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Oracle® Fusion Middleware Oracle Site Studio Designerの使用
12c (12.2.1)
E67373-01
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5 Designerスタート・ガイド

サイトの設計者は、ほとんどの時間をOracle Site Studio Designerアプリケーションでの作業に費やします。Oracle Site Studio Designerをコンピュータ上にローカルにインストールすることをお薦めします。

Designerでは、サイト階層を構築して、サイトの全体的なルック・アンド・フィールを作成します。ページ・レイアウト、サイト・ナビゲーションおよびフラグメントとコントリビューション・リージョン(つまりWebページの編集可能な領域)の使用について決定します。

この項の内容は次のとおりです。

5.1 Designerのインストール

Designerをインストールおよび実行するためのシステム要件に関する具体的な情報は、第1.8項「システム要件」を参照してください。

Oracle Site Studio Designerアプリケーションをインストールするには、次のタスクを実行します。


注意:

Oracle Site Studio Designerをインストールするには、コンピュータに対する管理権限が必要です。ユーザー・アカウント制御(UAC)が無効なWindows Vistaを実行しているシステムにOracle Site Studio Designerをインストールする場合は、必ず管理者権限を持つユーザーとしてアプリケーションをインストールしてください。

  1. Oracle Site Studio Designerのクライアント・ソフトウェアのインストーラの入手方法をシステム管理者に問い合せます。

    Oracle Content Server 11g リリース1インスタンスにアクセスできる場合、Oracle Site Studio Designerのインストールは、Oracle Content ServerのWebインタフェースの「ダウンロード」ページ(「コンテンツ」の下)にあります。

  2. クライアント・ソフトウェアを入手し、インストーラ実行可能ファイルを実行します。

    インストール・ウィザードが起動します。

  3. 画面の指示に従って、Oracle Site Studio Designerソフトウェアをインストールします。


    注意:

    以前のバージョンのDesignerがすでにインストールされているコンピュータにOracle Site Studio Designer 11g リリース1をインストールする場合は、以前のバージョンとともにDesigner 11g リリース1アプリケーションがインストールされます。(前のバージョンは削除されません。)

5.2 Designerの起動

Oracle Site Studio Designerを起動するには、「スタート」メニューを開き、「プログラム」を選択して、「Oracle Universal Content Management」「Oracle Site Studio 11gR1」「Oracle Site Studio Designer」を選択します。

Designerアプリケーションを初めて起動する場合、空のサイト階層およびワークスペースが開き、Webサイトの作成を求めるプロンプトが表示されます。これ以降は、Designerを開くと、最後に作業したWebサイトが表示されます。「ツール」メニューを開いて「カスタマイズ」を選択すると表示される「カスタマイズ」ダイアログ(「その他」タブ)で、Designerが最後に作業したサイトに自動的に再接続されないようにすることができます。


注意:

Oracle Site Studio 11g リリース1には、完全な下位互換性があります。つまり、Oracle Site Studio Designer 11g リリース1を使用して、以前のリリースのOracle Site Studioで作成したサイトを処理できます。ただし、これらのサイトは引き続きレガシー・モードで動作するため、10g リリース4より前のアーキテクチャが使用され、Oracle Site Studio 10g リリース4で導入されたアーキテクチャおよび機能は利用されない点に注意することが重要です。

5.3 Designerのメイン・ウィンドウ

Designerインタフェースでは、サイト構造、ページ・レイアウト、ナビゲーション、コントリビューションなど、サイトのあらゆる点を設定および管理できる環境が提供されます。最初にDesignerを開くと、左側にサイト階層とアセット・プロパティ、中央にワークスペース、その下にサイト・アセットおよび左側にツールボックスが表示されます。

図5-1 Oracle Site Studio Designerのメイン・ウィンドウ

図5-1の説明が続きます
「図5-1 Oracle Site Studio Designerのメイン・ウィンドウ」の説明

Designerのメイン・ウィンドウは、様々な要素で構成されています。

  • サイト階層は、サイトの構造を編成するために使用します。これには、ホームページ、個別のセクションおよび各セクションに関連付けられるページ・テンプレートが含まれます。詳細は、第5.4項「サイト階層」を参照してください。

  • プロパティ・ペインは、サイト階層、サイト・アセット、個別のHTMLタグやスクリプト・タグに関する情報など、サイトの様々な設定を表示および編集するために使用します。詳細は、第5.5項「プロパティ・ペイン」を参照してください。

  • ワークスペースは、ページ・テンプレート、リージョン・テンプレート、要素定義などのサイト・アセットを表示および編集するために使用します。詳細は、第5.6項「ワークスペース」を参照してください。

  • サイト・アセット・ペインは、サイトに属するファイル(ページ・テンプレート、データファイル、CSSファイル、イメージ、スクリプトなど)を編成するために使用します。このペインを使用すると、これらのファイルをすばやく簡単に開き、編集して、編成できます。詳細は、第5.7項「サイト・アセット・ペイン」を参照してください。

  • ツールボックス・ペインは、サイト上のフラグメントを作成、編集および管理するために使用します。詳細は、第5.8項「ツールボックス」および第13章「フラグメントの操作」を参照してください。

  • ツールバーでは、Designerアプリケーションの数多くの機能に簡単にアクセスできます。詳細は、第5.10項「ツールバー」を参照してください。

これらのオブジェクトの表示および配置はデフォルトです。必要に応じて、これらを再配置したり、インタフェースをカスタマイズできます。詳細は、第6章「Designerのカスタマイズ」を参照してください。

5.4 サイト階層

サイト階層はWebサイトの基本的な構造を示すものであり、根本的にはサイトのその他の多くの部分(コンテンツの編成方法、Oracle Site Studioでの表示の制御方法など)を制御するものです。「表示」メニューから、サイト階層を表示または非表示にすることができます。

図5-2 サイト階層ペイン

図5-2の説明が続きます
「図5-2 「サイト階層ペイン」の説明

サイト接続マネージャでWebサイトの名前と場所を指定すると(第5.12項「サイト接続マネージャ」を参照)、サイト構造の構築を開始する準備が整います。これを行うには、サイト階層内にホームページを作成した後、個別のセクション(Products、Services、About Usなど)を作成します。

セクションを追加すると、各セクションにページ・テンプレートを追加できるようになります。ページ・テンプレートには2つの形態があります。

  • プライマリ・ページ: プライマリ・ページは、サイト階層内のセクションに関連付けられたページ・テンプレートのことです。これは、サイトの該当するセクションに移動したときに表示されるページです(従来のサイトでのデフォルト・ページのようなものです)。

  • セカンダリ・ページ: セカンダリ・ページも同様に、サイト階層内のセクションに関連付けることができます。ただし、コントリビュータによってサイトに追加されたファイル(コントリビュータ・データファイルおよびネイティブ・ドキュメント)のバックドロップとして機能することが主な目的です。

プライマリ・ページとセカンダリ・ページのいずれをセクションに追加するかに関係なく、最初からページ・テンプレートを作成する、既存のページ・テンプレートを再利用する、または既存のページ・テンプレートに基づいてページ・テンプレートを作成するという3つの選択肢があります。詳細は、第12.1項「サイト階層の操作」を参照してください。また、Managerアプリケーションを使用して、サイト階層を変更し、ページ・テンプレートを割り当てることもできます(第5.17項「Oracle Site Studio Manager」を参照)。

5.5 プロパティ・ペイン

プロパティ・ペインには、サイト階層、ワークスペース、サイト・アセット・ペインまたはツールボックスで現在選択されているオブジェクトについて役立つ情報が表示されます。「表示」メニューから、プロパティ・ペインを表示または非表示にすることができます。

プロパティ・ペインに表示される情報は、現在のオブジェクトに応じてカテゴリに分割されています。図5-3は、Careersというサイト階層内のノードに対するプロパティ・カテゴリを示しています。これらは「Webサイト」、「セクション」および「カスタム・セクション・プロパティ」です。選択した他のオブジェクトには、異なるプロパティ・カテゴリが含まれます。プラスとマイナスの記号を使用して、プロパティ・カテゴリを展開または縮小し、プロパティとその値を表示したり非表示にすることができます。

図5-3 プロパティ・カテゴリ

図5-3の説明が続きます
「図5-3 プロパティ・カテゴリ」の説明

表示されるプロパティは、プロパティ・カテゴリごとに異なります。たとえば、サイト階層の場合、サイトIDとラベル、Cgi URL、ホームページ、デフォルトのプレースホルダ定義などが表示されます(図5-4)。ページ・テンプレートの場合、ページ上のサイト・アセット、HTMLタグ、スクリプト・タグおよびフラグメントに関する情報が表示されます。サイト・アセット・プロパティは、設計ビューで作業するときのように表示されるため、バックグラウンドの状況を把握し、特定のタグを正確に編集できます。

図5-4 プロパティおよびその値

図5-4の説明が続きます
「図5-4 プロパティおよびその値」の説明

プロパティ・ペインを使用して、サイト階層、プライマリ・ページ、セカンダリ・ページおよびサイト・テンプレートのコンテンツ(HTML、スクリプト、フラグメントなど)を含むWebサイト上の様々な設定を表示および編集できます。プロパティ・ペインは、サイト・テンプレートのコンテンツ(ページ・テンプレート、サブテンプレートおよびリージョン・テンプレート)を編集する場合、特に設計ビューでこれらの変更を直接実行できないときには、非常に便利です。この例としては、背景色、ページのマージン、表の幅などがあげられます。

プロパティ・ペインの上部にあるアイコンを使用して、すべてのプロパティを(名前の)アルファベット順に表示したり、関連するプロパティのグループに分類できます。一部のプロパティの値は編集可能です。これらは黒で表示されています。編集できないプロパティの場合は、グレー表示されます。

ページ・テンプレート、リージョン・テンプレートまたはサブテンプレートの異なる領域を(設計ビューで)クリックしたり、別のサイト・アセットをクリックすると、異なる属性を含む異なるタグがかわりに表示されます。親タグの属性を表示するには、プロパティ・ペインの上部にあるドロップダウン・リストからその親タグを選択します。

