専用回線リンクの設定では、プロバイダからリースしているスイッチ型または非スイッチ型サービスの一方の端にピアを構成する必要があります。
このセクションでは、次の内容について説明します。
専用回線リンクの計画情報
図 6 に示されているリンク例の説明
専用回線リンクの概要については、専用回線 PPP の概要を参照してください。専用回線の設定タスクについては、Chapter 4, 専用回線ポイントツーポイントプロトコルリンクの設定を参照してください。
会社がネットワークプロバイダから専用回線リンクをレンタルしている場合は、リンクの自分側の端だけにシステムを構成します。リンクのもう一方の端にあるピアは、別の管理者が維持しています。この管理者は、会社から離れた場所にいるシステム管理者か、ISP 側のシステム管理者のどちらかです。
一部のネットワークプロバイダでは、顧客宅内機器 (CPE) として、ルーター、同期インタフェース、および CSU/DSU が必要です。ただし、必要な機器は、プロバイダや国別の政府規制によって変わります。ネットワークプロバイダでは、必要な装置で専用回線と共に提供されないものは、それに関する情報を提供しています。
ローカルピアを構成する前に、次の表に示されている項目を調べておく必要があります。
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Chapter 4, 専用回線ポイントツーポイントプロトコルリンクの設定のタスクは、従業員にインターネットアクセスを提供するという中堅規模の組織 (LocalCorp) の目標を実現する方法を示しています。現在、従業員のコンピュータは、会社の私設イントラネットに接続されています。
LocalCorp 社では、高速なトランザクションとイントラネット上の多くのリソースに迅速にアクセスすることが必要となっています。LocalCorp 社は、サービスプロバイダの Far ISP 社との間に専用回線を設定する契約を結びます。これにより、LocalCorp 社は電話会社の Phone East 社から T1 回線をリースします。Phone East 社は LocalCorp 社と Far ISP 社との間に専用回線を設置します。その後 Phone East 社は LocalCorp 社に構成済みの CSU/DSU を提供します。
タスクでは、次のような専用回線リンクを設定します。
LocalCorp 社はシステムをゲートウェイルーターとして設定する。これにより、パケットは専用回線を介してインターネット上のホストに転送される。
Far ISP 社でも顧客からの専用回線を接続するルーターとしてピアを設定する。
図 6 専用回線の構成例
この図では、LocalCorp 社側の PPP にルーターが設定されています。ルーターは、hme0 インタフェースを介して社内イントラネットに接続されています。さらにマシンは、HSI/P インタフェース (hihp1) を介して CSU/DSU デジタル装置に接続されています。CSU/DSU は設置された専用回線に接続しています。LocalCorp 社の管理者が HSI/P インタフェースと PPP ファイルの構成を終了したあとで、管理者が /etc/init.d/pppd と入力すると、LocalCorp 社と Far ISP 社間でリンクが開始されます。
次を参照してください。