Sun Management Center の Web コンソールは、Sun Management Center の Java コンソールが提供するホスト管理機能と同じ機能を多数備えています。Web コンソールでは、アラームとモジュールの監視や管理をし、さらに管理オブジェクトのトポロジをナビゲートできます。この章の内容は次のとおりです。
Sun Management Center の Web コンソールは、Web ベースの Sun Management Center プラットフォーム用管理インタフェースです。Web コンソールのホスト管理システムはセキュリティ保護された HTTPS プロトコルを使用するため、ファイアウォールを越えてどこからでも簡単に Sun Management Center の管理情報にアクセスして、監視と管理を行うことができます。また、Netscape NavigatorTM や Internet Explorer などの一般的な Web ブラウザを使用することができます。
Web コンソールは Sun Management Center のオプションコンポーネントです。管理オブジェクトの取り出しや操作は Sun Management Center サーバに依存します。Web サーバの設定方法については、『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』を参照してください。
以下の表は、Web コンソールが提供する機能と Java コンソールの関連情報です。
表 15–1 Web コンソールの機能
機能 |
Web コンソール情報 |
Java コンソールの関連情報 |
---|---|---|
データベースのオブジェクトを表示する。 | ||
特定の管理オブジェクトの詳細を表示する。 | ||
特定の管理オブジェクトの追加情報を表示する。 | ||
管理オブジェクトのモジュールの情報を表示する。 | ||
システムログを表示する。 | ||
アラーム条件を定義して応答する。 | ||
データプロパティの属性を表示して変更する。 | ||
モジュールを読み込み、読み込み解除、有効化、無効化する。 |
メイン Web コンソールページは、Java コンソールウィンドウと同様の機能を提供します。ページの左側には現在の管理ドメインの階層 (ツリー) 表示が表示され、右側にはツリー表示で選択した項目の詳細が表示されます。
メインコンソールページでは、以下のタスクを実行できます。
「ドメイン」ポップアップメニューから、監視や管理の対象となる管理ドメインを選択する。
「状態の概要」領域に現在のアラームの概要を表示する。
階層を開いて、現在のドメインの追加情報を表示する。詳細は、トポロジ階層を表示して展開するを参照。
現在選択されている管理オブジェクトの詳細にアクセスする。詳細については、ホストの詳細を表示するを参照してください。
「自動再表示」ポップアップメニューから、メインページの内容を自動更新するオプションを設定する。
「再表示」ボタンをクリックして、メインコンソールページの内容を手動で更新する。
「ログアウト」ボタンをクリックして、Web コンソールを終了する。
「ヘルプ」ボタンをクリックして、Web コンソールのオンライン情報を表示する。
特定の管理オブジェクトのアラームを定義してアクセスする。詳細は、第 16 章「Web コンソールを使用したアラームの管理」を参照。
特定のデータプロパティの属性を表示して、編集する。詳細は、第 17 章「Web コンソールを使用したデータプロパティの属性の管理」を参照。
デフォルトでは、「デフォルトドメイン」のオブジェクトの階層ツリーが表示されます。各ツリーノードはトポロジの管理オブジェクトを表現しており、関連アイコン (トポロジタイプアイコン、アラームアイコン、グループオブジェクトの開くアイコンなど) と一緒に表示されます。ノードの隣の三角は、管理オブジェクトに子オブジェクトが含まれることを示します。子オブジェクトを表示する場合は、この三角をクリックします。
ドメインにアラームが適用されると、ドメインアイコンの隣にアラーム状態を示す状態アイコンが表示されます。ドメイン名の上に表示されるタイムスタンプは、現在のページがサーバから読み込まれた日時を示します。
階層表示からホストオブジェクトを選択すると、そのオブジェクトの情報がページの右側に表示されます。ページの右側は、選択したホストの一般情報 (マシンの状態、タイムスタンプなど) を表示します。ホストオブジェクトの追加情報を表示する場合は、「詳細へ」リンクをクリックします。「ホスト詳細」ページは、オブジェクトやモジュールの監視情報と管理機能を表示します。詳細については、ホストの詳細を閲覧するを参照してください。
次の表は、メインコンソールおよび「ホスト詳細」ページのボタンとその機能の一覧です。
表 15–2 メインコンソールウィンドウと「ホスト詳細」ウィンドウのボタン
状態の概要は、選択した管理ドメインの未確認の開状態 アラームを持つ管理オブジェクト数を、重大度別に表示します。
重大度の異なる複数のアラームを持つホストの場合、そのホストは最も高い重大度で表示されます。
状態の概要についての詳細は、メインコンソールウィンドウからアラームを表示するを参照してください。
