ヘッダーをスキップ

Oracle Order Managementユーザーズ・ガイド
リリース12.1
B62702-01
目次へ
目次
前のページへ
前へ
次のページへ
次へ

受注獲得

受注ワークベンチ

受注ワークベンチは、「受注の検索」、「受注オーガナイザ」、「受注」、「クイック受注オーガナイザ」、「クイック受注」の各ウィンドウで構成されています。各ウィンドウでは、既存の受注と返品の入力、更新、および検索が可能です。この他にも、受注と返品に関する様々な処理にアクセスできます。

注意: 予約が発注または購買依頼に対するものである、購買リリースされた連続受注明細に対しては、ユーザーによる分割はできません。商品を在庫に受け入れるか、または予約なしで受け入れると、ユーザーによる分割を正常に完了できます。

「受注の検索」ウィンドウ

本文の説明内容に関するイメージ

ボタン

タブ・リージョン

本文の説明内容に関するイメージ

「受注オーガナイザ」ウィンドウ

「受注オーガナイザ」ウィンドウには、「ナビゲータ」ツリー・ビューと検索結果が表示されます。保留の受注/明細のメッセージが存在する場合は、その旨の通知を受けることもできます。プロファイル・オプション「OM: プロセス・メッセージ・フラグの表示」を使用することにより、「メッセージ」チェック・ボックスの表示/非表示を制御できます。

「受注オーガナイザ」ウィンドウ

本文の説明内容に関するイメージ

ナビゲータ・ツリー・ビュー

ボタン

複数の営業単位に対してアクセス権が付与されている場合は、次のオプションを選択できます。

タブ・リージョン

「受注」ウィンドウでは、受注と返品を入力できます。

「受注」ウィンドウ

本文の説明内容に関するイメージ

ボタン

注意: 「関連品目」をクリックすると、受注品目に使用可能な関連品目がない場合はメッセージが表示されます。

受注の概要

「受注」ウィンドウを使用すると、受注の入力、表示および更新ができます。また、「受注」ウィンドウで返品を入力することもできます。このウィンドウで、標準品目(出荷可能品目と出荷不可品目)および構成を受注できます。また、価格調整、販売実績の割当、支払情報の記録、ノートの添付、出荷の予定作成、品目有効数量の問合せおよび予約(保管場所の選択を含む)を実行できます。

受注を受けると、「受注」ウィンドウに情報を入力できます。Order Managementは、情報が入力されると、個々のフィールドを検証します。受注を記帳すると、Order Managementは、すべての必須フィールドに値が入力されているか、構成は完了しているかなどを検証します。受注が記帳された後は、ワークフローの次のステップに進むことができます。

外部ソースから出荷(直接出荷)する受注の場合は、受注のすべての標準機能を使用できます。受注入力時のソース・タイプによって、受注が在庫から履行されるか、または外部仕入先から履行されるかが決まります。

各国固有の情報は、それぞれのユーザーズ・ガイドを参照してください。

受注ヘッダー・レベル

「メイン」および「その他」の受注ヘッダー情報の定義

受注明細レベル

「メイン」の受注明細品目情報の定義

受注明細の価格設定情報の定義

受注明細の出荷情報の定義

受注明細の所在地情報の定義

受注明細の返品情報の定義

受注明細のサービス情報の定義

受注明細のリリース管理情報の定義

受注の「ツール」メニュー

受注のコピー

受注インポート

受注のカスタマイズ

受注のカスタマイズ

「受注」ウィンドウの表示は、ニーズに合せてカスタマイズできます。「検索」ウィンドウも含めて、すべての受注ブロックと明細ブロックはフォルダ・ブロックとして設計されています。フォルダは、表示または非表示にすることができ、表示を変更することもできます。関連項目: Oracle E-Business Suiteユーザーズ・ガイドのデータ表示のカスタマイズに関する項

可能なカスタマイズ

次のカスタマイズを行うことができます。

注意: 「受注ヘッダー」リージョン・ウィンドウ(単一行のフォルダ・ブロック)の中で現在非表示のフィールドを表示する場合は、最初に現在表示されているフィールドを非表示にするように選択してください。単一行のフォルダ・ブロックの中で、フィールドの表示操作を実行すると、カーソルが置かれている現在のフィールドの下に新規フィールドが配置されます。

注意: 複数行のフォルダ・ブロックでは、フィールドの表示操作を実行すると、そのフィールドはカーソルが置かれているフィールドの横に配置されます。

注意: 「受注明細」ウィンドウの固定リージョンからフィールドの表示操作を実行すると、他のフィールドを表示できないことを示すエラー・メッセージが表示されます。また、デフォルト設定されていない、受注の入力または記帳に必要な項目は非表示にしないでください。たとえば、数量フィールドは非表示にしないでください。

表示できるデータ項目

「受注ヘッダー」および「受注明細」ウィンドウに表示できる追加データ項目(フィールド)を次の表に示します。

注意: 各タブ・リージョンにある「フィールドの表示」ポップアップ・リストに表示される値は、現在のフォルダに対応して表示されている現在のフィールドにより異なります。

「受注ヘッダー」の「メイン」タブ

シード済(デフォルト)の「受注ヘッダー」の「メイン」タブ・フォルダに使用できる追加データ項目は次のとおりです。

「受注ヘッダー」の「その他」タブ

シード済(デフォルト)の「受注ヘッダー」の「その他」タブ・フォルダに使用できる追加データ項目は次のとおりです。

注意: (デフォルトで)非表示フィールドである「搬送先」は、内部の所在地の表示に使用します。たとえば、パッケージをXYZ社のJames Smithに送付するとします。会社の所在地は500 Alcatel Drive, Dallas, TXで、James Smithsの事業所はBuilding 3, Mail Stop 3624です。

注意: 「出荷先所在地」には、XYZ Offices, 500 Alcatel Drive, Dallas, TX(XYZ郵便室の所在地)と表示されます。

「搬送先」には、内部搬送所在地であるJames Smith, Building 3, Mail Stop 3624と表示されます。

「受注」の「明細品目」の「メイン」タブ

シード済(デフォルト)の「受注」の「明細品目」の「メイン」フォルダに使用できる追加データ項目は次のとおりです。

「明細番号」と「受注品目」は「受注明細」メイン・タブの固定リージョンにあり、Oracleのフォルダ機能で非表示にすることはできません。これらのフィールドのいずれかにカーソルが置かれていてるときにフォルダ操作(フィールドの表示など)を実行しようとすると、他のフィールドは表示できないという内容のエラー・メッセージが表示されます。

請求先は基本契約に依存し、受注タイプは請求先に依存するため、受注タイプには、基本契約に対する間接的な依存があります。したがって、基本契約を更新すると、受注タイプが再度デフォルト設定されます。依存をなくす唯一の方法は、更新可能なAPIフックを経由することです。APIフックの詳細は、『Oracle Order Management Open Interfaces, API, & Electronic Messaging Guide』を参照してください。

「受注」の「明細品目」の「価格設定」タブ・ウィンドウ

シード済(デフォルト)の「受注」の「明細品目」の「価格設定」タブ・フォルダに使用できる追加データ項目は次のとおりです。

「受注」の「明細品目」の「出荷」タブ

シード済(デフォルト)の「受注」の「明細品目」の「出荷」タブ・フォルダに使用できる追加データ項目は次のとおりです。

「受注」の「明細品目」の「所在地」タブ

シード済(デフォルト)の「受注」の「明細品目」の「所在地」タブ・フォルダに使用できる追加データ項目は次のとおりです。

「受注」の「明細品目」の「返品」タブ

シード済(デフォルト)の「受注」の「明細品目」の「返品」タブ・フォルダに使用できる追加データ項目は次のとおりです。

「受注」の「明細品目」の「サービス」タブ

シード済(デフォルト)の「受注」の「明細品目」の「サービス」タブ・フォルダに使用できる追加データ項目は現在ありません。

「受注」の「明細品目」の「その他」タブ

シード済(デフォルト)の「受注」の「明細品目」の「その他」タブ・フォルダに使用できる追加データ項目は次のとおりです。

受注の「ツール」メニュー

「受注情報」ウィンドウおよび「受注明細」ウィンドウの「ツール」メニューで使用できるオプションは、次のとおりです。

「受注情報」および「受注明細」ウィンドウの「ツール」メニューで使用できるオプション
オプション 情報
ワークフロー・ステータス 関連項目: ワークフロー・ステータスと処理の表示
自動予定作成 関連項目: 受注の自動予定作成
品目検索 関連項目: 『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』の品目検索に関する項
顧客の追加 関連項目: 顧客の追加
一括変更 関連項目: 受注の概要
ユーザー・セット(&U) 関連項目: 受注管理セット
パージ 関連項目: 受注パージ
保留ソースの作成 関連項目: 保留の定義
予定作成 関連項目: 受注の予定作成の概要
クイック顧客入力(&Q) Oracle Receivablesの標準顧客ウィンドウを起動します。
価格設定エンジン要求ビューワ 関連ドキュメント: 『Oracle Advanced Pricingユーザーズ・ガイド』
明細詳細の表示 受注の「明細」タブを起動します。
デバッグ デバッグを有効にします。
変更事由 変更の事由

「メイン」および「その他」の受注ヘッダー情報の定義

受注の受入時に、その受注に関するヘッダー情報を入力できます。入力は、ウィンドウのタブ・リージョンの順番に従う必要はありません。明細ブロックの処理前に入力が必要なフィールドは、「受注」ウィンドウにある「メイン」タブ・リージョンの「受注タイプ」フィールドと「通貨」フィールドのみです。

注意: 「受注」ウィンドウの「メイン」および「その他」タブ・リージョンでは、マウスの右ボタンを使用できます。マウスの右ボタンをクリックすると、頻繁に使用される処理がリストされます。これらは「ツール」メニューからも使用できます。

前提条件

注意:

次のフィールドには現在、「受注」ヘッダー・ウィンドウで端数処理された金額が含まれる場合があります。

注意: フィールドの一部はデフォルトで非表示になっています。詳細は、Oracle E-Business Suiteユーザーズ・ガイドを参照してください。

各フィールドの金額は、入力された通貨に対して定義されている標準精度の値、または「受注ヘッダー」ウィンドウでデフォルト設定されている標準精度の値に端数処理されます。

「受注」ウィンドウでの複数組織アクセス管理

「受注」ウィンドウでは、ユーザーがアクセス可能ないずれかの営業単位で受注を入力できます。

「受注」ウィンドウの「ヘッダー」タブにある「営業単位」フィールドは必須フィールドです。これはフォルダ対応のフィールドで、デフォルトの営業単位が表示されます。デフォルト設定されている営業単位以外の営業単位で受注を入力する必要がある場合は、適切な値を選択できるように、フィールドを表示する必要があります。

デフォルトの営業単位がある場合は、「受注日」などのフィールドがデフォルト設定されます。デフォルト値がない場合は、「営業単位」以外のすべてのフィールドが使用不可になります。営業単位を指定して[Tab]キーを押すと、初期のデフォルト設定が実施されます。他の受注情報を指定した後に、営業単位を変更すると、その営業単位の変更によってすべてのフィールドが消去されることを示すメッセージが表示されます。

複数の営業単位に対してアクセス権があるときに、デフォルトではない営業単位に受注を入力する場合は、その他の情報を指定する前に、値リストから適切な営業単位を選択する必要があります。

本文の説明内容に関するイメージ

「ヘッダー」リージョンからナビゲートした後は、その取引で営業単位を変更することはできません。

ウィンドウのタイトル・バーには、作成中または問合せ中の受注の営業単位が表示されます。

受注について、ヘッダーのメイン情報を定義する手順は、次のとおりです。

  1. 「受注」ウィンドウにナビゲートし、「メイン」タブ・リージョンを選択します。

  2. 複数の営業単位に対してアクセス権があるときに、デフォルトではない営業単位に受注を入力する場合は、その他の情報を指定する前に、値リストから適切な営業単位を選択する必要があります。「受注」ウィンドウでの複数組織アクセス管理の詳細は、「「受注」ウィンドウのMOAC」の項を参照してください。

  3. 顧客名または顧客番号を選択します。

    受注を記帳できるようにするために顧客を入力する必要があります。これは受注の販売先顧客です。

  4. 顧客は全組織で表示できます。顧客所在地は組織固有です。プロファイル・オプション「OM: 受注フォーム: 制限付き顧客」の値によって、このフィールドの値リストの表示が制御されます。「顧客の検索」ウィンドウでは、「顧客」フィールドの値リストに、常にすべての顧客が表示されます。プロファイル・オプションは無視されます。

  5. 出荷先顧客名と請求先顧客名は、顧客情報の定義方法によって異なる場合があります。このフィールドの値リストの表示もプロファイル・オプション「OM: 受注フォーム: 制限付き顧客」によって制御されます。

  6. この受注の顧客を以前に定義していない場合には、「顧客の追加」ウィンドウで新規顧客を定義できます。ただし、システムでこの機能が使用可能になっている場合にかぎります。関連項目: 顧客の追加

    警告: インポートしたリリース管理(RLM)受注を変更する場合、以前に指定した顧客情報は変更しないでください。顧客を変更すると、その受注の顧客部品番号が無効になります。顧客の変更が必要な場合は、新規の受注を入力してください。

  7. 受注に対して受注タイプを選択するか、デフォルト値を使用します。

    受注タイプは、デフォルト・ルールのデータ・ソースとして使用できます。また、受注タイプによって、受注処理の流れを示す受注および明細のワークフロー・プロセスが決まります。

    注意: 受注タイプは、次のような場合であれば受注ヘッダーを保存した後でも変更できます。

    1. 受注番号生成が「無欠番採番」に設定されていない場合

    2. 受注が未記帳である場合

    3. 受注に明細がない場合

      このような制約は、「設定」 > 「ルール」 > 「処理制約」を選択して確認できます。

  8. 受注の顧客発注番号を定義するか、またはデフォルト値を使用します。

    この情報は、レポート作成と参照用に使用します。指定した受注タイプに発注番号が必要な場合は、この値を入力する必要があります。デフォルト・ルールを使用して、発注番号のデフォルト値を基本契約から設定できます。同じ顧客に対する別の受注で使用している発注番号を入力すると、Order Managementはその旨を通知しますが、受注の処理は続行できます。

    注意: 既存の受注に対して顧客発注番号を更新またはリンクする場合は、顧客発注番号を持つ既存の受注明細を手動で更新する必要があります。これは、受注明細を適切に請求して、発注番号のない明細がAccounts Receivablesにインタフェースされないようにするためです。ただし、カスケードを使用可能にした場合、既存のオープン明細は自動的に更新されます。

    「取引タイプ」ウィンドウで「発注要」ボックスを選択した場合、受注の記帳時に、この受注タイプのすべての受注で発注番号が必須になります。受注明細の出荷確認済後における顧客発注番号の更新を防止するシステム処理制約を無効にすると、受注明細の顧客発注番号は請求インタフェース前のどの時点でも更新できます。請求インタフェース・プロセスは受注明細の顧客発注を読み取ります。受注ヘッダーにある顧客発注は、受注がクローズされるまでは更新できます。ビジネスの状況によっては、顧客が品目を一定期間試してから購入を判断する場合もあります。このような場合、Order Managementでダミーの顧客発注番号を参照をする受注が作成され、品目を顧客サイトへ出荷します。顧客が品目の購入を決定すると、受注の顧客発注番号が更新され、実際の発注番号が割り当てられます。そのため、受注明細がすでに出荷確認済の場合、システムの処理制約によって「顧客発注番号」フィールドを更新できなくなります。この処理制約は、出荷確認済であっても明細が請求インタフェースではない場合は、受注明細の「顧客発注番号」フィールドの更新を許可するように変更されています。

  9. 受注日を定義するか、デフォルト値を使用します。

  10. この受注に該当する顧客担当名を入力するか、デフォルトを採用します。顧客担当を以前に定義していない場合、または、この受注に新しい担当を定義する場合には、「顧客の追加」ウィンドウで担当を定義できます。ただし、システムでこの機能が使用可能になっていることが前提です。

  11. 受注に関する価格表を選択します。

    選択する価格表は、有効な価格表である必要があります。価格表が無効な場合、その価格表は「価格表」フィールドの値リストに表示されません。受注を入力した後で、その受注で使用されている価格表を無効にすると、受注を再度問い合せたときに、「フィールドの検証に失敗しました - 価格表」というエラー・メッセージ・ボックスが表示されます。

    プロファイル・オプション「QP: 販売価格端数処理オプション」の値によって、価格表の価格は、受注明細の入力時に端数処理される場合があります。関連項目: 『Oracle Advanced Pricingインプリメンテーション・マニュアル』のプロファイル・オプションに関する項

    注意: 受注に複数通貨価格表(Oracle Advanced Pricingを完全にインストールしている場合にのみ使用可能)を使用している場合、「価格表」フィールドの値リストには、「受注ヘッダー」の「その他」タブで入力またはデフォルト設定された通貨(価格表の基準通貨または代替通貨のいずれかとして)を使用している値(価格表)のみが表示されます。

    注意: 現在デフォルト・ルールが設定されていて、受注通貨のデフォルト設定に使用できる場合に、デフォルト設定された通貨ではなく基準通貨を使用する価格表を選択すると、Order Managementでは、価格表から受注通貨を設定するシード済のデフォルト・ルールを無効にしていないかぎり、価格表が選択されると常に、その価格表の基準通貨が受注通貨にデフォルト設定(上書き)されます。

  12. 出荷先顧客情報を入力します。出荷先情報の入力にはいくつかの方法があり、そのいずれかを選択できます。

  13. 受注に関する営業担当を選択します。

    デフォルトでは、受注の販売実績の100パーセントが主営業担当に割り当てられます。「販売実績」ウィンドウで、複数の営業担当に販売実績を割り当てることができます。

  14. 受注に関する通貨を選択します。

    価格表の通貨は、この受注に対して入力した通貨と一致している必要があります。

  15. 請求先顧客情報を入力します。請求先情報の入力にはいくつかの方法があり、そのいずれかを選択できます。

    1. 販売先顧客と請求先事業所。この指定により、請求先顧客名と顧客所在地の詳細が提供されます。

    2. 販売先顧客と請求先顧客(名称または番号)および請求先(サイト)。この指定には、「請求先」または「請求先所在地1」の値リストを使用します。

    3. 請求先事業所: このフィールド用の値リストには、顧客名、顧客番号、および販売先顧客とそれに関連する顧客のすべての請求先事業所に関するビジネス用所在地情報が表示されます。請求先顧客を選択する前に、「請求先事業所」フィールドを選択することができます。請求先事業所を選択すると、それに対応するデフォルトの「請求先」フィールドに進むことができます。

      このフィールドに対して長い値リストが使用可能になっており、「請求先事業所」による検索に限定されます。

    4. 請求先: 請求先事業所ではなく、請求先顧客と請求先(サイト)を選択します。このフィールド用の値リストには、請求先顧客のみの請求先事業所が表示されます。「請求先事業所」フィールドに値がある場合にのみ、請求先顧客の詳細が表示されます。

      このフィールドに対して長い値リストは使用可能になっていないため、値リストの任意の列で検索を実行できます。

      請求先所在地の詳細は、現在、次のフィールドに表示されます。

      • 請求先(請求先所在地1)

      • 請求先(請求先所在地2)

      • 請求先(請求先所在地3)

      • 請求先(請求先所在地4)

      • 請求先(請求先所在地5: 郡市区、州、郵便番号、および国を連結したもの)

  16. 作業内容を保存します。

    注意: デフォルト値の設定方法によっては、受注に対応する請求先、出荷先または搬送先所在地を定義する前に受注タイプを選択すると、「請求先」、「出荷先」または「搬送先所在地」フィールドにデフォルトの情報が設定される場合があります。

    注意: 「顧客担当」、「出荷先」、「請求先」および「搬送先」フィールドの値リストには、担当名とEメール・アドレスの両方が表示されます。

    注意: 顧客の担当はすべて、顧客のロールに関係なくヘッダー・レベルで表示されます。

    注意: サイト・レベルで定義されている顧客の担当は、ビジネス・ロールでフィルタ処理されます。ただし、ロールが割り当てられていない担当は表示されます。

    関連項目: 顧客の追加

受注明細の所在地情報の定義

前提条件

「受注」ウィンドウの「受注情報」の「メイン」タブ・リージョンで所在地を入力します。関連項目: 「メイン」および「その他」の受注ヘッダー情報の定義

受注明細の所在地情報を定義する手順は、次のとおりです。

  1. 「受注」ウィンドウの「所在地」タブ・リージョンにナビゲートします。

  2. 出荷先事業所および出荷先担当を選択します。

    これらのフィールドは、受注の全明細に関するデフォルトの出荷先情報を提供します。システム・プロファイル・オプション「OM: 顧客関連」の設定によって、次のようになります。

  3. 請求先事業所および請求先担当を選択します。

    これらのフィールドは、受注の全明細に関する請求先情報を提供します。プロファイル・オプション「OM: 顧客関連」の設定によって、次のようになります。

  4. 搬送先事業所および搬送先担当を選択します。受注ヘッダーに搬送先フィールドがある場合は、ヘッダー・フィールドから明細の搬送先フィールドを移入できるようにする必要があります。そのためには、ヘッダーの搬送先フィールドの値でデフォルト設定されるように、明細の搬送先フィールドにデフォルト・ルールを設定します。

  5. 最終顧客の選択は、顧客関係の設定を参照しません。「最終顧客」には任意の顧客事業所または顧客担当を選択できます。

「メイン」の受注明細品目情報の定義

注意: Oracle Process ManufacturingまたはOracle Training Administrationを使用する場合は、プロセス製造またはトレーニングに関係する受注明細詳細の入力の詳細について、該当するユーザーズ・ガイドを参照してください。

注意:

「受注明細」ウィンドウの次のフィールドには、端数処理された金額が入力されている場合があります。

注意: デフォルトでは非表示のフィールドもあります。

金額は、入力された通貨に対して定義されている標準精度または「受注ヘッダー」ウィンドウでデフォルト設定されている標準精度の値に端数処理されます。

受注に関する明細品目情報を定義する手順は、次のとおりです。

  1. 「受注」ウィンドウの「明細品目」タブ・リージョンにナビゲートします。

  2. 明細番号を定義します。

    この明細が受注で最初に入力された明細の場合、このフィールドのデフォルトは自動的に「1.1」に設定されます。このフィールドは参照用で、変更はできません。

    受注明細番号は、「受注」ウィンドウに次のように明細の5要素として表示されます。

    明細番号、出荷番号、オプション番号、構成部品番号およびサービス番号。たとえば、受注明細番号は、1.1.2.3.1などのように表示されます。

  3. この受注明細に対応する品目を選択します。このフィールドの値リストは、非表示フィールドである「品目識別子タイプ」の値で決まります。次のいずれかの値を選択または入力します。

