バウンスについて

バウンスは、受信者の受信ボックスに到達できなかったために送信者に返されるEメールです。

バウンスには2つのタイプがあります。

Eメールを送信したら、ただちにバウンス情報を表示できます。バウンスおよびバウンスのタイプを識別することは、配信到達性の問題領域の理解に役立ちます。通常、ハード・バウンスとソフト・バウンスの両方が存在しますが、総合バウンス・レートを5%未満に保つことが適切です。バウンスのトラッキングの詳細を参照してください。

ハード・バウンス

ハード・バウンスは、永久的に配信できなかったEメールです。ハード・バウンスの一般的な理由として、Eメール・アドレスまたはドメイン名が無効である場合があります。Oracle Eloquaは、ハード・バウンスを検出すると、コンタクトのバウンス・ステータスを更新し、Eメール・アドレスを無効とマークします。その後、Oracle Eloquaは今後のEメール送信からコンタクトを自動的に除外します。

通常、ハード・バウンスは、500番台のSimple Mail Transfer Protocol (SMTP)コードで返されます。ただし、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)は、Eメール・アドレスが有効な場合でも、ハード・バウンスを返すことがあります。このような場合、Oracle Eloquaはハード・バウンスをソフト・バウンスに変換します。たとえば、ISPがハード・バウンス・レスポンスを「Blocked for spam」「Too many messages on the server」というメッセージとともに返す場合や、DNS逆参照失敗エラーを返す場合があります。このような場合、Eメール・アドレスは有効で、Oracle Eloquaはハード・バウンスをソフト・バウンスに変換します。

Oracle Eloquaでは、Eメール・アドレスが有効であるというガイドラインに基づいてハード・バウンスを変換するために使用されるロジックがアクティブに管理されます。また、Oracle Eloquaによってソフト・バウンスがハード・バウンスに変換されることがあります。詳細は、ここを参照してください

ハード・バウンスにはEメールは送信されませんが、ハード・バウンス情報はアクティブにレビューすることをお薦めします。後述のバウンスのトラッキングおよびベスト・プラクティスの詳細を参照してください。ハード・バウンスとして誤って識別されたコンタクトを識別する場合は、バウンス・ステータスを手動で変更し、Eメール・アドレスを有効なアドレスとして設定します。 コンタクトの登録ステータスまたはハード・バウンスバック・ステータスの更新またはハード・バウンスバックの一括リセットを参照してください。

警告: バウンスバック・ステータスをリセットする前に、Eメール・アドレスが有効であることを確認してください。ハード・バウンスバックにEメールを送信し続けると、送信者としての評価および全体的な配信到達性に影響する可能性があります。バウンスバックの変更は、常に注意して行う必要があります。

ソフト・バウンス

ソフト・バウンスは、一時的に配信できなかったEメールです。これは、Eメール・アドレスは有効だが受信者の受信ボックスがいっぱいになっていた、メール・サーバーが使用不可になっていた、Eメール・メッセージが大きすぎたなどを意味している可能性があります。これらのバウンスは、後で配信できることもあります。

通常、ソフト・バウンスは、400番台のSMTPコードで返されます。Oracle Eloquaは、ソフト・バウンスを受信すると、ほとんどの場合、48時間の間メッセージの再送信を試みます。その後、Oracle Eloquaはメッセージの送信を停止します。Eメール・アドレスは有効のままで、引き続きこのEメール・アドレスにメッセージを送信できます。

インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)は、Eメール・アドレスが有効な場合でも、ハード・バウンスを返すことがあります。Oracle Eloquaは、これらのタイプのSMTP 500レベルのエラーをハード・バウンスからソフト・バウンスに変換します。たとえば、DNS逆参照の失敗が原因のエラーは、ソフト・バウンスに変換されます。

レスポンスによって受信者の受信ボックスがいっぱいであることが示された場合には、Oracle Eloquaはメッセージを再送信しません。このレスポンスは、SMTP返信コードが4XXまたは5XXになることがありますが、常にソフト・バウンスとして扱われます。Eメール・アドレスは有効のままで、引き続きこのアドレスにメッセージを送信できます。

状況によっては、Oracle Eloquaによってソフト・バウンスがハード・バウンスに変換されることがあります。これは、Oracle Eloquaがソフト・バウンス・エラー421 4.4.0 [internal] no MXs for this domain could be reached at this timeを12か月以内に3回受信した場合に発生します。この同じエラーを4回受信すると、Oracle EloquaはEメール・アドレスが無効になっているとみなして、コンタクトのバウンス・ステータスを更新し、Eメール・アドレスを無効とマークします。その後、Oracle Eloquaは今後のEメール送信からコンタクトを自動的に除外します。