Managerアプリケーションを使用して、サイト階層に関連するプロパティを変更することもできます。詳細は、第5.17項「Oracle Site Studio Manager」を参照してください。

5.6 ワークスペース

ほとんどの作業はワークスペースで行います。ここで、サイト・テンプレート(ページ・テンプレート、リージョン・テンプレートおよびサブテンプレート)を編集するとともに、リージョン定義、要素定義、カスケード・スタイルシートなどのその他のサイト・アセットを定義および構成します。

ワークスペースでサイト・アセットを開くと、コンテンツ・サーバー上の関連ファイルがチェックアウトされます。編集を完了して変更内容を保存すると(ツールバーの「保存」アイコンをクリックするか、または[Ctrl]+[S]を押します)、ファイルはコンテンツ・サーバーにチェックインされます。

別のユーザーが現在アセットを開いて編集している場合は、そのアセットを開いて編集することはできません。この場合にはアラートが表示され、アセットは読取り専用モードで開きます。

Designerのワークスペースには、次の機能があります。

5.6.1 ダイアログとタブの比較

ワークスペースでは、サイト・アセットをダイアログとして表示するか、タブとして表示するかの2つの方法があります。

アセット・ダイアログ

サイト・アセットは、タイトル・バー、最小化と最大化のアイコンおよび閉じるアイコンのある、一般的なウィンドウ・ダイアログとして、ワークスペースに表示できます(図5-5)。

図5-5 ダイアログとして表示された2つのアセット

図5-5の説明が続きます
「図5-5 ダイアログとして表示された2つのアセット」の説明

ワークスペース内の任意の位置に、自在にダイアログ・ウィンドウをドラッグ・アンド・ドロップできます。このことは画面が大きく、作業対象が多い場合は特に有用で、開いたウィンドウを効果的に配置して表示効率を最大化できます。また、Designerの「ウィンドウ」メニューを使用して、ワークスペースでのウィンドウの配置方法(カスケード、タイル)を変更することもできます。

アセットに未保存の変更が含まれている場合、これを示すために、ウィンドウのタイトル・バーにあるアセット名の横にアスタリスク(*)が表示されます。未保存の変更を含むウィンドウを閉じる場合、最初に、これらの変更を保存または破棄することを求めるプロンプトが表示されます。

アセット・タブ

サイト・アセットは、ワークスペース領域全体を占めるタブとして、ワークスペースに表示することもできます(図5-6)。

図5-6 タブとして表示された2つのアセット

図5-6の説明が続きます
「図5-6 タブとして表示された2つのアセット」の説明

タブは、すでにワークスペース全体を占めているため、ワークスペース内の別の位置に移動することはできません。ワークスペースの右上隅にある左矢印と右矢印を使用して、開いているすべてのアセット・タブ間を切り替えることができ、Xアイコンを使用して、現在のタブを閉じることができます。

アセットに未保存の変更が含まれている場合、これを示すために、タブ上のアセット名の横にアスタリスク(*)が表示されます。未保存の変更を含むタブを閉じる場合、最初に、これらの変更を保存または破棄することを求めるプロンプトが表示されます。

ダイアログ・ビューとタブ・ビュー間の切替え

ダイアログ・ビューとタブ・ビューは、いつでも切り替えることができます。開いているすべてのアセットをダイアログではなくタブで表示する必要がある場合は、アセット・ウィンドウの「最大化」アイコンをクリックします(図5-7)。1つのダイアログを最大化すると、すべてのアセットがタブで表示されることに注意してください。

図5-7 「最大化」アイコン

「最大化」アイコン

すべてのアセットをタブではなくダイアログで表示する必要がある場合は、Designerアプリケーション・ウィンドウの右上隅(アプリケーションのタイトル・バー・アイコンのすぐ下)にある「元のサイズに戻す」アイコンをクリックします(図5-8)。1つのタブをリストアすると、すべてのアセットがダイアログで表示されることに注意してください。

図5-8 「元のサイズに戻す」アイコン

「元のサイズに戻す」アイコン

5.6.2 ビュー

サイト・アセットは、アセットのタイプに応じて様々な方法で表示できます。

  • ソース・ビューには、サイト・アセットに関連付けられているコンテンツ・ファイル内のコード(HTML、XML、JavaScript、Idocスクリプト、Oracle Siteのタグなど)が表示されます。詳細は、第5.6.3項「ソース・ビュー」を参照してください。

  • 設計ビューには、サイト・テンプレートに配置されたとおりに、静的(固定バナー・グラフィックなど)と動的(プレースホルダやフラグメント)の両方のすべてのオブジェクトが表示されます。詳細は、第5.6.4項「設計ビュー」を参照してください。

  • プレビューでは、すべてのアセットが配置されたサイト・テンプレートの実際のビューが、サイト・コンシューマに対してWebブラウザで表示されるとおりに表示されます。詳細は、第5.6.5項「プレビュー」を参照してください。

  • フォーム・ビューには、サイト・アセットのプロパティを設定できるダイアログが表示されます。詳細は、第5.6.6項「フォーム・ビュー」を参照してください。

図5-9 ワークスペースのビュー・タブ

図5-9の説明が続きます
「図5-9 ワークスペースのビュー・タブ」の説明

ワークスペースの左下隅にある矢印を使用して、現在のサイト・アセットのビュー間を移動できます。デフォルトでは、サイト・テンプレートは設計ビューで開きますが、定義アセットはフォーム・ビューで開きます。その他ほとんどのアセット(コントリビュータ・データファイルやCSSファイルなど)は、ソース・ビューで開きます。ネイティブ・ドキュメントは、関連するサードパーティ・アプリケーションで開きます。

5.6.3 ソース・ビュー

ソース・ビューには、サイト・アセットに関連付けられているコンテンツ・ファイル内のコード(HTML、XML、JavaScript、Idocスクリプト、Oracle Siteのタグなど)が表示されます。

図5-10 ソース・ビュー(ページ・テンプレート)

図5-10の説明が続きます
「図5-10 ソース・ビュー(ページ・テンプレート)」の説明

ソース・ビュー内の情報は、色分けされたテキストとして表示されます。

  • 黒はXMLコード、HTMLタグ属性およびWebページに表示されるテキストに使用されます。

  • 紫はHTMLタグに使用されます。

  • 青はHTMLタグ属性値に使用されます。

  • 緑は、Idocスクリプト、HTMLコメントおよびOracle Site Studioによって挿入されたコードに使用されます。

タイプフェース、インデント・レベル、行折返しなど、これらの設定の多くは変更可能です。詳細は、第6.9項「ソース・ビューでのコードのフォーマット」を参照してください。

ソース・ビューにより、サイト・テンプレートを完全に制御できます。設計ビューでの表示方法が希望どおりではない場合は、いつでもソース・ビューに切り替えてWebページの正確な動作を制御できます。実際、設計ビューで開始し(第5.6.4項「設計ビュー」を参照)、ページを作成してから、ソース・ビューに切り替えて、ページの外観と動作をカスタマイズする場合もあります。

このガイドのほとんどの項では、設計ビューで作業することを想定しています。ソース・ビューの指示は、適宜記載されています。

ソース・ビューのテキストは、一般的な編集キーストローク(コピーして貼り付けるには[Ctrl]+[C]と[Ctrl]+[V]など)、アプリケーション・ツールバー(第5.10項「ツールバー」を参照)および右クリック・メニュー(第5.6.7項「右クリック・メニュー」を参照)を使用して編集できます。たとえば、ソース・ビューで作業中に、サイト・アセット、イメージ、表および改行を追加できます。

5.6.4 設計ビュー

設計ビューには、サイト・テンプレートに配置されたとおりに、静的(固定バナー・グラフィックなど)と動的(プレースホルダやフラグメントなど)の両方のすべてのオブジェクトが表示されます。このビューでは、テンプレートの設定方法および使用されている位置指定方法に応じて、Webブラウザで表示したときのページ・レイアウトの状態を予測することができます。テキスト、イメージ、色、ハイパーリンクおよび表は実際のWebサイトに表示されるとおりに表示されますが、(フラグメントとスクリプトからの)動的コンテンツは、実際のコンテンツではなくタグとして表示されます。これは、ほとんどのフラグメントとスクリプトに、サーバー側スクリプトおよび動的にレンダリングされるコンテンツが必要であるためです。このコンテンツは、「プレビュー」タブでのみ表示できます(第5.6.5項「プレビュー」を参照)。

図5-11 設計ビュー(ページ・テンプレート)

図5-11の説明が続きます
「図5-11 設計ビュー(ページ・テンプレート)」の説明

Designerでサイト・テンプレート(ページ・テンプレート、リージョン・テンプレートまたはサブテンプレート)を開くと、サイト・テンプレートはワークスペースに設計モードで開き、ここで必要に応じて編集できます。その後、ワークスペースは、多数の一般的な編集機能を備えたエディタとして機能します。テキストとオブジェクトは、一般的な編集キーストローク(コピーして貼り付けるには[Ctrl]+[C]と[Ctrl]+[V]など)、アプリケーション・ツールバー(第5.10項「ツールバー」を参照)および右クリック・メニュー(第5.6.7項「右クリック・メニュー」を参照)を使用して編集できます。たとえば、設計ビューで作業中に、サイト・アセット、イメージ、表および改行を追加できます。オブジェクトを選択する場合、そのオブジェクトをクリックするだけで、選択ハンドルが表示されます(図5-12)。

図5-12 設計ビューで選択されたオブジェクト

設計ビューで選択されたオブジェクト

このインタフェースを使用して実行できない編集の場合は、プロパティ・ペインを使用できます(第5.5項「プロパティ・ペイン」を参照)。プロパティ・ペインを使用すると、背景色、ページのマージン、表の幅など、サイト・テンプレートの特定の領域を微調整できます。ここで特定の編集を行うことができない場合は、いつでもソース・ビューで実際のコードを編集できます(第5.6.3項「ソース・ビュー」を参照)。