    様々なタイプの品目摘要で検索を実行できます。次のように検索を実行します。

  4. この明細に対応する品目受注数量を定義します。数量フィールドは、スクロールするリージョンにある場合でも、すべてのタブ・リージョン上に表示されます。

  5. 単位を選択します。

    品目の主要単位と同じ区分で、事前定義されている単位のみ入力できます。Inventoryで品目の第2単位が使用可能に設定されている場合は、品目に2つの単位を定義できます。モデルとキットの単位は、品目の主要単位に制限されます。

  6. 販売単価: 販売単価は選択した価格表から導出され、端数処理された値が含まれる場合があります。販売単価の値は、プロファイル・オプション「QP: 販売価格端数処理オプション」の現在値によって決まります。関連項目: 『Oracle Advanced Pricingインプリメンテーション・マニュアル』のプロファイル・オプションに関する項

  7. 「要求日」フィールドの値を入力または選択するか、あるいはデフォルト値を使用します。

    注意: 「要求日」フィールドにはその時点のシステム日時が入力されています。受注から明細を削除し、新規明細を入力しても、「要求日」フィールドには元のシステム日時スタンプがそのまま表示されます。

  8. カレンダから予定出荷日を選択します。

  9. ステータス: このフィールドには、受注明細の現行ステータスが表示されます。システム処理によってのみ更新可能です。

  10. 「保留中」チェック・ボックス

  11. 「適用済保留」チェック・ボックス

  12. 「ATO」チェック・ボックス: このフィールドは更新できません。チェック・ボックスが選択されている場合は、受注明細にATO品目が含まれています。

  13. 明細タイプを選択するか、デフォルト値を使用します。

  14. 取消数量: このフィールドの値は、取消の結果として受注明細の数量が変更された場合にのみ表示されます。

  15. 出荷数量: このフィールドの値は、受注の一部またはすべてが出荷された場合にのみ表示されます。

  16. 事由: このフィールドは、既存の受注明細数量に対する追加または削減時以外は更新できません。このフィールドに入力した値は、入力時にのみ表示されます。保存が正常に完了すると、「事由」フィールドの値はNULLになります。Order Managementではこのフィールドの現在値は表示されません。これは、事由の入力が必要な更新を受注明細に対して複数回実行できるためです。入力した「事由」値は、「処理」ボタンから使用できる「追加明細情報」ウィンドウで表示できます。

  17. 注釈: このフィールドは、システムによって有効化されている場合以外は更新できません。このフィールドに入力した値は、入力時にのみ表示されます。保存が正常に完了すると、「注釈」フィールドの値は、「処理」ボタンから使用できる「追加明細情報」ウィンドウに表示されます。

  18. 営業担当がデフォルト設定されていない場合は、選択します。

  19. 受注ソース: このフィールドの値は、受注作成時の作成アプリケーションによって決まります。このフィールドは更新できません。有効な値は次のとおりです。

  20. 受注ソース参照: 「受注」ウィンドウで受注を作成するか、またはorder_source_id=0の受注を作成すると、システムによって受注ソース参照の値が生成されます。生成される値は、ソース表名にorder_header_idが付加された値です。この値は、ソース表(OE_ORDER_HEADERS_ALL)の列ORIG_SYS_DOCUMENT_REFに格納されます。

    受注をコピーした場合、コピー先の受注の受注明細にCOPYと表示されます。

  21. 受注ソース明細参照: 「受注」ウィンドウで受注明細を作成するか、またはorder_source_id=0の受注を作成すると、システムによって受注ソース明細参照の値が生成されます。生成される値は、ソース表名にline_idが付加された値です。この値はソース表(OE_ORDER_LINES_ALL)の列ORIG_SYS_DOCUMENT_REFに格納されます。

    受注をコピーした場合、コピー先の受注の受注明細にはソースの受注番号が表示されます。

  22. デフォルト設定されていない場合は「税コード」を選択します。税コードは、プロファイル・オプション「eBTax: 税分類コード上書の許可」が「Yes」に設定されている場合にのみ選択できます。

    注意: 非表示フィールド「基本契約」を表示可能にすると、「基本契約」フィールドには基本契約名と現行の基本契約改訂番号がコロンで区切られて表示されます。たとえば、基本契約「Pizza」で、現在有効な改訂が「2」の場合、「基本契約」フィールドには「Pizza:2」と表示されます。

    注意: また、「基本契約」フィールドがNULLでない場合に、受注明細価格の再設定をトリガーする属性を変更すると、次のようになります。

    Oracle Process Manufacturingユーザー

    集結されたOracle Inventoryモデルの結果として、「受注明細」および「受注オーガナイザ」ウィンドウで、2種類の数量、グレード、単位に関するフィールドにアクセスできます。このフィールドは、両方のウィンドウともフォルダ対応です。

    取引中の品目が組織内で二元的(第1と第2)に追跡される場合や、品目の価格設定ソースがサブの場合は、「第2数量」フィールドが使用可能になり、値を入力する必要があります。「第2単位」フィールドは表示専用のフィールドで、品目の第2在庫単位からデフォルト設定されます。グレード管理品目に優先品質グレードを指定できるように、「グレード」フィールドが受注明細に追加されました。個別の組織またはプロセス在庫組織から渡される品目にグレードを入力します。グレードは、受注明細に入力し、搬送明細に表示されます。ただし、出荷時にはグレードを更新できません。デフォルト・ルールを使用すると、受注明細の「グレード」フィールドの値をデフォルト設定できます。「グレード」フィールドは150文字まで入力できるようになりました。

    品目を完全に消し込む必要がある場合は、その品目をロット分割不可品目と呼びます。これは、ユーザーが個別の在庫を使用できるプロセス在庫機能です。予約済のロット分割不可品目が挿入されている受注明細は分割できません。「サブロット」フィールドは削除されます。

関連ドキュメント: 『Oracle Process Manufacturingユーザーズ・ガイド』

品目受注可能性

ビジネスでは、個々の顧客に応じて特定の製品を受注できる必要があります。「受注」ウィンドウで、すべての顧客に全品目を表示して選択可能にするかわりに、システムでは、顧客および他の関連基準に基づいて品目リストを絞り込むことができるようになりました。たとえば、顧客Bには該当しない一連の製品を、顧客Aのみで受注する場合があります。また、受注可能製品は、自社ブランド作成、フランチャイズ、ライセンス供与/保証、製品適合性などのビジネス・フローで役立ちます。この機能は、エンターテインメントおよびメディアや、製造、卸売販売、小売、ハイテクなどの異なる産業で必要となります。

「受注品目」値リストには、現行の営業単位の品目検証組織で使用可能な全品目のリストが表示されます。品目受注可能性ルールは営業単位レベルで定義されます。「品目カテゴリ」と「品目」の値リストは、必ずマスター組織または営業単位に関連付けられている品目検証組織に基づいて表示されます。ただし、「受注品目」値リストに品目のすべては表示されません。このリストの内容は、ユーザーが設定した品目受注可能性ルールに基づきます。品目受注可能性ルールを設定しない場合、品目受注可能性機能が無効になるか、またはこの機能が使用できないことを意味します。

プロファイル・オプション「OM: 品目値リストにマテリアライズド・ビューを使用(品目受注可能性ルールに従います)」の値を「No」に設定すると、「受注品目」値リストには現行の営業単位の品目検証組織の全品目が表示されます。この場合、定義済の品目受注可能性ルールは考慮されませんが、品目の受注を防止するルールが定義されている場合、受注の保存時にエラー・メッセージが表示され、その受注は保存できなくなります。

プロファイル・オプション「OM: 品目値リストにマテリアライズド・ビューを使用(品目受注可能性ルールに従います)」の値を「Yes」に設定すると、「受注品目」値リストには、定義されているルールに基づく品目のみが表示されます。「受注品目」値リストには、品目受注可能性ルールおよび明細の現行の属性値に基づいて値が動的に表示されます。

品目受注可能性ルールの検索

[F11]キー、[Ctrl]キー、[F11]キーの組合せを使用して、品目受注可能性ルールを取り出す検索基準を入力します。

「営業単位」フィールドに営業単位を入力するか、値リストから営業単位を選択してから、[Ctrl]キーを押しながら[F11]を押してルールを検索します。品目と営業単位の組合せでレコードが取り出されます。

「営業単位」フィールドへ入力しないか、検索基準(たとえば、Vision)の一部を入力するか、または無効な営業単位を入力すると、「営業単位」値リストが表示されます。そこで営業単位を選択し、検索を続行する必要があります。

「品目」フィールドではフレックスフィールドが有効にされているため、この検索は必須です。組織の選択がない場合、エラーが表示されます。

この検索は、「品目」フィールドのみに基づく検索に適用されます。他のフィールドに基づく検索では、「営業単位」値リストは表示されません。

品目受注可能性ルールの設定の手順は次のとおりです。

品目受注可能性ルール設定

本文の説明内容に関するイメージ

上のウィンドウは、設定可能な品目受注可能性ルールを表示しています。セキュリティ・プロファイルの値に基づいて、関連する営業単位がウィンドウに表示されます。別の営業単位でこのルールが必要になった場合は、その営業単位でルールの設定を繰り返す必要があります。「設定」 > 「ルール」 > 「品目受注可能性」にナビゲートします。

問合せ入力モードの場合、営業単位を入力してから品目カテゴリまたは品目もしくは他の基準を入力する必要があります。問合せ入力モードで、たとえば営業単位を「Vision Ope%」のように手動で入力した場合、どのデータも取得されず、エラー・メッセージが表示されます。これは、品目は在庫組織に基づいているけれども、この設定は営業単位に基づいているためです。このため、営業単位を選択した場合、その営業単位の「受注管理のシステム・パラメータ」フォームに定義されている「品目検証組織」を使用して、品目詳細の問合せを実行します。

ルールは、品目または品目カテゴリのいずれかに基づいて設定できます。すでにルールが定義されているカテゴリに属する品目にルールを設定することはできず、次のエラー・メッセージが表示されます。

本文の説明内容に関するイメージ

ルールは、「ルール・レベル」で設定されている条件を除き、品目または品目カテゴリが一般に利用可能であることを示します(「一般に利用可能」ボックスが選択されている場合)。条件は、次の明細属性に基づきます。

たとえば、品目カテゴリCOMPUTER.MISCが、「受注タイプ = 受注のみ」または「顧客 = AC Networks」の場合を除き一般的に利用可能であることを示すルールを設定できます。

注意: 複数の条件を評価する場合、OR条件を適用できます。前述の例では、受注タイプまたは顧客のいずれかが考慮されます。

同様に、品目または品目カテゴリが一般に使用不可な場合(「一般に利用可能」ボックスの選択が解除されている場合)を定義するルールも、ルールで利用可能な条件と一緒に設定できます。たとえば、品目Xは一般に使用不可ですが、ルール・レベルで条件を設定したため、特定の顧客や、地域または顧客区分で使用可能です。次の図を参照してください。

本文の説明内容に関するイメージ

「受注」ウィンドウでの「品目受注可能性」の使用

  1. 品目受注可能性ルールを指定した顧客の受注を入力します。

  2. 「受注品目」値リストをクリックし、ルールで指定した品目が表示されるかどうかを確認します。指定した品目がこの値リストに表示されるかどうかは、プロファイル・オプション「OM: 品目値リストにマテリアライズド・ビューを使用(品目受注可能性ルールに従います)」の設定によって決まります。プロファイル・オプションの値を「No」に設定すると、「受注品目」値リストには現行の営業単位の品目検証組織の全品目が表示されます。この値を「Yes」に設定すると、「受注品目」値リストには、ルールが適用される品目または品目カテゴリのみが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  3. 上の図では、セクション「品目受注可能性ルール設定」でルールを作成した品目(ASO0005)は、プロファイル・オプションが「Yes」に設定されているため表示されません。仮に、プロファイル・オプションが「No」に設定されていたとすると、エラー・メッセージが表示されます。

  4. 「受注管理マテリアライズド・ビューのリフレッシュ」コンカレント・プログラムを定期的に実行し、マテリアライズド・ビューOE_ITEMS_MVをリフレッシュします。Inventoryでいずれかのデータを変更した場合は、InventoryとOrder Managementのデータの同期を確保するため、このコンカレント・プログラムを実行することをお薦めします。

注意: 品目受注可能性ルール・リスティング・レポートには、品目レベル、品目、品目カテゴリおよび使用可フラグなどの異なるユーザー入力に基づいて品目受注可能性ルールが一覧表示されます。

品目受注可能性ルールは、受注が受注インポート、「受注処理」およびHVOPから作成されている場合も有効です。パブリックAPI「OE_ITORD_PUB.Import_Item_orderability_rules」によって、「品目受注可能性ルール」ウィンドウへデータを入力するのではなく、PL/SQLiから品目受注可能性ルールを作成できます。

注意: Order Managementの品目受注可能性ルールは、Order Managementで受け入れられたすべての受注に適用できます。したがって、Quoting、iStore、サード・パーティ・アプリケーションなどの他の受注獲得アプリケーションからの受注は、品目受注可能性ルールに従っていなければOrder Managementで受け入れられません。

クイック受注の概要

クイック受注によってデータ入力が削減され、このタスクの実行に必要な時間が短縮されます。簡易検索機能を使用して顧客データを検索でき、様々なフィールドを検索して、その顧客の情報を受注に利用できます。ヘッダーと明細は同じウィンドウに表示されます。「明細詳細」リージョンでは、価格と有効数量の確認の他に、関連品目の追加や明細の既存品目のアップグレード販売を実行できます。

統合および機能

クイック受注のフォルダ機能

「クイック受注」ウィンドウ

クイック受注を使用すると、ビジネス・フローのニーズにあわせてユーザー・インタフェースを構成でき、ユーザーが最小限の研修で直感的に入力できるようにします。ホット・キーを作成すると、マウスのかわりにキーボードを入力デバイスとして使用できます。つまり、処理をボタンで表すように指定できます。データ入力は、他のウィンドウにナビゲートする必要が減るため短縮されます。明細が保存されるまで価格設定を遅延できるため、処理時間を最適化できます。

「ヘッダー」リージョン

ウィンドウのヘッダー・リージョンには次のフィールドが表示されます。ヘッダー・ブロックはフォルダ対応です。「その他」タブはデフォルトでは非表示で、フォルダ機能を使用して表示できます。ヘッダー・リージョンは「メイン」と「所在地」の2つのサブリージョンに分かれています。

メイン・リージョンには次のフィールドが表示されます。

デフォルトで表示される電話番号フィールドは、市外局番と加入者番号で構成されます、米国の場合、市外局番は3桁で加入者番号は7桁です。「受注」ウィンドウで国コードが入力されない場合は、取引団体アーキテクチャ(TCA)の設定でユーザーに関連付けられた国が電話番号書式の判別に使用されます。ユーザーに対してTCA設定で関連付けられている国設定がない場合は、ARシステム・オプションで入力されたデフォルトの国が電話番号書式の判別に使用されます。

「電話国コード」フィールドと「内線」フィールドは表示されません。これらのフィールドはフォルダ機能を使用すると表示されます。

「電話番号」フィールドは、受注を入力する際、顧客を検索するために使用できます。顧客が注文の電話をかけると、顧客サービス担当(CSR)は、その顧客の電話番号を使用して、顧客に関連するその他の情報を受注フォームに入力/導出できます。このように、顧客を識別するための属性として電話番号を使用できます。電話番号には、顧客電話番号または特定の所在地に関連付けられている電話番号を指定できます。

電話番号は、受注入力時に顧客の識別に電話番号を使用する場合のみ保存されます。

注意: 電話市外局番または電話加入者番号に無効な桁数が入力された場合は、桁数が正しくないことを示すメッセージが表示されます。

所在地情報

「所在地情報」リージョンには、デフォルトで次のフィールドが表示されます。

「搬送先所在地1」、「搬送先所在地5」および「搬送先担当」は、フォルダ機能を使用してユーザーが表示できます。

注意: 「出荷先所在地5」と「請求先所在地5」には、郡市区、郵便番号および都道府県の連結された情報が表示されます。

「出荷先所在地1」、「請求先所在地1」フィールドでは、販売先顧客の値を事前入力せずに所在地情報を検索および入力する機能がサポートされています。ウィンドウの「所在地情報」セクションにある出荷先所在地1、請求先所在地1のフィールドに直接移動し、「販売先」を入力せずに所在地1の値の一部を入力できます。値リストに、入力した基準と一致する全顧客のすべての所在地が表示されます。

出荷先、請求先および搬送先の所在地情報も、ヘッダー・セクションの「メイン」および「その他」タブにあるフィールドを使用して入力できます。

注意: これらのフィールドはデフォルト・フォルダでは非表示ですが、フォルダ機能を使用して表示できます。

所在地詳細

「所在地詳細」ウィンドウには、受注に関係する顧客および所在地のあらゆる情報が1箇所に表示されます。

注意: 「クイック受注」ウィンドウの「所在地情報」セクションに所在地情報がすでに入力されている場合は、「所在地詳細」ウィンドウが表示されるたびにその情報が表示されます。

このウィンドウでは顧客情報を直接入力でき、その情報は、受注の「所在地情報」セクションに自動的に引き継がれます。この機能を使用して出荷先の所在地が選択された場合、請求先はOrder Managementのデフォルト・ルールを使用してデフォルト設定されます。デフォルト・ルールによって請求先を導出できない場合は、出荷先と同じ所在地が有効な請求先サイトとして設定されているかどうかが確認されます。その所在地が有効な請求先でもある場合、ユーザーはこの所在地を請求先として選択するように要求されます。前述の機能を使用して請求先を選択した場合は、Order Managementのデフォルト・ルールを使用して、出荷先のデフォルト設定が試行されます。デフォルト・ルールによって出荷先をデフォルト設定できない場合は、請求先と同じ所在地が有効な出荷先として設定されているかどうかが確認され、ユーザーはこの所在地を請求先として選択するように要求されます。

「その他」タブ

「その他」タブには、フォルダ機能を使用して表示されるときに、デフォルトで次のフィールドが表示されます。

営業単位

「クイック受注」ウィンドウには、フォルダ機能を介して使用される「営業単位」フィールドがあります。この「営業単位」フィールドは、「受注」ウィンドウの「営業単位」フィールドと同様に機能します。

本文の説明内容に関するイメージ

統合および機能

テレセールス

顧客の見積依頼がない場合は、「テレセールス」から「クイック受注」ウィンドウにアクセスできます。

価格設定の遅延

受注明細を入力するときは、価格設定の呼出しを遅延できます。「価格設定の遅延」チェック・ボックスを選択すると、価格設定が遅延されます。明細の入力時および明細以外へのナビゲート中は、「単価」および「販売単価」が表示されません。受注と明細に価格が設定されるのは、明細が保存されるときです。この機能は、「明細」ウィンドウに表示される「価格設定の遅延」チェック・ボックスを使用して制御できます。

注意: この機能は前述のウィンドウで有効にできますが、デフォルト設定は、サイト、アプリケーション、職責およびユーザー・レベルでのプロファイル「OM: クイック受注フォーム: 価格設定の遅延」に対する「Yes」または「No」によって制御されます。詳細は、『Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル』を参照してください。

明細での問合せ調整のトグル

この機能を使用すると、明細を作成、更新または削除する際の明細のリフレッシュ方法を制御できます。明細の作成、更新または削除によって、変更がカスケードされることがあります。発生するカスケード変更には、2つのタイプがあります。明細のフィールドを変更すると、他の明細にも変更が発生することがあります。サービス明細をモデルに追加すると、オプション/区分へのサービス明細のカスケードとなることがあります。これは、複数の明細にわたるカスケードです。同一の明細でカスケードが発生する場合もあります。1つのフィールドの変更によって、他のフィールドが変更される可能性もあります。この場合は、同一明細に対するカスケードとして処理されます。「問合せ調整のトグル」チェック・ボックスは、保存操作の実行後または明細ブロックへのナビゲート時に、カスケードされた変更をリフレッシュしてただちに明細ブロックに表示するかどうかを制御します。

注意: パフォーマンスのためには、「問合せ調整のトグル」チェック・ボックスは選択を解除したほうが有利になる可能性があります。トグルの選択を解除すると、「この管理の選択を解除すると、自動問合せ機能が無効になります。明細の変更を表示するには、問合せを実行してください。」メッセージが表示されます。セッションを終了して再起動すると、プロファイル「OM: クイック受注自動リフレッシュ」からデフォルトが戻ります。

明細詳細リージョンでの問合せ調整のトグル

この機能を使用すると、現在の明細に対応するデータを、アクティブな明細詳細リージョンに表示する方法を制御できます。「問合せ調整のトグル」が選択されている場合、および受注品目に関連品目がある場合は、その関連品目が、明細詳細の関連する品目詳細リージョンに自動的に表示されます。アップセル/クロスセル品目を参照するために、関連品目に手動でナビゲートする必要はありません。

同様に、現在の明細に対応する調整は、アクティブな明細詳細リージョンが「調整」の場合に表示されます。「価格設定/有効数量」リージョンがアクティブな場合は、明細を入力する際に価格設定/有効数量の情報が「価格設定/有効数量」明細詳細リージョンに表示されます。

価格設定/有効数量

価格と有効数量を取得すると、有効在庫日を単一のビューに表示できます。次に、要求の内容を示します。

明細詳細

クイック・インラインの「価格および有効数量」リージョンでは、現在の明細に関する価格と有効数量をチェックできます。また、異なる品目に関する価格と有効数量の追加チェックを実行し、これらの品目を受注に追加するか、現在の明細品目をこれらの品目で置換することもできます。

注意: この価格と有効数量の機能がサポートされるのは、標準品目に対してのみです。

明細詳細の「問合せ調整のトグル」チェック・ボックスが選択解除されている場合、価格設定と有効数量の情報が表示されるのは、現在の明細の「価格設定/有効数量」リージョンにナビゲートした場合のみです。明細詳細の「問合せ調整のトグル」チェック・ボックスが選択されている場合は、明細の入力時に明細詳細セクションに価格と有効数量の情報が自動的に表示されます。