不在メッセージ

不在メッセージは、元のEメールの配信後に、オートレスポンダによって送信されます。ほとんどの場合、不在メッセージはバウンスとして扱われず、コンタクトのバウンス・ステータスに影響を与えません。

ただし、不在メッセージがEメールのバウンスバック・アドレスに送信された場合、Oracle EloquaはEメールをソフト・バウンスとみなします。不在メッセージがEメールの送信者アドレス、返信先アドレス、バウンスバック・アドレスのいずれに送信されるかは、受信者のEメール・アプリケーションまたはEメール・サーバーがどのように構成されているかによって異なります。

たとえば、不在メッセージはMicrosoft Outlookでは送信者アドレスに送信され、IBM Notes (Lotus Notesと呼ばれていたもの)では返信先アドレスに送信されます。Eメール・クライアントが通常は不在メッセージを返信先アドレスに送信する場合、返信先アドレスがEメールに含まれていないと、不在メッセージは送信者アドレスに送信されます。受信者のEメール・アプリケーションの返信動作を変更する手段はありません。

バウンスのトラッキング

バウンスが発生することは正常ですが、Oracle Deliverability Operationsチームは次のしきい値をお薦めしています。

  • ハード・バウンス・レート: 2%
  • 総合バウンス・レート(ソフトとハード): 5%
  • スパムの苦情: 0.2%

様々なレポートを使用して、キャンペーンの開始後すぐにバウンスのトラッキングを開始できます。

  • キャンペーンの開始後、キャンペーン・オペレーショナル・レポートにより、過去3か月にわたるEメール・パフォーマンスを簡単に参照できます。
  • インサイトのメッセージを含むバウンスバック履歴レポートには、ハード・バウンスとソフト・バウンスがEメール・アドレス別に表示されます。送信されたEメール、SMTPエラー・コードと返信コード、およびバウンスに関するその他の詳細を確認できます。
  • インサイトのEメール・バウンスバック概要レポートには、特定のEメールおよび日付範囲のハード・バウンスバック合計、ソフト・バウンスバック合計および総合バウンスが表示されます。このレポートでは、バウンスがあったコンタクトに関する詳細を示すレポートにドリル・スルーできます。
  • スパム登録解除レポートは、スパムの苦情の理解に役立ちます。
  • 「キャンペーン分析概要」レポートおよび「Eメール分析概要」レポートを使用すると、複数のキャンペーンまたはEメールにわたる総合バウンス・レートを表示できます。

ベスト・プラクティス: バウンス

次のベスト・プラクティスを使用すると、バウンスの管理と、配信到達性に及ぼす影響の最小化に役立ちます。

  • 使用可能なレポートを使用して、Eメール・バウンスを定期的にレビューします。バウンスに異常なスパイクがある場合、送信者評価に問題がある可能性があります。
  • 同じドメインから数多くのソフト・バウンスバックがある場合、バウンスバックはISPのEメール・スロットル制限によって発生した可能性があります。詳細は、このナレッジ・ベースの記事を参照してください。
  • ハード・バウンスを分離すること検討します。ハード・バウンスにはOracle EloquaからEメールが送信されませんが、セグメントをクリーンに維持することで、キャンペーンを構築するときに、コンタクトをより正確にカウントできます。 セグメントの作成の詳細は、「セグメントの概要」を参照してください。
  • Oracle Eloqua外部のハード・バウンスを識別した場合は、無効なアドレスを認識すると同時に、その影響を受けるコンタクト・レコードを更新します。
  • 営業チームと連携して、コンタクトをいつ削除するかを決定します。リストの健全性を良好に保つことは重要ですが、ハード・バウンスがあるコンタクトを削除することが常に適切であるとはかぎりません。たとえば、コンタクトのジョブが変化したとしても、貴重なコンタクトであることに変わりはありません。営業チームがCRMでコンタクトをフォローアップしてコンタクトの詳細を更新することで、その詳細が後でOracle Eloquaと同期されます。
  • コンタクトを削除することにした場合は、まずコンタクトをエクスポートし、次にそれらをバッチで削除する必要があります。 コンタクトをバッチで削除または更新する方法およびコンタクトを削除するときにOracle Eloquaで保持されるコンタクト・データの詳細を参照してください。
  • ハード・バウンスがあるコンタクトへのEメールの送信はOracle Eloquaによって防止されますが、他のチームやパートナが使用できないように、そのようなコンタクトはエクスポートしないでください。繰り返しますが、ハード・バウンスの分離は、不正なコンタクト・リストがエクスポートされないようにする1つの方法です。
  • 他の領域のベスト・プラクティスと、配信到達性の維持に役立つリソースをレビューします。

関連項目

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