サイト・テンプレート上でサイト・アセット(プレースホルダやフラグメントなど)の配置場所を識別する際に役立つよう、Designerでは、これらの名前を含むアセット・タグが挿入されます。(第13.12.4項「フラグメント・スニペットの追加、編集および削除」で説明しているように、フラグメント・エディタでフラグメントのこのテキストを変更できます。)

Designerでは、設計ビューでHTMLタグの場所をハイライトすることもできます。この機能を有効にするには、フォーマット・ツールバーで「HTMLタグの表示/非表示」アイコン(図5-13)をクリックします。このアイコンの横にある下矢印をクリックして、特定のHTMLタグを表示または非表示にすることができます。

図5-13 HTMLタグの表示/非表示

「HTMLタグの表示/非表示」アイコン

5.6.5 プレビュー

プレビューでは、すべてのアセットが配置されたWebページの実際のビューが、コンシューマに対してWebブラウザで表示されるとおりに表示されます。これは、サイト・テンプレートをプレビューして、テンプレート上でフラグメントやプレースホルダがどのように配置されているかを確認する際に役立ちます(設計モードにおいては、ページ・レイアウトがCSSによって制御されている場合には特に、確認が困難なことがあります)。

図5-14 プレビュー(ページ・テンプレート)

図5-14の説明が続きます
「図5-14 プレビュー(ページ・テンプレート)」の説明


注意:

Oracle Site Studioは、プレビュー機能を提供するためにはInternet Explorer 7以上を必要とします。

5.6.6 フォーム・ビュー

フォーム・ビューには、要素定義、リージョン定義、プレースホルダ定義、変換定義など、一部のサイト・アセットのプロパティを設定できるダイアログが表示されます。図5-15は、フォーム・ビューでのリージョン定義の例を示しています。ほとんどのフォーム・ビューには、「ヘルプ」ボタンがあり、このボタンをクリックして現行のフォームの状況依存ヘルプ情報を表示できます。

図5-15 フォーム・ビュー(リージョン定義)

図5-15の説明が続きます
「図5-15 フォーム・ビュー(リージョン定義)」の説明

5.6.7 右クリック・メニュー

ワークスペースのソース・ビューまたは設計ビューで作業している場合、いつでも右クリックして、関連オプションのメニューを表示できます(図5-16)。使用可能なオプションは、ワークスペースの作業場所、作業中のアセット・タイプおよび作業内容に応じて異なります。右クリック・メニューでは、複数の一般的な編集機能(切取り、コピー、貼付け、すべて選択など)を使用できることに加えて、通常、(特定のコンテキストに適切な)アセットを挿入したり、選択したアセットを編集または削除することもできます。

図5-16 設計ビューの右クリック・メニュー

図5-16の説明が続きます
「図5-16 設計ビューの右クリック・メニュー」の説明

5.7 サイト・アセット・ペイン

サイト・アセット・ペインは、サイトに関連付けられているファイルを管理するために使用します。このペインを使用すると、これらのファイルをすばやく簡単に開き、編集して、編成できます。「表示」メニューから、サイト・アセット・ペインを表示または非表示にすることができます。

図5-17 サイト・アセット・ペイン

図5-17の説明が続きます
「図5-17 サイト・アセット・ペイン」の説明

サイト・アセット・リスト

サイト・アセット・リストには、あらゆるタイプのアセットが表示されます。このリストは必要に応じて変更でき、メニューの横にあるアイコンをクリックして、自在にエントリを配置およびグループ化できます。これにより、「サイト・アセット・カテゴリ」ダイアログ(第A.14項「「サイト・アセット・カテゴリ」ダイアログ」を参照)が開き、ここで、サイト・アセット・ペイン内のアイテムの順序付けおよびグループ化の方法を変更できます。

ツールバー

サイト・アセット・ペインのツールバーを使用すると、複数の機能に簡単にアクセスできます。

アイコン 定義
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
カテゴリをカスタマイズしたり、Designerのサイト・アセット・ペインにカテゴリを追加することもできる、「サイト・アセット・カテゴリ」ダイアログが開きます。詳細は、第A.14項「「サイト・アセット・カテゴリ」ダイアログ」を参照してください。
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
選択したアセットを編集できます。
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
選択したアセットに関するコンテンツ情報が表示されます。
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
アセットを作成したり、既存のアセットをコピーできます。
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
選択したアセットをサイトに追加します。
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
選択したアセットをサイトから削除します。
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
現在のアセット・カテゴリのアイテム・リストをリフレッシュします。
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
サイト・アセットのリストに、前のアセット・カテゴリが表示されます。
疑問符プロジェクト・ステータス・アイコン
サイト・アセットのリストに、次のアセット・カテゴリが表示されます。

アセット・カテゴリのリストは、サイトのプロジェクト・ファイルに格納されているため、各Webサイトのメニューで同じアセット・リスト構造を保持するには、サイトごとにリストを編集する必要があります。

コンテンツIDリスト

メニューでサイト・アセット・タイプを選択すると、そのタイプのすべてのアセットがリストされます。コンテンツIDは、(アセットの作成時に指定されたとおりの)各サイト・アセットの名前です。適切なネーミング規則が使用されていると、アセットのコンテンツIDにより、そのアセットの使用目的が一目でわかります。列ヘッダーをクリックすると、アセットのリストをコンテンツIDでソートできます。

タイトル・リスト

コンテンツ・サーバーにチェックインされた各サイト・アセットは、独自のコンテンツIDと、識別に使用されるタイトルを持っています。タイトルは、サイト・アセット・ペインでサイト・アセットを識別する際に役立つ追加の方法です。列ヘッダーをクリックすると、アセットのリストをタイトルでソートできます。

5.8 ツールボックス

ツールボックスには、ページ・テンプレート、リージョン・テンプレートおよびサブテンプレートに追加できるフラグメントが含まれます。フラグメントは、テキスト、グラフィック、スクリプト、Webページに機能を追加するその他すべてのものを格納するためのコンテナです。「表示」メニューから、ツールボックスを表示または非表示にすることができます。

図5-18 ツールボックス

図5-18の説明が続きます
「図5-18 ツールボックス」の説明

Oracle Site Studio Designerには、事前定義された複数のフラグメントが付属しています。フラグメントには、ナビゲーション・フラグメント、動的リスト・フラグメント、静的リスト・フラグメントおよびその他のフラグメントの4つのカテゴリがあります。各カテゴリに、複数のスクリプト言語で記述された様々なフラグメントが含まれています。どのフラグメントも、そのまま使用することも、ニーズに合せてコピーおよび編集することもできます。最初からフラグメントを作成することもできます。Designerで提供されているフラグメントの詳細は、付録C「サンプル・フラグメント」を参照してください。

テンプレートへのフラグメントの追加は簡単です。テンプレート内で、フラグメントを表示する場所にカーソルを置き、ツールボックスで目的のフラグメントをクリックするだけです。多くのフラグメントには追加のオプション(パラメータと呼ばれます)が含まれており、このオプションを使用して、テンプレートに追加する前にフラグメントの外観をカスタマイズできます。

フラグメントの詳細は、第13章「フラグメントの操作」を参照してください。

5.9 メニュー・バー

この項では、次の項目について説明します。

5.9.1 「ファイル」メニュー

「ファイル」メニューには複数の部分が含まれます。ここでのアイテムの多くは、「閉じる」「保存」「印刷」または「終了」など、含まれることが予想されるアイテムです。ただし、Webサイトの構造を操作するための数多くのオプションおよびその他の拡張オプションを含む3つの追加サブメニューが存在します。

「ファイル」メニュー上のアイテムの多くは、標準ツールバーとサイト・ツールバー上で使用できます。標準ツールバーの詳細は、第5.10.1項「標準ツールバー」を参照してください。サイト・ツールバーの詳細は、第5.10.2項「サイト・ツールバー」を参照してください。

「ファイル」メニューには、次のアイテムが含まれます。

  • 閉じる: アクティブなサイト・アセットを閉じる場合に、このオプションを選択します。

  • 保存: アクティブなサイト・アセットに対する変更内容を保存する場合に、このオプションを選択します。

  • 印刷: 現在のサイト・アセットを印刷する場合に選択します。このメニュー項目は、アクティブなアセットがテンプレートである場合にのみ使用できます。詳細は、第8.2項「サイト・アセットとしてのテンプレートの管理」を参照してください。

  • 印刷プレビュー: 印刷ページに表示されるとおりにサイト・アセットを表示する場合に選択します。このアイテムは、サイト・アセットをソース・ビューで表示している場合にのみ有効になります。詳細は、第5.6.3項「ソース・ビュー」を参照してください。

  • 印刷設定: このセッションのプリンタ・オプションを編集する場合に選択します。

  • サイト: これにより、Webサイト全体に影響を及ぼす管理オプションを含むサブメニューが開きます。詳細は、第5.9.1.1項「「サイト」サブメニュー」を参照してください。

  • フラグメント: これにより、フラグメント・ライブラリを操作するためのオプションを含むサブメニューが開きます。詳細は、第5.9.1.2項「「フラグメント」サブメニュー」を参照してください。

  • 定義: これにより、定義のバンドルをアップロードおよびダウンロードするためのオプションを含むサブメニューが開きます。

  • 終了: Oracle Site Studio Designerを閉じる場合に選択します。

5.9.1.1 「サイト」サブメニュー

「サイト」サブメニューには次のオプションがあります。

  • 接続マネージャ: コンテンツ・サーバー上のWebサイトへの接続を作成、編集および削除できる、「サイト接続マネージャ」ダイアログが開きます(第5.12項「サイト接続マネージャ」を参照)。

