このセクションでは、Oracle Solaris 11.3 でのネットワーク関連の問題について説明します。
SPARC システムで、仮想スイッチの作成で net-dev パラメータとして物理 NIC が指定されている場合に、VNIC の作成が失敗します。
次のエラーメッセージが表示されます。
HOST vsw: [ID XXXXXX kern.warning] WARNING: vswX:vnic_create(ldoms-vswX.vportY failed. Err=2 DATE HOST vsw: [ID kern.warning] WARNING: vswX: Unable @ DATE HOST to add new port (0xHHH), err=1
回避方法: ネットワークバニティー名 (net0、net1、または net2) をリンク名として使用します。たとえば、仮想スイッチを作成するために物理 NIC 名を使用しないでください。
# ldm add-vsw net-dev=igb1 primary-vsw1 primary
代わりに、ネットワークバニティー名を使用します。
# ldm add-vsw net-dev=net1 primary-vsw1 primary
ネットワークバニティー名を探すために dladm show-phys コマンドを使用できます。
# dladm show-phys -P
LINK DEVICE MEDIA FLAGS net1 igb1 Ethernet ------
この例で、net1 はネットワークバニティー名です。
ゲストドメインの SR-IOV NIC 仮想機能または仮想ネットワークデバイスで、データリンクマルチパス (DLMP) アグリゲーションを構成できません。
あるゾーンがゲストドメインの内部で実行され、そのゾーンにいずれかのドメイン MAC アドレスが割り当てられているとき、そのゾーンを別のゲストドメインに移行すると、暗黙のうちにネットワーク障害が発生することがあります。MAC アドレスは、次のコマンドを使用して割り当てられます。
# ldm set-vnet alt-MAC-addrs
ネットワーク障害は、宛先のゲストドメイン上に同じ MAC アドレスが構成されており、両方のゲストドメインが同じ物理ホスト上に存在し、かつ両方のドメインが制御ドメイン上に構成された同じ仮想スイッチを共有している場合に発生します。この障害は、ゾーンのコールド移行やカーネルゾーンのライブ移行に適用されます。
回避方法: 別の物理ホスト上のゲストドメインに移行します。移行がすでに完了している場合は、ゲストドメインを停止したあと、そのゲストドメインをバインド解除し、再バインドしてからブートします。このプロセスによってネットワーク構成がリセットされ、ゾーンのネットワークがふたたび動作できるようになります。