注意: 品目の価格設定と有効数量は、品目、数量および要求日を入力してから、「価格設定および有効数量」をクリックすることでチェックできます。

「追加情報」フィールドを使用すると、「価格表」、「単価」および「有効期限」などの追加フィールドを表示できます。

「単位」、「倉庫」、「価格表」は、品目の入力時に、Order Managementを使用してデフォルトが設定されます。「要求日」は、本日の日付にデフォルト設定されます。また、「品目識別子タイプ」は「内部」にデフォルト設定されます。「品目識別子タイプ」値リストには、Oracle Inventoryで使用可能なすべての相互参照タイプが表示されます。

(単価が導出されると)価格設定で選択された価格表の適格な価格分岐が「価格分岐」サブタブに表示されます。

顧客に使用できる自動値引(負の金額で表示)は、「モディファイア」サブタブに表示されます。また、品目の販売価格を変更したモディファイアは表示されますが、その時点で販売価格に影響していない価格設定モディファイアは表示されません

価格値引と価格値引モディファイアを表示できるのは、受注明細に入力した品目に使用できる場合です。価格値引を表示すると、受注明細に適切な数量を入力できます。

価格と有効数量は、「明細詳細」リージョンの受注明細に入力した品目に対しても表示されます。

クーポン償還、他の拡張機能(1つ購入すると1つ無料)、請求/販促については、Pricingへの統合があります。値引プロファイル・オプションで許可されている場合は、値引を手動で割り当てることができます。

マージンと価格の対比

総利益は、品目を販売する際に得られる収益を表す数値です。一般に、利益は低いよりも高いことが期待されます。受注入力では、次のルールを遵守することが必要な場合があります。

総利益の表示

顧客、所在地または担当の拡張検索

拡張基本検索を使用すると、受注入力の処理時には、複数のフィールドに基づいて顧客情報を検索できます。

通常、受注処理では、顧客情報、所在地(請求先、出荷先)および担当を入力する必要があります。

顧客情報の検索

拡張品目検索

受注での明細のコピー機能

Order Managementの受注のコピー機能は、「受注」ウィンドウと緊密に統合され、レコードの複数選択をサポートします。この機能によって、受注のコピーに加え、単一の受注内または複数の受注にわたって、明細を新規受注にコピーしたり、既存の受注に追加できます。

関連品目

受注処理では、品目代替と相互参照を使用できます。選択のためにドリルダウンする必要はありません。オプションはただちに表示されます。

現在の値引商談を促進できる選択肢が表示されます。この情報を要求するために処理を起動する必要はなく、情報は「明細」詳細リージョンに自動的に表示できます。

関連品目および手動による代替

クイック受注のフォルダ機能

「クイック受注」ウィンドウを構成するために、フォルダ機能が拡張されました。「受注」ウィンドウは、ヘッダー明細と明細詳細の両方に追加タブが表示されるように構成できます。「明細」詳細リージョンも選択できます。このウィンドウでは、特定の処理をボタンで使用するように構成でき、このボタンには、ホット・キーを指定する機能のみでなく、ユーザー定義のプロンプトも指定できます。

受注タブ

ヘッダーから追加タブを表示できます。「その他」チェック・ボックスを選択してフォルダを保存することで、「その他」タブを表示できます。このフォルダを保存すると、デフォルト・フォルダとしてオープンできます。

ボタンの構成

現在、ヘッダーと明細から利用できる重要な処理はすべてシードされており、ボタンで表示するように選択できます。カスタム・プロンプトおよびアクセス・キーも指定できます。指定したアクセス・キーがすでに他のボタンで使用されている場合、指定したアクセス・キーは無視されます。

注意: 最大8個のボタンを表示できます。ボタンの構成機能は、ヘッダーに対してフォルダが作成される場合のみ使用できます。

ボタンを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 「クイック受注」ウィンドウにナビゲートします。

  2. 「フォルダ・ツール」ウィンドウで「フォルダ・ツール」アイコンを選択し、次に「新規」を選択します。

    「新規フォルダの作成」ウィンドウ - 「構成ボタン」

    本文の説明内容に関するイメージ

  3. フォルダに名称を指定します。このフォルダをデフォルト・フォルダとしてオープンするか、またはパブリック・フォルダとするか、あるいはその両方かを必要に応じて選択します。

  4. 「構成ボタン」リージョンで、構成する処理名を選択します。「ユーザー入力プロンプト」フィールドのボタン名を必要に応じて変更し、「アクセス・キー」フィールドにホット・キー参照を入力します。「表示」チェック・ボックスを選択してボタンを表示します。

  5. 「OK」をクリックします。

    注意: 「アクセス・キー」フィールドに入力したアクセス・キーが、他のボタンですでに使用されている場合は、別のキーが自動的に割り当てられます。

ヘッダー – タブの表示

「クイック受注」ウィンドウに「受注ヘッダー」タブを表示するかどうかは、拡張フォルダ機能を使用して決定できます。

「その他」タブを表示する手順は、次のとおりです。

  1. 「クイック受注」ウィンドウにナビゲートします。

  2. メニュー・バーまたは「フォルダ・ツール」アイコンを使用して、新しいフォルダを作成します。

  3. フォルダに名称を指定します。このフォルダをデフォルト・フォルダとしてオープンするか、またはパブリック・フォルダとするか、あるいはその両方かを必要に応じて選択します。

  4. タブ・リージョンで、「その他」チェック・ボックスを選択します。

    「新規フォルダの作成」ウィンドウ - 「その他」

    本文の説明内容に関するイメージ

  5. 「OK」をクリックして、フォルダを保存します。

    「受注」ウィンドウ - 「その他」タブ

    本文の説明内容に関するイメージ

フォルダの拡張 - 明細タブ

明細レベルで表示するタブは、拡張フォルダ機能を使用して決定できます。「明細」ウィンドウからこの機能を使用して、次の追加タブを表示するように選択できます。

これらのタブは、対応するチェック・ボックスを選択し、フォルダを保存することで表示できます。このフォルダを保存すると、デフォルト・フォルダとしてオープンできます。

注意: 「フォルダの保存」ウィンドウに受注明細からアクセスした場合、「受注タブ」セクションと「カスタマイズ」ボタン・リージョンは使用できません。同様に、「フォルダの保存」ウィンドウに受注ヘッダーからアクセスした場合、「明細タブ」、「明細詳細」セクションおよび「デフォルト」リージョン・リストは使用できません。

明細レベルでタブを表示する手順は、次のとおりです。

  1. 「クイック受注」ウィンドウにナビゲートします。

  2. 「明細」リージョンで、メニュー・バーまたは「フォルダ・ツール」アイコンを使用して、新しいフォルダを作成します。

  3. フォルダに名称を指定します。このフォルダをデフォルト・フォルダとしてオープンするか、またはパブリック・フォルダとするか、あるいはその両方かを必要に応じて選択します。

  4. 「明細タブ」リージョンで、表示するタブを選択します。

    「新規フォルダの作成」ウィンドウ - 「明細タブ」

    本文の説明内容に関するイメージ

  5. 「OK」をクリックして、フォルダを保存します。

明細詳細の表示

フォルダの拡張 - 明細詳細(リージョン)

デフォルトのフォルダには、次の明細詳細が表示されます。明細詳細(リージョン)の表示は、フォルダ機能を使用して制御できます。明細詳細の「オプション」、「サービス」、「調整」、「関連品目」および「価格設定/有効数量」は非表示にできます。

「明細詳細の展開」モードへの切替時に表示するデフォルトの明細詳細リージョンを選択できます。選択解除されている明細詳細は、デフォルトのリージョンとして選択できません。

明細詳細の有効化

明細レベルでフォルダを作成する場合は、特定の明細詳細を表示するように選択できます。「デフォルト・リージョン」フィールドで明細詳細の表示を選択することで、デフォルトとしてオープンする詳細コンポーネントを選択できます。「明細」リージョンで、+/?アイコンを有効化するか、または[Shift]キーを押しながら[Page Down]キーを押すことで、明細詳細を表示します。この明細詳細によって、カーソルがある現行のレコードを参照したり、受注の処理中に追加情報を取得できます。

明細詳細を表示する手順は、次のとおりです。

  1. 「クイック受注」ウィンドウにナビゲートします。

  2. 「明細」リージョンで、メニュー・バーまたは「フォルダ・ツール」アイコンを使用して、新しいフォルダを作成します。

  3. フォルダに名称を指定します。このフォルダをデフォルト・フォルダとしてオープンするか、またはパブリック・フォルダとするか、あるいはその両方かを必要に応じて選択します。

  4. 「明細詳細」リージョンで、表示する品目を選択します。

    本文の説明内容に関するイメージ

  5. 「OK」をクリックして、フォルダを保存します。

オプション

ATO/PTOモデルを入力し、オプション区分とオプションを選択する場合は、「オプション」チェック・ボックスを選択する必要があります。オプションは「品目」フィールドの値リストを使用して選択します。「明細詳細」の「オプション」リージョンには、「オプション番号」、「品目」、「品目摘要」、「単位」および「数量」の各フィールドがあります。このリージョンにナビゲートすることで、オプション/区分を入力できます。オプション/区分は、「オプション明細詳細」リージョンで作成または表示できます。このリージョンは、「明細」リージョンで強調表示または有効化されているモデル明細に対応しています。

注意: オプション番号は、システム生成の番号で、構成の保存時に割り当てられる実際のオプション番号とは異なることがあります。オプション番号は、表示の目的で当初割り当てた順序番号です。

オプションの保存

オプションは、「保存」をクリックするか、カーソルを元の明細に移動することで保存できます。「問合せ調整のトグル」チェック・ボックスが選択されている場合は、カーソルを明細に移動すると、新しく作成したオプション明細/区分が明細ブロックにただちに表示されます。「問合せ調整のトグル」が選択解除されている場合、オプション/区分は保存されますが、明細にナビゲートしても、「明細」リージョンにオプション/区分は表示されません。新しい明細を表示するには、手動で再度問い合せる必要があります。

注意: Advanced Configurator製品がインストールされ、「OM: コンフィギュレータの使用」プロファイルが「Yes」に設定されている場合は、「コンフィギュレータ」をクリックすると、「コンフィギュレータ」ウィンドウが表示されます。「OM: コンフィギュレータの使用」プロファイルが「No」に設定されている場合は、明細詳細の「オプション」リージョンがレンダリングされます。「コンフィギュレータ」をクリックすると、モデル品目の「オプション」リージョンが表示されます。

取引タイプの概要

取引タイプを使用して、営業文書(受注または営業基本契約)処理の様々なフェーズのワークフローを関連付けます。また、取引フェーズ、レイアウト・テンプレート、承認者などの様々な値を取引タイプに関連付けることができ、それらの値が受注または営業基本契約にデフォルト表示されます。取引タイプの設定方法の詳細は、『Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル』を参照してください。

このリリースでは「営業単位」フィールドが導入され、このフィールドの値リストには、アクセス権が付与されている営業単位が表示されます。

新規の取引タイプを入力すると、「営業単位」フィールドにデフォルト値が表示されます。アクセス権が付与されている別の営業単位を指定することもできます。「営業単位」フィールドに値を指定しないと、次のフィールドが使用不可になります。

既存の取引タイプに対する営業単位値は変更できません。フィールドは使用不可になります。

Oracle Order Managementでの単純な交渉の概要

見積は、受注または営業基本契約になるまでに多数のステージを網羅します。これらのステージには、草案、顧客との交渉、社内および社外のビジネス承認を含めることができます。バージョン作成では変更を取得可能であり、取引はシームレスに受注へ変換されるか、却下された見積または失効した見積としてアーカイブできます。見積作成によって、顧客サービス担当(CSR)が使用できる関連情報が受注管理スキーマからすべて引き出され、見積ステータスから受注までシームレスなフローをたどることができます。

「見積管理」の機能は、次のとおりです。

見積

メイン・メニューに見積用の新規メニュー・オプション「交渉」がシードされており、このウィンドウは受注スーパーユーザーに対して見積属性を表示するように事前構成済です。また、フォルダ機能を使用して見積固有の属性を表示すると、既存の「クイック受注」ウィンドウまたは標準の「受注」ウィンドウを使用して見積を入力できます。このメニュー・オプションを選択してウィンドウを開くと、見積固有の属性はすべてデフォルトで非表示になっています。見積関連属性とともにフォルダを「クイック受注」ウィンドウまたは標準の「受注」ウィンドウに保存でき、そのフォルダを使用し、2つの受注ウィンドウのいずれかを介して見積を入力できます。

「交渉」メニュー・オプションを選択してウィンドウを開くと、デフォルトで見積番号、バージョン、見積名、失効日および見積日が表示されます。「取引フェーズ」、「ユーザー定義ステータス」および「注釈」の各フィールドは非表示ですが、フォルダ機能を使用すると表示できます。これらのフィールドは、「メイン」タブと「その他」タブの両方で使用可能です。

注意: 「交渉」メニューには、「見積」および「クイック見積」という2つのウィンドウがあります。この2つのオプションのどちらからでも、見積を直接生成できます。その他、標準の「受注」ウィンドウまたは「クイック受注」ウィンドウからも見積を生成できます。

営業単位

「見積」および「クイック見積」ウィンドウには、フォルダ機能を介して使用される「営業単位」フィールドがあります。この「営業単位」フィールドは、「受注」ウィンドウの「営業単位」フィールドと同様に機能します。

見積から受注への移行

様々な文書タイプ(取引タイプ)を定義して、各種の見積を分類できます。新規の文書タイプを定義すると、新規の文書連番カテゴリが自動的に作成されます。文書連番の設定機能を使用すると、見積番号を自動的に生成するか、または手動で入力できます。番号を指定すると、指定の文書タイプに対して一意であるかどうかが検証されます。

注意: 取引フェーズが更新される場合、属性セキュリティは再チェックされません。たとえば、ユーザーが履行フェーズでは制約価格表を入力禁止にして、見積フェーズでは入力可能にするとします。受注の作成時には、制約により価格表がデフォルト設定され更新不可であることが示されます。制約は受注の交渉フェーズに対して定義されていないため、ユーザーが価格表を選択して履行まで処理する可能性があります。この操作は許可されます。この操作を禁止する必要がある場合は、ユーザーが取引入力時にフェーズ間で変更できないように、取引フェーズに制約を適用します。フェーズの変更を許可している場合、ユーザーは前述の方法で取引の他の属性も変更できます。

見積の確定時に柔軟性を提供するために、次の機能が用意されています。

一意の見積の識別

取引フェーズでシステム内の一意の見積を識別できます。文書番号は、受注タイプ内で一意です。

このチェックはOracle Order Entry内から実行されます。つまり、番号が生成されるか(自動/無欠番採番)、またはユーザーが手動で入力すると(手動採番)、システムでは指定の受注タイプに対して一意の番号かどうかが検証されます。

履歴

見積管理機能は交渉フェーズで使用されます。このフェーズは、より複雑な製品や値が文書承認前に継続的に変更されることがあるため、きわめて複雑であることが判明しています。

文書の前のバージョンは履歴に保持されますが、最新バージョンは必要に応じて修正できます。一定期間を通じて変更を追跡し、変更内容を表示するように要求できます。

修正および保守できるのは、最新の有効バージョンのみです。前のバージョンは読取り専用であるか、「コピー」を介して新規見積を作成するためのテンプレートとして使用されます。バージョン間で行われた変更内容の比較を表示できます。

オファー失効

オファー失効を入力できるのは、交渉フェーズ中のみです。履行フェーズでは、「失効日」フィールドは使用不可になります。

注意: 現在の日付より前の失効日は指定できません。

失効日は、交渉フェーズ中にデフォルト・ルールに基づいてデフォルト設定できます。オファー失効日は、交渉フェーズ中にいつでも変更できます。「検索」ウィンドウには「失効日NULL」チェック・ボックスがあり、失効日のない見積または受注を検索できます。

見積が失効間近になった時点で、CSRに警告するための通知を生成できます。ユーザーがオファー失効の5日前に通知されるように要求できます。この期間および通知開始日は異なる場合や、まったく不要な場合があります。

見積または受注へのユーザー定義ステータスの関連付け

営業担当が社内で追跡できるように、見積または受注にユーザー定義ステータスを関連付けることができます。ユーザー定義ステータスはクイック・コードに基づき、顧客による定義および拡張が可能です。ユーザー定義ステータスが受注/見積のワークフロー・ステータスと比較検証されることはありません。

バージョン作成

見積と受注について手動バージョン作成と自動バージョン作成がサポートされています。見積または受注に前のバージョンが存在する場合は、「バージョン履歴」を表示できます。見積が受注フェーズに移行した後は、見積情報を表示するには受注の「バージョン履歴」を使用する必要があります。見積に対応する受注は「見積」ウィンドウおよび「クイック受注」ウィンドウまたは標準の「受注」ウィンドウに表示され、見積は「バージョン履歴」ウィンドウに表示されます。

Order Managementでのバージョン作成機能の使用方法の詳細は、「バージョン作成」を参照してください。

事由および注釈の入力

事由と注釈を入力するための共通フレームワークが用意されています。受注文書の処理には、それぞれ事由と注釈が必要です。「事由コンテキスト」は、このウィンドウの表示専用フィールドです。このウィンドウには、「受注」、「見積」および「営業基本契約」ウィンドウからアクセスできます。このウィンドウは手動で起動でき、受注文書の特定の処理に事由と注釈が必要な場合は、このウィンドウが自動的に表示されます。右マウス・メニューには、特定の処理に関する事由と注釈を入力するためのオプションが用意されています。

事由および注釈ウィンドウ

本文の説明内容に関するイメージ

事由および注釈の表示

各種の処理に対応して入力した事由と注釈は、このウィンドウを介して表示できます。このウィンドウは複数行のブロックにわかれており、事由タイプ、事由および注釈が表示されます。事由は、事由タイプ順、作成日順になっています。このウィンドウには、「受注」、「見積」および「営業基本契約」ウィンドウから右マウス・メニューまたは「処理」ボタンを使用してアクセスできます。「クイック受注」ウィンドウでは、「構成ボタン」機能を使用し、このウィンドウをボタンとして表示してアクセスすることもできます。

基本的な見積/受注明細

次の表は、「受注」ウィンドウに含まれるその他の表示/データ・フィールドをまとめたものです。

文書ヘッダー
新規データ・フィールド 検索機能の使用 見積/受注での
使用
追加の注釈
見積番号 Yes 両方 履行中に見積番号を表示
バージョン Yes 両方 文書番号とともに使用
取引名 No 両方 データ入力時にユーザー定義 - 履行時には更新不可
オファー失効 Yes 見積のみ  
作成日 Yes 見積のみ  
オファー日 Yes 見積のみ  
ユーザー・ステータス Yes 見積のみ 営業担当とともに検索
取引フェーズ Yes 両方  
事由コード No 両方  
注釈 No 両方 自由書式
顧客事業所 Yes 両方  

見積/受注明細の検索/表示

既存の単一見積/明細またはその要約の検索に使用可能なフィールドは、次のとおりです。

受注および見積の検索
新規データ・フィールド 検索機能の使用 見積および受注での
使用
追加の注釈
見積番号 Yes - -
バージョン Yes 両方 文書番号とともに使用
オファー失効 Yes 見積のみ 単一/範囲
作成日 Yes 見積のみ -
オファー日 Yes 見積のみ -
ユーザー・ステータス Yes 見積のみ 営業担当とともに検索
取引フェーズ Yes 両方 -
顧客事業所 Yes 両方 ヘッダーのみ: ビジネス目的 = 販売先
失効日NULLチェック・ボックス Yes 見積のみ -

変更管理

特定の条件が満たされている場合にのみ見積属性の変更を許可します。変更条件には、変更を行うユーザーのロール、変更時のオブジェクト/エンティティのステータスなどがあります。制約の適用対象が履行フェーズ、交渉フェーズまたは汎用(すべて)のいずれであるかは、ドロップダウン選択ウィンドウに示されます。

いずれかのセキュリティ制約違反があると、ユーザーは変更を許可されません。ロールベースの制約を使用して、マネージャなどの上級従業員に見積の変更を許可します。

注意: 事前定義済の制約は、見積のシード・データの一部として提供されません。

監査証跡

バージョン作成機能により、設定に従って修正が取得されます。監査証跡は変更履歴を取得するように設定できますが、バージョン作成機能により類似の変更が取得される場合はバージョン管理が優先されます。

変更を取得するために実装された両方の機能の例を次に示します。

バージョン作成機能では、支払条件と価格表の修正への適用時に変更履歴が取得されます。ユーザーが出荷先を修正する場合に、この変更履歴を取得するように監査証跡が設定されていれば情報が格納され、コンカレント・プログラムを介して表示できます。

この機能の詳細は、「受注監査証跡」を参照してください。

パージ

見積のパージが必要になるのは、顧客サービス担当の業務要件の範囲内でデータが不要になった場合(失効が割り当てられていないか、見積が受注に移行していない場合は、文書をクローズ・ステータスに移行させる必要があります)、または見積が失効したか受注に移行し、ワークフローを介して自動的にクローズされている場合です。

パージ制限:

この機能の詳細は、「「パージ・セット/受注/見積パージ選択」コンカレント・プログラム」を参照してください。

与信チェック

与信チェックは、取引が履行フェーズに入るまで使用できません。

見積番号

見積番号の定義および生成

見積が受注に移行するときに、必要に応じて見積番号が受注番号と同一になるように保持できます。詳細は、「取引タイプ」を参照してください。

見積番号の無欠番採番

見積番号に無欠番採番が使用されている場合は、見積を削除できません。その場合は、ステータスを「却下」にして見積を保持する必要があります。システムから削除するには、パージ・プログラムを実行する必要があります。