  • 接続: 現在のWebサイトとの接続を確立します。

  • 切断: 現在のWebサイトから切断します。

  • 階層とフラグメントのリフレッシュ: サイト全体をリフレッシュし、このWebサイトのサイト階層とフラグメントを再ロードします。

  • 最近のサイト: Oracle Site Studio Designerで開かれた最新のサイトのリスト。

  • 詳細設定: これにより、Oracle Site Studioを使用するための詳細アイテムの追加サブメニューが開きます。

    • サイト・アドレスの編集: 「サイト・アドレス」ダイアログが開きます。これにより、Webサイトを指すドメイン・ベースまたはフォルダ・ベースのアドレスを1つ以上指定できます。詳細は、第A.5項「「サイト・アドレス」ダイアログ」を参照してください。

    • デフォルト・リンク・フォーマットの設定: 「デフォルト・リンク・フォーマットの選択」ダイアログが開きます。ここで、パスベースかIDベースかを選択してデフォルトのリンク・フォーマットを指定したり、フォーマットをリンク・ウィザードで変更できるようにするかどうかを指定できます。詳細は、第A.6項「「デフォルト・リンク・フォーマットの選択」ダイアログ」および第5.13項「リンク・ウィザード」を参照してください。

    • 環境プロパティの定義: 「環境プロパティの定義」ダイアログが開きます。これにより、サイト・レプリケーション時に、Webサイトのどのプロパティを保持し、どのプロパティをレプリケートしないかを決定できます。詳細は、第A.7項「「環境プロパティの定義」ダイアログ」を参照してください。

    • コントリビュータ・アクセシビリティ・メニューの表示: メニュー・バーを、画面読取りツールとより効率的に連携するスタイルに切り替えます。

    • すぐに公開を有効化: 「今すぐ公開」オプションをOracle Site Studio Contributorツールバーに組み込むか、または削除するかを切り替えます。詳細は、第5.20.2項「今すぐ公開」を参照してください。

    • セクション・レベル・レプリケーションの有効化: Webサイトのすべてのセクションについて、「セクション・プロパティ」の公開準備完了フィールドを切り替えます。

    • プロジェクト変更のコミット: コンテンツ・サーバーへのすべてのプロジェクト変更を保存します。

    • プロジェクト情報の更新: Designer内にあるコンテンツ・サーバーからのプロジェクト情報を更新します。

    • プロジェクトDOC_INFOの表示: プロジェクト・ファイルのDOC_INFO情報を表示するブラウザ・ウィンドウが開きます。

    • Webサイト・オブジェクト・レポートの表示: ブラウザ・ウィンドウが開き、「Webサイト・オブジェクト・レポート」が表示されます。「Webサイト・オブジェクト・レポート」の詳細は、第14.4項「Webサイト・オブジェクト・レポートの表示」を参照してください。

  • 表示: これにより、Oracle Content Server上のWebサイトを操作したり、Webサイトを表示するためのアイテムの追加サブメニューが開きます。

    • コンテンツ・サーバー・ポータル: Oracle Content Serverを表示するブラウザが開きます。

    • コンテンツ・サーバー管理者: Oracle Content Administration Serverを表示するブラウザ・ウィンドウが開きます。

    • コンテンツ・サーバー・アプレット: Oracle Content Server上の「管理」セクションを表示するブラウザ・ウィンドウが開きます。

    • コンテンツ・サーバー検索: Oracle Content Server上の検索ページを表示するブラウザ・ウィンドウが開きます。

    • Oracle Site Studioの管理: Oracle Content Server上のOracle Site Studioの管理ページを表示するブラウザ・ウィンドウが開きます。

    • Oracle Site Studio管理Webサイト: Oracle Content Server上のOracle Site Studioの管理の「Webサイトの管理」セクションを表示するブラウザ・ウィンドウが開きます。

    • サイト・ホームページ: 現在のWebサイトのページを表示するブラウザ・ウィンドウが開きます。

    • 選択したページ: ブラウザの階層ペインでハイライトされたページが開きます。

    • ソース: 「ソース」タブでアクティブなアセットが開きます。詳細は、第8.11.2項「ソース・ビュー」および第9.11.2項「ソース・ビュー」を参照してください。

    • 設計: 「設計」タブでアクティブなアセットが開きます。詳細は、第8.11.1項「設計ビュー」を参照してください。

    • プレビュー: 「プレビュー」タブでアクティブなアセットが開きます。詳細は、第8.11.3項「プレビュー」を参照してください。

    • フォーム: 「フォーム」タブでアクティブなアセットが開きます。詳細は、第9.11.1項「フォーム・ビュー」を参照してください。

5.9.1.2 「フラグメント」サブメニュー

「フラグメント」サブメニューには、フラグメント・ライブラリを管理するアイテムが含まれます。新規フラグメントを作成することもできます。フラグメントの詳細は、第13章「フラグメントの操作」を参照してください。

5.9.1.3 「定義」サブメニュー

「定義」サブメニューには、定義のバンドルのアップロードおよびダウンロードを操作するアイテムが含まれます。定義のバンドルの詳細は、第9.12項「定義のバンドル」を参照してください。

  • 定義のバンドルのアップロード: ローカル・コンピュータ上に格納された定義のバンドルを選択するダイアログが開きます。詳細は、第9.12.3項「バンドルのアップロード」を参照してください。

  • ダウンロード: ダウンロードする定義のタイプに基づいて、定義のバンドルをダウンロードする別のサブメニューが開きます。様々な定義のバンドルのダウンロードの詳細は、第9.12.2項「バンドルのダウンロード」を参照してください。

    • プレースホルダー定義のバンドル...: コンテンツ・サーバー上のプレースホルダ定義をリストするブラウザ・ウィンドウが開きます。バンドルのダウンロードを続行するには、いずれかを選択します。

    • リージョン定義のバンドル...: コンテンツ・サーバー上のリージョン定義をリストするブラウザ・ウィンドウが開きます。バンドルのダウンロードを続行するには、いずれかを選択します。

    • 要素定義のバンドル...: コンテンツ・サーバー上の要素定義をリストするブラウザ・ウィンドウが開きます。バンドルのダウンロードを続行するには、いずれかを選択します。

5.9.2 「編集」メニュー

「編集」メニューには、ドキュメント内のテキストを編集および変換する際に使用するアイテムが含まれます。「元に戻す」「繰返し」「切取り」「コピー」「検索」および「置換」などのこれらの機能の多くは、ドキュメント内のオブジェクトにも使用されます。

このメニューのアイテムの多くは、標準ツールバーで使用できます。詳細は、第5.10.1項「標準ツールバー」を参照してください。

「編集」メニューのすべてのアイテムは、アクティブなドキュメントがプレビュー・モードの場合には使用できません(グレー表示されます)。詳細は、第5.6.5項「プレビュー」を参照してください。

「編集」メニューには次のアイテムがあります。

  • 元に戻す: 最新のアクションを取り消して元に戻します。

  • 繰返し: 「元に戻す」コマンドによって取り消された最新のアクションを実行します。

  • 切取り: 選択したテキストまたはオブジェクトを切り取って、クリップボードに配置します。

  • コピー: 選択したテキストまたはオブジェクトをコピーして、クリップボードに配置します。

  • 貼付け: テキストまたはオブジェクトをクリップボードから貼り付けます。

  • すべて選択: すべてのテキストおよびオブジェクトを選択します

  • 検索: 入力したテキスト文字列を検索するダイアログが開きます。

  • 置換: 入力したテキスト文字列を検索して別の文字列で置換するダイアログが開きます。

5.9.3 「フォーマット」メニュー

メニュー・バーの「フォーマット」メニューの選択肢には、他のソフトウェア・プログラムと類似したアイテムが含まれます。「太字」「斜体」「番号付きリスト」アイテム・リスト「中央揃え」など、テキストのフォーマットに関連する機能があります。

「編集」メニューのすべてのアイテムは、アクティブなドキュメントがプレビュー・モードの場合には使用できません(グレー表示されます)。詳細は、第5.6.5項「プレビュー」を参照してください。

このメニューのアイテムはすべて、フォーマット・ツールバーで使用できます。詳細は、第5.10.3項「フォーマット・ツールバー」を参照してください。

「フォーマット」メニューには次のアイテムがあります。

  • 太字: 選択したテキストを太字にします。

  • 斜体: 選択したテキストを斜体にします。

  • 下線: 選択したテキストに下線を付けます。

  • フォーマットの削除: 選択したテキストに設定された太字、斜体および下線のフォーマットをすべて削除します。

  • 番号付きリスト: アイテムの番号付きリストを1から順に開始します。

  • 箇条書きリスト: アイテムの箇条書きリストを開始します。

  • インデントを増やす: 左端のマージンを右に移動します。

  • インデントを減らす: 左端のマージンを左に移動します。

  • 左揃え: テキストを左マージンに揃えます。

  • 中央揃え: テキストをページの中央に揃えます。

  • 右揃え: テキストを右マージンに揃えます。

  • フォント・サイズ: 「xx-小」から「xx-大」までのテキストサイズを選択するメニューが開きます。

  • フォント・フェイス: ページ上で使用するフォントを選択するメニューが開きます。

  • スタイル: 使用するフォント・スタイルを選択するメニューが開きます。

  • テキストの色: テキストの色を選択するカラー・ピッカーが開きます。

  • 背景: 背景色を選択するカラー・ピッカーが開きます(ハイライトとも呼ばれます)。

5.9.4 「表示」メニュー

「表示」メニューの大部分のアイテムは、Designerのワークスペース内におけるウィンドウ表示およびワークスペース・ツールバーの表示を切り替えます。

アイテムの最初のセクションは、ワークスペース内のウィンドウの表示(選択)と非表示(選択解除)を切り替えるために使用します。中間のセクションは、ワークスペースのツールバーを切り替えます。ワークスペース・ウィンドウの詳細は、第5.6項「ワークスペース」を参照してください。各種ツールバーの詳細は、第5.10項「ツールバー」を参照してください。

最後の2つのセクションには、それぞれ1つのアイテムが含まれます。

5.9.5 「ツール」メニュー

「ツール」メニューのアイテムは、Designerで現在開かれているサイトを処理するために使用します。このセクションには、「カスタマイズ」アイテムを使用して作成されたカスタム・メニュー項目を含めることもできます。詳細は、第A.1.3項「「カスタマイズ」ダイアログ: 「ツール」タブ」を参照してください。

