このセクションでは、Oracle Solaris 11.3 のカーネルゾーンに関する問題について説明します。
カーネルゾーンを実行しているシステムにおいて、ホストおよびゲストの一部の CPU で DTrace CPU パフォーマンスカウンタ (CPC) プロバイダがタイムアウトし、hardware-counter-overflow 割り込みの配信が停止し、不完全なデータが提供されることがあります。
回避方法: ありません。
自動インストーラ (AI) を使用してシステムが配備される場合、AI マニフェスト内の configuration 要素を使用して、非大域ゾーンをオプションでシステムにインストールできます。非大域ゾーンは、大域ゾーンのインストールが完了したあとの最初のリブート時に、ゾーンの自己アセンブリ SMF サービス (svc:/system/zones-install:default) によって構成およびインストールされます。
configuration 要素を使用してカーネルゾーンをインストールしようとすると、インストールが失敗し、SMF サービス svc:/system/zones-install:default が保守モードになります。
回避方法: システムのインストールが完了したあとに、zoneadm install コマンドを使用してカーネルゾーンをインストールします。
ZOSS NFS を使用するカーネルゾーンでは、ライブ移行中に zpool データの破損が発生する場合があります。ゾーン内で障害管理アーキテクチャー (FMA) の zpool エラーが生成されることがあり、zpool ステータスではゾーン内のチェックサムエラーが報告されます。
回避方法: ZOSS NFS を使用するカーネルゾーンをライブ移行しないでください。
Oracle VM Server for SPARC ドメイン内の実行中のカーネルゾーンによって、ゲストドメインのライブ移行がブロックされます。同様の問題が以前にバグ 18289196 で記載されていましたが、それはこのレポートで置き換えられます。次のエラーメッセージが表示される場合があります。
Guest suspension failed due to the presence of active Kernel Zones. Stop Kernel Zones and retry the operation.
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
実行中のカーネルゾーンを停止します。
# zoneadm -z zonename shutdown
カーネルゾーンを中断します。
# zoneadm -z zonename suspend
ゲストドメインを移行する前に、カーネルゾーンを別のシステムにライブ移行します。
Oracle Solaris カーネルゾーンの作成と使用 の 第 3 章, Oracle Solaris カーネルゾーンの移行を参照してください。