのブートストラップの問題に対処するために必要なインフラストラクチャを実装します。この機能は、ディスク・グループにOracle ASM共有パスワード・ファイルを格納するためのブートストラップの問題を解決します。

    ディスク・グループでの共有パスワード・ファイルの詳細は、「ディスク・グループでの共有パスワード・ファイルの管理」を参照してください。ディスク・グループでOracle ASMまたはデータベース・インスタンスのパスワード・ファイルを管理するためのASMCMDコマンドの詳細は、「ASMCMDインスタンス管理コマンド」を参照してください。

    関連項目:

  • WindowsでのOracle ASMファイル・アクセス制御の拡張

    この機能は、WindowsプラットフォームでのOracle ASMファイル・アクセス制御への拡張を提供します。

    Oracle Databaseでは、Oracleホーム・ユーザーの使用がサポートされるようになり、インストール時に指定できます。Oracleホーム・ユーザーは、Oracleホームに関連付けられ、インストール後には変更できません。システム上の異なるOracleホームは、同じOracleホーム・ユーザーの共有や、異なるOracleホーム・ユーザー名の使用が可能です。詳細は、「WindowsでのOracleホーム・ユーザーについて」を参照してください。

    Windows環境の個別のロールにアクセス制御を使用できるようになりました。Oracle Databaseサービスがローカル・システムではなくユーザーとして実行中の場合、Windows上のロールの分離をサポートするために、Oracle ASMアクセス制御機能が有効化されます。以前のリリースでは、すべてのOracleサービスがローカル・システムとして実行されたため、Windowsでのこの機能は無効になりました。

    ユーザーを削除して再作成する必要なく、Oracle ASMユーザーのIDを、あるオペレーティング・システム(OS)ユーザーから別のOSユーザーに変更でき、この場合、ユーザーが所有するすべてのファイルを削除する必要があり、これにより、Oracle ASMユーザーおよびユーザーが所有するファイルの管理性が向上します。

    chgrpchmodおよびchownなどのASMCMDファイル・アクセス制御コマンドを使用して、ファイルが開いている間に、Windowsファイル・アクセス制御を変更できます。

    Oracle ASMファイル・アクセス制御の詳細は、「ディスク・グループのOracle ASMファイル・アクセス制御の管理」を参照してください。Oracle ASMファイル・アクセス制御のASMCMDコマンドの詳細は、「ASMCMDファイル・アクセス制御コマンド」を参照してください。

    関連項目:

    WindowsプラットフォームでのOracleサービスの実行、Windowsユーザー・アカウントの様々なタイプ、およびWindowsプラットフォームでのアクセス制御の詳細は、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。

  • Oracle ASM個別パッチ用のローリング移行フレームワーク

    この機能では、ローリング移行フレームワークが拡張され、Oracle ASMにリリースされた個別パッチをローリング形式で適用します。

    クラスタ化されたOracle ASM 12cリリース1 (12.1)以上の環境でこの機能を使用して、Oracle ASMクラスタまたはストレージにOracle ASMを使用するデータベース・クラスタの全体的な可用性に影響することなく、ノードを一度に1つずつ最新のパッチ・レベルに更新できます。この機能では、操作の停止およびアップグレードの前に、別のOracle ASMインスタンスにデータベースを移行することによって、データベースの可用性が向上します。

    詳細は、「Oracle ASMのローリング・パッチについて」を参照してください。

    関連項目:

    Oracle ASMおよびOracle Grid Infrastructureホームのローリング移行の詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。

  • 更新された鍵管理フレームワーク

    この機能では、鍵管理アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)レイヤーを統合するためのOracleの鍵管理のコマンドを更新します。更新された鍵管理フレームワークは、ウォレット内の鍵との対話を容易にし、鍵の使用方法を説明する新しいキー・メタデータを追加します。

    この機能は、Oracle ASMディスク・グループに資格証明ファイル(ウォレット)を格納するための新しい機能を追加します。Oracle ASMでサポートされるファイル・タイプの詳細は、「Oracle ASMでサポートされるファイルのタイプ」を参照してください。

    関連項目:

    Oracleの鍵管理フレームワークの詳細は、Oracle Database Advanced Securityガイドを参照してください。

  • Oracle Enterprise Manager

    Oracle Enterprise Managerは、Oracle Automatic Storage Managementを管理するために、Enterprise Manager Database Controlを置き換えます。詳細は、「Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMの管理」を参照してください。

非推奨となった機能

Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.1)で非推奨となった機能は、次のとおりです。

  • 1文字SRVCTL CLIオプションの将来のリリースでの非推奨

    すべてのSRVCTLコマンドは拡張され、1文字のオプションではなく、より意味のある、ユーザーにわかりやすい、キーワード・スタイルのオプションを受け入れるようになりました。このリリースで追加されたすべての新しいSRVCTLコマンドライン・インタフェース・オプションでは、キーワード・スタイルのオプションのみをサポートし、1文字に相当するオプションはありません。以前のリリースで存在した1文字のキーワード・オプションを使用した以前のスタイルは、完全にサポートたままです。将来のリリースでは、1文字のオプションはサポートされなくなり、お客様は、キーワード・スタイルのコマンド・オプションに適応するようにスクリプトを変更できます。