「ツール」メニューには次のアイテムがあります。

  • ナビゲーションの更新: サイト・ナビゲーション構造を再生成します。これにより、これらの構造から生成されたメニューが、Webサイト上でも更新されるようになります。

  • カスタム・セクション・プロパティの定義: (セクションID、ラベル、デフォルトのプレースホルダ定義などのWebサイト・プロパティに加えて)カスタム・プロパティをサイト・セクションに割り当てることができる、「カスタム・セクション・プロパティ」ダイアログが開きます。詳細は、第A.9項「「カスタム・セクション・プロパティ」ダイアログ」を参照してください。

  • プレースホルダー定義マッピングの定義: プレースホルダ名からプレースホルダ定義へのマッピングを指定する、「プレースホルダー定義マッピングの定義」ダイアログが開きます。「プレースホルダー定義マッピングの定義」ダイアログの詳細は、第A.74項「「プレースホルダー定義マッピングの定義」ダイアログ」を参照してください。プレースホルダ・マッピングの詳細は、第9.8項「プレースホルダ定義の操作」を参照してください。

  • 変更の比較: 変更の比較機能が開きます。詳細は、第12.5.2項「変更の比較機能の使用方法」を参照してください。

  • ハイパーリンクの作成: リンク・ウィザードが開きます。詳細は、第12.4項「リンクの操作」を参照してください。

  • ハイパーリンクの削除: 選択したハイパーリンクを削除します。

  • HTMLタグの表示/非表示: 設計ビューでのHTMLタグの表示を切り替えます。

  • 境界のない要素の強調表示: プレースホルダやフラグメントなど、細いアウトラインで囲まれた要素のコンテンツ全体が最終的なWebページで表示されるように設計ビューでの表示を切り替えます。

  • HTML Tidyソース: HTML Tidyライブラリをソース・ビューのコードに適用します。HTMYL Tidyとは、HTMLソース・コードをクリーンアップし、指定した.dtdファイルに準拠させるために使用します。

  • 言語: Designerを操作する言語を選択します。

  • カスタマイズ: 「カスタマイズ」ダイアログの「ツール」タブが開きます。ここで、さらにカスタム・メニュー・オプションを追加できます。詳細は、第A.1.3項「「カスタマイズ」ダイアログ: 「ツール」タブ」を参照してください。

5.9.6 「ウィンドウ」メニュー

「ウィンドウ」メニューのアイテムは、その他のソフトウェア・パッケージに含まれるアイテムと類似しています。ここで、ウィンドウを最大化したり、閉じたり、開いているワークスペース・ウィンドウのうちアクティブにするウィンドウを選択できます。

5.9.7 「ヘルプ」メニュー

「ヘルプ」メニューのアイテムは、その他のソフトウェア・パッケージに含まれるアイテムと類似しています。ここで、ヘルプ・ファイルを開いたり、現在使用しているOracle Site Studio Designerプログラムのバージョンの詳細を確認できます。

5.10 ツールバー

Oracle Site Studio Designerには、複数のツールバーがあり、このツールバーを使用すると、数多くの設計機能に簡単にアクセスできます。

「表示」メニューから、これらのツールバーを表示または非表示にすることができます。また、任意の位置にツールバーをドラッグ・アンド・ドロップすることもできます。ツールバー領域の外部の位置にツールバーをドラッグすると、個別のダイアログが開き、そのタイトル・バーにある下矢印をクリックしてカスタマイズできます。

5.10.1 標準ツールバー

標準ツールバーでは、コピー、貼付け、印刷などの複数の一般的な編集機能にアクセスできます。

図5-19 標準ツールバー

図5-19については周囲のテキストで説明しています。
オプション 説明
「保存」アイコン
開いているアセットを保存します。
「切取り」アイコン
選択したテキストを切り取ります。
「コピー」アイコン
選択したテキストをコピーします。
「貼付け」アイコン
選択したテキストを貼り付けます。
「元に戻す」アイコン
最後に実行した操作を取り消します。
「繰返し」アイコン
「元に戻す」コマンドによって最後に取り消された操作を実行します。
「印刷」アイコン
ワークスペース内のアクティブなウィンドウの現在の内容を印刷します。
icon_help.gifについては前後の文で説明しています。
Designerアプリケーションのオンライン・ヘルプを開きます。

5.10.2 サイト・ツールバー

サイト・ツールバーでは、サイト接続、コンテンツ割当、ナビゲーションなど、複数のサイト関連機能にアクセスできます。

図5-20 サイト・ツールバー

図5-20については周囲のテキストで説明しています。
オプション 説明
サイト・リスト・メニュー
定義されたすべてのサイト接続がリストされます。
サイト接続アイコン
現在のWebサイト(このアイコンの横にあるリストに表示されています)との接続を確立します。
サイト切断アイコン
現在のWebサイト(このアイコンの横にあるリストに表示されています)との接続を終了します。
「コンテンツの割当」アイコン
コンテンツ(コントリビュータ・データファイル、ネイティブ・ドキュメントまたはサブテンプレート)をページ上のコントリビューション・リーションに割り当てることができる、「コンテンツの割当」ダイアログが開きます(第A.54項「「コンテンツの割当」ダイアログ」を参照)。
「カスタム・セクション・プロパティの定義」アイコン
(セクションID、ラベル、デフォルトのプレースホルダ定義などのWebサイト・プロパティに加えて)カスタム・プロパティをサイト・セクションに割り当てることができる、「カスタム・セクション・プロパティ」ダイアログが開きます(第A.9項「「カスタム・セクション・プロパティ」ダイアログ」を参照)。
「ナビゲーションの更新」アイコン
サイト・ナビゲーション構造を再生成します。これにより、これらの構造から生成されたメニューが、Webサイト上でも更新されるようになります。
「すべてリフレッシュ」アイコン
サイト全体をリフレッシュし、このWebサイトのサイト階層とフラグメントを再ロードします。
「サイト接続マネージャ」アイコン
コンテンツ・サーバー上のWebサイトへの接続を作成、編集および削除できる、「サイト接続マネージャ」ダイアログが開きます(第5.12項「サイト接続マネージャ」を参照)。
ブラウザにページを表示アイコン
サイト階層ウィンドウから現在選択されているセクションを含むブラウザが起動します。

サイト階層で何も選択していない場合にこのアイコンをクリックしても、何も起こらないことに注意してください。

「変更の比較」アイコン
現在のWebページをコンテンツ・サーバー上の最新ページと比較し、新しいブラウザ・ウィンドウで、その相違点を色分けされたテキストで表示します。
「すべてのセクションを開く」アイコン
サイト階層内のすべてのセクションを展開し、割り当てられているすべてのプライマリ・ページとセカンダリ・ページを表示します。
「すべてのセクションを閉じる」アイコン
サイト階層内のすべてのセクションを閉じ、割り当てられているすべてのプライマリ・ページとセカンダリ・ページを非表示にします。

5.10.3 フォーマット・ツールバー

フォーマット・ツールバーでは、フォントのサイズと色、テキストの位置合せ、リストなど、複数のテキスト・フォーマット機能にアクセスできます。

図5-21 フォーマット・ツールバー

図5-21については周囲のテキストで説明しています。
オプション 説明
「フォント・フェイス」アイコン
選択したフォントをテキストに適用します。
「フォント・サイズ」アイコン
選択したフォント・サイズをテキストに適用します。
「テキストの色」アイコン
選択した色をテキストに適用します。このアイコンの横にある下矢印を使用して、テキストの色を選択できます。
「背景色」アイコン
選択した背景(つまりハイライト)色をテキストに適用します。このアイコンの横にある下矢印を使用して、背景色を選択できます。
「太字」アイコン
選択したテキストを太字にします。
「斜体」アイコン
選択したテキストを斜体にします。
「下線」アイコン
選択したテキストに下線を付けます。
「フォーマットの削除」アイコン
選択したテキストからすべてのフォーマットを削除します。
「番号付きリスト」アイコン
番号付き(順序付き)リストを挿入します。
「箇条書きリスト」アイコン
箇条書き(順序なし)リストを挿入します。
「インデント」アイコン
選択したテキストのインデント・レベルを1レベルずつ増加します。
「アウトデント」アイコン
選択したテキストのインデント・レベルを1レベルずつ削減します。
「左揃え」アイコン
選択したテキストを左揃えに設定します。
「中央」アイコン
選択したテキストを中央揃えに設定します。
「右揃え」アイコン
選択したテキストを右揃えに設定します。
「ハイパーリンクの作成」アイコン
テキストにハイパーリンクを作成したり、既存のハイパーリンクを編集できる、リンク・ウィザードを起動します(第A.18項「リンク・ウィザード」を参照)。
「ハイパーリンクの削除」アイコン
選択したテキストから既存のハイパーリンクを削除します。
「HTMLタグの表示/非表示」アイコン
ワークスペース内のHTMLタグを表示または非表示にします。このアイコンの横にある下矢印を使用して、特定のHTMLタグを表示または非表示にすることができます。
「境界のない要素の強調表示」アイコン
通常は境界線のない要素の周りに、境界線を表示または非表示にします。
「HTML Tidyソース」アイコン
選択したDOCTYPEに準拠するように、HTMLソース・コードをクリーンアップまたは再フォーマットします。

5.10.4 HTMLツールバー

HTMLツールバーでは、CSSクラス、イメージ、水平線など、複数のHTML関連機能にアクセスできます。

図5-22 HTMLツールバー

図5-22については周囲のテキストで説明しています。
オプション 説明
CSSクラス・メニュー
選択したHTMLスタイルをテキストに適用します。
「イメージ」アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置にイメージを挿入します。コンテンツ・サーバーからイメージを選択することを求めるプロンプトが表示されます。
「水平線」アイコン
水平線(<hr>)を挿入します。
改行アイコン
改行(<br>)を挿入します。
ハード・スペース・アイコン
ハード・スペース(&nbsp;)を挿入します。

