JavaScript is required to for searching.
ナビゲーションリンクをスキップ
印刷ビューの終了
Oracle® ZFS Storage Appliance 管理ガイド
Oracle Technology Network
ライブラリ
PDF
印刷ビュー
フィードバック
search filter icon
search icon

Document Information

このドキュメントの使用法

 1 Oracle ZFS Storage Appliance の概要

 2 ステータス

 3 初期構成

 4 ネットワーク構成

 5 ストレージ構成

 6 Storage Area Network の構成

 7 ユーザー構成

 8 ZFSSA の設定

 9 警告の構成

 10 クラスタ構成

 11 ZFSSA サービス

使用可能なサービス

データサービス

ディレクトリサービス

サービス設定

リモートアクセスサービス

セキュリティーサービス

最小限必要なポート

BUI を使用したサービスの構成

特定のサービス画面の表示

特定のサービス画面の表示

サービスの有効化

サービスの無効化

プロパティーの定義

サービスのログの表示

CLI を使用したサービスの構成

サービスの選択

サービスの状態の表示

サービスの有効化

サービスの無効化

プロパティーの設定

サービスのヘルプの表示

NFS

プロパティー

Kerberos レルム

サービスのログ

NFS の分析

NFS の BUI および CLI のプロパティー

NFS を介したファイルシステムのシェア

iSCSI サービス

iSCSI サービスのプロパティー

iSCSI サービスの認証

iSCSI サービスの承認

iSCSI サービスのターゲットとイニシエータ

iSCSI のトラブルシューティング

SMB サービス

SMB サービスのプロパティー

SMB のシェアプロパティー

NFS と SMB の相互運用性

SMB の DFS 名前空間

SMB の Microsoft スタンドアロン DFS 名前空間管理ツールのサポートマトリックス

例: DFS ネームスペースの操作

SMB の自動ホームサービス

SMB の自動ホーム規則の追加

SMB のローカルグループ

SMB ローカルグループへのユーザーの追加

SMB のローカルアカウント

SMB の MMC の統合

SMB のイベントビューア

SMB のシェア管理

SMB のユーザー、グループ、および接続

SMB サービスの一覧表示

BUI を使用した SMB の構成

初期構成

Active Directory の構成

プロジェクトとシェアの構成

SMB データサービスの構成

FTP サービス

FTP のプロパティー

FTP の一般設定

FTP のセキュリティー設定

FTP のログ

BUI を使用した FTP の構成

シェアへの FTP アクセスの許可

HTTP サービス

HTTP のプロパティー

HTTP の認証とアクセス制御

HTTP のログ

HTTP の構成

シェアへの HTTP アクセスの許可

NDMP サービス

NDMP のローカル構成とリモート構成の違い

NDMP のバックアップの形式とタイプ

NDMP の「dump」および「tar」を使用したバックアップ

NDMP の「zfs」を使用したバックアップ

NDMP の増分バックアップ

NDMP のプロパティー

NDMP のログ

リモートレプリケーション

シャドウ移行

シャドウ移行のプロパティー

SFTP サービス

SFTP のプロパティー

SFTP ポート

SFTP のログ

SFTP の構成

シェアへの SFTP アクセスの許可

リモートアクセス用の SFTP サービスの構成

SRP サービス

TFTP サービス

TFTP のプロパティー

TFTP の構成

シェアへの TFTP アクセスの許可

ウイルススキャンサービス

ウイルススキャンのプロパティー

ウイルススキャンのファイル拡張子

スキャンエンジン

ウイルススキャンのログ

ウイルススキャンの構成

シェアに対するウイルススキャンの構成

NIS サービス

NIS のプロパティー

NIS のログ

NIS の構成

NIS からのアプライアンス管理者の追加

LDAP サービス

LDAP のプロパティー

LDAP のカスタムマッピング

LDAP のログ

LDAP の構成

アプライアンス管理者の追加

Active Directory

Active Directory のプロパティー

Active Directory のドメインへの参加

Active Directory のワークグループへの参加

Active Directory のドメインとワークグループ

Active Directory の LDAP 署名

Active Directory の Windows Server 2012 でのサポート

Active Directory の Windows Server 2008 でのサポート

Active Directory の Windows Server 2008 でのサポートのセクション A: Kerberos の問題 (KB951191)

