Oracle Solaris 11.3 への更新時に、次の問題が発生する可能性があります。
Oracle Solaris 11.1 SRU 9.2 以前のリリースから更新するときに、次のエラーメッセージが表示されることがあります。
driver (<driver>) upgrade (addition of policy 'tpd_member=true') failed with return code 1 command run was: /usr/sbin/update_drv -b /mnt -a -p tpd_member=true <driver> command output was: ------------------------------------------------------------ Bad policy token: ``tpd_member''. ------------------------------------------------------------
このエラーメッセージが表示される場合は、更新後の初回ブートに時間がかかることがあります。
回避方法: アクションは必要ありません。エラーメッセージを無視します。
Layer 3 Virtual Router Redundancy Protocol (L3 VRRP) 機能が導入されたため、Oracle Solaris 11.1 から Oracle Solaris 11.3 への更新後に、一部のシステムで既存の IP 構成が変更されることがあります。これまではプライベートであった一部のプライベート IP プロトコルのプロパティーが、L3 VRRP の導入に伴ってパブリックになりました。
次の表に、パブリック名を持つようになった IP プロトコルのプロパティーを一覧表示します。
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任意の VRRP 仮想ネットワークインタフェースカード (VNIC) 上で構成されるすべての静的 IP アドレスも、VRRP タイプに変換されます。
詳細については、ルーターまたはロードバランサとしての Oracle Solaris 11.3 システムの構成 の レイヤー 3 VRRP 機能についてを参照してください。
回避方法: アクションは必要ありません。
Oracle Solaris 11.2 から、Solaris マルチパスでは、次の製品 ID を持つ Toshiba 製ハードディスクドライブがサポートされます。
AL13SEB600
MBF2600RC
MK1001GRZB
MK2001GRZB
Oracle Solaris 11.2 に更新して新しいブート環境にリブートすると、Oracle Solaris の古いバージョンにロールバックできません。次のエラーメッセージが表示されます。
root@smem10a:~# beadm activate S11U1SRU20B04-z_stress-2.10-1
Error while accessing "/dev/rdsk/c2t500003942823F352d0s0": No such file or directory Unable to activate S11U1SRU20B04-z_stress-2.10-1. Error installing boot files.
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
Open Boot PROM (OBP) または GRand Unified Bootloader (GRUB) を使用して、Oracle Solaris の古いバージョンにロールバックします。
SPARC システムの場合、OBP モードですべての使用可能なブート環境を一覧表示し、次に指定されたブート環境のルートファイルシステムをブートします。
{0} ok boot -L
{0} ok boot -Z rpool/ROOT/boot-environment
SPARC でブート環境をブートする方法については、Oracle Solaris 11.3 システムのブートとシャットダウン の 代替のオペレーティングシステムまたはブート環境からのブートを参照してください。
x86 システムの場合、GRUB メニューで、GRUB で選択されたデフォルトバージョンではなく、ブートする OS バージョンを手動で選択します。
TOSHIBA ディスクと接続された特定の HBA ポートについて、MPxIO 構成を無効にします。MPxIO を無効にする詳細については、stmsboot(1M) のマニュアルページを参照してください。
stmsboot コマンドを –e オプション付きで実行して次のブート時に MPXIO (マルチパス) 機能を有効にしたあと、しばらくして ZFS プールのデバイスパス情報が無効になります。結果として、zpool.cache が適切に更新されません。以前の一部の Oracle Solaris リリース (Oracle Solaris 11.2 SRU 7 より前) から Oracle Solaris 11.3 への更新時に pkg update または beadm activate コマンドが実行されると、次のエラーメッセージが表示されることがあります。
Error while accessing /dev/rdsk/c2d1s0″: No such file or directory
回避方法: zpool status コマンドを実行してから、beadm コマンドを実行します。
自動システムグローバル領域 (SGA) メモリー管理で構成された Oracle RDBMS 12.1.0.1 が、最適化された共有メモリー (OSM) セグメントに対する予期しない mprotect() の失敗のために起動に失敗します。次のエラーメッセージが表示されます。
ORA-27122: unable to protect memory
回避方法: Oracle Solaris 11.3 では、少なくとも Oracle Grid Infrastructure 12.1.0.2 を使用します。
Oracle Solaris 11.3 には、Ops Center のエージェントコントローラとそれに対応するプロキシコントローラの間の通信を切断する可能性のある最新の Java バージョンが含まれています。この問題の詳細および解決方法については、MOS ドキュメント 2026973.1 を参照してください。