自動遷移

ある状態から別の状態への単一の遷移では、現在の状態の「終了」アルゴリズムが最初に実行されてエンティティが新しい状態に遷移し、新しい状態の「開始」アルゴリズム、その後に「モニター」アルゴリズムが実行されます。この時点で、「モニター」アルゴリズムによってエンティティがさらに別の状態に自動的に遷移することが判断された場合は、現在の状態に対して定義されている残りのモニタリング・アルゴリズムは実行されず、システムは別の遷移サイクルを開始します。

「開始」アルゴリズムによって、エンティティが別の状態に自動的に遷移するようにシステムに指示できることにも注意してください。この場合、現在の状態に対して定義されている残りの「開始」アルゴリズムとすべての「モニター」アルゴリズムは実行されません

次の図に、イベントの自動遷移チェーンの例を示します。

例: イベントの自動遷移チェーン

この例では、ビジネス・エンティティは「保留」状態です。この状態のときに、「モニター」アルゴリズムでは、「拒否」状態への自動遷移を決定します。この時点で、次の内容が実行されます。

  • 「保留」状態の「モニター」アルゴリズムは、これ以上実行されません。
  • 「保留」状態の「終了」アルゴリズムが実行されます。
  • エンティティが「拒否」状態に遷移します。
  • 「拒否」状態の「開始」アルゴリズムが実行されます。自動遷移は、これ以上必要ありません。
  • 「拒否」状態の「モニター」アルゴリズムが実行されます。自動遷移は、これ以上必要ありません。