見積の手動採番

見積の手動採番を選択できます。受注番号が見積番号と同一の場合は、システムにより受注番号に見積番号が自動的に移入されます。

取引が見積で、受注の手動採番が必要な場合は、見積に必ず手動採番を選択し、受注にも同じ番号を使用する必要があります。

交渉フェーズで始まる受注の手動採番

交渉フェーズで始まる受注に手動採番という要件がある場合は、見積番号を手動として定義し、見積番号を受注番号として渡す必要があります。

注意: 見積フェーズで始まり手動採番要件を持つ受注には、見積番号と異なる番号を使用できません。

見積日

見積作成日は、見積の保存時に取得されます。日付はシステム日付にデフォルト設定されますが、このフィールドは編集できます。

注意: 交渉フェーズで始まり手動採番要件を持つ受注には、見積番号と異なる番号を使用できません。

ユーザー・プロシージャ

取引タイプ/フェーズを設定する手順は、次のとおりです。

「取引タイプの定義」ウィンドウを使用して新規受注または明細の取引タイプを定義し、その取引タイプに見積から確定受注までの事前定義済ワークフローを割り当てます。

受注取引タイプを定義する手順は、次のとおりです。

  1. 「取引タイプ」ウィンドウにナビゲートします。

  2. 「取引タイプ・コード」に値ORDERを入力します。「カテゴリ・コード」で値ORDERまたはMIXEDを割り当てます。受注に受注タイプを割り当てる場合、インバウンド明細とアウトバウンド明細(確定受注の場合)の両方を使用できるか、一方のみを使用できるかは、カテゴリ・コードにより決定されます。受注の交渉フェーズでは、返品明細はサポートされません。値MIXEDを指定すると、受注に両方の明細を使用できます。

  3. 文書番号の管理: 受注取引タイプを作成すると、このウィンドウではAOL内に同じ名称の文書連番カテゴリが自動的に作成されます。「AOL連番割当」ウィンドウを使用して、定義済の連番をこの新規作成したカテゴリに割り当てます。

  4. 「見積番号」フィールドは、見積に入力された取引タイプに応じてユーザー入力可能または更新不可です。見積に入力された取引タイプに手動文書連番タイプが割り当てられている場合、「見積番号」フィールドはユーザー入力可能です。見積の見積番号が指定されると、Order Managementにより指定の取引タイプに対して一意かどうかが検証されます。

    詳細は、「取引タイプ」を参照してください。

    注意: 取引タイプはMLS準拠ですが、文書連番カテゴリはMLS準拠ではありません。混同を最小限に抑えるために、受注タイプは基本言語で作成してください。

  5. 受注タイプへのワークフローの割当: 履行フェーズと交渉フェーズのヘッダー・フロー名を指定します。

    注意: 特定の受注タイプを使用した受注と見積の作成をサポートするには、その受注タイプへのワークフロー割当が必要です。取引フェーズの値を使用して、フローでの始点を決定できます。見積では、明細タイプはサポートされません。

  6. 受注タイプへのデフォルト明細タイプの割当: この受注タイプを持つ受注の全明細のデフォルトとして機能する明細タイプを指定します。MIXED受注タイプを定義する場合は、アウトバウンドのデフォルト明細タイプとインバウンドのデフォルト明細タイプの両方を指定します。デフォルト・ルールは、カテゴリ・コードに基づいて受注明細の取引タイプをデフォルト設定するように設定されています。「受注」ウィンドウでは、受注数量がプラスかマイナスかに基づいて、適切な明細カテゴリが移入されます。見積が受注に移行している場合は、マイナス数量を使用して返品明細を作成できます。コントローラにより、「受注処理のコール」のカテゴリ・コードが移入され、明細に適切な明細タイプがデフォルト設定されます。

  7. 取引フェーズのデフォルトはヘッダー・レベルで設定でき、デフォルト・ルールはこの値を取引に無関係なタイプ(受注/見積)に直接移入できます。

    値は次のとおりです。

  8. 明細取引タイプの定義の使用: 「取引タイプ・コード」に値LINEを入力します。カテゴリ・コードに値ORDERまたはRETURNを割り当てます。これにより、これがインバウンド明細用のタイプであるかアウトバウンド明細用のタイプであるかが決定されます。この値と受注タイプのカテゴリ・コードの組合せにより、受注に使用される明細の種類が制限されます。

  9. 明細タイプへのワークフローの割当: フロー待機アクティビティとフロー継続アクティビティはペアにする必要があるため、事前定義済の明細フローは特定のヘッダー・フローとともに使用する必要があります。そのため、異なる受注取引タイプと組み合せて使用する場合は、同じ明細取引タイプで別の明細フローを使用する必要があります。

    注意: 指定した明細タイプを使用した明細作成をサポートするには、その明細タイプに対するワークフロー割当が必要です。

取引フェーズのデフォルト

「クイック受注」ウィンドウまたは標準の「受注」ウィンドウがオープンするときに、Order Managementのデフォルト・ルールに基づいて取引フェーズが「交渉」または「履行」にデフォルト設定されます。「見積」メニュー・オプションを介してウィンドウをオープンした場合は、デフォルト・ルールに関係なく取引フェーズは常に「交渉」にデフォルト設定されます。「取引」値リストに表示される取引タイプは、取引フェーズに基づいて制限されます。そのため、取引フェーズが「交渉」にデフォルト設定される場合は、交渉フェーズ(見積ワークフロー)も関連付けられている取引タイプのみが表示されます。

デフォルト設定がない場合、履行フェーズはシステムにより移入されます。他のフィールドに値を入力した後に取引フェーズが変更されると、フェーズ変更によりデフォルティング・セキュリティが再トリガーされないことを示すメッセージが表示されます。

取引が保存されるまで、または明細が入力されるまでは、取引フェーズを変更できます。取引が保存されるか明細が入力されると、取引フェーズを変更できなくなり、「取引フェーズ」フィールドは更新不可になります。「見積のコピー」/「受注のコピー」機能を使用すると、取引フェーズを修正できます。

注意: 「見積のコピー」/「受注のコピー」機能を使用すると、別の新規取引が作成されます。

「見積」メニュー・オプションを使用して見積を入力する手順は、次のとおりです。

デフォルトのナビゲーション・レイアウトで使用可能な新規メニュー・オプション「交渉」は、受注スーパーユーザー用にシードされており、見積に特別に適用可能なプロパティと属性が含まれています。見積固有の属性以外にも属性があります。見積は「見積」ウィンドウまたは「クイック見積」ウィンドウを介して入力できます。

見積を入力するには、既存の「クイック受注」ウィンドウまたは標準の「受注」ウィンドウを使用し、フォルダ機能を使用して見積固有の属性を表示する方法もあります。フォルダは見積関連属性とともに「クイック受注」ウィンドウまたは標準の「受注」ウィンドウに保存でき、どちらかのウィンドウで使用して見積を入力できます。受注とフォルダを参照し、それと同じ受注ウィンドウを使用して受注/見積を入力できます。

  1. 「交渉」メニューにナビゲートします。

  2. 「見積」メニュー・オプションを選択します。見積用のデフォルト・フォルダ・ウィンドウが表示されます。

    「見積」メニュー・オプションからの「見積」ウィンドウ

    本文の説明内容に関するイメージ

  3. 既存の顧客名を入力します。この顧客の詳細が「見積」ウィンドウに移入されます。

  4. 「顧客の検索」ウィンドウにナビゲートし、顧客レコードを検索します。既存のレコードを選択します。検索で結果が戻らない場合は、必要に応じて新規顧客レコードを作成できます。

  5. 「顧客の追加」ウィンドウにナビゲートして顧客レコードを追加します。このレコードに関連付けられている所在地を、有効な請求先/出荷先/搬送先/販売先として識別できます。

  6. 取引タイプを入力して明細詳細にナビゲートし、項目を選択して見積を保存します。

  7. 取引タイプを入力して「価格設定および有効数量」の明細詳細にナビゲートし、一連の項目に対して「価格設定および有効数量」を実行し、その項目を見積明細として追加します。

  8. 関連明細を追加します。サブタスクとして、「受注に追加」オプションを選択するか関連項目を選択して「価格設定および有効数量」を含めることができます。

    可能な手順は、次のとおりです。

    1. 文書を一意の取引名で保存します。文書には以降の承認が必要です。

    2. マネージャが通知を問い合せて、受入が必要な見積を表示します。

    3. マネージャが見積を受け入れます。これで見積は顧客受入の準備が完了したことになります。

    4. マネージャが見積を拒否します。CSRは、社内承認が拒否されたため、「草案」ステータスの見積を検討する必要があります。

  9. CSRが見積を検討し、内容を修正し、社内承認を取得して、顧客承認を得るために発行します。

    1. 顧客が見積を受け入れ、CSRが顧客受入を顧客にかわって見積に登録します。見積は「入力済」ステータスで受注に移行します。

    2. 顧客が見積を口頭で拒否し、CSRは顧客にかわってオンラインで拒否します。見積は「草案 – 顧客拒否済」ステータスに移行します。

  10. 顧客はオファーの続行を希望せず、見積は「却下」ステータスに進みます。却下された見積はクローズされます。

  11. 顧客が再交渉を希望する場合は、「草案 - 顧客拒否済」ステータスの見積を再び処理/評価し、承認処理を再開する必要があります。

「クイック受注」ウィンドウまたは標準「受注」ウィンドウのメニュー・オプションを使用して見積を入力する手順は、次のとおりです。

  1. 「クイック受注」ウィンドウまたは標準「受注」ウィンドウにナビゲートします。

  2. フォルダ機能を使用して「受注」フォームに見積関連属性を呼び出し、取引フェーズに「交渉」を使用して見積を入力します。

  3. 「「見積」メニュー・オプションを使用して見積を入力する手順」で説明した手順に従って残りの手順を完了します。

    クイック受注 - 見積のフォルダ対応フィールド

    本文の説明内容に関するイメージ

受注と見積を検索または表示する手順は、次のとおりです。

既存の見積は「見積/受注の検索」を使用して表示および検索できます。「検索」ウィンドウには、次のような見積関連属性が表示されます。

「見積番号」、「バージョン」、「オファー失効」、「ユーザー・ステータス」、「取引フェーズ」および「顧客事業所」の各フィールドは、「検索」ウィンドウの「受注情報」タブにあります。

注意: 「受注情報」タブは、「見積/受注情報」タブに名称変更されています。値を任意に組み合せて使用できます。「検索」ウィンドウでバージョン番号を使用できるのは、文書番号が入力されている場合のみです。それ以外の場合、「バージョン番号」フィールドは使用不可です。

見積は、交渉フェーズ中にのみ「クイック受注」ウィンドウ、標準の「受注」ウィンドウまたは「見積」ウィンドウおよび「受注オーガナイザ」で表示および問合せできます。見積のバージョン番号を検索パラメータの1つとして指定せずに「検索」ウィンドウから検索操作を実行すると、「受注オーガナイザ」に見積の有効/現行バージョンが表示されます。

「クイック受注」、標準の「受注」または「見積」パッドで見積を直接問い合せる場合、「バージョン番号」フィールドは使用不可になります。これは、この3つのパッドには見積の有効バージョンのみが表示されるためです。前のバージョンを問い合せる場合、「バージョン番号」フィールドに値を入力できるのは「検索」ウィンドウのみです。

「検索」ウィンドウで検索パラメータとして見積番号の他に以前の見積バージョン番号を指定すると、「受注オーガナイザ」のかわりに「バージョン履歴」ウィンドウが表示され、このウィンドウで以前の見積バージョンを問い合せることができます。

受注フェーズにある見積を検索または表示する手順は、次のとおりです。

見積が受注に移行した後は、見積番号または他の検索パラメータで問い合せると、対応する受注が「クイック受注」、標準の「受注」または「見積」パッドおよび「受注オーガナイザ」に表示されます。このいずれかで「見積詳細」を選択し、「バージョン履歴」ウィンドウを選択すると、受注に対応する見積を表示できます。

バージョン番号を使用して見積および受注を検索または表示する手順は、次のとおりです。

「バージョン番号」フィールドは「検索」ウィンドウの「見積番号」フィールドと「受注番号」フィールドの両方で使用可能ですが、最初はどちらも使用不可になっています。見積番号と受注番号のどちらを入力するかに応じて、対応する「バージョン番号」フィールドが使用可能になります。この2つの「バージョン番号」フィールドは相互排他です。見積番号を入力すると、受注番号に対応する「バージョン番号」フィールドは使用不可になります。同様に、受注番号を入力すると、見積番号に対応する「バージョン番号」フィールドは使用不可になります。

見積または受注の検索時にバージョン番号を入力しなければ、「受注オーガナイザ」および「受注」、「見積」ウィンドウには見積または受注の有効バージョンまたは最新バージョンが表示されます。「バージョン履歴」ウィンドウにアクセスすると、見積または受注の前のバージョンにアクセスできます。「検索」ウィンドウに見積番号または受注番号を入力した場合、「取引フェーズ」フィールドで選択できるのは「交渉」または「履行」のみです。

  1. 「受注」または「見積」ウィンドウにナビゲートします。

  2. 見積番号または受注番号を入力します。

  3. 「バージョン」を選択し、「検索」を選択します。

    または

  4. 文書番号を入力して「検索」を選択します。「受注オーガナイザ」と「受注」または「見積」ウィンドウに見積または受注の有効/最新バージョンが表示されます。「バージョン履歴」ウィンドウにアクセスすると、見積/受注の前のバージョンにアクセスできます。

「検索」ウィンドウの「取引フェーズ」フィールドを使用する手順は、次のとおりです。

「検索」ウィンドウの「取引フェーズ」フィールドには、「交渉」、「履行」または「NULL」の値があります。他の検索パラメータに加えて取引フェーズに「交渉」を選択し、「検索」ウィンドウで見積番号または受注番号を指定しないと、「受注オーガナイザ」には交渉フェーズに残っている見積のみが表示されます。他の検索パラメータに加えて取引フェーズに「履行」を選択し、「検索」ウィンドウで見積番号または受注番号を指定しないと、「受注オーガナイザ」には受注のみが表示されます。

他の検索パラメータに加えて取引フェーズに「NULL」を選択し、「検索」ウィンドウで見積番号または受注番号を指定しないと、「受注オーガナイザ」には履行フェーズに移行しておらず交渉フェーズに残っている受注と見積が表示されます。「検索」ウィンドウで受注番号を入力する場合、取引フェーズに有効なオプションは「受注」のみです。検索操作を実行すると、「受注オーガナイザ」には受注のみが表示されます。

取引フェーズに「交渉」を選択して見積番号を入力すると、見積のフェーズに応じて「受注オーガナイザ」または「バージョン履歴」ウィンドウで見積情報が問合せされます。見積が交渉フェーズに残っている場合は見積が「受注オーガナイザ」に表示され、見積が履行フェーズにある場合は見積情報が「バージョン履歴」ウィンドウに表示されます。

  1. 「検索」ウィンドウで「交渉」取引フェーズを選択します。「受注オーガナイザ」に表示されるのは、交渉フェーズに残っている見積のみです。

  2. 「履行」取引フェーズを選択して「検索」を選択します。「受注オーガナイザ」には受注のみが表示されます。

  3. 「検索」ウィンドウで取引フェーズに「NULL」値を選択し、「検索」を選択します。履行フェーズに移行せず交渉フェーズに残っている受注と見積が「受注オーガナイザ」に表示されます。

    ビジネス・ルール

  4. 取引フェーズにはNULLを指定できません。デフォルト・ルールがなく、「受注」ウィンドウまたは「クイック受注」ウィンドウを介して入力する場合は、常に「履行」にデフォルト設定する必要があります。「交渉」メニューを介して入力する場合、デフォルトは「交渉」となります。

  5. 受注取引を保存する前に、取引フェーズを上書きできます。

  6. 受注取引が保存され、フローが開始された後は、取引フェーズの変更は許可されません。

  7. デフォルトの取引フェーズとして「交渉」を選択した場合、システムは「取引タイプ」ウィンドウで見積フローを強制する必要があります。

見積処理の制限

交渉フェーズの場合、予定作成、保留、分割などの一定の処理は無効です。取引が交渉フェーズにある場合は、「処理」ボタンをクリックしてもこれらのオプションは表示されません。同様に、交渉フェーズに該当しないボタンがグレー表示されるのみでなく、右マウス・メニュー項目も使用不可になります。

失効日の概要

見積はビジネスを行うためのオファーです。多くの場合、このオファーの妥当性は、特定の期間(X日間/Xか月間のように表す)に限定されます。顧客が指定された期間までに交渉を完了しなかった場合、オファーはクローズされます。クローズ処理は自動的に実行されます。

見積のオファー失効日は関連する全受注明細に影響を与えます。失効日を修正して、新規バージョンを作成できます(オプション)。失効日は、処理制約が許可し、見積がオープン状態の間は、いつでも更新できます。

失効日の主な機能

見積に対するオファー失効日を取得し、それを全明細を含むヘッダー・レベルに適用できます。

オファー失効日

見積は、多くの場合、顧客が承認するまで何度も変更されます。

必要に応じて、オファー失効日を必須にできます。見積は常に営業日の終了時(23:59:00)に失効します。入力した日付はワークフローによって許可され、その日付を経過すると、見積は自動的にワークフロー内の「クローズ」ステータスに移動し、パージの対象になります。ユーザーがタイム・スタンプを修正する可能性がありますが、処理中の検証はありません。失効が同じ日になっている交渉フェーズの文書には通知が即時に送信されます。見積のライフサイクルが非常に短いため、即時通知の生成を避ける場合は、このアクティビティを削除する必要があります。失効済の見積は更新できません。

注意: 失効済の見積をコピーして、新規見積を作成できます。

オファー失効日のフィールドをNULLにすると、見積は、失効日が入力されるまで、または手動で「却下」、「受入済」または「拒否済」のステータスとして処理するまで、オープンのままです。顧客が受入済の見積は、履行およびクローズ処理に進みます。

オファー失効日による見積の検索

「見積の検索/表示」ウィンドウには、次のような検索機能が含まれています。

検証

オファー失効日は現在日付より前の日付には設定できません。時間を照合する検証はありません。

注意: 修正文書が存在する場合でも、見積は23:59:00に失効します。

オファー失効のデフォルト設定

オファー失効日は、手動またはデフォルト・ルール・フレームワーク(システム日付、システム日付+7日など)によって入力できます。

処理制約によって、この日付を修正できる担当者と時期の管理が定義されていない場合は、この日付をいつでも上書きできます。

失効済見積

  1. オファー失効日を経過すると、見積は自動的にクローズし、パージの対象になります。オファーが履行に移動すると、失効は適用されません。オファーが失効する前にクローズするように見積の処理を進行できます。

  2. 失効した見積はコピー目的にのみ使用可能です。ただし、パージされた見積は再度問い合せることはできません。

ワークフロー通知

見積の失効日が近づくと、通知を生成してCSRに警告できます。たとえば、オファーが失効する10日前に通知が必要な場合があります。この期間/通知の開始は、取引タイプによって異なります。

通知イベントを含むシード済ワークフローが提供されます。日数のパーセントを入力すると、見積の失効が近いというリマインダが生成されます。次に例を示します。

見積期間 = 100

通知期間 = 10%

失効の10日前にリマインダが生成されます。

注意:

10.1日は、11日に端数処理されます。

計算結果が整数でない場合は、次の整数に切り上げられます。

顧客がリマインダの生成を望まない場合は、通知アクティビティを削除するか、0(ゼロ)に設定してください。

期間のパーセントを修正する場合は、ワークフローをコピーして修正する必要があります。

修正後のワークフロー通知の計算

例I

文書作成日5月12日、オファー失効日5月16日、有効期間5日間とします。

合計期間の10% = .5日(1日)。

通知は5月15日に送信されます。

5月14日に、オファー失効日5月23日、有効期間9日間、合計期間の10% = .9日と修正されます。

通知は5月22日に送信されます。

例II

文書作成日5月12日、オファー失効日6月21日、有効期間42日間とします。

合計期間の10% = 4.2日。

通知は6月16日に送信されます。

5月19日に、オファー失効日7月2日、有効期間45日間、合計期間の10% = 4.5日と修正されます。

通知は6月27日に送信されます。

計算は、見積オファー日が修正失効日に修正された日付から開始します。

失効通知メッセージ

オファー失効前の通知

「次のオファーは<__>日以内に失効します。」

オファー失効済

「次のオファーは失効しました。」

ユーザー・プロシージャ

見積ヘッダーに失効日を入力する手順は、次のとおりです。

「見積」ウィンドウの「メイン」タブの「失効」を見積ヘッダーのオプション・フィールドとして使用できます。デフォルト・ルールを設定し、このフィールドの値をデフォルト設定できます。このフィールドはオプション・フィールドのため、空白のままにすると見積は失効しません。

「見積」ウィンドウ - 「失効日」

本文の説明内容に関するイメージ

入力した値は、現在日時より大きい値であることが検証されます。交渉ワークフローは、この値に基づいて、失効済見積フローをクローズする時期を決定します。

失効日のデフォルト・ルールを設定する方法は、次のとおりです。

失効日は受注ヘッダーの属性として追加されます。この属性はデフォルト設定できるため、デフォルト・ルールを指定できます。たとえば、システム日付+7のように設定できます。この場合、7は日数とみなされます。

メッセージ

メッセージ・テキスト: 「オファー失効日は過去に設定できません。」

シード済ワークフローの概要

見積には、2つのバージョン(フォームとHTML)があります。HTMLバージョンの見積によって、次の3つのステータスがシードされます。

見積のフォーム・バージョンによって、次の9つの事前定義済見積ステータスがシードされます。

更新した場合、ステータスの定義方法に応じて、前の見積が上書きされるか、または新規バージョンが作成されます。更新は許可される場合と許可されない場合があります。見積ステータスは、情報の問合せおよび見積の進行状況の連絡に使用されます。

Order Managementで使用されるワークフロー・プロセスでは、見積プロセスを自動化したり、標準化できます。企業では、ワークフローを使用することによって、プロセス・フローの標準化と各見積の進行状況の表示が可能になります。

プロセスは、見積で始まり、様々な交渉フェーズを経由します。最初、見積は管理で承認されておらず、かつ顧客によって受け入れられていない状態で、草案フェーズに置かれます。見積の草案が作成された後、見積を顧客に発行する前に、仕入先組織内の様々な承認者が見積を承認する必要があります。顧客への発行の前に承認者チェーンから契約文書の承認を得ることができます。承認を得ると、パッケージが受入の対象として顧客に提示されます。

営業基本契約(SA)は、有効期間内で様々なステージを経由します。システムによって文書のステータスが提供されます。たとえば、SAが承認されているかどうか、顧客に受け入れられたかどうか、有効かどうかなどを確認する必要があります。

承認、拒否、または再割当

システムによって、次の承認者の処理が取得されます。

却下および拒否の事由コード

多くのユーザーは、入札が却下または拒否された事由を判断するために根本原因分析を必要とします。却下または拒否の事由を要求するか、または要求しないことが可能です。事由は事前定義済であり、自由形式の注釈ではありません。ヘッダー・レベルでこの事由コードによって却下または拒否された見積を問い合せることができます。

