新機能
このマニュアルに記載されているOracle TimesTen In-Memory Databaseの新機能のリストと、説明および詳細へのリンク。
リリース22.1.1.17.0の新機能
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これまで、TimesTenデータベースへの接続を開くときのユーザーの資格証明は、クライアントDSNでユーザー名とパスワードを個別に指定するか、接続属性を使用することでのみ指定できました。キャッシュ管理ユーザーの場合は、キャッシュ管理ユーザー名とそのパスワードの両方をTimesTenとOracleデータベースにクライアントDSNで個別に指定するか、接続属性を使用することで指定できていました。現在、Oracle Wallet内にユーザー資格証明を格納できるようになりました。接続を開くときにはウォレットの場所を指定します。Oracle Walletに資格証明を格納する方法をお薦めします。
この新しい方法は、次の機能を実装することで使用できるようになりました:- ttUserユーティリティの新機能。これまで、
ttUser
ではPWDCrypt
接続属性のハッシュ・パスワード値を生成できました。現在、ユーザー管理のOracle WalletにユーザーIDとパスワードを格納することもできるようになりました。 - 新しいPwdWallet一般接続属性。ユーザー名と関連パスワードは、ユーザー管理のOracle Walletから取得できます。
- 新しいCacheAdminWalletキャッシュの初期接続属性。
ttCacheUidPwdSet
組込みプロシージャで登録されたOracleキャッシュ管理ユーザーの資格証明が、システム管理のOracle Walletに格納されるように指定します。
- ttUserユーティリティの新機能。これまで、
- TimesTenは、FIPS 140-2暗号化をサポートするようになりました。クライアント/サーバー接続とレプリケーション接続には、新しい
ssl_fips_140
構成属性を使用してFIPS 140-2モードを有効にできます。TimesTenプロセス間の対称暗号化には、新しいdb_fips_140
構成属性を使用します。「TimesTenインスタンスの構成ファイル」を参照してください。 - 新しいttCacheInfoユーティリティは、自動リフレッシュを使用したキャッシュ・グループにキャッシュされている、すべてのOracle Database表の変更ログ表情報、およびキャッシュされたOracle Database表に対して発行されたDDL文を追跡するのに使用されるOracle Databaseオブジェクトに関する情報を返します。このユーティリティで提供される出力は、主にTimesTenカスタマ・サポートが使用することを目的としています。
リリース22.1.1.9.0の新機能
ttInstanceModifyユーティリティに、サーバー・ウォレットの新しい場所を指定および検証し、timesten.conf
ファイル内の新しいサーバー・ウォレット・ディレクトリのエントリを変更できる-serverWallet
オプションが含まれるようになりました。
リリース22.1.1.7.0の新機能
ttSchemaユーティリティは、ADMIN
特権を持たないユーザーがユーティリティを実行するときに、デフォルトで現在のスキーマ内のオブジェクトのみを選択するようになりました。この変更により、ユーザーが適切な権限を持たないオブジェクトを記述しようとしたときのアクセス・エラーが回避されます。ユーザーは、別の選択パターン引数を含めることでオブジェクトの記述を試行できます。パターン%は以前の動作に戻りますが、他のスキーマにオブジェクトを含むパターンを使用すると、アクセス・エラーが発生する可能性があります。
リリース22.1.1.3.0の新機能
ttExporter
ユーティリティの-create-server-certificate
オプションは、サーバー証明書の共通名(CN)およびサブジェクト代替名(SAN)を指定できる2つのオプションをサポートしています。これらのオプションはそれぞれ、-certificate-common-name
および-certificate-alt-names
です。TimesTen Kubernetesオペレータでエクスポータを使用している場合、これらのオプションは必須です。「ttExporter」を参照してください。
リリース22.1.1.1.0の新機能
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高速パッチ・アップグレードを実行できます。これには、共有メモリー・セグメントをメモリー内に残すようにしながら、新しいインストールを指すようにTimesTenインスタンスを変更する操作の実行が含まれます。
ttAdmin -ramload
コマンドには、オプションの-enduring
オプションが含まれています。ttAdminユーティリティには、-shmDetach
-shmLoad
および-shmAttach
オプションも含まれています。 ttShmSize
ユーティリティを使用すると、必要な共有メモリーのサイズを見積ることができます。ttShmSizeユーティリティを参照してください。-
ttExporter
ユーティリティを使用すると、PrometheusはTimesTenのヘルスと操作を監視できます。Prometheusは、オープン・ソース・システムの監視およびアラート・ツールキットです。様々なソースからメトリックを収集して格納します。独自の時系列データベースと時系列問合せ言語があります。ttExporterユーティリティを参照してください。 - TimesTen Scaleoutでは、パッチ適用に対応したリリースへのオンライン・アップグレードを実行できます。このリリースでは、
ttGridAdmin gridUpgrade
コマンドを追加して、オンラインおよびオフラインのアップグレード操作を簡略化します。詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイドのグリッドのアップグレードを参照してください。 - TLS証明書管理は、TimesTen ScaleoutおよびTimesTen Classicでサポートされています。「証明書操作」を参照してください。
- クライアント/サーバーのバッファ・サイズを構成できます。「TTC_NetMsgMaxBytes」および「TTC_NetMsgMaxRows」接続属性を参照してください。
- トランザクションが完了するまでの制限時間は、TransactionTimeout接続属性を使用して秒単位で設定できます。
- エージングによって行が削除されると、TimesTenは空のページを解放し、フルでないページの空のスロットを再利用します。
ttPageLevelTableInfo
組込みプロシージャでは、TimesTenが空のスロットを再利用して空のページを解放するか、新しいページが新しい行を格納するために割り当てられているかを判断するために、各表のページ割当てが表示されます。「ttPageLevelTableInfo」を参照してください。