Active Directory の Windows Server 2008 でのサポートのセクション B: NTLMv2 の問題 (KB957441)

Active Directory の Windows Server 2008 でのサポートのセクション C: NTLMv2 に関する注意点

BUI を使用した Active Directory の構成

ドメインへの参加

ワークグループへの参加

CLI を使用した Active Directory の構成

例 - CLI を使用した Active Directory の構成

アイデンティティーマッピングサービス

アイデンティティーマッピングのプロパティー

アイデンティティーマッピングの規則ベースのマッピング

アイデンティティーマッピングのディレクトリベースのマッピング

アイデンティティーマッピングの IDMU

アイデンティティーマッピング規則

拒否マッピング

マッピング規則の方向を示す記号

アイデンティティーマッピングのマッピング

アイデンティティーマッピングのログ

アイデンティティーマッピングのベストプラクティス

アイデンティティーマッピングの概念

アイデンティティーマッピングの大文字小文字の区別

マッピングの永続性

ドメイン全体のアイデンティティーマッピング規則

一時的なマッピング

アイデンティティーマッピングの例

アイデンティティーマッピングの構成

アイデンティティーマッピングの構成

マッピングの表示またはフラッシュ

DNS サービス

DNS のプロパティー

DNS の構成

DNS のログ

Active Directory と DNS

DNS 以外での解決

DNS を使用しない操作

動的ルーティングサービス

RIP および RIPng 動的ルーティングプロトコル

動的ルーティングのログ

IPMP サービス

IPMP のプロパティー

IPMP のログ

NTP サービス

NTP のプロパティー

NTP の検証

NTP の認証

NTP の BUI のクロック

NTP のヒント

BUI を使用した NTP の構成

BUI のクロック同期

CLI を使用した NTP の構成

フォンホームサービス

Oracle シングルサインオンアカウント

フォンホームのプロパティー

フォンホームの Web プロキシ

アプライアンスの登録

BUI を使用したアプライアンスの登録

CLI を使用したアプライアンスの登録

アカウント情報の変更

フォンホームのステータス

フォンホームの状態

フォンホームのログ

REST

RESTful API

サービスタグ

サービスタグのプロパティー

SMTP サービス

SMTP のプロパティー

SMTP のログ

SNMP サービス

SNMP のプロパティー

SNMP の MIB

Sun FM MIB

Sun AK MIB

SNMP の構成

アプライアンスのステータスを配信するよう SNMP を構成

トラップを送信するよう SNMP を構成

Syslog サービス

Syslog のプロパティー

Classic Syslog: RFC 3164

最新の Syslog: RFC 5424

syslog メッセージの書式

syslog 警告メッセージの書式

レシーバーの構成例

Solaris レシーバーの構成

Linux レシーバーの構成

システム ID

システム ID のプロパティー

システム ID のログ

SSH サービス

SSH のプロパティー

SSH のログ

SSH の構成

root による SSH アクセスの無効化

 12 シェア、プロジェクト、およびスキーマ

 13 レプリケーション

 14 シャドウ移行

 15 CLI のスクリプト化

 16 保守のワークフロー

 17 統合

索引

NDMP の増分バックアップ

アプライアンスでは、上記のすべてのバックアップタイプを対象にレベルベースの増分バックアップをサポートしています。レベルバックアップを指定するには、通常 DMA で次の 3 つの環境変数を指定します。

変数
詳細
LEVEL
バックアップレベルを識別する 0 - 9 の整数です。
DMP_NAME
特定の増分バックアップセットを指定します。DMP_NAME に異なる値を指定することで、複数のレベル増分バックアップセットを同時に使用できます。
UPDATE
このバックアップをその後の増分バックアップのベースとして使用できるかどうかを指定します

