このセクションでは、Oracle Solaris 11.3 リリースにおけるファイルシステムの問題について説明します。
ディスク製造元では、Advanced Format (AF) ディスクとも呼ばれる、大容量ディスクを提供するようになりました。AF ディスクとは、物理ブロックサイズが 512 バイトを超えるハードディスクドライブです。AF ディスクは 512 バイトを超える (通常は 4096 バイトの) ブロックサイズを使用しますが、それらのサイズは次のように変わることがあります。
4K バイトネイティブディスク (4kn) – 4K バイトの物理および論理ブロックサイズを使用します
512 バイトエミレーション (512e) – 4K バイトの物理ブロックサイズを使用しますが、512 バイトの論理ブロックサイズを報告します
Oracle Solaris 11.3 システムで新しいデバイスまたは置換用デバイスとして AF ディスクの購入を検討している場合は、次の問題を確認してください。
特定の 512e ディスクドライブにパワーセーフ機能が備わっていないため、読み込み、修正、書き込み (rmw) 操作中に電源障害が発生すると、データが失われる可能性があります。
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
512e デバイスにパワーセーフ機能が備わっていることをディスク製造元に確認します。
そのようなドライブでパワーセーフの確認が一貫して見られるわけではありませんが、それらは SATA ドライブである傾向があります。それらが AF ドライブであるという表示は、必ずしもそれらが 512 エミュレーション (512e) をサポートしていることを意味するわけではありません。
Oracle Solaris システムではこれらのドライブを使用しないでください。
SPARC システム上の 4kn ディスクでの Oracle Solaris 11.3 のインストールとブートには、ボリューム構成テーブル (VTOC) ラベルと PROM バージョン 4.34.0 が必要です。
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
4kn ディスクから Oracle Solaris 11.3 をインストールしてブートする場合は、VTOC ラベルを適用し、システムがこのバージョンで動作していることを確認します。
例:
# prtconf -pv | grep OBP version: 'OBP 4.34.0 ... '
Oracle サポートにファームウェアのアップグレードをリクエストします。
Oracle Solaris 11.3 での Advanced Format ディスクの使用の詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのデバイスの管理を参照してください。