NDMP のプロパティー
NDMP サービスの構成は、次のプロパティーで構成されています。
Table 11-21 NDMP のプロパティー
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バージョン
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使用している DMA でサポートされている NDMP のバージョンです。
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TCP ポート (v4 のみ)
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NDMP のデフォルトの接続ポートは 10000 です。NDMPv3 では常にこのポートを使用します。NDMPv4 では必要に応じて別のポートも使用できます。
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デフォルト復元プール
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「tar」または「dump」を使用して完全な復元を実行する場合、システムは、ターゲットにシェアがマウントされていなければデータセットを再作成します。NDMP プロトコルではマウントポイントしか指定しないため、システムはプロジェクトやシェアを再作成するプールを選択します。複数のプールを備えたシステムでは、このプロパティーを使用して 1 つ以上のプールを指定できます。複数のプールを指定する必要があるのは、各ヘッドにアクティブなプールを備えたクラスタでだけです。このリストが、ストレージのすべての構成変更と同期された状態に維持されるようにする必要があります。プールが存在しないか、またはどのプールもオンラインになっていない場合、システムはランダムにデフォルトプールを選択します。
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メタデータのみの変更を無視
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内容が変更されたファイルのみをバックアップし、アクセス権や所有権などのメタデータしか変更されていないファイルは無視するようシステムに指示します。このオプションは「tar」と「dump」の増分バックアップにだけ適用され、デフォルトでは無効になっています。
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トークンベースのバックアップを許可
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ZFS バックアップ用のトークンベースの方法を有効または無効にします。このプロパティーはデフォルトでオフになっています。
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復元前の ZFS ロールバック (v4 のみ)
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「zfs」タイプのバックアップだけに適用されます。増分バックアップの復元時にターゲットのプロジェクトおよびシェアを、増分復元のベースとして使用するスナップショットにロールバックするかどうかを決めます。プロジェクトおよびシェアがロールバックされる場合、そのスナップショット以降に行われた変更はすべて失われます。この設定は通常「ZFS_FORCE」環境変数 (前述の「増分バックアップ」を参照) を介して DMA によって制御されますが、このプロパティーを使って DMA 設定をオーバーライドして、常にこれらのデータセットがロールバックされるようにしたり、ロールバックされないようにしたりできます。それらをロールバックしないと、手動でロールバックされていないかぎり、復元に失敗します。このプロパティーは、管理者に ZFS_FORCE などのカスタム環境変数の構成を許可しない DMA で使用します。
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直接アクセス復元を許可
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復元操作時に、システムが順次検索でなく、位置でファイルを見つけられるようにします。このオプションを有効にすると、多数のテープから少数のファイルを回復するのにかかる時間を短縮できます。個々のファイルをあとで回復できるようにするためには、バックアップ時にこのオプションを指定する必要があります。
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直接パスを復元 (v3 のみ)
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ファイルの復元時に、そのファイルだけでなく、そのファイルへの完全な絶対パスも復元されることを指定します。デフォルトでは、このオプションは無効です。
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DMA テープモード (ローカルに接続されたドライブ用)
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DMA が System V または BSD セマンティクスのどちらを受け付けるかを指定します。デフォルトは System V で、ほとんどの DMA にはこれが推奨されます。このオプションは、NDMP 経由でエクスポートされるローカルに接続されたテープドライブにのみ適用できます。使用している DMA がどちらのモードを受け付けるかについては、DMA のドキュメントを参照してください。このオプションを変更すると、DMA がデバイスを走査するときにエクスポートされるデバイスが変更されるだけなので、この設定の変更後は DMA でそのテープデバイスを再構成する必要があります。
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DMA ユーザー名およびパスワード
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DMA の認証に使用されます。システムは MD5 をユーザー認証に使用します
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サービスプロパティーの変更については、BUI を使用したサービスの構成および CLI を使用したサービスの構成を参照してください。CLI のプロパティー名は、上記のプロパティー名の短縮版です。