サポート対象外機能

Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.1)でサポート対象外となった機能は、次のとおりです。

  • Oracle Databaseおよび関連テクノロジのRAW (ブロック)ストレージ・デバイスのサポート終了

    Oracle Database 12cおよび関連テクノロジ(Oracle Clusterware 12cなど)では、RAW (ブロック)ストレージ・デバイスの使用がサポートされなくなりました。つまり、Oracle Clusterware 12cへのアップグレードの前に、ファイルをOracle ASMに移動する必要があります。

Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.1)用のOracle ACFSおよびOracle ADVMでの変更点

ここでは、Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.1)用のOracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイルシステム(Oracle ACFS)およびOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)への変更点について説明します。

新機能

Oracle ASM 12cリリース1 (12.1.0.1)のOracle ACFSおよびOracle ADVMの新機能は、次のとおりです。

  • Oracle ACFSの拡張

    この機能は、Oracle ACFSに次のような拡張を導入します。

    • Oracle Grid 12cリリース1 (12.1)のOracle ACFSでは、Oracle Restart(スタンドアロン・サーバー)構成でのデータファイルおよびREDOログを除き、Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.4)以上のすべてのデータベース・ファイルがサポートされます。この機能のために、Oracle ACFSファイル・システムを含むディスク・グループのCOMPATIBLE.ADVM属性を12.1以上に設定する必要があります。

      Oracle ACFSでのデータベース・ファイルによるOracle ACFSレプリケーションまたは暗号化の使用は、サポートされていません。Oracle ACFSでのデータベース・ファイルの他のレプリケーション・オプションの詳細は、『Oracle Data Guard概要および管理』およびOracle GoldenGateのドキュメントを参照してください。Oracle GoldenGateは、Oracle Databaseとは独立して販売されているOracle製品です。Oracle ACFSでデータベース・データファイルを暗号化するには、Oracle Advanced Securityをお薦めします。Oracle Advanced Securityでは、表領域全体のデータファイルを暗号化する、透過的データ暗号化(TDE)が提供されます。透過的データ暗号化(TDE)の詳細は、Oracle Database Advanced Securityガイドを参照してください。

    • Oracle ACFSは、バイト範囲ロックがノード・ローカル・モードでの動作を続行中に、クラスタ全体でファイルの粒度が細かいfcntlアドバイザリ・ファイル・ロックをサポートします。

    • 新しく作成されたディレクトリ用のOracle ACFSディレクトリのリストのパフォーマンスが向上します。

    • Oracle ACFSは、acfsutil info file-dオプションを使用して、ファイルに対するエンドツーエンドの記憶域の可視性をサポートします。-dオプションは、ディスク・グループ内のOracle ACFSエクステントからOracle ASMデバイスに、ファイル・エクステントの場所の詳細情報を表示します。詳細は、「acfsutil info file」を参照してください。

    • Oracle ACFSのASMCMDコマンドの構文が拡張されます。Oracle ACFSのASMCMDコマンドの詳細は、「ASMCMDボリューム管理コマンド」を参照してください。

    • Oracle ACFSは、ADVM互換性が11.2.0.4以上に設定されたディスク・グループ内のファイルシステムのサイズを変更する際に、無制限の拡張をサポートします。

    • Oracle ACFSでは、ADVM互換性が11.2.0.4以上に設定されたディスク・グループ内のlsおよびfindのパフォーマンスおよびスケーラビリティが向上します。

    Oracle ACFSの詳細は、「Oracle ACFSの概要」を参照してください

  • Network File Storage (NFS)をサポートするOracle ACFSの拡張

    注意:

    この機能は、Oracle Restart構成ではサポートされていません。

    Oracle Grid Infrastructure用の高可用性NFSでは、高可用性仮想IP (HAVIP)でNFSエクスポートを公開し、Oracle Clusterwareエージェントを使用してHAVIPおよびNFSエクスポートが常にオンラインであることを確認することによって、NFS V2/V3/V4でエクスポートされたパスの連続したサービスが提供されます。ベースのNFSはファイル・ロックをサポートしていますが、HANFSはNFSファイル・ロックをサポートしていません。

    Oracle ACFSファイルシステム・エクスポート(NFSを使用)には、Oracle ACFSスナップショットに適用されたGolden Imageおよびパッチ更新が含まれます。NFSは、Oracle Grid Infrastructureクライアント・システムのサポートで、Oracle Grid Infrastructureサーバーを使用してデプロイされることに注意してください。Oracle ACFSおよび高可用性NFSには、アプリケーションVIPおよびNFSエクスポートのリソースが使用されます。

    高可用性NFSは、Oracle ACFSでエクスポートされたファイルシステム用の一般的な高可用性ソリューションとしても使用できます。

    Oracle Grid Infrastructureホーム用の高可用性NFSの詳細は、「Oracle ACFS NAS Maximum Availability eXtensions」を参照してください。

    関連項目:

  • Oracle ACFSスナップショットのための拡張

    Oracle ACFSは、同じOracle ACFSファイルシステム内の既存のスナップショットからのスナップショットの作成をサポートします。また、読取り専用と読取り-書込みのスナップショット間で、スナップショット変換も有効になります。