5.10.5 表ツールバー

表ツールバーでは、表の追加、行と列の追加、セルのマージと分割など、複数の表関連機能にアクセスできます。

図5-23 表ツールバー

図5-23については周囲のテキストで説明しています。
オプション 説明
「表の挿入」アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置に表を挿入します。アイコンの横にある下矢印をクリックして、事前定義された表のリストから選択します。
「表の削除」アイコン
現在の表を削除します。
「行の挿入」アイコン
表内のカーソルが置かれている行の上に、行を挿入します。
「列の挿入」アイコン
表内のカーソルが置かれている列の左に、列を追加します。
「セルの分割」アイコン
カーソルが置かれている表セルを列または行に分割します。セルを列(つまり垂直方向)に分割するか、行(つまり水平方向)に分割するかを選択するように求めるプロンプトが表示されます。
「セルを左にマージ」アイコン
カーソルが置かれている表セルを左側のセルとマージします。
icon_merge_cell_up.gifについては周囲のテキストで説明しています。
カーソルが置かれている表セルをその上にあるセルとマージします。
icon_merge_cell_right.gifについては周囲のテキストで説明しています。
カーソルが置かれている表セルを右側のセルとマージします。
「セルを下にマージ」アイコン
カーソルが置かれている表セルをその下にあるセルとマージします。

5.10.6 コントリビューション・ツールバー

コントリビューション・ツールバーでは、リージョンの追加や様々なタイプの要素の追加など、複数のコントリビューション機能にアクセスできます。このツールバーは、主にレガシー・サイト(つまり、Oracle Site Studio Designer 10g リリース4より前のリリースで作成されたサイト)に使用します。

図5-24 コントリビューション・ツールバー

図5-24については周囲のテキストで説明しています。
オプション 説明
「リージョンの挿入」アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置にレガシー・コントリビューション・リージョンを挿入します。
WYSIWYG要素の挿入アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置にレガシーWYSIWYG要素を挿入します。
プレーン・テキスト要素の挿入アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置にプレーン・テキスト要素を挿入します。
イメージ要素の挿入アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置にレガシー・イメージ要素を挿入します。
「オブジェクト・プロパティの編集」アイコン
選択した要素について、そのプロパティを編集できるプロパティ・ダイアログが開きます。
選択したオブジェクトの削除アイコン
選択したアイテムをWebページから削除します。

5.10.7 プレースホルダ・ツールバー

プレースホルダ・ツールバーでは、テンプレートへのプレースホルダの追加や様々なタイプの要素の追加など、複数のプレースホルダ関連機能にアクセスできます。

図5-25 プレースホルダ・ツールバー

図5-25については周囲のテキストで説明しています。
オプション 説明
「プレースホルダーの挿入」アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置にプレースホルダを挿入します。
WYSIWYG要素の挿入アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置に要素を挿入します。
「動的変換」アイコン
Webページ上で、現在のカーソル位置に動的変換を挿入します。
「オブジェクト・プロパティの編集」アイコン
要素を割り当てることができるダイアログが開きます。
選択したオブジェクトの削除アイコン
選択したアイテムをWebページから削除します。

5.11 ログ・ファイル

ログ・ファイルには、Designerアプリケーションを使用中に生成されるステータス、警告およびエラー・メッセージが示されます。これは、トラブルシューティングの目的で役立ちます。ログ・ファイルは、「表示」メニューを開いて「ログ・ファイル」を選択していつでも確認できます。

ログには、メッセージのソース、そのタイプ、日付、時間および実際のメッセージ・テキストが示されます。任意のメッセージをクリックすると、より詳細なビューを表示できます。また、「ファイル」「保存」をクリックして、現在のログをテキスト・ファイルに保存することもできます。

図5-26 ログ・ファイル

図5-26の説明が続きます
「図5-26 ログ・ファイル」の説明

5.12 サイト接続マネージャ

サイト接続マネージャは、コンテンツ・サーバー上のOracle Site Studio Web サイトへの接続を制御するために使用します。サイト接続を追加、編集および削除できます。Webサイトに接続する場合、基本的にコンテンツ・サーバー上のプロジェクト・ファイルに接続します。このプロジェクト・ファイルには、Designerでサイトを処理するために使用できるすべての関連情報が保持されています。たとえば、Webサイトを構成するすべてのファイルへの参照およびそれらの関係が含まれます。

サイト接続マネージャは2つの方法で開くことができます。

  • 「ファイル」メニューを開き、「サイト」「接続マネージャ」を選択します。

  • サイト・ツールバーの「サイト接続マネージャ」アイコン(図5-27)をクリックします。

図5-27 「サイト接続マネージャ」アイコン

「サイト接続マネージャ」アイコン

図5-28 サイト接続マネージャ

図5-28の説明が続きます
「図5-28 サイト接続マネージャ」の説明

サイト接続を作成する場合、Webサイトが格納されたコンテンツ・サーバーのCgi URLアドレス、サイト識別子および接続名を指定します。これにより、Oracle Site Studio DesignerでWebサイトのプロジェクト・ファイルが作成されて、新しいプロジェクト・ファイル用のデフォルト・メタデータを使用してコンテンツ・サーバーにチェックインされます(第7.3.1項「プロジェクト・ファイルに割り当てられるメタデータの指定」を参照)。サイト接続を作成すると、サイト・ツールバー上のメニューを使用するか(図5-29)、または「ファイル」「サイト」「最近のサイト」を選択して、Designerでサイトをすばやく開くことができるようになります。

図5-29 DesignerでのWebサイトのリスト

Designerで使用可能なWebサイトのリスト。

Webサイトは、コンテンツ・サーバー上の「Webサイト」メニューにも表示されます(図5-30)。

図5-30 Oracle Content ServerでのWebサイトのリスト(デフォルトのトレイ・レイアウト)

コンテンツ・サーバーで使用可能なWebサイトのリスト。

サイト接続の処理の詳細は、第7.1項「サイト接続」および第A.2項「「サイト接続マネージャ」ダイアログ」を参照してください。

5.13 リンク・ウィザード

リンク・ウィザードは、ページ・テンプレート、リージョン・テンプレートまたはサブテンプレート内のテキストやその他のページ要素にハイパーリンクを追加するために使用します。Webサイト・セクション、コントリビュータ・データファイル、ネイティブ・ドキュメント、URLなど様々な対象にリンクできます。現在のWebサイト上のアイテムだけでなく、コンテンツ・サーバーの他のOracle Site Studioサイト上のアイテムまたは外部Webサイト上のアイテムにもリンクできます。コントリビュータは、この同じウィザードを使用して、Contributorアプリケーション内にハイパーリンクを作成します。サイト設計者は、要素定義の設定時に使用可能なオプションを(「リンク設定」で)制御します。たとえば、リンク可能なコンテンツの種類(新しいコントリビュータ・データファイルまたはネイティブ・ドキュメント、コンテンツ・サーバー上の既存のファイル、ローカル・コンピュータ上の既存のファイル)を決定します。また、リンク可能なネイティブ・ドキュメントのファイル・フォーマットを制限する(たとえば、Microsoft Wordドキュメントのみにする)こともできます。

Designerでは、テンプレートを設計ビューで開き、一部のテキストまたはその他のページ要素を選択した状態で、フォーマット・ツールバー上の「ハイパーリンクの作成」アイコン(図5-31)をクリックしてウィザードを開きます。

図5-31 「ハイパーリンクの作成」アイコン

「ハイパーリンクの作成」アイコン

図5-32 リンク・ウィザード

図5-32の説明が続きます
「図5-32 リンク・ウィザード」の説明

リンク・ウィザードは、プロセス中の選択内容に応じて複数のステップで構成されます。


注意:

使用するオプションの左側の青色矢印をクリックすると、ウィザードのステップを早く実行できます。これにより、オプションが自動的に選択され、ウィザードが次のステップに移動します。

最初のステップでは、作成するハイパーリンクのタイプを指定します。

「オプション」をクリックして、リンク・ターゲットを新しいブラウザ・ウィンドウで開くかどうかを指定できます。希望するリンクのタイプを選択すると、ウィザードの処理が続行され、選択内容に応じていくつかの追加画面が表示されます。

セクションへのリンク

セクションへのリンクを選択すると、ハイパーリンクが示すサイト・セクションを指定するように求められます。現在のWebサイト上、またはコンテンツ・サーバーの別のOracle Site Studioサイト上のセクションにリンクできます。ターゲット・セクションはサイト階層から選択します。

また、ウィザードでURLフォーマット(パスベースまたはIDベース)を有効化したかどうかに応じて、この選択を求められる場合もあります(第12.4.8項「デフォルト・リンク・フォーマットの選択」を参照)。詳細は、「URLフォーマット」を参照してください。

最後のステップでは、リンクが実際に作成(または変更)される前にリンクを確認します。

ファイルへのリンク

ファイルへのリンクを選択すると、初めにハイパーリンクが示すファイルのタイプを選択するように求められます。リンクできるファイルのタイプは、サイト設計者が次の中から決定します。

  • 新規コントリビュータ・データファイル: 新規コントリビュータ・データファイルにリンクすることを選択すると、新規データファイルをコンテンツ・サーバーにチェックインするように求められます(標準的なコンテンツ・チェックイン・フォームを使用)。アイテムをコンテンツ・サーバーにチェックインするための適切なコンテンツ情報(メタデータ)を入力します。情報の多くは自動的に入力されます。フィールド名が赤でマークされている場合、そのフィールドは必須です(つまり、そのフィールドが空の場合はアイテムをチェックインできません)。新規コントリビュータ・データファイルは、サイト・コントリビュータがContributorエディタで編集するまで空であることに注意してください。

    また、ハイパーリンクされたデータファイルを表示するWebサイト・セクションの指定を求めるプロンプトも表示されます。詳細は、「ターゲット・セクション」を参照してください。

