このセクションでは、Oracle Solaris Cluster 4.3 ソフトウェアの新機能に関する既存の顧客向けの情報に重点を置いて説明します。
Oracle Solaris Cluster 4.3 ソフトウェアでは、次の新しい機能が提供されます。
ゲストドメインまたは I/O ドメインクラスタを構成するための Oracle VM Server for SPARC テンプレート – Oracle Solaris Cluster 4.3.4 ソフトウェア以降では、ゲストドメインまたは I/O ドメインの新しいクラスタを構成するために Oracle Solaris Cluster の事前に作成された Oracle VM Server for SPARC テンプレートが使用できます。このテンプレートには、Oracle Solaris 11.3 および Oracle Solaris Cluster 4.3 のソフトウェアパッケージが含まれています。このテンプレートをダウンロードして配備すると、新しい論理ドメインを作成したり、クラスタを形成するためにこれらのドメインをインストールおよび構成したりできます。
このテンプレートのダウンロードおよび使用については、Oracle Solaris Cluster 4.3 ソフトウェアのインストール の Oracle Solaris Cluster Oracle VM Server for SPARC テンプレートを配備することによる新しい論理ドメインクラスタの確立を参照してください。
Oracle Solaris Cluster Manager ブラウザインタフェースへの追加の拡張機能 – Oracle Solaris Cluster 4.3.4 以降では、次の機能が Oracle Solaris Cluster Manager に追加されています。
Oracle WebLogic Server データサービスのための新しい構成ウィザード
ゾーンクラスタでの Oracle Solaris Cluster Geographic Edition のサポート
ゾーンクラスタへの直接認証のサポート
Oracle Solaris Cluster Manager の詳細は、Oracle Solaris Cluster 4.3 システム管理を参照してください。
Oracle Solaris Cluster Geographic Edition での Oracle Data Guard 遠隔同期インスタンスのサポート – Oracle Solaris Cluster 4.3.4 ソフトウェア以降では、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition 障害回復パートナーシップでのデータレプリケーションのために Oracle Data Guard 遠隔同期インスタンスがサポートされています。
障害回復パートナーシップでの Oracle Data Guard データレプリケーションの使用の詳細は、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Data Replication Guide for Oracle Data Guardを参照してください。Oracle Data Guard 遠隔同期インスタンスの作成、および遠隔同期インスタンスでサポートされる保護モードについては、Oracle Data Guard 概要および管理の遠隔同期を参照してください。
Oracle Solaris Cluster Geographic Edition での Hitachi TrueCopy のサポート – Oracle Solaris Cluster 4.3.2 ソフトウェア以降では、Geographic Edition 構成で Hitachi TrueCopy データレプリケーションがサポートされています。詳細は、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Data Replication Guide for Hitachi TrueCopy and Universal Replicatorを参照してください。
Oracle Solaris Cluster Manager ブラウザインタフェースの機能強化 – Oracle Solaris Cluster 4.3.3 ソフトウェア以降は、次の機能が Oracle Solaris Cluster Manager に追加されています。
Oracle RAC データサービスのサポートのための新しい構成ウィザード
ノードごとの論理ホスト名のための新しい構成ウィザード
ゾーンクラスタ用のストレージリソースのための新しい構成ウィザード
HA for Oracle Solaris Zones の構成ウィザードでのカーネルゾーンのライブ移行のサポート (x86 クラスタのみの初期サポート)
Oracle Solaris Cluster Manager の詳細は、Oracle Solaris Cluster 4.3 システム管理を参照してください。
Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle E-Business Suite 12.2 のサポート – Oracle Solaris Cluster 4.3.3 ソフトウェア以降は、Oracle E-Business Suite 12.2 リリースがサポートされています。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle E-Business Suite as of Release 12.2 Guideを参照してください。
Oracle E-Business Suite バージョン 12.1 までについては、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle E-Business Suite up to Release 12.1 Guideを参照してください。
Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Siebel 8.1.1.11 および 8.1.1.14 のサポート – Oracle Solaris Cluster 4.3.3 ソフトウェア以降は、Oracle Siebel 8.1.1.11 および 8.1.1.14 がサポートされています。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Siebel のガイドを参照してください。
ゾーンクラスタ構成での EMC Symmetrix Remote Data Facility のサポート – Oracle Solaris Cluster 4.3.3 ソフトウェア以降は、ゾーンクラスタ構成で EMC SRDF がサポートされています。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Data Replication Guide for EMC Symmetrix Remote Data Facilityを参照してください。
Geographic Edition 構成での Hitachi Universal Replicator の保証 – Oracle Solaris Cluster 4.3.2 ソフトウェア以降では、Geographic Edition 構成でのストレージベースのデータレプリケーションに Hitachi Universal Replication を使用できることが保証されています。
4.3.2 リリースでは、次の制限が適用されます。
Hitachi Universal Replicator を使用する Geographic Edition で HA-NFS を使用することはサポートされていません。
キャンパスクラスタでの Hitachi Universal Replicator の使用は保証されていません。
キャンパスクラスタまたは Geographic Edition での Hitachi TrueCopy の使用は保証されていません。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Data Replication Guide for Hitachi TrueCopy and Universal Replicatorを参照してください。