この節では、メインコンソールのタスクについて説明します。アラームとデータプロパティの操作方法については、第 16 章「Web コンソールを使用したアラームの管理」および 第 17 章「Web コンソールを使用したデータプロパティの属性の管理」を参照してください。
ご使用の Web ブラウザを起動します。
ご使用の Web ブラウザから Sun Management Center を実行する場合、スーパーユーザである必要はありません。
Sun Management Center の Web サーバhttp:// server-name:8080にアクセスします。
Sun Management Center のサーバと Web サーバは同一ホスト上にあります。デフォルトでは、サーバはポート 8080 で動作します。ただし、セキュリティを確保すると、セキュリティ保護されたポート 8443 に変わります。
「Sun Management Center ログイン」ページが表示されます。
有効な UNIX アカウントのユーザ ID とパスワードを入力して、「ログイン」ボタンをクリックします。
UNIX アカウントは、Sun Management Center サーバ上の /var/opt/SUNWsymon/cfg/esusers ファイルに一覧表示されます。
ログインに成功すると、メインコンソールページに「デフォルトドメイン」が表示されます。
Web コンソールのポップアップウィンドウは、12–ピクセルフォントで表示するように設計されています。ただし、Web コンソールはご使用の Web ブラウザで動作するため、フォントサイズを変更することが可能です。指定したフォントが大きすぎてポップアップウィンドウに内容を正しく表示できない場合は、ウィンドウを拡大してください。
ページと全フレームを再読み込みするには、Web ブラウザの「再表示」ボタンをクリックします。
Web コンソールのトポロジ表示は、メインコンソールページの左側に表示されます。
必要に応じて、「ドメイン」メニューからドメインを選択します。
Web コンソールページを最初に開くと、デフォルトドメインが表示されます。
管理オブジェクトの情報を展開するには、そのオブジェクトの隣にある右向きの三角をクリックします。
トポロジ表示が開いて全ての子オブジェクトが表示され、三角が逆さまになります。
トポロジが完全に開くと、詳細情報を表示できる管理オブジェクトが一覧表示されます。詳細については、ホストの詳細を表示するを参照してください。
管理オブジェクトの情報を閉じるには、そのオブジェクトの隣にある逆三角をクリックします。
トポロジ表示が閉じて、三角が右向きに変わります。
必要に応じて、「ドメイン」メニューからドメインを選択します。
Web コンソールページを最初に開くと、デフォルトドメインが表示されます。
必要に応じて、階層を開いて該当オブジェクトを表示します。
三角をクリックして、オブジェクトの子ノードを表示します。
詳細を表示したいホスト名をクリックします。
ページの右側に、選択した管理オブジェクトの一般情報とシステム状態が表示されます。
「詳細へ」リンクをクリックします。
デフォルトでは、メインコンソールウィンドウが「ホスト詳細」ページ に切り替わります。
多くの Web ブラウザでは、現在のページを切り替える代わりに新規ウィンドウを開きます。例えば、Netscape Navigator の場合は、リンク上でマウスボタン 3 を押してポップアップメニューから「新しいウィンドウでリンクを開く」を指定します。
Sun Management Center エージェントをインストールした管理オブジェクトの場合、デフォルトの「詳細」表示はモジュールの「ブラウザ」表示になります。また、ページの最上部に「情報」、「ブラウザ」 (表示中は選択不可)、「アラーム」、「モジュール」、「ログ」の各リンクが表示されます。その他の管理オブジェクトの場合、デフォルトの「詳細」表示は「情報」表示になります。これらのタブの基本機能は、Java コンソールの「詳細」ウィンドウと同じです。詳細は、第 6 章「管理オブジェクトの詳細表示」を参照してください。
「ホスト詳細」ページの最上部の「情報」リンクをクリックします。
「情報」ページは、オブジェクトの一般情報 (IP アドレス、オペレーティングシステムなど) を表示します。「情報」ページが提供する情報は、Java コンソールの「詳細情報」ウィンドウと同じです。詳細は、「情報」タブを参照してください。
「ホスト詳細」ページの最上部の「アラーム」リンクをクリックします。
「ホスト詳細:アラーム」ページは Java コンソールと同様の機能性を備えています。詳細は、第 12 章「アラームの管理」を参照してください。「アラーム」ページでは次のタスクを実行できます。詳細は、第 16 章「Web コンソールを使用したアラームの管理」を参照してください。
選択したホストの現在のアラームを表示する。
現在のホストの開状態のアラームに肯定応答する。
アラームに対する処理を定義、実行する。
特定アラームや全ての閉状態のアラームを削除する。
アラームにノードや推奨処置を追加する。
アラームの追加情報を表示する。
