Oracle Content ManagementへのOracle Documents Cloudの移行

以前にOracle Documents Cloud Serviceを使用していた場合は、サブスクリプションを更新した後にOracle Content Managementに移行する必要があります。

サブスクリプションを更新し、Oracle Content Managementに移行する前に知っておく必要のあることは次のとおりです:

  • 各ユーザーは100 GBのストレージを取得します。ストレージを追加するには、追加のユーザーを購入します。十分なストレージを確保するには、Oracle Documents Cloud Serviceで取得した500 GBのストレージと追加で購入したストレージ・パックに対応できる十分な数のユーザーを購入する必要があります。たとえば、Oracle Documents Cloud Serviceで5つのストレージ・パックがある場合、合計のストレージは1,000GBなので、Oracle Content Managementで標準ユーザーまたはエンタープライズ・ユーザー(あるいはその両方)を10個購入します。
  • 移行中にユーザーがアクセス権を失うことはありませんが、問題の発生を避けるため、移行は時間外に実行してください。
  • 更新オーダーの送信後に、サブスクリプションが一時停止状態にあるという電子メールを受け取る場合があります。ユーザーは、一時停止中もインスタンスを使用できます。一時停止状態は、移行手順を完了するまで続きます。

Oracle Servicesで更新オーダーを送信した後、サブスクリプションが処理されたことを示す電子メールを受信します。その電子メールを受信したら、次の手順に進みます。

  1. クラウド・アカウント管理者としてOracle Cloudにサインインします。アカウント名とログイン情報は、ようこそ電子メールに記載されています。
  2. 移行するドキュメント・サービス・インスタンスをクリックします。各インスタンスは個別に移行する必要があります。
  3. メニュー・アイコンをクリックして:
    • 「変更」オプションが表示されない場合は、移行が自動的に実行されているので、残りの手順をスキップできます。
    • 「変更」オプションが表示される場合は、移行手順を続けます。
  4. 「変更」をクリックします。

    Oracle Content Managementの変更ページに、Oracle Content Managementのオプション(追加の標準ユーザー数、追加のエンタープライズ・ユーザー数など)が表示されます。これらのオプションが表示されていない場合は、更新オーダーが完了していません。オラクル社カスタマ・サポート

  5. サブスクリプションが一時停止状態の場合は、システムをフラッシュして、一時停止の状態をクリアする必要があります。すべての権限付与を0に設定します。追加の標準ユーザー数追加のエンタープライズ・ユーザー数および日次ビジター・セッション・パックの追加数0を入力します。

    注:

    サブスクリプションが一時停止状態になっていない場合、この手順を実行する必要はありません。

    サブスクリプションが一時停止でなくなったという電子メールを受信するのを待ってから、次の手順に進みます。

  6. メニュー・アイコンをクリックし、「変更」を選択します。
  7. このインスタンスを使用する標準ユーザー、エンタープライズ・ユーザーおよびビジターの数を入力します。アプリケーション・ロール別のタスクと機能の比較を参照してください。

    すべてのOracle Documents Cloud Serviceユーザーは、自動的に標準ユーザーに変更されます。移行前にアクセスできていたすべてのコンテンツおよび機能にアクセスできるようになります。

  8. エンタープライズ・ユーザー機能にアクセスできるようにするユーザーには、エンタープライズ・ユーザー・ロールを割り当てます。従来のクラウド・アカウントを使用したグループへのロールの割当ておよび従来のクラウド・アカウントを使用したグループへのユーザーの割当てを参照してください。

トラブルシューティングについては、移行後にユーザーがサインインできません(ストレージの失効)を参照してください。

移行後は、他の非従量制Oracle Content Managementインスタンスと同様に、ユーザー、グループおよびアクセスの管理サービスのモニターを行います。

Oracle Documents Cloudのユーザー・ロール

Oracle Documents Cloudには、ユーザーが実行できる操作を定義するいくつかの事前定義済ユーザー・ロールがあります。特定のユーザー・ロールを持つユーザーのみが使用できる機能もあります。ユーザーは必要な数のユーザー・ロールを保持できます。たとえば、ある1人のユーザーをアカウント管理者サービス管理者の両方として指定できます。これらのユーザー・ロールは、アイデンティティ・ドメイン管理者によって割り当てられます。ユーザー・ロールの割当ての詳細は、従来のクラウド・アカウントを使用したグループへのロールの割当ておよび従来のクラウド・アカウントを使用したグループへのユーザーの割当てを参照してください。

ビジターは、特定のサイトを表示し、パブリック・リンクを使用し、アプリケーションまたはWebサイトに埋め込まれたOracle Content Managementコンテンツを表示できます。匿名ユーザー(サインインしていないユーザー)はビジターとしてカウントされます。Building Sites with Oracle Content Managementサイト・セキュリティの変更を参照してください。

Oracle Content Managementを実際に使用する必要があるユーザーには、割り当てられたロールに加えてサービス・ユーザー・ロールを割り当てる必要があります。