Oracle Solaris Cluster Manager の機能強化 – このリリースでは、Oracle Solaris Cluster Manager は次のアクションを実行できます。
Oracle Solaris Cluster Manager の 4.3 リリースはバージョン 4.2 クラスタを管理できます。
オーケストレーション機能を含むように拡張された、Oracle Solaris Cluster Manager の Geographic Edition のサポート。
初期クラスタ構成のための新しい Oracle Solaris Cluster Manager ウィザード。
高可用性ゾーンを構成するための新しい Oracle Solaris Cluster Manager ウィザード。
高可用性 Oracle VM Server for SPARC 論理ドメインを構成するための新しい Oracle Solaris Cluster Manager ウィザード。
インストールされたゾーンを新しいゾーンクラスタまたは既存のゾーンクラスタのノードとしてインポートするためのサポート – この機能を使用すると、すでにインストールされているゾーンを新しいゾーンクラスタの一部にしたり、そのゾーンを既存のゾーンクラスタ構成にインポートしたりできます。
ゾーンクラスタの詳細は、clzonecluster(1CL) のマニュアルページを参照してください。
共有ストレージ上の Oracle Solaris ゾーンのサポート – このリリースでは、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Solaris Zones は共有ストレージ上の Oracle Solaris ゾーンをサポートしています。sczbt コンポーネントは、rootzpool または zpool ゾーンプロパティーのどちらかを指定する非大域ゾーンを管理するようになりました。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Solaris Zones Guideを参照してください。
カーネルゾーンのライブ移行のサポート – このリリースでは、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Solaris Zones は Oracle Solaris 11.3 での Oracle Solaris カーネルゾーンのライブ移行をサポートしています。sczbt コンポーネントは、sczbt_config 構成ファイル内の Migrationtype 変数が live に設定されている場合、カーネルゾーンのライブ移行をサポートします。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Solaris Zones Guideを参照してください。
Oracle Solaris Cluster Geographic Edition での Oracle Solaris ZFS スナップショットデータレプリケーションのサポート – Oracle Solaris Cluster Geographic Edition 機能は、障害回復設定での Oracle Solaris ZFS スナップショットを使用したデータレプリケーションをサポートしています。アプリケーションデータを保護するために、ZFS スナップショットベースのデータレプリケーションを使用すると Geographic Edition 保護グループを設定できます。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Data Replication Guide for ZFS Snapshotsを参照してください。
Oracle Solaris Cluster Geographic Edition での Oracle GoldenGate レプリケーションのサポート – Oracle Solaris Cluster Geographic Edition 機能は、Oracle GoldenGate を使用したデータレプリケーションをサポートしています。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Data Replication Guide for Oracle GoldenGateを参照してください。
Oracle Solaris Cluster HA for Oracle Communications ASAP のサポート – この Oracle Communications ASAP のための高可用性データサービスを使用すると、Oracle Solaris Cluster で ASAP Server コンポーネントを起動、停止、およびモニターできます。Oracle Communications ASAP サービスアクティブ化ソフトウェアは、サービスアクティブ化の自動化のために電気通信サービスプロバイダによって使用されます。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Communications ASAP Guideおよび ORCL.asap(5) のマニュアルページを参照してください。
Oracle Solaris Cluster HA for Oracle Essbase Server のサポート – この Oracle Essbase Server のための高可用性データサービスを使用すると、Oracle Solaris Cluster 製品で Oracle Essbase Server コンポーネントを起動、停止、およびモニターできます。Oracle Essbase Server は、主に金融部門で使用される多次元のデータベース管理システムです。
詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Essbase Server Guideおよび ORCL.essbase(5) のマニュアルページを参照してください。
Resource Group Manager のメソッドの実行およびモニター検証のタイムアウトしきい値通知のサポート – Oracle Solaris Cluster では、起動、停止、検証などのリソースコールバックメソッドやモニター検証のタイムアウトを構成できます。新しいリソースプロパティー Timeout_threshold を使用すると、構成されたタイムアウトの割合を表すタイムアウトしきい値を設定できます。メソッドまたは検証の実行が構成済みのしきい値の割合を超えた場合は、アラートが生成され、そこで実際に障害が発生する前にタイムアウトを調整できます。
Timeout_threshold プロパティーの詳細は、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。
リンクアグリゲーション上の IP のパブリックネットワークとしてのサポート – Oracle Solaris Cluster は、リンクアグリゲーション上の通常の IP インタフェースのパブリックネットワークインタフェースとしての使用をサポートしています。これには、DLMP 上の IP、トランクアグリゲーション上の IP、DLMP 上の VNIC 上の IP、およびトランクアグリゲーション上の VNIC 上の IP のサポートが含まれます。論理ホスト名および共有アドレスリソースには、サポートされている任意のインタフェース構成を割り当てることができます。論理ホスト名および共有アドレスウィザードは、特定の IP アドレスを保持するために適したサポートされているインタフェースを自動的に検出します。clnode コマンドは、サポートされているインタフェースに関する情報を表示します。
ゾーンクラスタウィザードは、排他的 IP ゾーンクラスタに割り当てることができる、リンクアグリゲーション上で作成されたリンクアグリゲーションおよび VNIC を自動的に検出します。