拒否の場合、見積は草案アクティビティに戻ります。ステータスは「草案 - 顧客拒否済」に設定されます。

営業基本契約:

却下と拒否には違いがあります。却下は顧客に再提示されないことを意味し、拒否は変更して顧客受入の対象として再発行できることを意味します。却下の場合、事前定義済の却下事由があることがあります。拒否の場合は、一般的に、顧客ニーズを満たす変更を加え、見積が受け入れられるように、見積の変更方法を詳細に記述した、具体的な拒否事由を入力します。

ステータス(SA)に基づく契約動作(処理制約)

システムでは、文書のステータスに基づいて特定の動作が許可または禁止されます。システム管理者は、柔軟性を提供するために、ステータスに基づいて動作を割り当て、許可または禁止を設定できます。

管理者は、ステータスごとに次のことを指定できます。

受注オープン時の見積フローの表示

変換元の受注がオープンしている場合は、見積フローを表示できます。したがって、見積が受注に変換され、見積のフローがクローズしていても、受注がオープンしている場合、見積フローはパージされません。

「見積リスト作成」ページのクイック・コード・ステータス

「見積リスト作成」ページにはステータスが表示されます。必要に応じてクイック・コード・ステータスが表示されます。また、表示から除外するステータスを構成できます。デフォルトでは、受注に変換済の見積はすべて除外されます。制御機能が用意されており、受注ステータスと見積ステータスを表示できます。ビジネスによっては、受注から完了までの経過を営業担当が受け持ちます。その場合は、受注ステータスと受注保留を表示できます。

レポートおよび問合せに対してユーザー定義可能なクイック・コード

見積をワークフロー・ステータスまたはクイック・コード・ステータスで問い合せたり、受注を顧客で問い合せて、見積のステータスを顧客と検討できます。ワークフロー・ステータスとクイック・コード・ステータスの両方を参照可能です。設計部門は「設計待ち」などのステータスの問合せができ、営業担当は「顧客への提示準備」の問合せができます。

クイック・コード・ステータスの使用はオプションです。見積フローは自動的に進行しますが、クイック・コードを使用するとステータス情報を追加提供できます。クイック・コードは更新できます。

営業基本契約のステータス管理

次に、営業基本契約のステータスと交渉フェーズのステータスを示します。

入力済: 営業基本契約が交渉フェーズから開始されなかった場合、最初のステータスは「入力済」となります。

開始日待ち: 営業基本契約の有効開始日が先日付で、有効になるのを待機している状態です。

有効: 提案に当事者双方が署名し、有効日に達すると、営業基本契約が「有効」になります。

終了: 基本契約が有効な場合に、顧客または仕入先が基本契約を終了できます。通常、契約には終了できる当事者、終了時期およびペナルティの適用条件を示す終了条項があります。草案または承認済の提案は終了できません。

失効済: (有効終了日に到達)基本契約が(有効)終了日に達すると、失効となります。

自動ステータス変更(SA)

システムでは、「却下」や「終了」などへの手動ステータス変更がサポートされるのみでなく、一部の基準の履行に基づいて自動的にステータスが変更されます。

失効前時間率の変更

失効前通知時間は、時間率、つまり失効前の時間の割合で表されます。そのため、この割合が10%に設定されている場合にオファーの有効期間が30日であれば、失効前通知は見積の失効3日前に送信されます。

失効前時間率は、ワークフロー・プロセスの属性レベルで定義されます。この値を変更するには、フローをコピーしてOracle Workflow Builderで値を変更します。この値は、0〜100%の正の整数値に変更できます。値が0の場合、失効前通知は送信されません。値が100%の場合は、通知が即時に送信されます。

フローをコピーした後で、次のプロセス属性の値を変更する必要があります。

メッセージ - 営業基本契約の終了営業基本契約の終了

次の営業基本契約は<_____>により終了しました。

見積 - 交渉における主な機能ワークフロー

見積受注と営業基本契約の両方に共通の交渉フェーズがあります。受注と営業基本契約は、どちらも同じ交渉フェーズから開始できます。交渉フェーズはオプションであり、顧客は「取引タイプ」ウィンドウを使用して取引に添付する交渉フェーズを選択できます。

注意: シード済の交渉フローが2つと、営業基本契約フローが1つあります。

交渉フローの定義

交渉機能は、次の2つのフローとともにシードされます。

前述のどちらの交渉フローの場合も、明細はヘッダー・レベルのフローを継承します。

さらに、各種の機能アクティビティ、通知およびサブプロセスが用意されており、フローの作成に使用できます。典型的な承認フローでは、1人の受取者に通知が送信されてから承認待ちとなります。複数の受取者がいる場合は承認サブプロセスが拡張され、多数の受取者が追加されます。

「取引タイプ」ウィンドウでは、「承認」ウィンドウを介して承認者(複数可)を定義し、取引タイプに割り当てることができます。

営業基本契約フロー

営業基本契約機能は、次のフローとともにシードされています。

さらに、各種の機能アクティビティ、通知およびサブプロセスが用意されており、フローの作成に利用できます。

品目タイプ

交渉および営業基本契約をサポートするために、ワークフロー項目タイプがシードされています。

交渉フェーズ

承認を伴う交渉フロー

受注および営業基本契約の交渉フロー。

承認を伴う交渉フロー

本文の説明内容に関するイメージ

草案の発行(サブプロセス)

本文の説明内容に関するイメージ

社内承認処理

本文の説明内容に関するイメージ

顧客受入処理

本文の説明内容に関するイメージ

オファー失効済処理

本文の説明内容に関するイメージ

オファー - 交渉サブプロセスの完了

本文の説明内容に関するイメージ

サブフロー

「営業基本契約/受注生成」サブフローは、Order Management交渉ヘッダー・ワークフロー項目タイプの一部としてシードされており、このサブフローを追加することで、顧客はシードされているフローをコピーして拡張できます。

注意: 「営業基本契約/受注生成」サブフローは、メイン・ワークフローの一部としてはシードされていないことに注意してください。

営業基本契約または受注の生成 - サブフロー

本文の説明内容に関するイメージ

承認

承認または拒否前の見積または営業基本契約の表示

承認者チェーンの次の承認者は、文書の検討および承認または拒否が必要であることを示す通知を受け取ると、次の操作を実行できます。

通知から要約情報を表示し、WF通知の添付から受注文書全体を表示できます。

承認受取者(複数可)

このアプローチでは、Order Managementの「承認」設定ウィンドウでの設定に基づいて、異なる受取者セットに通知を送信できます。これにより、様々な取引フェーズと取引タイプの組合せごとに、異なる階層リストを柔軟に設定できます。

承認の定義

このウィンドウを使用して承認者リストを設定します。これにより、承認者を取引タイプまたは取引フェーズ、あるいはその両方に関連付けることができます。

取引タイプと取引フェーズの組合せごとに、異なる承認者セットを定義できます。たとえば、2つの取引タイプ「標準A」および「標準B」を定義しているとします。一方の承認者セットを「交渉」および「標準A」取引タイプに使用し、他方の承認者セットを「交渉」および「標準B」取引タイプに使用できます。

受注タイプとともに営業単位が表示されます。承認リストを問い合せると、アクセス権が付与されている営業単位に属する承認リストのみが表示されます。

注意: 現在、承認アクティビティは交渉フェーズでのみシードされます。履行フェーズでは、承認関連アクティビティはOM標準WF項目タイプでシードされています。この項目タイプを使用して承認サブフローを作成できます。

メッセージ見積通知メッセージ

交渉承認メッセージ

この見積には承認が必要です:

明細詳細:

見積により送信者にタイムアウト拒否を通知

この見積はタイムアウトになり拒否されました:

送信者に見積拒否を通知

次の見積は<____>により拒否されました。

送信者に見積承認を通知

次の見積は<_____>により承認されました。

送信者に見積の最終承認を通知

次の見積は最終承認を受けました:

営業基本契約の通知メッセージ(交渉フェーズ)

営業基本契約の承認通知

この営業基本契約には承認が必要です:

営業基本契約番号/顧客/営業担当

営業基本契約により送信者にタイムアウト拒否を通知

この営業基本契約はタイムアウトになり拒否されました:

送信者に営業基本契約の拒否を通知

次の営業基本契約は<_____>により拒否されました:

送信者に営業基本契約の承認を通知

次の営業基本契約は<_____>により承認されました。

送信者に営業基本契約の最終承認を通知

次の営業基本契約は最終承認を受けました:

ユーザー・プロシージャ

通知タイムアウト

承認アクティビティには、タイムアウト前に3日のシード済待機期間があります。まず最初の通知が承認者に送信されます。3日後に(必要な場合はOracle Workflowで変更可能)、承認者は2度目の通知を受け取ります。それでも取引を承認または拒否して応答しないと、通知が拒否されるか(承認はリストの最終承認者に送られます)、またはリスト上の次の承認者に送られます。

文書作成サブフローを伴う交渉フロー

ワークフロー・サブプロセス「営業基本契約/受注生成」では、印刷文書(見積または営業基本契約)が生成され、保存されて、社内承認処理の際に通知に添付されます。顧客は、シードされているフローをコピーして追加したり、受注文書に対して添付を作成して、ワークフローを拡張できます。

営業基本契約または受注の生成

本文の説明内容に関するイメージ

ワークフロー・ステータスとプロセスの表示

ワークフロー・ステータス・ページ

本文の説明内容に関するイメージ

ワークフロー・モニター・ページ

本文の説明内容に関するイメージ

連続受注

通常は在庫になく製造もされていない製品を、顧客から受注することがあります。この場合は、その受注に固有の品目を購買して仕入先に出荷を依頼し、購買済または保管済の他の品目と組み合せて、顧客向けに1つの出荷を作成します。これは、S3(Sell-Source-Ship)ビジネス・モデルを使用している卸売業者および他の需要チャネルの一般的なシナリオです。これを「連続受注」または「調達-受注(Procure-To-Order)」と呼びます。

連続受注に必要な設定および連続受注に関連する一般的な実装プロセスの詳細は、『Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル』を参照してください。

ユーザー・プロシージャ

  1. 受注明細に対して品目を入力します。

  2. 自動作成購買依頼をコンカレント・プログラムとして実行します。あるいは、「供給明細の作成–適格」ステータスの場合は、受注に「受注の進行」処理を使用することで、単一の受注に対して自動作成購買依頼を開始できます。

  3. 購買依頼インポートを実行して、受注明細に結合されている購買依頼を作成します。これは、「購買依頼インポート」コンカレント・プログラムを手動で発行することで実行できます。あるいは、このプログラムを自動的に実行するように計画できます。

  4. 発注が作成および承認され、必要な仕入先に送信されます。あるいは、以前作成した営業基本契約のリリースが使用されます。

  5. 発注またはリリースが受け入れられると、品目が在庫に記録され、その受注明細に対して予約が自動的に作成されます。

  6. これで、この受注は、在庫に保管されている他の品目と同様に、ピック・リリース、出荷および請求の対象となります。

返品承認の定義

Order Managementでは、「受注」ウィンドウの「返品」タブ・リージョンで返品承認を作成できます。

注意: 「受注」ウィンドウではマウスの右ボタンが使用可能になり、返品承認を処理できます。

コピー機能を使用して受注または受注明細の返品を作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「受注の検索」ウィンドウにナビゲートし、返品を適用する受注を問い合せます。混合受注タイプを使用していること、および受注が記帳されていることを確認してください。

  2. 「処理」をクリックして「コピー」を選択し、返品受注を作成します。

  3. 「コピー」ウィンドウの「クイック・コピー」タブ・リージョンで、「新規受注の作成」をオンにします。

  4. 「受注タイプの変更」フィールドを選択して、返品受注タイプを選択します。

  5. 「ヘッダーのコピー」タブ・リージョンで、返品に含めるヘッダー情報を選択します。

  6. 「明細のコピー」タブ・リージョンで「明細タイプの変更」フィールドを選択して、返品明細タイプを選択します。

  7. 「明細のコピー」タブの「返品事由コード」フィールドで、返品に対する返品事由を選択します。

  8. 「価格設定オプション」タブ・リージョンで「当初販売価格で設定」をオンにし、返品の価格を当初販売価格に設定します。

    「今日現在で再設定」をオンにし、特定の日付時点での返品の価格を再価格設定します。

  9. 「OK」を選択します。

  10. 「受注」ウィンドウの「明細品目、返品」タブ・リージョンにナビゲートして、元の受注から返品情報を表示します。

参照を使用して受注または受注明細の返品を作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「受注の検索」ウィンドウにナビゲートし、返品を適用する受注を問い合せます。混合受注タイプを使用していることを確認してください。

  2. 「明細品目」フォームの「返品」タブで、返品の明細タイプを選択します。

  3. 返品の参照タイプ(受注)を入力します。「受注」、「受注明細」、「請求書」、「請求書明細」の各フィールドは参照用にのみ使用します。各フィールドには、参照先の受注番号、明細番号、請求書番号および請求書明細番号情報が表示されます。参照ソース情報を入力すると、その情報が各フィールドに自動的に移植されます。

    注意: 参照のないRMAについては、「参照」フィールドをNULLにできます。参照ソース情報を指定すると、参照先の受注、品目、数量、価格設定情報などのデータが返品明細に自動的に移入されます。

    参照タイプが「請求書」に設定されている場合は、情報が参照先に入力した請求明細から「請求書クレジット」フィールドに自動的に移植されます。「請求書」以外の参照タイプを入力した場合は、請求書番号(値)を「請求書クレジット」フィールドに手動で入力する必要があります。参照タイプがNULLの場合、このフィールドは使用不可になります。

    その他の参照タイプ(「受注」、「顧客発注」、「シリアル番号」など)については、システムによる値の導出が試みられます。値の導出が試行されない参照タイプについては、このフィールドに値を入力する必要があります。「参照」フィールドに値を入力すると、指定した請求番号に対してクレジットが適用されます。フィールドの値がNULLの場合は、独立したクレジット・メモが生成されます。

  4. 参照先の受注番号と明細番号を入力します。

  5. 「OK」を選択して「追加明細返品情報」ウィンドウをクローズします。

  6. 品目が改訂管理されている場合は、品目改訂番号を入力します。改訂管理品目については、返品明細ごとに1つの品目改訂を入力できます。1つの受注明細について複数の改訂が出荷され、複数の改訂を返品する必要がある場合は、各品目改訂に対して個別に返品明細を作成する必要があります。Order Managementは、次の条件がすべて満たされた場合に、返品明細の改訂、ロット番号およびシリアル番号情報を自動的にデフォルト設定します。

  7. 返品事由を入力します。

  8. 作業内容を保存します。

手動で返品を作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「受注」ウィンドウにナビゲートし、返品を適用する顧客の情報を入力します。返品または混合受注タイプを使用していることを確認してください。

  2. 「明細品目」タブにナビゲートして、返品対象品目と数量を入力します。

  3. 「返品」タブで、明細タイプを入力します。

  4. 「返品」タブで、返品事由を入力します。

  5. 作業内容を保存します。

ロット番号管理品目およびシリアル番号管理品目の返品を作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「受注」ウィンドウにナビゲートし、返品明細にカーソルをあわせて「処理」をクリックします。「返品ロットとシリアル番号」オプションを選択します。「受注」ウィンドウからオープン可能な「返品明細ロットとシリアル番号」ウィンドウは変更され、新たに「第2数量」と「第2単位」が挿入されました。「サブロット」は削除されました。「返品」タブを表示している場合は、「処理」を介して「返品明細ロット・シリアル」ウィンドウを表示できます。

    「返品明細ロット/シリアル番号」ウィンドウ

    本文の説明内容に関するイメージ

    注意: カーソルが返品明細上に置かれていないとき、または返品される品目がロット/シリアル管理品目でない場合、「返品ロット/シリアル番号」メニュー・オプションは使用できません。

  2. 「自」フィールドと「至」フィールドにシリアル番号範囲を入力するか、「ロット番号」フィールドにロット情報と数量を入力します。

    Order Managementは、入力されたシリアル番号範囲を検証します。範囲が検証されない場合は、メッセージが表示されます。

    注意: 「入力数量」フィールドには、ロット/シリアル番号の数量の現在高が表示されます。返品数量より多いロット/シリアル番号を入力すると、エラー・メッセージが表示されます。返品数量より少ないロット/シリアル番号を入力すると、警告メッセージが表示されます。

  3. 「OK」を選択します。

    注意: 削除処理を実行した場合、取引は「OK」をクリックするまで保存されません。

返品の概要

「受注」ウィンドウを使用して、顧客が商品を返品するための返品承認(RMA)を入力、表示および更新できます。

「受注」ウィンドウのみを使用して、返品資材とアウトバウンド資材の両方を持つ受注の入力または資材の返品ができます。

Order Managementでは、受注の返品を承認できます。クレジットを伴う置換または伴わない置換のための返品を承認できます。クレジットのために品目の返品が必要な場合には、Order Managementは、必要に応じて品目を検査して自社の組織に受け入れるまで、顧客へのクレジットを禁止できます。また、添付を適用して返品に関する追加情報を提供できます。

情報を受け取った時点で、これを「受注」ウィンドウに入力できます。また、既存の受注や返品をコピーして、新規の返品を作成できます。返品受注とアウトバウンド受注の場合も、受注承認を送付できます。

返品は、アクセス可能ないずれかの営業単位で入力できます。ただし、受注を作成した営業単位と同じ営業単位を選択する必要があります。

この「営業単位」フィールドは、「受注」ウィンドウの「営業単位」フィールドと同様に機能します。

処理制約

受注管理の処理制約を構成して、RMAの更新を制限できます。デフォルトでは次の制約が課されます。

また、処理制約を使用して、受注で返品承認が拒否された場合に返品明細の作成を停止することもできます。

クレジット受注元

クレジット受注は、次の例のように多くの部門から発生する可能性があります。

クレジット受注明細タイプ

受注と明細タイプを指定して、様々なタイプのクレジット受注を設定できます。各受注と明細タイプはワークフロー・プロセスに関連付けられています。受注タイプとRMA明細タイプは、ビジネス・ニーズにあわせてカスタマイズできます。

クレジット受注タイプの中には、「返品」のカテゴリに属するタイプがあります。混合受注タイプ・カテゴリには、受注明細と返品明細の両方を含めることができます。ただし、返品明細は、「通常」の受注タイプ・カテゴリに属する受注に入力することはできません。

RMA明細タイプの中には、「返品」明細タイプ・カテゴリに属するタイプがあります。次に、基本的な返品明細タイプの例を示します。

受注と明細の取引タイプはワークフロー・プロセスに関連付けられ、取引タイプに関連付けられたワークフローを変更しないかぎり、ワークフロー・プロセス開始後は更新できません。

関連項目: 『Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル』の受注管理取引タイプの定義に関する項

クレジット受注明細情報

次の情報を使用して、「受注」ウィンドウにRMA明細を入力できます。

注意: 受注明細に改訂番号を入力するとき、品目に複数の改訂が加えられている場合には、返品品目に正しい改訂番号が割り当てられていることが唯一の制約です。返品された品目の改訂番号が複数ある場合には、それぞれにRMA明細を作成する必要があります。Order Managementは、各改訂に対して別個のRMA明細を自動的には作成しません。

ロット番号またはシリアル番号(あるいはその両方)で管理されている品目については、顧客が返品明細でレポートするロット番号とシリアル番号を「受注」ウィンドウで入力できます。RMA明細は、1つ以上のロット番号またはシリアル番号(あるいはその両方)に関連付けることができます。実際に受け入れたロット番号またはシリアル番号は、品目の搬送後、受入時に格納されます。

注意: Order Managementでは、他のレガシー・システムとの統合をサポートしているため、改訂番号、ロット番号またはシリアル番号は在庫表と照合して検証されません。これらの番号は、RMA作成時に顧客が入力します。また、シリアル番号は、出荷された受注明細に対する番号であり、同じ営業単位内の指定の顧客と通貨について作成されます。

Order Managementでは、受注明細とクレジット明細を同じ受注に含めることができます。たとえば、顧客が新車の購入を希望すると同時に旧車の下取りも希望している場合は、受注の中にRMA受注明細を作成できます。RMA明細タイプと受注タイプの組合せによって、このRMA明細は適切に処理されます。返品明細を入力するには、マイナスの数量、返品明細タイプおよび返品事由を入力します。

関連取引情報

次の項目について、元の取引に関する主要な情報を記録できます。

品目が元の取引の返品対象とならないように制限できます。Order Managementでは、元の取引情報がなくてもRMAを作成できます。元の取引情報がないRMA明細の場合、受注に対するクレジットを正しく計算するために、価格情報を使用できることが必要です。

Order Managementは、返品された数量が受注数量以下であることも検証します。

クレジット受注の作成

RMA受注は、受注明細が標準品目か返品品目かを「受注」ウィンドウで指定して作成できます。RMA受注またはRMA受注明細を作成するとき、Order Managementでは次の処理を実行できます。

Order Managementは、元の明細が履行されたかどうかをチェックします。「OM: 返品未履行参照明細処理」プロファイル・オプションを使用して、未履行明細を参照明細として使用できます。

「返品ロットとシリアル番号」ウィンドウを使用することにより、顧客がRMA明細について提示したロット番号とシリアル番号を獲得できます。「受注」ウィンドウでは、これらの番号と、在庫管理で割り当てられたロット番号とシリアル番号との照合は行われません。これは、ロット番号またはシリアル番号は、出荷時に旧システムで割り当てられた、あるいはパージされた可能性があるからです。

クレジット受注の価格設定

Order Managementにより、「受注」ウィンドウでクレジット返品の作成と価格設定ができます。

価格設定オプション

  1. 現在の価格表での値

  2. 当初受注の日付で有効であった価格表での値

  3. 顧客が支払った当初価格

    クレジット返品明細の作成と価格設定
    作成方法 価格設定オプション1 価格設定オプション2 価格設定オプション3
    「受注」ウィンドウ内での受注明細のコピー Yes Yes Yes
    「受注」ウィンドウ内での既存受注明細の参照 No No Yes
    「受注」ウィンドウ内での受注明細を参照しない手動でのRMA参照 Yes No No

返品明細の作成後、ユーザーは、「明細価格設定」タブで「価格計算」の値を変更することにより、該当する明細の価格設定オプションを変更できます。指定できる選択肢は次のとおりです。