定義によると、レベル N のバックアップには、N よりも小さい LEVEL を使用した同じシェアの同じバックアップセット (「DMP_NAME」で指定) の前回のバックアップ以降に変更されたすべてのファイルが含まれます。レベル 0 のバックアップには常にすべてのファイルが含まれます。UPDATE の値が「y」(デフォルト) の場合は、現在のバックアップが記録され、N よりも大きいレベルの将来のバックアップではこのバックアップがベースとして使用されます。これらの変数は通常 DMA によって管理されるため、管理者が直接構成する必要はありません。

増分バックアップスケジュールの例を次に示します。

Table 11-20  増分バックアップスケジュールの例
詳細
月初め
レベル 0 のバックアップ。バックアップには、シェア内のすべてのファイルが含まれます。
各月の 7 日、14 日、21 日
レベル 1 のバックアップ。バックアップには、最後のフル (月次) バックアップ以降に変更されたすべてのファイルが含まれます
毎日
レベル 2 のバックアップ。バックアップには、最後のレベル 1 のバックアップ以降に変更されたすべてのファイルが含まれます

その月の 24 日になったときにファイルシステムの状態を回復するには、通常、管理者はその月の 1 日に作成したレベル 0 のバックアップを新しいシェアに復元し、次にその月の 21 日に作成したレベル 1 のバックアップを復元し、最後にその月の 24 日に作成したレベル 2 のバックアップを復元します。

レベルベースの増分バックアップを実装するには、アプライアンスでシェアごとにレベルバックアップ履歴を追跡する必要があります。「tar」と「dump」のバックアップでは、レベルバックアップ履歴はシェアメタデータに保持されます。増分バックアップではファイルシステムがトラバースされ、前回のレベルバックアップ以降に変更されたファイルがバックアップに含まれます。復元時には、システムはバックアップストリーム内のすべてのファイルを復元するだけです。したがって、上記の例では 24 日のレベル 2 のバックアップを任意のファイルシステムに復元することが可能で、そのバックアップストリームに含まれるファイルは、復元先のファイルシステムがそのファイルのバックアップ元のファイルシステムと一致しなくても復元されます。ただし、元のファイルシステムの状態を回復するためには、空のツリーから始めて以前のレベルバックアップを復元する上記のような手順を使用することを最良事例としてお勧めします。

「zfs」タイプの効率的なレベルベースの増分バックアップを実施するには、別の方法が使用されます。増分セットに含まれているバックアップでは、バックアップに使用されたスナップショットを破棄するのではなくシステムに残します。その後の増分バックアップでは、このスナップショットをベースとして使用し、変更されたファイルシステムブロックをすばやく特定して、バックアップストリームを生成します。結果として、その後の増分バックアップを作成する場合は、バックアップ後に NDMP サービスによって残されたスナップショットを破棄してはいけません。

この動作のもう 1 つの重要な結論は、増分ストリームを復元するためには、ファイルシステムの状態が、増分ストリームのベーススナップショットでの状態とぴったり一致する必要があることです。つまり、レベル 2 のバックアップを復元するためには、ファイルシステムが前回のレベル 1 のバックアップが完了したときとまったく同じようになっている必要があります。上記の一般的な手順では、24 日のレベル 2 のバックアップストリームの復元時にシステムの状態は 21 日のレベル 1 のバックアップが完了したときとまったく同じであるため (そのバックアップが復元されたばかりなので)、このことが保証されます。

NDMP サービスでは、「zfs」の増分バックアップストリームを、最新のスナップショットが増分ストリームのベーススナップショットと一致しないファイルシステムに復元しようとした場合、またはファイルシステムがそのスナップショット以降に変更されている場合にエラーを報告します。復元が開始される直前にベーススナップショットにロールバックするよう NDMP サービスを構成できます。そのためには、NDMP 環境変数「ZFS_FORCE」に値「y」を指定するか、NDMP サービスの「データセットをロールバック」プロパティーを構成します (後述の「プロパティー」を参照)。