Oracle® Developer Studio 12.5: パフォーマンスアナライザ

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更新: 2016 年 6 月
 
 

er_kernel ユーティリティーの実行

er_kernel ユーティリティーを実行すると、カーネルのみ、またはカーネルと実行中の負荷の両方をプロファイリングできます。詳細な説明については、er_kernel(1) のマニュアルページを参照してください。

使用方法のメッセージを表示するには、er_kernel コマンドを引数なしで実行します。

er_kernel オプション -p on はデフォルトで使用されるため、明示的に指定する必要はありません。

er_kernel ユーティリティーへの -p on 引数を、高分解能プロファイルの場合は -p high に、低分解能プロファイルの場合は -p low に置き換えることができます。 負荷の実行に 2 ~ 20 分を要すると思われる場合は、デフォルトの時間プロファイルが適切です。実行に要する時間が 2 分未満と思われる場合は -p high を使用し、20 分を超えると思われる場合は -p low を使用します。

-t 所要時間 引数を追加でき、これを追加すると er_kernel ユーティリティーは 所要時間 で指定された時間に従って自動的に終了します。

–t 所要時間は、m (分) または s (秒) のサフィックスを付けた単数で指定できます。これは、実験を強制終了するまでの時間 (分または秒) を示します。 デフォルトでは、所要時間は秒です。所要時間 はハイフンで区切られた 2 つの数で指定することもできます。これは、1 つ目の時間が経過するまでデータ収集を停止し、そして、データ収集を始める時間を示しています。2 つ目の時間が経過すると、データ収集が終了されます。2 つ目の時間がゼロの場合、初めてプログラムが停止したあと、そのプログラムの実行の終わりまで、データの収集が実行されます。実験が終了しても、ターゲットプロセスは最後まで実行できます。

期間または間隔が指定されていない場合、er_kernel は停止するまで実行されます。終了させるには、Ctrl-C (SIGINT) を押します。あるいは、kill コマンドを使用し、SIGINTSIGQUIT、または SIGTERMer_kernel プロセスに送信しても終了させることもできます。er_kernel プロセスは、これらの信号のいずれかを受け取ると、実験を終了し (–A off が指定されていないかぎり)、er_archive を実行します。er_archive ユーティリティーは、実験で参照されている共有オブジェクトのリストを読み取り、それぞれについてアーカイブファイルを構築します。

-x オプションは、プロファイルイベントをアイドル状態の CPU から除外するために使用でき、デフォルトで on に設定されているためイベントが記録されません。-x off を設定してアイドル状態の CPU からのプロファイルイベントを記録すると、すべての CPU 時間の理由が明らかになります。

-v引数を追加すると、実行に関するより多くの情報を画面に出力できます。-n 引数を使用すると、実際には何も記録せずに、記録される実験のプレビューを表示できます。

デフォルトでは、er_kernel ユーティリティーによって生成される実験の名前は ktest.1.er で、続けて実験が生成されると番号が順に増えていきます。–o experiment-name オプションを使用して、実験の名前を変更できます。あるいは、–O file オプションを使用して、指定したファイルのあとに er_kernel 自体の出力を付加することもできます。ただし、生成された負荷からの出力はリダイレクトされません。出力オプションの詳細については、er_kernel(1) のマニュアルページを参照してください。