添付

添付をRMA受注またはRMA受注明細に適用できます。

返品承認とクレジット受注

Order Managementは、返品承認(RMA)を追跡管理する高度な機能を備えています。顧客からの返品は、破損、出荷エラー、サンプリングなど、様々な事由で発生します。返品資材の処理機能によって、在庫受入と顧客クレジット処理を管理し、顧客の要望に対応できます。

返品

Order Managementでは、承認事由に関係なく、クレジットと引き換えに、またはクレジットなしに返品を受け入れることができます。受注処理を管理することによって、異なる返品商品チャネルに対して適切なアクティビティを確立できます。

RMAワークフロー・アクティビティ

Order Managementでは、RMAに対してワークフロー・アクティビティを柔軟に使用できます。RMAの最初の入力から受入までをアクティビティとして定義し、クレジット・メモの発行も定義します。Order Managementでは、ビジネスに必要な数のRMAワークフローを定義できます。

承認および保留

RMAワークフローに承認ステップを含めることによって、管理検討など、ワークフロー内のすべてのRMAに影響を与えるビジネス・プラクティスを実装できます。保留を使用して、ワークフロー内のあらゆる段階でRMA処理への例外を管理します。

返品方法

返品可能な品目、および在庫搬送前に検査が必要な品目を品目別に管理します。関連ドキュメント: 『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』または『Oracle Bills of Materialユーザーズ・ガイド』

受注のコピー

Order Managementは便利なコピー機能を備えており、データ入力に必要な時間を短縮できます。「受注」ウィンドウを使用して、当初の受注に入力された情報や他のRMAの情報をコピーしてRMAの内容を入力できます。さらに、RMAから交換受注を作成できます。

コピー機能の使用を選択した場合、「コピー」ウィンドウでは次の属性を更新できません。

「オーダー」タブ

販売実績: 返品受注の作成の場合、このチェック・ボックスは変更できません。受注販売実績は必ず返品受注にコピーされます。

「明細」タブ

付加フレックスフィールド: 返品受注の作成の場合、このチェック・ボックスは変更できません。既存の受注から返品受注明細を作成するとき、付加フレックスフィールドの情報はコピーされません。

販売実績: 返品受注明細の作成の場合、このチェック・ボックスは変更できません。販売実績受注明細は必ず返品受注明細にコピーされます。

Order Managementの受注のコピー機能を利用して、新規のRMA受注を作成したり、RMA明細を既存の受注に追加できます。受注のコピー機能によって、次の処理を実行できます。

クレジット返品

クレジットを当初の請求書に適用するか、対顧客勘定クレジットを作成して、クレジットのための返品を受け入れます。Order ManagementとOracle Receivablesを統合し、収益ルールと与信方法を適用することによって、クレジットを識別して発行する時期が決まります。RMAで通貨を指定して、クレジットの通貨を管理します。その他手数料を作成して、再在庫手数料または返品費用を反映させます。クレジットのための返品によって、販売実績も調整されます。

交換のための返品

搬送中の破損や欠陥品は、顧客、営業組織および資材管理に多大な損害を与えます。交換のための返品処理は、当初の受注に対するRMAを発行し、交換品目の新規受注明細を手動で処理する時点で実行されます。

注意: 交換用の返品をサポートするシード済の受注管理ワークフローはありません。

未請求返品

返品された品目は、デモ品目やサンプル品目などの返品の場合と同様に、売掛管理アクティビティを実行せずに、積送品から受け入れることができます。このような品目は、顧客勘定をクレジットしたり交換品目を出荷せずに在庫に戻します。

Order Managementでは、このタイプの受注処理のためのワークフローをシードしていません。ただし、ユーザーはこの方法での返品受注処理を実行するため、新しいワークフローを作成できます。このワークフローでサポートする受注明細タイプのフロー定義では、請求インタフェース・サブプロセスが使用されません。

参照ソース

RMAの入力時にデータ入力の時間を短縮して正確性を向上させるため、当初の文書を参照してください。任意のRMA明細で、当初の受注番号、受注に入力された任意の発注番号、請求書番号またはシリアル番号を参照できます。RMA明細の入力時に参照ソースを使用することによって、受注または請求書にある品目、数量、単位、クレジット価格および販売実績のデフォルト情報を使用できます。

返品の追跡管理

Order Managementでは、レポート作成や分析のために返品事由が記録されます。当初の価格や数量など、品目と顧客に関連付けられた当初の全情報も追跡管理されます。返品品目の受入時には、在庫要件に従ってロット番号とシリアル番号情報を指定します。

原因の分析

「返品事由」レポートを使用して返品の原因を分析し、問題点を直接解消して品質管理を向上させることができます。詳細情報または要約情報の選択、ソート順の決定、およびレポートに表示するデータの選択など、制御可能なオプションがあります。

RMAビジネス・フロー

返品の概要

Order Managementは、製品の返品について様々な方法をサポートしているため、市場ニーズの変化に応じて返品方法を選択できます。たとえば、出荷品目が移動中に破損し、顧客が返品を要求する場合があります。このような返品要求の処理方法では、製品のタイプ、顧客のニーズ、自社の方針をすべて反映させることができます。

Order Managementでは、返品を承認する時点で、要求を処理する方法を決定できます。返品を受け入れて、顧客のクレジットを処理し、すべての販売アクティビティとクレジット残高を更新します。あるいは、交換用の返品を受け入れてから、クレジットを発行するのではなく、交換受注を入力します。

返品承認タイプ

1. クレジットのみのRMA

顧客からの製品の返送なしに、会社からクレジットを発行します。

2. 修理付きRMA

顧客が損傷製品を返品し、会社が修理して顧客に返送します。

3. 交換を伴うRMA

顧客から製品が返品され、会社からクレジットの発行なしに交換用製品を送ります。

4. 入金がありクレジットがないRMA

試供品として会社から顧客に送った製品を、顧客が返却した場合なので、クレジットの授受はありません。

5. 入金とクレジットがあるRMA

顧客が製品を戻し、クレジットを受け取ります。

6. 返品された品目が検査不合格(例外的な場合)

顧客が製品を返品し、会社がその検査をして、不合格とします。会社は製品を廃棄するか、顧客に返送します。この場合、次のタイプのRMA取引を選択できます。

修理付きRMA、交換付きRMA、入金がありクレジットのないRMAまたは入金とクレジットのあるRMA。

受注明細の返品情報の定義

Order Managementは、データ入力処理を迅速に行うために多くの方法を提供しています。Oracle Receivablesをインストールしている場合は、請求書番号と明細番号がわかれば、受注明細上で請求書を直接参照できます。受注や発注も参照できます。これらの文書を参照することによって返品に関するデフォルト情報が提供され、受注入力の正確性と効率が向上します。

受注明細の返品情報を定義する手順は、次のとおりです。

  1. 「明細品目」タブ内の「返品」タブ・リージョンにナビゲートします。

  2. 顧客が品目を返品した事由を入力します。

  3. 明細タイプを選択します。

  4. 必要に応じて、この返品明細の参照タイプを変更します。参照タイプには、「顧客発注」、「請求書」、「受注」または「シリアル番号」があります。

Order Managementは参照を使用して、「請求書クレジット」、「品目」、「価格設定属性」、「数量」、「単位」および「クレジット価格」の各フィールドにデフォルト情報を提供し、この参照から受注と明細の価格調整および明細の販売実績を明細レベルで返品にコピーします。マイナスの数量を入力でき、返品明細タイプがデフォルト設定されます。

注意: 受注明細の「数量」フィールドで、マイナスの数量を入力すると、Order Managementでは即座に返品と解釈され、事由コードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

注意: デフォルトの返品明細タイプは、受注タイプの定義時に定義できます。デフォルトは上書きされます。

返品の設定

返品を処理するための重要な機能について次に説明します。

返品受注フロー

Order Managementは、受注フローを使用して、返品を処理するための様々な機能を提供します。受注フローでは、返品の入力から完了までの一連の処理に必要ないくつかのステップを管理します。すべての返品受注フローは、受注を処理するための受注フローと同様に、記帳から開始してクローズで終了します。返品受注フローには、必要に応じて、受注フローと同様の承認ステップまたは保留ステップを含めることができます。

返品商品の受入

返品は、他の計画受入の受入と同じ方法で、Oracle Purchasingで受け入れます。受入が作成されると、Oracle Purchasingは受注管理APIをコールし、Order Managementに受入数量を渡すと同時に、RMA明細のワークフローの継続アクティビティを起動します。

受入が作成された後は、RMA明細を取り消すことができず、RMA明細の数量を受入数量より減らすことはできません。

請求アクティビティ

返品のクレジットをOracle Receivablesで生成する場合は、ワークフローに請求アクティビティを含める必要があります。このプログラムは、返品品目、数量、販売実績、クレジット・タイプなどの情報をOrder ManagementとOracle Receivablesとの間でやり取りします。受注の受入結果が一部受入または完全受入である場合(ワークフロー内の請求アクティビティでの前提条件)、保管場所に受け入れた品目の数量のみクレジットされます。検査用に受け入れた品目は、検査に合格して保管場所に受け入れられるまでクレジットできません。また、資材の返品予定がない場合はすぐにクレジットを発行するように、ワークフローを設定できます。

品目属性

返品時およびOracle Inventoryでは、品目属性によって品目のプロパティが管理されます。品目属性の「返品可能」を「Yes」に設定すると、RMAに品目が表示できます。この機能によって、返品として受け入れる品目を管理できます。

Oracle Inventoryに受入予定の物理的な品目には、次のような品目属性が必要です。「返品可能」が「Yes」、「出荷可能品目」が「Yes」、「取引可能」が「Yes」、「在庫保有可能」が「Yes」。「取引可能」属性はOracle Inventoryの属性グループにある属性で、Order Managementの属性グループにある「OM: 取引可能」ではないことに注意してください。「取引可能」属性を「Yes」に設定するには、Oracle Inventoryの品目属性も「Yes」に設定する必要があります。「在庫保有可能」属性もOracle Inventoryの属性グループにある属性です。

返品品目のクレジットをOracle Receivablesで作成するには、その品目の「返品可能」属性が「Yes」、「請求可能」属性が「Yes」に設定されている必要があります。

返品明細は、「無効」の品目属性を使用して作成および保存することもできます(顧客品目)。

保証や研修サービスなどの無形品目は、品目属性を次のように設定します。「返品可能」が「Yes」、「出荷可能品目」が「No」、「請求可能」が「Yes」。これらの属性を持つ品目は、Oracle Inventoryにインタフェースしませんが、Oracle Receivablesにはインタフェースしてクレジットを生成できます。品目に異なる属性を割り当てると、同じ返品に出荷可能品目と無形品目を含めることができ、無形品目を在庫で処理せずに同じ受注フローを使用できます。

品目属性の「RMA検査ステータス」を「検査要」に設定すると、保管場所に品目を受け入れる前に検査を受けるように要求できます。「RMA検査ステータス」を「検査不要」に設定しても、保管場所に品目を受け入れる前に検査を受ける場合があります。検査が必要であるかどうかの決定は、「品目マスター」属性、「受注管理」タブ、「RMA検査要」チェック・ボックスの設定によって決まります。チェック・ボックスがNULLの場合(選択されていない場合)、検査のデフォルトは組織設定の「受入オプション」によって決まります。

品目が返品されるとき、その品目の現在の品目属性が有効であり、当初品目を受注した時点で有効だった品目属性は有効ではありません。したがって、廃止品目の受注は防止し、その品目の返品を受け入れる場合には、Order Managementの品目属性を次のように設定します。

文書連番

文書連番を使用して、RMAに自動的に連番を付けます。文書連番は、使用している受注タイプに割り当てる必要があります。異なる文書連番は必要な数のみ作成できます。OM取引タイプには、一意の文書連番を割り当てたり、ソースを共有できます。したがって、各RMA受注タイプに対して異なるソースを割り当てたり、1つのソースをすべてのRMAで共有したり、1つの番号ソースをRMAと受注で共有できます。

『Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル』の受注採番用文書連番の定義に関する項

Order Management取引タイプ

取引タイプを定義して、RMA処理およびRMA入力のデフォルトを管理します。1つの受注タイプに、ワークフローや文書連番などの多くのプロパティを割り当てます。RMAの入力時に、明細タイプをRMAタイプに割り当て、取引タイプのプロパティを継承できます。

RMAからクレジットを作成する場合は、受注タイプによって、分割条件付き請求書または複数期間の会計基準に適用するクレジット・メモに対するクレジット方法が決まります。

関連項目: 『Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル』の受注管理取引タイプの定義に関する項

RMAデフォルト・ソース

Order Managementは、アウトバウンド受注と同様の方法で、返品情報のデフォルトを提供します。

返品事由

Order Managementでは、各返品明細に返品事由を入力することによって、製品の返品事由を識別して追跡管理できます。また、受注タイプが返品のみの場合は、ヘッダー・レベルで返品事由コードをデフォルト設定するデフォルト・ルールを設定できます。RMAからクレジットを生成する場合、返品事由はクレジットの事由としてクレジット・メモに渡されます。この監査証跡を有効にするために、返品事由の値を提供するクレジット・メモの事由クイックコードをOrder ManagementとOracle Receivablesで共有します。クレジット・メモと返品は返品コードを共有するため、これらの文書を管理する部門間で、有効なコードを取り決める必要があります。

返品処理

返品の承認

Order Managementには、返品を承認するためのオプションがいくつかあります。「受注」ウィンドウで新規返品を承認できます。

参照ソース

「受注明細品目」ウィンドウの「返品」タブでは、返品明細の全データを入力するか、または参照ソースを使用して迅速にデータを入力できます。参照ソースは通常、Order Managementに存在している文書を指し、返品明細にデフォルト情報を提供します。参照ソースが受注明細や請求書明細の場合もあります。受注は、その受注に対して入力した受注番号や発注番号で参照します。請求書は請求書番号で参照します。参照文書を指定した後は、顧客が返品する明細を参照文書で指定する必要があります。Order Managementは、品目、数量、単位、クレジット(販売)価格、元の価格調整、元の販売実績の各情報を参照明細から取り出し、その情報を返品明細にデフォルト設定します。販売価格は、返品ではクレジット価格としてデフォルト設定されます。この金額は、価格調整を使用して変更できます。

「受注」ウィンドウと「クイック受注」ウィンドウの「明細」リージョン(「サービス」タブ)には、「顧客製品参照」値リストがあります。この値リストの値は導入ベースから取得され、製品検索の高速化に使用されます。「顧客製品参照」値リストは次の3列で構成されています。

最初の列は、フィールドの値をデリミタ「:(コロン)」で連結したものです。「受注」ウィンドウでは、製品名のみで検索するのではなく、製品/シリアル番号/参照番号の連結文字列内のいずれかまたはすべての値で検索できます。最初の列の値(製品名: 参照番号: シリアル番号)は「サービス参照顧客製品」フィールドに格納されます(表示目的のみ)。

受注数量

参照返品には、元の(アウトバウンド)受注の出荷数量ではなく受注数量がデフォルトで使用されます。システム・パラメータ「超過出荷請求書ベース」の値が「出荷数量に請求」に設定されている場合、参照されたRMAの受注数量は元の(アウトバウンド)受注の出荷数量と同じになります。

クレジット・メモ

返品ワークフローに請求アクティビティが含まれている場合は、返品から適用済クレジット・メモまたは対顧客クレジットを作成できます。その際に参照ソースを使用すると、参照対象の明細に請求書が存在していた場合は、「請求書クレジット」フィールドに自動的に値が移入され、返品によって、適用済クレジット・メモが作成されます。

注意: 「請求書クレジット」フィールドをユーザーが更新することはできません。

請求書を参照ソースとして使用する場合、デフォルトは「請求書クレジット」となります。このフィールドをブランクにすると、返品により対顧客クレジットが作成されます。参照ソースを使用しない場合は、「請求書クレジット」は指定できません。

参照明細に請求書が存在すると、返品数量のデフォルトは、参照ソースから決まるデフォルト値ではなく、請求書明細上の数量となります。デフォルトのソースとは関係なく、顧客による返品の量が当初の量よりも少ない場合には、数量を減少させることができます。

ただし、「請求書クレジット」明細上の当初の数量を超えて大きくしたり、「請求書クレジット」が存在しない場合に、ソース明細を参照することはできません。このことは、ビジネス・プロセスで1つの受注明細に複数の請求書作成をサポートしている場合には重要です。Oracle Order Managementでは、同一の受注明細に対して複数の請求書を作成することは禁止されています。

注意: 一方、Order Managementは、1つの受注明細に対応する出荷が分割された場合、その受注明細を2つの明細に自動的に分割します。これにより、1つの受注明細に対して複数の請求書を作成する業務の多くが不要になります。

注意: 社内受注明細は、手動でもシステムでも分割できません。

Order Managementは、さらに、いずれの参照ソースも使用しないで、デフォルトなしに返品明細情報を入力するオプションも提供しています。この結果、1つの返品明細と1つの対顧客クレジットが作成されます。顧客が注文数量のすべてを返品し、適用済クレジット・メモを受け取った場合、各請求書を1つの「請求書クレジット」として指定する必要があるため、参照文書にかかわらず、2つの返品明細を入力していることになります。適用済クレジット・メモの作成には参照ソースが必要であるため、参照ソースなしに明細を入力する選択肢はありません。

販売実績

Order Managementは、クレジット・メモがOracle Receivablesにインタフェースしているときは、受注を自動的に管理します。適用済クレジット・メモを作成する場合は、返品に入力した販売実績に関係なく、元の請求書から販売実績が減らされます。返品から対顧客勘定クレジットを作成する場合は、返品で入力した販売実績情報に従って販売実績が減らされます。

構成

構成は、返品品目の特殊な区分です。顧客は各受注明細に異なるオプションを選択する場合があり、基になる部品構成表は受注によって違う場合があるため、構成は受注に対して一意になります。したがって、構成の返品時には、返品を受注または請求書に結び付けるために、元の受注をコピーするか参照ソースを使用すると便利です。

Order Managementでは、構成の返品をATO構成とPTO構成の両方に適用できます。

参照ソースを使用した構成の返品

参照受注明細の値リストには、次の項目が含まれています。

ユーザーは、前述の明細から任意の明細を選択できます。Order Managementは、ATO構成品目やPTO展開品目も含めて、参照明細の下位明細を展開します。「受注」ウィンドウには、返品可能な構成明細が表示されます。ユーザーは、返品を希望しない明細を削除できます。

自動的に作成されるのは返品可能な下位明細のみです。品目属性が正しく設定されていることを確認する必要があります。

ATO構成品目は、参照先がATOモデル明細である場合のみ作成されます。参照先がATO区分明細またはオプション明細の場合、構成品目明細は作成されません。

受注のコピー機能を使用してRMA明細を作成できます。受注のコピー機能は、「受注」ウィンドウの参照機能と同じ動作をします。

参照ソースを使用しない構成の返品

構成ワークフローでの考慮点

出荷不可、取引不可、在庫保有不可の返品明細は、「不適格」という結果で受入アクティビティ(受入と検査)が完了します。Oracle Order Managementでは、構成に対するすべての返品明細が履行セットに自動的に含められます。これによって、商品に関連する返品明細に対してクレジットが作成される前に、商品を受け入れることができます。

関連項目: 受注のコピー

既存の参照ソースを使用した構成または参照ソースを使用しない構成のRMAを処理するとき、次の表で説明する明細作成オプションを使用できます。

構成のRMAを処理するための明細作成オプション
構成タイプ 参照ソース 参照ソースなし
PTOとATOオプションの選択方法 各RMA明細で「参照明細」フィールドの値リストから選択します。 各RMA明細を入力します。
PTO展開品目は自動的に返品処理されますか。 はい、展開品目に対して自動的に返品明細が作成されます。 いいえ、個別のRMA明細として展開品目を入力します。
ATO構成品目は自動的に返品処理されますか。 はい、ATO構成品目に対して自動的に返品明細が作成されます。 いいえ、ATO構成品目をRMA明細に入力し、その品目をOracle Inventoryに追加します。

RMAの承認

承認を使用して、法的検討や管理検討など返品のビジネス上の検討を設定できます。返品ワークフローに受注レベルまたは明細レベルの承認が含まれている場合は、「ワークフロー通知」ウィンドウを使用して返品を承認します。承認履歴は、ワークフロー・モニターを使用して表示します。

承認者が承認を伴うRMA受注を拒否すると、受注および返品明細のRMA受注ヘッダー/明細ステータスは「拒否 - 取消の保留」(ワークフローでは、受注フロー - 承認のある返品または受注フロー - 承認とヘッダー請求のある返品)、あるいは「返品拒否済」(ワークフローでは、受注フロー - 混合または承認のある返品)と表示されます。承認者が一度返品受注を拒否すると、その受注の新しい返品明細を作成できなくなります。

交換受注の作成

「受注」ウィンドウを使用して、顧客が返品する品目の交換受注を作成します。RMA全体または明細のみを受注に直接コピーできます。RMAまたはRMA明細を受注にコピーした後、「受注」ウィンドウを使用して新規受注を変更できます。交換受注は「受注」ウィンドウに直接入力することもできます。

RMAに関する交換受注は、使用する返品明細タイプに関係なく作成できます。ただし、RMAで顧客に対するクレジットを生成した場合は、顧客が交換受注の請求書を受け取るように、請求アクティビティを含むワークフローを使用して交換受注を処理する必要があります。

RMAで顧客に対するクレジットを生成しなかった場合は、顧客に二重に請求しないように、請求アクティビティを含まないワークフローを使用して交換受注を処理する必要があります。

関連項目: 受注のコピー

顧客返品受入

返品品目は「購買受入」ウィンドウを使用して在庫に受け入れます。Oracle Purchasingは、このウィンドウの受入数量をOrder Managementに伝えます。このウィンドウの入力は、Order Managementの受注明細に反映されます。返品数量の一部を受け入れた場合、Order Managementは、明細を全数量を受け入れた明細とそうでない明細に分割します。返品数量をすべて受け入れると、残りの明細が履行されます。

注意: 検査が必要な品目を直接保管場所に受け入れてから検査を処理することはお薦めできません。「顧客返品受入」ウィンドウで品目を保管場所に受け入れると、前提条件によっては、その品目がワークフローの次の処理に対して適格と判断され、検査に合格か不合格かに関係なく、次のワークフロー・アクティビティが実行される可能性があります。次のワークフロー・アクティビティが請求アクティビティの場合は、不合格品目と合格品目の両方についてクレジットが作成される結果となります。