    Oracle ACFSスナップショットの詳細は、「Oracle ACFSスナップショットについて」を参照してください。Oracle ACFSのスナップショット・コマンドの詳細は、「Oracle ACFSコマンドライン・ユーティリティ」を参照してください。

  • Oracle ACFSタグ付けの汎用アプリケーション・プログラミング・インタフェース

    「Oracle ACFSタグ付けの汎用アプリケーション・プログラミング・インタフェース」で説明している、Cアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)として、タグ付け操作を使用できます。

    Oracle ACFSタグ付けの詳細は、「Oracle ACFSタグ付け」を参照してください。acfsutil tagコマンドによって使用できる、Oracle ACFSのタグ付け操作の詳細は、「タグ付け用のOracle ACFSコマンドライン・ツール」を参照してください。

  • Oracle ACFSをサポートするOracle Clusterwareリソース

    注意:

    この機能は、Oracle Restart構成ではサポートされていません。

    Oracle ACFSおよびOracle ADVMのリソース・サポートは、パフォーマンスとカバレッジの両方に対して強化されます。Oracle Clusterware (CRS)管理のリソース・サポートは、Oracle Grid InfrastructureサーバーのOracle ACFSエクスポート(NFSを使用)構成のサポートにおいて、Oracle ACFSのOracleホーム、Oracle ACFSの汎用ファイルシステム、およびOracle ADVMボリュームに対する強化を含めるように拡張されます。SRVCTLには、Oracle ACFSおよびOracle ADVMのリソースの管理用のコマンドへの更新があります。

    Oracle ClusterwareリソースおよびOracle ACFSの詳細は、「Oracle ClusterwareリソースとOracle ACFSの管理」を参照してください。

    関連項目:

  • Oracle ACFSプラグイン

    Oracle ACFSプラグイン機能によって、ユーザー領域アプリケーションは、オペレーティング・システム環境からジャストインタイムのOracle ACFSファイルおよびOracle ADVMボリュームのメトリックを収集できます。アプリケーションは、Oracle ACFSプラグイン・インフラストラクチャを使用して、Oracle ACFSファイルシステムおよびボリュームの詳細データを含めるように一般アプリケーション・ファイル・メトリック・インタフェースを拡張する、カスタマイズされたソリューションを作成できます。

    Oracle ACFSプラグインの詳細は、「Oracle ACFSプラグイン」を参照してください。Oracle ACFSのプラグイン・コマンドの詳細は、「Oracle ACFSコマンドライン・ユーティリティ」を参照してください。Oracle ACFSプラグインのアプリケーション・プログラミング・インタフェースの詳細は、「Oracle ACFSプラグインの汎用アプリケーション・プログラミング・インタフェース」を参照してください。

  • 監査、暗号化およびセキュリティとのOracle ACFSレプリケーションの統合

    この機能では、Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)レプリケーションを、Oracle ACFSの監査、暗号化およびセキュリティと統合できます。

    詳細は、「監査、暗号化およびセキュリティとのレプリケーションの使用」を参照してください。

  • Oracle ACFS監査および監査データをAudit Vault Serverにインポートするためのサポート

    この機能は、Oracle ACFSのセキュリティおよび暗号化に対する監査を行います。また、この機能では、Audit Vault ServerによってインポートできるOracle ACFS監査証跡データを含むXMLファイルの生成も行います。

    詳細は、「Oracle ACFS監査」を参照してください。監査用のOracle ACFSコマンドの詳細は、「監査用のOracle ACFSコマンドライン・ツール」、および「セキュリティ用のOracle ACFSコマンドライン・ツール」で説明しているacfsutil sec realm enableおよびacfsutil sec realm disableコマンドを参照してください。

  • SolarisでのOracle ACFSレプリケーションおよびタグ付けのサポート

    この機能は、SolarisプラットフォームでのOracle ACFSレプリケーションおよびタグ付けをサポートします。

    Oracle ACFSの詳細は、「Oracle ACFSおよびOracle ADVMの概要」を参照してください。

  • AIXでのOracle ACFSレプリケーションおよびタグ付けのサポート

    この機能は、AIXプラットフォームでのOracle ACFSレプリケーションおよびタグ付けをサポートします。

    Oracle ACFSの詳細は、「Oracle ACFSおよびOracle ADVMの概要」を参照してください。

  • SolarisでのOracle ACFSセキュリティおよび暗号化のサポート

    この機能は、SolarisシステムでのOracle ACFSセキュリティおよび暗号化の機能のサポートを拡張します。Solaris環境の機能の変更は、個々のセキュリティおよび暗号化コマンドで示されます。

    詳細は、「Oracle ACFSセキュリティ」および「Oracle ACFS暗号化」を参照してください。

  • Oracle Enterprise Manager

    Oracle Enterprise Managerは、Oracle Automatic Storage Management Cluster File Systemを管理するために、Enterprise Manager Database Controlを置き換えます。詳細は、「Oracle Enterprise ManagerによるOracle ACFSの管理」を参照してください。