    また、ウィザードでURLフォーマット(パスベースまたはIDベース)を有効化したかどうかに応じて、この選択を求められる場合もあります(第12.4.8項「デフォルト・リンク・フォーマットの選択」を参照)。詳細は、「URLフォーマット」を参照してください。

    最後のステップでは、リンクが実際に作成(または変更)される前にリンクを確認します。

  • 新規ネイティブ・ファイル: 新規ネイティブ・ドキュメントにリンクすることを選択すると、初めにファイル・フォーマット(Microsoft Wordなど)を選択する必要があります。新規ネイティブ・ドキュメントに許可されるファイル・フォーマットはサイト設計者が決定します。

    次に、新規ネイティブ・ドキュメントをコンテンツ・サーバーにチェックインするように求められます(標準的なコンテンツ・チェックイン・フォームを使用)。アイテムをコンテンツ・サーバーにチェックインするための適切なコンテンツ情報(メタデータ)を入力します。情報の多くは自動的に入力されます。フィールド名が赤でマークされている場合、そのフィールドは必須です(つまり、そのフィールドが空の場合はアイテムをチェックインできません)。新規ネイティブ・ドキュメントは、サイト・コントリビュータがドキュメントに関連付けられたサードパーティ・アプリケーションで編集するまで空であることに注意してください。

    また、ハイパーリンクされたネイティブ・ドキュメントを表示するWebサイト・セクションの指定を求めるプロンプトも表示されます。詳細は、「ターゲット・セクション」を参照してください。

    また、ウィザードでURLフォーマット(パスベースまたはIDベース)を有効化したかどうかに応じて、この選択を求められる場合もあります(第12.4.8項「デフォルト・リンク・フォーマットの選択」を参照)。詳細は、「URLフォーマット」を参照してください。

    最後のステップでは、リンクが実際に作成(または変更)される前にリンクを確認します。

  • サーバーからの既存のファイル: コンテンツ・サーバー上の既存のファイルにリンクすることを選択すると、コンテンツ・サーバーの標準検索結果ページが表示され、選択できるすべてのコンテンツ・ファイルが表示されます。検索問合せに使用される条件はサイト設計者が決定します。リンク先にするコンテンツ・アイテムの横にある「選択」ボタンをクリックします。

    また、ハイパーリンクされたファイルを表示するWebサイト・セクションの指定を求めるプロンプトも表示されます。詳細は、「ターゲット・セクション」を参照してください。

    また、ウィザードでURLフォーマット(パスベースまたはIDベース)を有効化したかどうかに応じて、この選択を求められる場合もあります(第12.4.8項「デフォルト・リンク・フォーマットの選択」を参照)。詳細は、「URLフォーマット」を参照してください。

    最後のステップでは、リンクが実際に作成(または変更)される前にリンクを確認します。

  • 既存のローカル・ファイル: 既存のローカル・ファイル(つまり自分のコンピュータ上のファイル)にリンクすることを選択すると、コンテンツ・サーバーにそのファイルをチェックインするように求められます(標準的なコンテンツ・チェックイン・フォームを使用)。情報の多くは自動的に入力されます。フィールド名が赤でマークされている場合、そのフィールドは必須です(つまり、そのフィールドが空の場合はアイテムをチェックインできません)。「プライマリ・ファイル」フィールドの横にある「参照」ボタンをクリックして、自分のコンピュータ上のファイルまでナビゲートし、ファイルを選択します。タイトルも必ず指定してください。

    また、ハイパーリンクされたファイルを表示するWebサイト・セクションの指定を求めるプロンプトも表示されます。詳細は、「ターゲット・セクション」を参照してください。

    また、ウィザードでURLフォーマット(パスベースまたはIDベース)を有効化したかどうかに応じて、この選択を求められる場合もあります(第12.4.8項「デフォルト・リンク・フォーマットの選択」を参照)。詳細は、「URLフォーマット」を参照してください。

    最後のステップでは、リンクが実際に作成(または変更)される前にリンクを確認します。

  • 現在のアイテム: このオプションは、選択したコンテンツ・ファイルへのリンクを継続する一方で、ハイパーリンクのプロパティ(サイト上のターゲット・セクションなど)を変更するときに選択します。

次のURLへのリンク

URL (Webアドレス)へのリンクを選択した場合は、そのURLをこのオプションの横にあるフィールドに指定できます。URLを入力するまでウィザードで先に進むことはできません。多くの場合、インターネット上のWebサイトなどの外部URLを指定しますが、PDFファイル、メディア・ファイル、ZIPファイルなどコントリビューションに使用されないコンテンツ・サーバー上のファイルにリンクすると有用な場合があります。

最後のステップでは、リンクが実際に作成(または変更)される前にリンクを確認します。

ターゲット・セクション

ウィザード・ステップの1つで、選択したデータファイルを表示するWebサイト・セクション(ターゲット・セクション)を指定できます。これにより、サイト上の実際の格納場所に関係なく、特定のファイルをWebサイト上のどこに表示するかを制御できます。たとえば、製品の説明がサイトの「Products」セクションに格納されている場合、「Support」セクションからのリンクを作成して、ハイパーリンクをクリックしたときにそのドキュメントが実際には「Support」セクションに表示されるように指定できます。次のオプションから選択できます:

  • Webサイト・セクションのデフォルト・メタデータを使用: このオプションを選択すると、ハイパーリンクされたコンテンツ・ファイルが、そのコンテンツ・ファイルの「Webサイト・セクション」メタデータ・フィールドに現在指定されているWebサイト・セクションで開きます。コントリビュータがリンクのURLフォーマットを選択することを許可されている場合、IDベースのURLフォーマットを使用する必要があります。

  • Webサイト・セクションの選択: このオプションを選択すると、ハイパーリンクされたコンテンツ・ファイルが、選択したWebサイト・セクションで開きます(実際には、コンテンツ・ファイルのデフォルトのターゲット・セクションよりも優先されます)。このセクションは、現在のWebサイト内でもコンテンツ・サーバー上の別のOracle Site Studioサイト内でもかまいません。

  • コンテンツ・アイテムのURLへのリンク: このオプションを選択すると、ファイルはWebサイトのフレームワーク内ではなく、コンテンツ・サーバーに格納されているとおりに表示されます。このことは、PDFファイルなどのネイティブ・ドキュメントにリンクする場合に役立ちます。

URLフォーマット

コントリビュータがこの決定を許可されているかどうかに応じて、リンクのURLフォーマットの選択を求めるプロンプトが表示される場合があります。(このオプションは、Designerで「ファイル」「サイト」「詳細」「デフォルト・リンク・フォーマットの設定」を選択して設定できます。)使用可能なURLフォーマットは、次のとおりです。

  • パスベースのURL: ターゲットの場所へのパスがリンクに含まれます。このタイプのリンクには選択肢が2つあります:

    • 絶対パス: フルパスを生成します。たとえば、<!--$ssServerRelativeSiteRoot-->products/index.htm (<!--$ssServerRelativeSiteRoot-->は、Webサイトのルートのパスに置き換えられます)などです。

    • 相対パス: フルパスのかわりに、相対パスを生成します。たとえば、../products/index.htmなどです。

    コンテンツ・ファイルのデフォルトのWebサイト・セクションをターゲット・セクションとして使用することを選択した場合は、このオプションを使用できない点に注意してください。

  • IDベースのURL: パスベースの名前ではなく、ターゲットの場所をコード化したIDがリンクに含まれます。このタイプのリンクには選択肢が3つあります:

    • クライアント側のスクリプト・フォーマット: クライアント側のJavaScriptを使用して、リンク先の場所へのリンクを作成します。たとえば、javascript:nodelink('10024');などです。

    • サーバー側のスクリプト・フォーマット: たとえば、<!--$wcmUrl('nodelink','10024')-->など、サーバー側のIdocスクリプトを使用して、リンク先の場所へのリンクを作成します。

    • URLトークン・フォーマット: サーバー上のリダイレクトを使用して、リンク先の場所へのリンクを作成します。たとえば、ssNODELINK/10024などです。

5.14 コンテンツの切替えウィザード

コンテンツの切替えウィザードは、Webページのコントリビューション・リージョンに割り当てられたコンテンツを変更する(コンテンツが割り当てられていない場合は、コンテンツを割り当てる)ために使用します。コントリビュータは、この同じウィザードを使用して、Contributorアプリケーション内のコンテンツの割当てまたは切替えを行います。サイト設計者は、リージョン定義の設定時に、コントリビュータが使用可能なオプションを制御します。たとえば、割当て可能なコンテンツの種類(新しいコントリビュータ・データファイルまたはネイティブ・ドキュメント、コンテンツ・サーバー上の既存のファイル、ローカル・コンピュータ上の既存のファイル)を決定します。また、割当て可能なネイティブ・ドキュメントのファイル・フォーマットを制限する(たとえば、Microsoft Wordドキュメントのみにする)こともできます。さらに、コンテンツとコントリビューション・リージョンの関連付けをすべて削除することもできます。

Designerでは、「コンテンツの割当」ダイアログで開いているWebページからコンテンツの切替えウィザードを開きますが(第A.54項「「コンテンツの割当」ダイアログ」を参照)、このダイアログは、サイト階層内のセクションに割り当てられているプライマリ・ページまたはセカンダリ・ページを右クリックして、「コンテンツの割当」を選択すると起動します。このページは基本的にコントリビューション・モードで表示され、コントリビューション・グラフィックでメニューを右クリックすると、関連付けられたプレースホルダのコンテンツを切り替えることができます(コンテンツが割り当てられていない場合には割り当てることができます)。

図5-33 コンテンツの切替えウィザード

図5-33の説明が続きます
「図5-33 コンテンツの切替えウィザード」の説明

コンテンツの切替えウィザードは、現在のコントリビューション・リージョンのプロパティや、プロセス中に選択した内容に応じて、複数のステップで構成されます。


注意:

使用するオプションの左側の青色矢印をクリックすると、ウィザードのステップを早く実行できます。これにより、オプションが自動的に選択され、ウィザードが次のステップに移動します。