「ホスト詳細」ページの「モジュール」リンクをクリックします。
「モジュール」ページが表示されます。このページでは、以下のタスクを実行できます。
新規のモジュールを読み込む。
読み込み済みで使用不可のモジュールを使用可能にする。
現在使用可能なモジュールを使用不可にする。
モジュールを読み込み解除する。
モジュールを読み込むには、「読み込み可能なモジュール」テーブルの「処理」カラムで該当する「読み込み」リンクをクリックします。
「モジュールローダ」ダイアログボックスが表示されます。
「了解」をクリックして選択したモジュールを読み込みます。
Sun Management Center 製品は各種のログファイルを保持します。
「ホスト詳細」ページの「ログ」をクリックします。
「ログ」ページが表示されます。デフォルトでは、「システムログ」が表示されます。
他のログファイルを表示する場合は、「ログファイルタイプ」ポップアップメニューから表示するログファイルを指定します。
「ログ」ページが選択したログファイルに更新します。
選択したログファイルの表示情報を限定するには、「フィルタオプションを設定します」をクリックします。
「フィルタオプションを設定します」ダイアログボックスが表示されます。以下の条件で情報を限定します。
特定の日時
特定のテキスト
ログファイルの表示順
表示するエントリ数
Sun Management Center エージェントをインストールした管理オブジェクトについて、以下の節で説明する情報を表示することができます。
エージェントをインストールしていない管理オブジェクトでは、「情報」タブしか選択できません。
「情報」ページは、オブジェクトの一般情報 (IP アドレス、オペレーティングシステムなど) を表示します。Java コンソールの「詳細情報」ウィンドウもこのページと同じ情報を提供します。詳細は、「情報」タブを参照してください。
「ブラウザ」タブは、現在の管理オブジェクトに読み込まれているモジュールの情報を表示します。「モジュールブラウザ」ウィンドウも同様の情報を表示します。詳細は、第 7 章「管理オブジェクト情報の表示」を参照してください。
このページには、「自動再表示」、「再表示」、「メインページ」、「ログアウト」、「ヘルプ」などのボタンが用意されています。詳細は、表 15–2 を参照してください。
Web コンソールのアラームマネージャは、第 12 章「アラームの管理」で説明したアラームマネージャと同様です。
「ホスト詳細:アラーム」ページでは、以下のタスクを実行できます。
選択したホストの現在のアラームを表示する。
現在のホストの開状態のアラームに肯定応答する。
アラームに対する処理を定義、実行する。
特定アラームや全ての閉状態のアラームを削除する。
アラームにノードや推奨処置を追加する。
アラームの追加情報を表示する。
タスクの操作方法については、第 16 章「Web コンソールを使用したアラームの管理」を参照してください。
「モジュール」ページは、使用可能な全てのモジュールとその状態を表示します。表示可能なモジュールの状態値は、次のとおりです。
読み込み済み
読み込み解除済み
使用可能 (読み込み済みの場合)
使用不可 (読み込み済みの場合)
モジュール処理を操作できるのは承認されたユーザだけです。モジュールの読み込み、読み込み解除、有効化、無効化には適切なセキュリティ(アクセス権)が必要です。詳細については、第 18 章「Sun Management Center のセキュリティ」を参照してください。
「ホスト詳細:モジュール」ページは、「モジュールマネージャ 」ウィンドウ (モジュールの操作を参照) と同様で、場合によって情報を編集することも可能です。
また「自動再表示」、「再表示」、「メインページ」、「ログアウト」、「ヘルプ」などのボタンが用意されています。詳細は、表 15–2 を参照してください。
「ログ」ページはシステムログ情報を表示します。「ログ」ページの機能は次のとおりです。
「ログファイルタイプ」メニューで表示対象のログを指定する。
「テキスト」領域に選択したログファイルの内容を表示する。
「フィルタ処理されたメッセージ」ボタンで、「テキスト」領域のメッセージを条件 (開始日時、終了日時など) でフィルタリングする。
「ログ」ページは Java コンソールの「ログ表示」ウィンドウと同様です。詳細は、ログファイルの表示を参照してください。
モジュールのデータプロパティは、モジュールの追加情報を提供します。属性エディタでは、データプロパティの追加情報を表示して、以下の監視アクティビティをカスタマイズすることができます。
単純アラームのアラームしきい値を設定する。
アラーム状況発生に対する処理を指定する。
ページ上のデータ更新の間隔を変更する。
履歴データポイントのログファイルの作成スケジュールを定義する。
属性エディタには、「情報」、「アラーム」、「処理」、「再表示」、「履歴」の一部または全てのタブが用意されています。Web コンソールで属性エディタを操作する方法については、第 17 章「Web コンソールを使用したデータプロパティの属性の管理」を参照してください。
Java コンソールの属性エディタの高度な機能の一部は、Web コンソールの属性エディタでは提供されません。