顧客への返品品目

Oracle Purchasingの「顧客返品」ウィンドウを使用して、以前に「顧客返品の受入」ウィンドウを使用して保管場所に受け入れた品目を顧客に返品します。

注意: すべての数量を顧客に返品するためにRMA明細上で顧客返品取引を使用しても、その取引は自動的に進行したり、またはRMA明細をクローズすることはありません。進行させるには、このRMA明細を「受注パッド」から手動で取り消す必要があります。

返品からのクレジットの生成

クレジット生成の対象となるRMA明細は、請求アクティビティを実行することにより指定します。Order Managementは、受注明細ワークフロー用のシード済請求アクティビティを含む返品をOracle Receivablesに渡します(インタフェース)。請求アクティビティの完了時に、Oracle Receivablesから自動インボイスを発行し、クレジット・データをOracle Receivablesにインポートします。

関連項目: 請求処理

返品のクローズ

Order Managementは、受注フローに受注のクローズ・アクティビティが含まれている場合、受注フローで処理されて正常に完了した返品を自動的にクローズします。

返品の表示

返品または返品明細の現在のステータスは、「受注オーガナイザ」ウィンドウと「受注」ウィンドウ、またはワークフロー・モニターを使用して表示できます。

返品に関するレポート

事由別返品レポートのRMA明細に入力された返品理由に基づいて、返品の原因分析を実行します。

RMA例外の管理

RMAの変更

RMAを記帳する前に、返品情報を変更できます。RMAの記帳後は、明細の削除や数量の変更などの返品情報の変更がいつできるかは、処理制約によって管理されます。クレジットまたは受入が行われなかった返品または返品明細は、その一部または全部を取り消すことができます。

RMAの超過受入

Oracle Inventoryでは、設定された超過受入許容範囲に基づいて、RMAの超過受入ができます。RMA明細の金額を受け入れた後は、それを別のRMA明細に転送することはできません。Oracle Purchasingで品目が超過受入されると、RMA明細ステータスは「受入済」に設定され、ワークフローの設定に従って、Order ManagementでRMA明細をクローズするか、またはクレジットを生成できます。Order Managementでクレジットを生成する場合、合計クレジット金額は、「超過出荷請求書ベース」プロファイル・オプションまたはカスタマイズ・オプションの設定に従って、記帳済金額または受入金額のいずれかになります。返品に対する追加クレジットを承認するために、クレジット・メモをOracle Receivablesで直接作成できます。

RMAの不足受入

顧客からの返品がRMAで承認された数量未満で、顧客に全数量返品の意図がない場合には、入金不足許容範囲が設定されていれば、システムは、RMA明細上の未回収残高を取り消すことができます。

RMAが分割受入されている場合には、システムは入力された返品明細を分割します。

直接出荷返品フロー

設定

承認処理、受入アクティビティおよび請求アクティビティを含むワークフローを定義します。仕入先に直接送付される返品品目に物理的に接することがない業務の場合は、受入アクティビティによって、その返品を会計管理の目的で追跡管理できます。返品品目を在庫に計上しない場合は、受入アクティビティを受注フローに含める必要はありません。ワークフローを取引タイプに割り当てます。

入力および記帳

標準機能を使用して、返品承認の入力、コピーまたはインポートをします。選択した受注タイプに前述のワークフロー・アクティビティが含まれていることを確認してください。顧客返品を直接仕入先に戻すことについて仕入先と合意している場合、仕入先は、ユーザーがOrder ManagementにRMAを入力する前に、顧客の返品意図または実際に返品を受け入れたことをユーザーに通知する必要があります。

承認

直接出荷品目が仕入先に直接返品される場合は、仕入先から返品品目を受け入れた旨の通知を受けるまで、RMAの処理を待ちます。処理の管理に、受注レベルまたは明細レベルの承認処理を使用できます。

受入(条件付き)

返品品目を実際に受け入れない場合でも、Oracle Purchasingの「受入」ウィンドウで在庫を調整できます。

返品品目が仕入先に直接返品され、その返品について論理的な取引を記録しない場合は、受入を実行したり、受注フローに受入を含める必要はありません。その後の請求アクティビティの実行によって、RMA明細の全額が顧客にクレジットされます。

返品品目が仕入先に直接返品され、その返品を論理的な取引として記録する場合は、返品数量を論理組織に受け入れて在庫を増やします。これによって受入は記録されますが、その品目が別の受注で誤って使用されることはありません。

Oracle Purchasingに返品を入力する購買担当にこの取引を連絡し、Oracle Inventoryにその他の取引を入力するか、または自社ビジネスの設定方法に従って類似の取引を実行します。この方法で在庫を減らし、仕入先がその返品品目の所有者であることを示します。

顧客が直接出荷品目を返品し、その返品品目を最終受入先として仕入先に引き渡す場合は、返品品目を受け入れた後で、購買担当にその取引を連絡します。購買担当は、Oracle Purchasingに返品を入力するか、Oracle Inventoryに出庫取引を入力するか、または自社ビジネスの設定方法に従って類似の処理を実行できます。

顧客が直接出荷品目を返品し、その返品品目を在庫に含める場合は、標準的な返品と同様にRMAを処理します。

顧客へのクレジット

請求アクティビティを実行して、RMAをOracle Receivablesに連絡し、自動インボイスを実行して顧客に対するクレジット・メモを生成します。

クローズ

RMAの全明細について、適用可能なすべてのワークフロー・アクティビティを完了し、顧客に対する請求書を作成してからRMAをクローズします。

関連項目

返品の概要

受注のコピー

受注インポート

元帳間の直接出荷および変更管理の概要

受注インポート

受注インポート・インタフェース表の分析は、「受注インポート」コンカレント・プログラムの発行ごとには実行されません。インタフェース・レコード処理を最適化するには、「受注インポート」コンカレント・プログラムを発行する前に、「受注インポート統計」コンカレント・プログラムを手動で発行する必要があります。関連項目: 「受注インポート」コンカレント・プログラム

受注インポートは、オープン・インタフェース表およびAPIのセットで構成されるOrder Managementのオープン・インタフェースです。受注インポートでは、レガシー・システムなどの他のアプリケーションから、新規、変更および完了受注または返品をインポートできます。受注は、Oracle E-Commerce Gatewayによって処理されたEDI取引やOracle Purchasingの社内購買依頼から作成された社内受注などのソースまたは返品から発生します。

受注インポートの機能には、検証およびデフォルト設定、処理制約のチェック、受注保留の適用およびリリース、出荷の予定作成、Order Managementベース表への最終的な受注の挿入、更新または削除が含まれます。Order Managementでは、インポート処理中にすべてのデータがチェックされ、Order Management内での妥当性が保証されます。有効な取引は、明細、予約、価格調整および販売実績を持つ受注に変換されて、Order Managementベース表に格納されます。

受注データを確認するには、「受注のインポート - 訂正」の「支払」ウィンドウを使用します。また、インポートに失敗した場合は、このウィンドウを使用して、必要に応じてデータを訂正できます。データのインポートに失敗したかどうかは、「エラー・メッセージ」ウィンドウで判断できます。

受注インポートを実行するたびに情報の要約ログ・ファイル(コンカレント要求フォーム)が作成されるので、受注インポートによって評価された受注総数と成功または失敗した受注の数を確認できます。

前提条件および設定

このプログラムを使用して受注をインポートする前に、次のことを実行する必要があります。

複数組織アクセス管理を有効にしている場合は、受注インポートを使用すると、アクセス可能なすべての営業単位に受注をインポートできます。

受注管理のシステム・パラメータ

受注インポート・プログラムの動作を制御するには、次のパラメータを使用します。

プロファイル・オプション

デフォルト・ルール

独自のデフォルト・ルールを設定して、オンラインで入力した受注と同じ方法で列のデフォルトを設定できます。デフォルト・ルールによって列に値を挿入する場合は、受注インポートに列値NULLを渡すことができます。ただし、列が「NULLでない」または「必須」の列として定義されている場合に、なんらかの理由でデフォルト・ルールによる列のデフォルト設定が失敗したときは、受注はインポートされずにエラー・メッセージが表示されます。

社内受注

Oracle Purchasingは、受注インポートによって社内調達製品の購買依頼をOrder Managementに転送します。インポート後、社内受注は通常受注と同様に処理されます。

注意: インポートする内部受注にシリアル番号が必要な受注明細品目が含まれている場合、受注インポートでは、関連する品目シリアル管理属性を「受注出庫時直接入力」に設定する必要があります。

注意: 2つの異なる営業単位で複数の購買依頼(同じ番号)を作成できます。

返品

返品は、通常の受注と同じようにインポートできます。インポート後、RMA受注および明細は返品固有のOracle Workflowで処理されます。

構成

Order Managementでは、ATO構成およびPTO構成をインポートできます。モデルの受注明細と、選択対象の各オプションの受注明細は指定する必要があります。モデル明細も含め、構成のインポート先となるどの明細でも、最上位モデル明細参照を作成する必要があります。

構成のインポートの詳細は、『Oracle Order Management Open Interfaces, API, & Electronic Messaging Guide』を参照してください。

EDI受注では、有効な構成と無効な構成を両方ともインポートできますが、無効な構成の受注は記帳できません。

変更

受注インポートによってすべての変更データを渡すことで、インポート済の受注に変更をインポートできます。また、受注パッドを使用して変更することもできます。受注、受注明細、価格調整および販売実績は、更新または削除が可能です。受注に対して行う変更の順序を制御するには、変更順序番号を使用します。

明細セット

セットと呼ばれるグループ化された受注明細は、新規または既存の受注に対する特定の共通属性に基づいてインポートできます。既存のセットに明細を追加することもできます。セットのIDまたは名称を受注インポート表に提供する必要があります。セットがすでに存在している場合、明細はセットに組み込まれます。セットが顧客選択セットの場合は、セット名や値ではなく、「顧客選択コード」フィールドにセット・コードを入力する必要があります。

ただし、セットが存在しない場合は、新規セットが作成され、そのセットに明細が追加されます。また、セット属性でもあるいずれかの詳細属性がセット属性値と一致しない場合は、明細属性がセット属性によって上書きされます。

受注ステータス

新規、記帳済またはクローズ済の受注をインポートできます。入力ステータスが記帳済の受注をインポートすると、その受注はワークフロー・サイクルの次のステップに進む資格が自動的に付与されます。

受注インポートでは、入力や記帳に必要なすべてのフィールドが受注インポート時に必ず検証されます。受注インポートでは、受注が入力済ステータスでインポートされ、その受注の記帳が試行されます。受注を記帳するために必要なフィールドのいずれかが入力されていない場合、その受注は入力済ステータスのまま更新されず、エラーが通知されます。

注意: 在庫情報は、クローズ済受注のインポート時には更新されません。在庫情報を更新する必要がある場合は、追加のカスタマイズを実行する必要があります。

ワークフロー

有効な受注ワークフロー・アクティビティ内に受注をインポートできます。受注は、「入力済」、「記帳済」または「クローズ済」アクティビティの初期状態にあることが必要です。受注インポートを使用してインポートした受注は、ワークフロー・アクティビティの中間の状態にはできません。

品目と構成表

Order Managementでは、インポートした受注に対して、「受注」ウィンドウで入力した受注と同じ顧客、品目価格設定、構成表属性の検証およびロジックが使用されます。

受注インポートを介して品目を受注できるようにするには、Oracle Inventoryを使用して品目を定義する必要があります。また、顧客が様々な構成でオーダーできる複雑な品目がある場合は、モデルの部品構成表をOracle Bills of Materialで定義する必要があります。

受注インポートでは、次の仕入先、顧客または一般的なフォーマットで品目を指定してインポートできます。

処理制約

受注インポートでは、Order Managementで定義した処理制約がチェックされ、セキュリティ基準に見合った挿入、更新、削除などの操作が保証されます。処理制約の違反は、エラー・メッセージで表示されます。

訂正済データ

データを訂正すると、レコードのERROR_FLAGが「N」に更新されます。「受注インポート訂正」ウィンドウでデータを訂正できない場合は、ヘッダーおよび明細のREJECT_FLAGを「Y」に設定できます。

外部システムからのインポート

「受注インポート・ソース」フォームで定義した外部ソースを使用して、受注をインポートできます。受注インポートを実行すると、受注情報を取り込んでデータをインポートし、Oracle Order Managementで処理できます。受注はどのような入力ステータスでもインポートできます。インポートされた受注は、Order Managementの「受注」ウィンドウを使用して問合せや変更が可能です。

受注統計のインポート

受注統計をインポートする場合は、「受注インポート統計」コンカレント・プログラムを発行します。

関連項目: 「受注インポート統計」コンカレント・プログラム

キー変更プロジェクト

「受注インポート」コンカレント・プログラム実行時のパラメータに、「販売先組織ID」、「販売先組織」および「変更順序」が加わりました。これにより、ユーザーは、特定の顧客の全受注のインポートができる他、特定の顧客および参照用の受注を指定の順序変更でインポートできるようになりました。「受注インポート」コンカレント・プログラムに追加されたこれらの新規パラメータは使用可能な状態ですが、デフォルトでは表示されません。

この機能は、新規プロファイル・オプション「OM: 各顧客に対して一意の受注ソース、当初システム文書参照組合せ」によって制御されます。このプロファイルを「Yes」に設定すると、新しい機能が有効にされ、顧客は受注インポート・キーの一部になります。このプロファイルを「No」にするか設定自体を行わないと(デフォルト)、受注インポートは以前と同様に機能します。

パフォーマンスの向上

新規のキューイング方式を導入した受注インポートでは、前の受注の処理が完了した下位要求にのみ受注を割り当てます。つまり、常に空きの下位プロセスに処理対象の受注が割り当てられるため、スループットの最大化につながります。これまでは、完了しているプロセスがあっても、(極端に大きいなどの理由で)受注が下位プロセスのキューに待機し続け、処理完了までの時間が長くなることがありました。今回の受注インポートでは、処理の準備ができた特定の下位プロセスにのみ受注が割り当てられます。

受注インポートは、デフォルトでは新規機能で動作します。ただし、従来の「受注インポート」コンカレント・プログラムの機能に戻して受注をインポートすることもできます。その場合は新規パラメータ「単一明細キュー使用可」の表示を有効にし、デフォルトの値である「Yes」を「No」に変更します。

その他の考慮点

価格計算フラグが「N」で送信される場合、受注インポート/HVOPのユーザーは、価格表、販売単価および定価も渡す必要があります。これらの値を渡さないと、インポートに失敗します。

受注または返品をインポートする手順は、次のとおりです。

  1. 「受注インポート」コンカレント・プログラムの「パラメータ」ウィンドウにナビゲートします。

    本文の説明内容に関するイメージ

  2. パラメータの1つとして営業単位も表示されます。一度に1つの特定の営業単位に対して受注をインポートするか、またはパラメータを空白のままにして、アクセス権のある営業単位全体の受注をインポートできます。

  3. 受注ソース: 「受注インポート・ソース」ウィンドウで定義した特定の受注インポートのソースを選択してそのソースのレコードのみ処理するか、またはこのパラメータを空白のままにして、インタフェース表に存在するデータに対して使用可能なソースをすべて処理します。このフィールドはオプションです。

  4. 受注参照: 特定の受注の受注インポートを実行する場合は、システム文書参照を入力できます。このフィールドはオプションです。

  5. 検証のみ(Yes/No): インタフェース表のデータの検証のみを行うかどうかを選択します。「Yes」を選択すると、受注は検証されますがベース受注表にはインポートされません。デフォルト値は「No」です。このフィールドは必須です。

  6. インスタンス: このフィールドはオプションです。

  7. 「OK」、「発行」を順に選択します。

注意: 「デフォルト営業単位」などの非表示のパラメータ、およびこれらのパラメータをコンカレント・プログラム・ウィンドウに表示する方法の詳細は、『Oracle Order Management Open Interfaces, API, & Electronic Messaging Guide』を参照してください。

処理結果

受注インポートを実行するたびに、Order Managementによって受注インポート処理結果の要約ログが自動的に生成されます。このログで、インポートに成功した受注と失敗した受注の合計数を確認できます。

処理が正常に完了しても、受注がインポートされているとはかぎりません。インポートした受注の数など、受注インポート・ステータスを確認してください。

データ値およびオプション

手動価格設定と自動価格設定

インポート済受注に価格を手動で入力するかどうか指定できます。あるいは、Order Managementに自動的に受注の価格設定をさせることもできます。インポート済受注に対しては、自動価格設定または手動価格設定のどちらかを使用できます。

注意: 受注インポートは、手動価格設定用の無償品、販促、その他の品目値引のインポートはサポートしていません。

注意: また、OE_LINES_IFACE_ALLの値がNULLの場合、Order Managementではインポート処理時に「価格計算フラグ」の値が「Y」に設定されます。

価格設定基本契約

受注または受注明細に関する特定の顧客基本契約に基づいて受注を入力する場合は、基本契約名を指定できます。

予定作成

受注インポートでは、オンラインの受注入力と同じルールで、受注のインポート時に受注を予約できます。インポートした受注の予定作成要求が失敗した場合でも、受注はインポートされます。予定作成例外は「受注インポート訂正」ウィンドウのエラー・メッセージで参照できます。予定作成処理の値には、「予定作成」、「予定解除」、「予約」または「予約解除」を使用できます。

受注インポート検証

受注処理インタフェース(API)

受注処理インタフェースは、Oracle Managementが提供する中心的なアプリケーション処理インタフェース(API)で、受注または受注明細の挿入、更新、削除および検証などの共通操作を行ったり、予定作成を実行して確約日を返します。このAPIは受注インポートからコールされます。

受注インポートでは、1つの受注とそれに関連するすべての明細および他のエンティティが一度に受注処理インタフェースに渡されます。また、受注または明細の挿入や更新など、受注または明細の完了に必要な操作も同時に渡されます。明細レベルまたはエンティティ・レベルでエラーが発生すると、受注全体のインポートが失敗します。受注インポートでは、それまでの処理で拒否されておらず、ERROR_FLAG列に「Y」が設定されていない受注または明細のみが処理されます。

添付

Order Managementでは、「OM: 自動添付の適用」プロファイル・オプションの設定に基づいて、自動ノート基準と一致するインポート済受注に自動添付が適用されます。

与信チェック

Order Managementでは、ユーザー定義の与信チェック・ルールに従って、インポートしたすべての受注または変更の与信チェックが行われます。

保留およびリリース

Order Managementでは、保留基準と一致するインポート済受注または受注明細に、すべての保留が自動的に適用されます。受注インポートでは、「受注」ウィンドウで入力した受注と同様に、インポートした受注を保留して確認できます。また、処理インタフェース表を使用して保留を適用またはリリースできます。

価格の比較

受注インポートでは、インポートする受注について価格が比較されます。たとえば、販売価格を入力していても、システムによる価格の算出も必要な場合、両者の価格が異なっているとその差額が差異として警告されます。警告は、「受注インポート訂正」ウィンドウの「エラー・メッセージ」ウィンドウで確認できます。

指定した販売価格とシステムで算出された価格に差異がある場合、受注インポートによって差異が警告されます。受注インポートでは、販売価格に対して顧客が提供した値を受注明細表の列に保存するため、顧客が送信した内容を参照できます。

支払条件の比較

受注インポートでは、支払条件が比較されます。支払条件が異なる場合は、差異が警告されます。受注インポートでは、支払条件に対して顧客が提供した値を受注明細表の列に保存するため、顧客が送信した内容を参照できます。

処理制約

受注インポートでは、Order Managementで定義した処理制約がチェックされ、セキュリティ基準に見合った挿入、更新、削除などの操作が保証されます。処理制約の違反は、エラー・メッセージで表示されます。

訂正済データ

データを訂正すると、レコードのERROR_FLAGが「N」に更新されます。「受注インポート訂正」ウィンドウでデータを訂正できない場合は、ヘッダーおよび明細のREJECT_FLAGを「Y」に設定できます。

検証のみのモード

受注インポート処理は、検証のみのモードで実行できます。このモードでは、すべての受注管理ルールに対して取引が検証されますが、取引が有効であってもOrder Managementベース表に渡されません。

製造取引を検証のみのモードで実行すると、例外を事前に確認できます。「受注インポート」ウィンドウで必要な訂正を加え、「検証」をクリックして検証チェックを行います。検証のみのモードでは、製造環境の設定をすべて利用するために、製造環境で受注インポートを使用して取引をテストできます。

受注インポートの「訂正」ウィンドウ

「受注インポート」ウィンドウは、「検索」ウィンドウと「要約」ウィンドウで構成されています。「検索」ウィンドウでは、営業単位、要求ID、受注ソース、当初システム、文書参照、変更順序など特定の属性に基づいて、インポートする受注を検索できます。

本文の説明内容に関するイメージ

「検索」ウィンドウに追加された「組織ID」フィールドには、デフォルトの営業単位IDが表示されます。値リストから別の営業単位を選択するか、またはこのフィールドを空白のままにすると、アクセス可能なすべての営業単位で検索できます。「受注ソース」および「受注参照」フィールドの値リストにも営業単位が表示されます。受注参照を選択すると、対応する営業単位IDがこのウィンドウに移入されます。

「訂正」ウィンドウの組織IDはフォルダ対応のフィールドです。営業単位が指定されていない場合でも、「訂正」ウィンドウにはすべてのレコードが表示されます。レコードをソートする場合、組織IDは最後のソート・パラメータになります。

本文の説明内容に関するイメージ

受注インポートの訂正ウィンドウを使用すると、受注インポートのインタフェース表を訂正できます。このウィンドウではいずれの検証も実行されず、参照整合性チェックは実行されません。したがって、明細インタフェース表や他の子インタフェース表のデータを保持したままでヘッダー・インタフェース表のデータを削除できます。このウィンドウでは、選択用の値リストは提供されません。このウィンドウは、受注インポートの失敗の原因データを訂正するために使用します。データを簡単に訂正できない場合は、エントリ全体を削除して再作成できます。

インポートした受注を表示する手順は、次のとおりです。

  1. 「受注インポート検索」ウィンドウにナビゲートします。

  2. 検討対象の受注を限定するパラメータを決定します。

  3. 「受注の検索」をクリックします。

  4. 「要約」ウィンドウで、受注ヘッダー、明細、販売実績、価格調整、ロット・シリアル、予約および処理要求の情報が使用可能なタブ・リージョンに表示されます。Oracle Application フォルダ機能には、フィールドを制限する機能が用意されています。