Oracle Documents Cloudのサービス・ユーザーは、Oracle Content Management標準ユーザーと同じです。エンタープライズ・ユーザーに関連してドキュメントで説明されているすべての機能はOracle Documents Cloudでは使用できません。

ユーザー・ロールを割り当てられた各ユーザーは、管理者であるかエンド・ユーザーであるかに関係なく、1ユーザーとしてカウントされます。各ユーザーは、サービスで許可される合計ユーザーに対してカウントされます(ビジターを除く)。ビジター使用状況は、1日当たりのビジター・セッションの一部としてカウントされます。ビジター・セッションについてを参照してください。

各ユーザーは、割り当てられたユーザー・ロールの数にかかわらず、1人のみのユーザーとしてカウントされます。

表にリストされているインタフェースに移動する方法は、管理インタフェースを参照してください。

ユーザー・ロール(ユーザー・ロールは太字で表記) アクセスおよびアクション ノート
アカウント管理者

アカウント管理者はマイ・アカウント・アプリケーションを使用して次のアクションを実行します。

  • アイデンティティ・ドメインのアクティブ化および作成。
  • サービスのアクティブ化。
  • すべてのアイデンティティ・ドメインとデータ・センターにわたるサービスのモニターおよび管理。
  • アイデンティティ・ドメイン管理者およびその他のアカウント管理者の作成。

Managing and Monitoring Oracle Cloudマイ・アカウント管理を参照してください。

アカウント管理者は、アカウントの作成時に設定されます。これらの管理者は、Oracleアカウントを使用してOracle Cloudにサインインします。アカウント管理者アクセス権が必要であるが持っていない場合、プライマリ・アカウント管理者に連絡してください。

アカウント管理者がOracle Content Managementを使用してサービス構成を変更できるようにする場合、サービス・ユーザー・ロールも割り当てる必要があります。

アイデンティティ・ドメイン管理者(アイデンティティ・ドメイン管理者) Infrastructure Classicコンソールから:
  • ユーザー・アカウントの作成および管理。
  • ユーザー・ロールの割当ておよび管理(カスタム・ユーザー・ロールの作成を含む)。
ドメイン・レベルで割り当てられます。複数のサービスにわたって機能します。

アイデンティティ・ドメイン管理者は、サービス管理者が実行できる機能を実行する他に、ユーザーに関連する管理義務を処理します。

Oracle Content Managementにはアイデンティティ・ドメイン当たり1つのサービスのみあります。1人の管理者がサービス管理者アイデンティティ・ドメイン管理者の義務を実行します。

権限付与管理者

ロール名の形式は、service-name_SE service name Based Entitlement Administratorです(例: documents_SE Documents Service Based Entitlement Administrator)。

Infrastructure Classicコンソールから:
  • サービス・インスタンスの詳細の作成、管理および表示。Oracle Content Managementの複数のインスタンスを作成するための権限付与をサブスクライブした場合に適用されます。
  • サービス・インスタンスのステータスのモニター、およびインスタンス・メトリック・データのエクスポート。

Oracle Cloudアカウントの作成およびアクティブ化を参照してください。

サービス・レベルで割り当てられます。
サービス管理者(Oracle Documents Cloud管理者) Infrastructure Classicコンソールから:
  • ユーザー・ロールの割当て。
  • ユーザー・パスワードおよびチャレンジ質問の変更。
  • サービス・インスタンスの構成、モニターおよび管理。

Oracle Content Management「管理: システム」インタフェースから:

  • 一般設定の構成(ブランディング、通知の有効化、デフォルトのタイムゾーンや言語など)。
  • ユーザー設定の構成(プロファイル・データの同期、フォルダに追加された新規メンバーのデフォルト・ロールの設定、コンテンツ所有権の移動など)。
  • ドキュメント設定の構成(ストレージ割当て、パブリック・リンクの有効化、アップロード可能なファイルのサイズとタイプに関する制限の設定など)。
  • カスタム・プロパティの構成(エンタープライズ・ユーザー・ロールも持っている必要があります)。
  • サイト設定の構成(サイトを作成できるかどうか、デフォルト・サイト・テンプレートのインストールなど)。
Oracle Content Management「管理: 統合」インタフェースから:

Oracle Content Management「アナリティクス」インタフェースから:

サービス管理者がOracle Content Managementを使用できるようにするには、サービス・ユーザー・ロールも割り当てる必要があります。
サイト管理者(Oracle Content and Experienceサイト管理者)

Oracle Content Management「サイト」ページから:

  • サイトを作成します。

Oracle Content Management「開発者」ページから:

  • テンプレート、コンポーネントおよびテーマを作成します。

サイト設定の構成を参照してください

このロールは、サービス管理者が、サイト管理者のみがサイト、テンプレートまたはコンポーネントを作成できるようにOracle Content Managementを構成した場合に適用されます。

サイト管理者がOracle Content Managementを使用できるようにするには、サービス・ユーザー・ロールも割り当てる必要があります。

開発者(CECDeveloperUser)

