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Oracle® Solaris 11.3 での UUCP および PPP を使用したシリアルネットワークの管理

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更新: 2015 年 10 月
 
 

UUCP のセキュリティーと保守

UUCP の設定が終われば、その後の保守は簡単です。このセクションでは、セキュリティー、保守、およびトラブルシューティングに関連する UUCP のタスクについて説明します。

UUCP のセキュリティーの設定

デフォルトの /etc/uucp/Permissions ファイルは、UUCP リンクに関する最大限のセキュリティーを提供します。デフォルトの Permissions ファイルには、エントリは入っていません。

    定義する各リモートマシンについて、次に示す追加パラメータを設定できます。

  • ローカルマシンからファイルを受け取る方法

  • 読み取り権と書き込み権が与えられるディレクトリ

  • リモート実行に使用できるコマンド

典型的な Permissions のエントリは次のようになります。

MACHINE=datsun LOGNAME=Udatsun VALIDATE=datsun 
COMMANDS=rmail REQUEST=yes SENDFILES=yes

このエントリでは、システム内の任意の場所ではなく、通常の UUCP ディレクトリとの間でのファイルの送信と受信が可能となります。また、ログイン時に UUCP ユーザー名の検証が行われます。

定期的な UUCP の保守

UUCP の保守に必要な作業の量はさほど多くはありません。ただし、 How to Start UUCPのセクションで述べたように、UUCP の起動方法 ファイルが正しい場所に置かれているかどうかを確認する必要があります。メールファイルと公開ディレクトリが次第に大きくなることに注意する必要があります。

UUCP に関連する電子メール

UUCP のプログラムとスクリプトが生成する電子メールメッセージは、すべてユーザー ID uucp に送信されます。管理者がユーザー uucp として頻繁にログインしていないと、メールが蓄積され、ディスク空間を浪費していることに気付かない場合があります。この問題を解決するには、/etc/mail/aliases の中に別名を 1 つ作り、root か自分自身、そしてほかの UUCP 保守責任者に、電子メールを転送します。aliases ファイルを変更したあとで、忘れずに newaliases コマンドを実行してください。

UUCP 公開ディレクトリ

ディレクトリ /var/spool/uucppublic は、すべてのシステムで UUCP がデフォルトでファイルをコピーできる場所です。すべてのユーザーが、/var/spool/uucppublic への移動と、このディレクトリ内のファイルの読み書きを行う権限を持っています。しかし、このディレクトリのスティッキービットが設定されているため、このディレクトリのモードは 01777 です。したがって、このディレクトリにコピーされ uucp が所有しているファイルをユーザーが削除することはできません。このディレクトリからファイルを削除できるのは、root または uucp としてログインした UUCP 管理者だけです。このディレクトリ内に無秩序にファイルが蓄積するのを防ぐために、定期的にファイルを削除する必要があります。

このような保守作業がユーザーにとって不都合な場合は、セキュリティーのために設定されているスティッキービットを削除するのではなく、uutouupick を使用するよう各ユーザーに推奨してください。uutouupick の使い方については、uuto(1C) のマニュアルページを参照してください。このディレクトリのモードの制限の度合を強めて、特定のユーザーグループに使用を限定することもできます。ユーザーによってディスク空間が使い切ってしまわれないように、そのディスクへの UUCP アクセスを拒否することもできます。