  5. 「受注インポート」ウィンドウに、「検索」ウィンドウで指定した基準に基づいた、すべての受注のヘッダー・レベル詳細が表示されます。各受注の明細詳細を表示するには、「明細」をクリックします。

次のことが可能です。

ボタン

次のボタンを使用すると、受注詳細と明細詳細のいずれかが表示されます。表示される詳細は、その時点で「訂正」ウィンドウに表示されているエンティティ(受注ヘッダーまたは受注明細)によって異なります。明細の詳細のみを表示するには、「明細」をクリックします。

さらに次のボタンも使用できます。

受注インポート・インタフェース表の列

次の表に、受注インポート・インタフェース表には存在するが、受注インポートの訂正フォームに表示されない列を示します。

オブジェクト名 列名
ヘッダー price_request_code
ヘッダー batch_id
ヘッダー attribute_status
ヘッダー ship_to_customer_id
ヘッダー invoice_customer_id
ヘッダー deliver_to_customer_id
ヘッダー sold_to_phone_id
ヘッダー supplier_signature
ヘッダー supplier_signature_date
ヘッダー customer_signature
ヘッダー customer_signature_date
ヘッダー orig_sold_address_ref
ヘッダー order_firmed_date
ヘッダー ib_location_code
ヘッダー orig_sys_end_customer_ref
ヘッダー orig_end_customer_address_ref
ヘッダー end_customer_contact_ref
ヘッダー end_customer_site_use_code
明細 return_context
明細 price_request_code
明細 attribute_status
明細 ship_to_customer_id
明細 invoice_to_customer_id
明細 deliver_to_customer_id
明細 ship_to_customer_name
明細 invoice_to_customer_name
明細 invoice_to_customer_number
明細 deliver_to_customer_name
明細 line_category_code
明細 actual_shipment_date
明細 planning_priority
明細 order_firmed_date
明細 actual_fulfillment_date
明細 end_customer_site_use_code
明細 end_customer_contact_ref
明細 orig_end_customer_address_ref
明細 orig_sys_end_customer_ref
価格調整 price_adjustment_id
価格設定属性 order_price_attrib_id
価格設定属性 override_flag
クレジット sales_group_id
クレジット sales_group_updated_flag
ロットシリアル quantity2
ロットシリアル sublot_number
顧客情報(顧客の追加) site_number
顧客情報(顧客の追加) location_number
顧客情報(顧客の追加) org_id
顧客情報(顧客の追加) is_sold_to_address
顧客情報(顧客の追加) new_address_id_sold_to

関連項目: 『Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル』

オープン・インタフェース・トラッキング・ユーザー・インタフェース

このフォームを使用すると、Order Managementのオープン・インタフェース表から標準の受注インポートのトラッキング情報を表示できます(HVOPおよびクローズ済の受注インポートはサポートされていません)。これは読取り専用フォームで、「検索」、「要約」および「詳細」の3つのウィンドウで構成されています。

ユーザー・プロシージャ

非EDIまたはXML受注の受注インポートのトラッキングを使用可能にするには、サイト・レベルのプロファイル「OM: 電子メッセージ統合イベント・ソース」を「すべて」に設定します(他のオプションは「XML」および「EDIおよびXML」です)。

トラッキング情報を表示する手順は、次のとおりです。

  1. 「オープン・インタフェース・トラッキング」の「検索」ウィンドウにナビゲートします。

    「オープン・インタフェース・トラッキング」の「検索」ウィンドウ

    本文の説明内容に関するイメージ

  2. 問合せ基準を入力して「検索」をクリックします。営業単位を指定して検索するか、または「営業単位」フィールドを空白のままにすると、アクセス可能なすべての営業単位で検索できます。

  3. 「要約」ウィンドウに、受注ソース別、システム文書参照別、営業単位別および販売先顧客別に受注が表示されます。

    「オープン・インタフェース・トラッキング」ウィンドウ

    本文の説明内容に関するイメージ

  4. 「詳細」をクリックします。

  5. 「詳細」ウィンドウに、「要約」ウィンドウ内の特定のレコードに関する情報がすべて表示されます。

    「オープン・インタフェース・トラッキング詳細」ウィンドウ

    本文の説明内容に関するイメージ

注意: 「訂正」ウィンドウには、レコードがインポートされたかどうかに関係なくナビゲートできます。レコードがインポートされた場合は、このウィンドウを使用して新規レコードの挿入または他のレコードの問合せを実行できます。レコードがインポートされていない場合は、「訂正」ウィンドウにそのレコードを表示して訂正できます。

次のことが可能です。

トラッキング・データをパージする手順は、次のとおりです。

不要になったトラッキング・データは、「オープン・インタフェース・データのパージ」コンカレント・プログラムを使用してパージできます。

関連項目:

『Oracle Order Management Electronic Messaging Implementation Manual』

『Oracle Order Management Open Interfaces, API, & Electronic Messaging Guide』

最大数受注処理の概要

大量の受注処理ニーズに対処するために、Oracle Order Managementでは最大数受注処理(HVOP)という新機能が開発されました。この機能では、Oracle8のバルク処理機能が活用されます。これは、大量の受注を処理するための新規コンカレント・プログラムです。

手動による価格調整と記帳、出荷可能フローと出荷不可フロー、請求書作成時の税計算、品目相互参照、保留処理および確認がサポートされています。

HVOPの受注インポートに適用されるパフォーマンス改善は、明細が「記帳済」ステータスでインポートされてから出荷インタフェースまで進行する間にも適用されます。このため、明細を短時間で出荷にインタフェースできます。

基本価格設定と拡張価格設定の両方がサポートされています。価格設定は最適化されています。値引、追加料金、運送費および特別手数料、静的または動的算式およびGSA価格設定など、一般に使用する機能がサポートされています。ただし、価格設定属性、クーポンおよび販促品の依頼はサポートされていません。受注はデータベースへの転記前に価格設定されるため、属性ソースにはある程度の制限があります。

与信チェックがサポートされています。Order Managementに導入された機能であるリアルタイム与信債務計算または事前計算済債務を使用できます。最大のパフォーマンスを得るために、事前計算済債務機能を使用して、与信チェックの使用はリスクの大きい顧客に限定することを考慮してください。

複数組織アクセス管理が有効な場合は、HVOPを使用すると、アクセス可能なすべての営業単位で受注をインポートできます。

注意: クローズ済受注はHVOPを使用してインポートできません。

HVOPパラメータ

営業単位

受注をインポートする営業単位を選択します。アクセス権のあるすべての営業単位を選択できます。このパラメータを空白のままにすると、アクセス権のあるすべての営業単位のレコードが処理されます。

受注ソース

「受注インポート・ソース」ウィンドウで定義した特定の受注インポートのソースを選択してそのソースのレコードのみ処理するか、またはこのパラメータを空白のままにして、インタフェース表に存在するデータに対して使用可能なソースをすべて処理します。

当初システム文書参照

特定の受注の受注インポートを実行する場合は、システム文書参照を入力できます。

検証のみ?

このパラメータを「Yes」に設定すると、受注は検証されるのみで、検証エラーやサポートされない機能に関するエラーは要求出力ファイルに記録されます。「検証のみ?」を「Yes」に設定すると、受注はインポートされません。

このパラメータのデフォルト値は「No」です。この設定では受注が検証され、検証に成功するとインポートされます。失敗した受注はインポートされず、エラー・メッセージが出力ファイルに記録されます。

付加フレックスフィールドを検証? YesまたはNo

「No」に設定すると、付加フレックスフィールドは検証もデフォルト設定もされません。パフォーマンスを改善するには「No」に設定します。ただし、フレックス属性に有効な値のみが指定されていることを確認する必要があります。

注意: 以前は、サポートされていない付加フレックスフィールド(DFF)検証を使用すると、受注処理の付加フレックスフィールド検証時に、サポートされていないことを示すエラーが戻され、処理が停止しました。現在は、サポートされていない付加フレックスフィールド検証が使用された場合は、検証がバイパスされます。FNDエラー・メッセージが表示されますが、ハード・エラーではなく警告として処理されるため、処理は続行できます。ただし、サポートされていないFNDメッセージが表示された場合、これらのDFFは検証されていないため、再度検証する責任があることを認識しておく必要があります。DFFを検証するには、「受注」フォームで受注を問い合せ、DFFを検証します。

デフォルティング使用可? YesまたはNo

このパラメータを「No」に設定するとパフォーマンスは改善されますが、デフォルトはないため、ユーザーはインタフェース表でフィールドの値をすべて指定する必要があります。

「Yes」に設定すると、最大数インポートでは特定の属性に限定的なデフォルト・ルール・セットが使用されます。その場合も少数の属性はデフォルト設定されず、ユーザーはこの種の属性の値をインタフェース表で指定する必要があります。デフォルト設定される属性および対応するデフォルト・ルールの詳細リストは、インプリメンテーション・ガイドのデフォルト・ルールの詳細を参照してください。

注意: 最大数インポートでは、デフォルト・フレームワークは使用されません。

デバッグ・レベル

デフォルトは「NULL」に設定されます。この値を1〜5に設定すると、デバッグが実行されます。デバッグ・メッセージは要求ログ・ファイルに記録されます。デバッグをオンにするには、プロファイル「OM: デバッグ・レベル」を設定する方法もあります。デバッグをオンにするとパフォーマンスに大きく影響することに注意してください。

インスタンス数

これは、受注をインポートするために発行される子要求の数です。この値は1以上に設定する必要があります。大きい値に設定すると受注がパラレル・スレッドにまたがってインポートされるため、パフォーマンスが改善されます。

最大数インポートでは、要求当たりの受注明細数が同程度になるように、要求ごとに受注が割り当てられます。ただし、1つの子要求に割り当てられる受注は1件のみです。1件の受注を複数の要求にまたがって分割することはできません。

注意: 同じ受注で複数の更新を実行する必要がない場合は、「変更順序」をNULLのままにすると、「インスタンス数」に1より大きい数値を入力できます。

バッチ・サイズ

これは、1バッチで処理される受注インポート・インタフェース表の明細数です。また、受注明細は、各バッチが処理された後にコミットされます(通常の受注インポートでは各受注の後にコミットされます)。

「バッチ・サイズ」のデフォルト値は1000です。次の場合には、このパラメータを小さい値に設定する必要があります。

キット品目が処理対象品目に大きな割合を占め、各キット品目に作成対象の展開品目明細が多数存在する場合。コミット境界は各バッチの後のため、バッチで数10万の受注明細が作成されてからコミットされると、ロールバック・セグメントがすべて使用されてしまう場合があります。

顧客のインスタンスにメモリー制約がある場合。バッチ・サイズが大きいと、受注インポート・セッションに大きなPGAが必要となります。また、複数のパラレル実行が存在する場合は、実行ごとに追加のPGAが必要となります。

注意: バッチ・サイズより多数の明細を持つ受注は、現在サポートされていません。この種の受注はマスター・インポート・プログラムの出力でマークされ、処理はされません。

注意: バッチの処理時に予期せぬエラーが発生すると、そのバッチ内の全受注のインポートに失敗します。予期せぬエラーの例は、ロールバック・セグメント数の不足、メモリー・エラー、表領域の拡張不可能などです。予期せぬエラーのメッセージは、出力ファイルのエラー・カウントに含まれます。検証エラーなどの予期したエラーの場合は、検証に失敗した受注のみがエラーになりますが、バッチ内の他の受注は正常に処理されます。予期したエラーのメッセージは、出力ファイルのエラー・カウントに含まれます。

「デフォルト営業単位」などの非表示のパラメータ、およびこれらのパラメータをコンカレント・プログラム・ウィンドウに表示する方法の詳細は、『Oracle Order Management Open Interfaces, API, & Electronic Messaging Guide』を参照してください。

税金の処理

税金計算はHVOP中にサポートされます。

このパラメータのデフォルト値は「N」であり、HVOPは税金を計算しません。このパラメータを「Y」に設定すると、税金の属性に従って、明細のインポート中に税金が計算されます。具体的には、税金イベント・ポイントが「エントリ」または「記帳」に設定され、取引が課税対象の場合、税金が計算されます。

構成のサポート

事前構成済のレコードをインポートするか、インポートによって新しい構成を作成できます。コンフィギュレータを使用して事前構成済のモデルをインポートする場合、次の操作を実行します。

インポートによって新しい構成を作成する場合、モデル内の全明細が必要であり、各明細にcomponent_codeを指定する必要があります。

トップ・モデル明細に「item_type_code = モデル」と指定します。構成内のすべての明細にtop_model_line_refを指定します。インポートした構成では、品目代替はサポートされません。

構成の処理

このパラメータを「Yes」に設定すると、標準品目およびキットに加え、モデル、構成またはATO品目が処理されます。

このパラメータを「No」に設定すると、モデル、構成またはATO品目のある受注は処理されません。標準品目およびキットのみが処理されます。

構成の検証

このパラメータは、「構成の処理」が「Yes」に設定されている場合にのみ有効にされます。

検証は、プロファイル・オプション「OM: コンフィギュレータの使用」に基づいています。このプロファイル・オプションを「Yes」に設定すると、検証はコンフィギュレータ(CZ)で実行されます。「No」に設定すると、検証はBOM(Bills of Material)で実行されます。このコンカレント・パラメータの実行は、検証がコンフィギュレータで実行されるのか、またはBills of Materialで実行されるのかによって異なります。

検証にコンフィギュレータの使用を選択すると(「OM: コンフィギュレータの使用」を「Yes」に設定)、コンフィギュレータが新しい場合には、このコンカレント・プログラム・パラメータの設定に関係なくコンフィギュレータ検証が実行されます。検証にBOMの使用を選択すると(「OM: コンフィギュレータの使用」を「No」に設定)、構成は検証されません。

構成の予定作成

このパラメータは構成の処理 = Yesの場合にのみ有効にされます。

このパラメータの設定では、インポートされた構成の予定作成をHVOPで実行するかどうかを制御します。このパラメータを「Yes」に設定すると、標準品目/キット品目の予定作成を実行するかどうかを導出するロジックが構成に適用されます。このパラメータを「No」に設定すると、HVOPプログラムは構成の予定作成を実行しません。

HVOP処理結果

受注インポートを実行するたびに、Order Managementによって受注インポート処理結果の要約ログが自動的に生成されます。このログで、インポートに成功した受注と失敗した受注の合計数を確認できます。

出力ファイル

最大数インポート要求の各インスタンスの出力ファイルには、処理されたバッチと受注数合計の要約が出力されます。また、この出力には記帳済ステータスで処理された受注数、入力済ステータスで処理された受注数および処理に失敗した受注数も表示されます。失敗件数には、検証エラーのみでなく、サポートされない品目タイプ、セット、ソース・タイプ、予約など、サポートされない機能のインポート試行によるエラーも含まれます。

また、出力ファイルには、処理に失敗した各受注に関するエラー・メッセージと、受注ソースおよび文書参照情報も表示されます。

予期せぬエラーのインスタンス、つまりロールバック、メモリー・エラー、表領域不足エラーなどの場合は、バッチ内の各レコードがエラーでマークされます。最大数受注処理のためにレコードを再発行する前に、エラーを消去する必要があります。

最大数受注インポート

最大数の受注をインポートする手順は、次のとおりです。

  1. 「ナビゲータ」から、「レポート, 要求」 > 「要求の実行」を選択します。

  2. 「単一要求」を選択します。

    「要求の発行」画面が表示されます。

  3. 「名称」フィールドで「最大数受注インポート」を選択します。

「パラメータ」画面が表示されます。

「パラメータ」画面

本文の説明内容に関するイメージ

記帳

Order Managementでは、記帳はワークフローに対応しています。Order Managementには、自動および遅延記帳処理を含む2種類の記帳処理がシードされています。

注意: 記帳アクティビティではプロジェクトとタスクの検証を実行していません。この機能は、入力機能に移行しました。

注意: さらに、出荷先は、返品受注とサービス受注の必須属性ではなくなりました。また、支払条件属性も返品受注では不要になりました。

関連項目: 手動記帳処理

遅延記帳処理

手動記帳処理

受注の記帳 - 手動(BOOK_PROCESS_ASYNCH)

このバージョンでは、受注をいつ記帳するのかを管理できます。受注を記帳するには、「受注」ウィンドウの「受注の進行」値リストから「記帳」をクリックして「記帳に適格」ブロックを完了します。このバージョンは、シードされている受注フローすべてで使用されており、オンラインで作成した受注でも使用できます。

手動受注記帳処理

本文の説明内容に関するイメージ

遅延記帳処理

注意: 次のサブプロセスをコピーして変更し、BOOK_DEFERアクティビティをBOOK_ORDERアクティビティの前に追加できます。これによって、記帳はバックグラウンド・エンジンで遅延されて、オフラインで実行されます。

受注の記帳 - 遅延(BOOK_PROCESS_DEFER)

このバージョンでは、ヘッダーが作成されるまで記帳を遅延できます。このバージョンは、バッチ処理によって受注が作成される場合に使用できます。

遅延受注記帳処理

このプロセスをコピーして、BOOK_ORDERの前にあるBOOK_DEFERアクティビティを削除した変形を作成できます。これにより、同期して記帳を実行できます。

受注が記帳されるまで明細を待機

受注上の明細が記帳イベントの発生を待機してから次の処理に進むようにするには、明細レベルのサブプロセスを、明細フローの最初のアクティビティまたはプロセスとして含める必要があります。

入力 - 明細(入力): これはすべてのシード済明細フローに含まれています。

明細レベルのサブプロセス

本文の説明内容に関するイメージ

入力 - 明細サブプロセスのかわりに、明細フローの最初のアクティビティとして、記帳待ち(BOOK_WAIT_FOR_H)アクティビティのみを含めることもできます。

関連項目: 手動記帳処理

Oracle Order Managementの履行

概要

Oracle Order Managementで受注明細を履行することは、処理を完了する要件を満たすことを意味します。Order Managementには必要な機能が用意され、受注明細の履行を認識し、他の関連する受注明細が履行されるまで受注明細の一部を待機させてから処理を続行できます。

Order Managementの履行機能は、複数の受注明細について明細のワークフローを同期化する簡単な方法です。この機能を使用すると、すべての明細の請求準備が整うまで履行セット内の明細が請求されません。シード済ワークフロー・プロセスとアクティビティは、受注、直接出荷および返品明細に対する基本機能として使用できます。この機能は他のアクティビティを履行方法として定義する柔軟性も備えているため、一意のビジネス・プロセスをモデル化できます。

Order Managementでは、明細を履行セットにグループ化して、ワークフロー・プロセス内にゲート・アクティビティを設定できます。履行セット内の明細は、その履行セット内のすべての明細が履行されてゲートを通して処理されるまで待機します。このゲートは履行アクティビティと呼ばれます。履行機能は、関連する明細のグループ化を可能にすること、およびすべての明細が履行されるまでグループ内の明細を請求しないことを主な目的として設計されています。ビジネスでは履行機能をその他の用途にも使用できます。

動作

履行アクティビティは、FULFILLという名称のシード済ワークフロー・アクティビティです。このアクティビティは、同一履行セットの明細同士の同期ポイントです。

シード済の受注管理ワークフローで履行方法アクティビティ(ワークフロー属性)として考慮されるアクティビティは、次の2つです。

履行アクティビティは、各ワークフロー内で履行方法アクティビティと請求インタフェース・アクティビティの間にある必要があります。

明細のワークフローが履行アクティビティに到達すると、履行方法アクティビティ(出荷や受入など)が正常に終了したかどうかが履行アクティビティによってチェックされます。明細が正常に終了している場合は、その受注明細の履行済数量が出荷済数量または受入済数量で更新され、受注明細履行済の受注管理処理5-5フラグが「Yes」に設定されます。次に、履行プロセスは、明細が履行セットの一部であるかどうかをチェックを実行して確認します。

設定

履行機能をシード済ワークフローで使用する場合は、設定は必要ありません。ユーザー独自のワークフローを作成する場合は、履行アクティビティを組み込んでから各プロセスで請求します。これには、2つのメリット(明細の履行済数量が更新されるメリットと履行セットを使用できるメリット)があります。

定義するワークフロー・プロセスごとに、FULFILLアクティビティの属性をチェックする必要があります。FULFILLMENT_ACTIVITY属性は履行方法アクティビティである必要があります。シード済フロー内では、このアクティビティは出荷アクティビティまたは受入アクティビティです。履行方法アクティビティが正常に完了した場合の結果は、COMPLETION_RESULTになります。これにより、すべてのアクティビティを履行方法アクティビティとして割り当てることができます。

受注品目と返品品目に個別の分岐がある単一のワークフロー・プロセスなど、ワークフロー・プロセスに2つの個別の分岐がある場合、分岐の履行方法アクティビティに関連する分岐ごとに、1つの履行アクティビティを持たせます。

制限

単一の受注に複数の履行セットを持たせることができます。明細が2つの履行セットのメンバーである場合、明細のどれかの履行アクティビティを完了するには両方の履行セットの全明細を履行する必要があります。

通知を持つ明細ワークフロー・プロセスが履行セット内にあり、かつ通知が拒絶された場合、その他の明細はフロー内でこれ以上処理されません。拒絶された明細を削除または取り消す必要があります。

通信業界に組織があり、その組織の受注明細の一部がローカル・ケーブル・サービス向けであるとします。

受注明細の一部は、技術者が加入者サイトで接続すると履行されます。その組織の用語では接続を確立するアクティビティを準備と呼び、組織はこのサービスを管理するためのカスタム・システムを所有しています。

その組織は準備と呼ばれる新規ワークフロー・アクティビティを定義し、そのアクティビティをケーブル設置用明細(設置用受注明細)に関連付けられたワークフロー・アクティビティに対する履行方法アクティビティとして定義できます。

設置用明細は、最初の月次手数料の明細および出荷可能品目であるケーブル・ボックスの明細とともに履行セットに含めることができます。技術者が接続の完了を報告すると、カスタム・システムが準備ワークフロー・アクティビティのステータスを更新します。明細が履行アクティビティまで進行すると、履行済数量が準備済数量で更新されます。

履行セットの残りの明細は、履行アクティビティ「準備」の完了を待機中です。設置の履行アクティビティが完了してから、履行セットの残りの明細が完了します。設置、最初の月次手数料およびケーブル・ボックスは、すべて同時に請求インタフェース処理されます。