Oracle Content Management「サイト」ページから:

  • サイトの作成、編集、公開を行います(これらの機能がサイト管理者に限定されていない場合)。

Oracle Content Management「開発者」ページから:

  • テンプレート、コンポーネントおよびテーマを作成します(これらの機能がサイト管理者に限定されていない場合)。

開発者がOracle Content Managementを使用できるようにするには、サービス・ユーザー・ロールも割り当てる必要があります。

サービス・ユーザー(Oracle Documents Cloud Serviceユーザー) Oracle Content Managementでは、サービス・ユーザーは次の操作を実行できます:
  • コンテンツの管理(ドキュメントの表示、アップロードおよび編集)。
  • 他のユーザーとのコンテンツおよびサイトの共有。
  • 会話を使用したコラボレーション(トピックの議論、ユーザーへのメッセージの送信、ユーザーへのフラグの割当て、ドキュメントへの注釈の追加)
  • ユーザーのフォロー。
  • サイトの作成、編集、公開を行います(これらの機能がサイト管理者に限定されていない場合)。
  • テンプレート、コンポーネントおよびテーマを作成します(これらの機能がサイト管理者に限定されていない場合)。
  • カスタム・プロパティの管理と表示、および値の編集
Oracle Documents Cloud Serviceサブスクリプションで使用する場合。

Oracle Content Managementを実際に使用する必要があるユーザーには、サービス・ユーザー・ロールを割り当てる必要があります。このロールは、デフォルトではどのユーザーにも割り当てられません。

ビジター(Oracle Content and Experienceビジター) サイトへのアクセスはビジターに制限されます。 このロールは、ビジターのみがサイトにアクセスできるよう設定されている場合に適用されます。その制限が有効になっている場合、このロールを持つユーザーのみがサイトにアクセスできます。Building Sites with Oracle Content Managementサイト・セキュリティの変更を参照してください。

ビジターにライセンスは必要ありません。ビジター使用状況は、1日当たりのビジター・セッションの一部としてカウントされます。ビジター・セッションについてを参照してください。

外部ユーザー(CECExternalUser) 将来の使用のために予約されています。 このロールは使用しないでください。このロールを割り当てられたユーザーは、Oracle Content Managementユーザー・インタフェースを使用できません。

Oracle Documents Cloud Serviceのトラブルシューティング

この項では、Oracle Documents Cloud Serviceのトラブルシューティングについて説明します。

インスタンスのサイズを縮小する必要があります

注:

サイズを縮小できるのは、Oracle Documents Cloud Serviceの顧客のみです。Oracle Content Managementを購入した場合、またはこれに移行した場合は、この手順を使用できません。Oracleサポートに連絡してください。

インスタンス内で使用するユーザーまたはストレージが予想よりも少なかった場合は、インスタンスのサイズを縮小できます。

  1. ユーザーの数を減らすために既存のユーザーを削除する必要がある場合は、ユーザーのコンテンツの割当てを変更し、ユーザーを削除します。「従来のクラウド・アカウントを使用したユーザーの管理」および「ファイル所有権の移管」を参照してください。
  2. サービスを変更します。

    1. クラウド・アカウント管理者としてOracle Cloudにサインインします。アカウント名とログイン情報は、ようこそ電子メールに記載されています。
    2. サイズを縮小するサービス・インスタンスをクリックします。

      複数のインスタンスのサイズを縮小する場合、各インスタンスを個別に縮小する必要があります。

    3. メニュー・アイコンをクリックし、「変更」を選択します。
    4. 負の数字を入力することにより、ユーザーまたはストレージ・パックの数を縮小します。たとえば、ユーザーの数を10減らす場合は、—10と入力します。

移行後にユーザーがサインインできません(ストレージの失効)

Oracle Documents Cloud ServiceからOracle Content Managementに移行した後にサインインできないユーザーがいる場合、またはストレージ違反があるという電子メールを受信した場合、その原因は、インスタンスのストレージのニーズに対応できるだけのユーザーがプロビジョニングされていないことです。データが失われることはありません。ユーザーをさらにプロビジョニングしてください。

  1. クラウド・アカウント管理者としてOracle Cloudにサインインします。アカウント名とログイン情報は、ようこそ電子メールに記載されています。
  2. ストレージを追加するサービス・インスタンスをクリックします。
  3. メニュー・アイコンをクリックし、「変更」を選択します。

    Oracle Content Managementの変更ページに、Oracle Content Managementのオプション(追加の標準ユーザー数、追加のエンタープライズ・ユーザー数など)が表示されます。これらのオプションが表示されていない場合は、更新オーダーが完了していません。オラクル社カスタマ・サポート

  4. Oracle Content Managementの変更ページで、インスタンスのストレージ・ニーズに対応できるようにユーザー数を更新します。各ユーザーは100 GBのストレージを取得します。したがって、ストレージを500 GB超えていると電子メールに記載されている場合は、5人のユーザーを追加する必要があります。