リージョン定義またはサブテンプレートの選択

コントリビューション・リージョンの設定方法によっては、最初に、リージョン・コンテンツのベースとなるリージョン定義またはサブテンプレートの選択を求めるプロンプトが表示されることがあります。

リージョン定義を選択すると、コントリビューション・リージョンが、コントリビュータ・データファイルまたはネイティブ・ドキュメント(ウィザードの以降の部分で選択)に直接関連付けます。そのコンテンツは、選択したリージョン定義とそれに関連付けられたリージョン・テンプレートに基づいて、コントリビューション・リージョンで開きます。サイト設計者は、(プレースホルダ定義で)コントリビューション・リージョンに使用可能なリージョン定義を制御します。

サブテンプレートを選択すると、コントリビューション・リージョンが、リージョンの外観を定義し、通常、より小さいコントリビューション・リージョン(それぞれに別個のコンテンツが割り当てられている必要があります)に分割するために使用されるサブテンプレートと関連付けられます。サイト設計者は、(プレースホルダ定義で)コントリビューション・リージョンに使用可能なサブテンプレートを制御します。

コンテンツの選択

ウィザードで選択した内容によっては、コントリビューション・リージョンと関連付けられたコンテンツ・ファイルのタイプを選択するように要求されることがあります。使用可能なコンテンツ・ファイル・タイプは、リージョン定義で使用可能に設定されている内容によって異なります。オプションを選択します。

  • 新しいコントリビュータ・データファイルを使用するには、「新規コントリビュータ・データファイル」を選択します。これにより、コンテンツ・チェックイン・フォームが表示されます。ここで、コントリビュータ・データファイルのメタデータを指定して、ファイルをコンテンツ・サーバーにチェックインできます。ファイルは、ユーザーまたは他のコントリビュータがContributorエディタで編集するまでは空のままです。

  • 新しいネイティブ・ドキュメントを使用するには、「新規ネイティブ・ファイル」を選択し、ファイル・フォーマットを選択します(使用可能なファイル・フォーマットは、サイト設計者によって決定されます)。(使用可能なファイル・フォーマットはリージョン定義で設定されています。)ここで、ネイティブ・ドキュメントのメタデータを指定し、ファイルをコンテンツ・サーバーにチェックインできます。すべての必須メタデータ・フィールドが赤色でマークされます。ファイルは、ユーザーまたは他のコントリビュータがそのネイティブ・アプリケーションで編集するまで空のままです。

  • コンテンツ・サーバーの既存のファイルを使用するには、「サーバーからの既存のファイル」を選択します。これにより、検索結果ページが表示されます。このページには、選択元のコンテンツ・サーバー上のすべてのアイテムがリストされます。(検索問合せの基準は、リージョン定義で設定されています。)使用するファイルを選択するには、そのファイルに関連付けられた「選択」ボタンをクリックします。

  • コンピュータ上の既存のファイルを使用するには、「既存のローカル・ファイルを選択します。これにより、コンテンツ・チェックイン・フォームが表示されます。ここで、ファイルのメタデータを指定し、ファイルをコンテンツ・サーバーにチェックインできます。すべての必須メタデータ・フィールドが赤色でマークされます。「プライマリ・ファイル」フィールドの横の「参照」ボタンを使用して、コンピュータ上の使用するファイルにナビゲートして選択します。

  • コントリビューション・リージョンとのコンテンツ・ファイルの既存の関連付けを削除するには、「なし」を選択します。これにより、コントリビューション・リージョンには割り当てられたコンテンツ・ファイルがなくなります。

5.15 フラグメント・エディタ

フラグメント・エディタは、フラグメントを作成および編集するために使用します。フラグメントを編集するには、ツールボックス(第5.8項「ツールボックス」を参照)でフラグメントを右クリックし、「編集」または「コピーして編集」(読取り専用フラグメントの場合)を選択するだけです。これにより、そのフラグメントがフラグメント・エディタで開きます。(最初にフラグメント・プロパティ・ダイアログが開いたら、フラグメントを編集する前に、このダイアログでいくつかの情報を指定する必要があります。)フラグメントを作成するには、「ファイル」「フラグメント」「新規」を選択します。

フラグメント・エディタは、ダイアログまたはタブとして表示される場合があります。詳細は、第5.6.1項「ダイアログとタブの比較」を参照してください。

図5-34 フラグメント・エディタ

図5-34の説明が続きます
「図5-34 フラグメント・エディタ」の説明

フラグメントは、単純なコピーライト情報から複雑な一連のスクリプト関数まで、多くの形式で存在します。どのコードもフラグメントにすることができます。フラグメント・エディタを使用して、このコードおよび次のようなフラグメントを構成する個別の部分を管理できます。

  • プロパティ: フラグメントのプロパティは、その名前、タイプ、スクリプト言語など、フラグメントを識別する特性です。

  • スニペット: スニペットは、フラグメントを構成する個別のコード(単なるテキストである場合があります)です。このコードは、フラグメント・エディタのソース・ビューまたは設計ビューで作成および編集できます(サイト・テンプレートのソース・ビューや設計ビューに似ています)。フラグメントにスクリプト・コードが含まれる場合、正しいスクリプト構文を理解している必要があります。

  • アセット: アセットは、フラグメント内から参照されるファイルです。よく使用されるアセットに、グラフィック、カスケード・スタイルシートまたはJavaScriptファイルがあります。アセットは、フラグメントに追加するとそのフラグメントの一部になります。

  • 要素: 要素は、静的リストを生成するために使用するフラグメントに追加できます。要素をこのように使用すると、コントリビュータは、リストの編集や行の追加と削除などを行うことができます。

  • パラメータ: パラメータは、フラグメントの外観と動作を制御する属性です。フラグメントの作成時に一連のパラメータを独自に指定し、フラグメントをページ・テンプレートに追加するときにこれらのパラメータから選択できます。

フラグメント・エディタの詳細は、第13.12項「フラグメント・エディタの使用方法」を参照してください。

5.16 コントリビュータ・データファイルとネイティブ・ドキュメント

コントリビュータ・データファイルおよびネイティブ・ドキュメントは、コントリビュータによってサイトに発行されたコンテンツを格納するために使用します。両方のファイルは、プライマリ・ページ上のコントリビューション・リージョンに直接割り当てたり、ハイパーリンクや動的リストのターゲットとして追加できます(この場合にはセカンダリ・ページに表示されます)。

ただし、これら2つのファイルは、開き方と編集方法が異なります。

  • コントリビュータ・データファイル: コントリビュータ・データファイルは、Oracle Site Studioによって生成されるXMLファイルであり、Contributorアプリケーションを使用して開いたり編集することを意図しています。ファイルはすぐに更新され、Webページに追加されます。

  • ネイティブ・ドキュメント: ネイティブ・ドキュメントは、最初に作成に使用されたアプリケーションを使用して表示および編集するサードパーティ・ファイルです(たとえば、WordドキュメントにはMicrosoft Wordが使用されます)。ファイルは、閉じる際にWebページに変換され(Dynamic Converterを使用)、その後、Webページで使用できるようになります。

サイトでこれらのファイルを使用するには、ページ・テンプレート上に編集可能な領域(コントリビューション・リージョン)を作成してから、データファイルやネイティブ・ドキュメントをプレースホルダに割り当てる必要があります。データファイルを使用する場合は、リージョン定義ごとに要素を1つ以上追加する必要もあります。各要素はContributorでフィールドとして表示され、ここでユーザーはコンテンツを追加および編集できます。サイト設計者は、各要素内でコントリビュータが使用できる編集オプションを(その要素定義で)制御します。

コントリビューション・リージョンを設定した後、「コンテンツの割当」ダイアログ(第A.54項「「コンテンツの割当」ダイアログ」を参照)を使用して、これらのファイルのいずれかをリージョンに割り当てます。これは、「コンテンツの割当」アイコン(図5-35)をクリックしていつでも使用できます。

図5-35 「コンテンツの割当」アイコン

「コンテンツの割当」アイコン

最初に「コンテンツの割当」ダイアログを開くと、左側にサイト階層、右側に1つ以上のコントリビューション・リージョンを含む全体がレンダリングされたページ・テンプレートが表示されます。各コントリビューション・リージョンには、独自のコントリビューション・グラフィックが含まれ、ここにはコントリビューション・リージョンの名前、「ステータス」/「編集」アイコンおよび「メニュー」アイコンが表示されます(図5-36)。

図5-36 コントリビューション・グラフィック

図5-36の説明が続きます
「図5-36 コントリビューション・グラフィック」の説明

マウス・カーソルをコントリビューション・グラフィックの上に置くと、それに関連付けられたコントリビューション・リージョンが黄色いボックスで囲まれてマークされます。これは、選択したコントリビューション・グラフィックを使用して編集できるコンテンツです。また、コントリビューション・リージョンに役立つサイト設計情報(関連付けられるプレースホルダ名と定義、関連付けられるコンテンツ・ファイルのコンテンツID、関連付けられるリージョン定義とテンプレートなど)を提示するツールチップも表示されます(図5-37)。

図5-37 Webページ上でツールチップが表示されたコントリビューション・リージョン

図5-37の説明が続きます
「図5-37 Webページ上でツールチップが表示されたコントリビューション・リージョン」の説明

サイト・セクション内のページのコントリビューション・リージョンすべてにコンテンツが割り当てられていない場合、サイト階層内の該当するセクションのフォルダ・アイコンに、赤いx (図5-38)が表示されます。

図5-38 赤いXアイコン

赤いXアイコン

リージョンごとに、新しいデータファイルまたはネイティブ・ドキュメントを指定したり、既存のものを再利用できます。Webサイト上の該当ページに新しい一意のコンテンツを表示するには、新規のファイルを指定する必要があり、Webサイト上の複数ページに同じコンテンツを表示するには、既存のファイルを再利用する必要があります(ページ・テンプレートなど、他のサイト・アセットを再利用する場合の決定と類似しています)。


注意:

コントリビュータ・データファイルとネイティブ・ドキュメントは、他のコンテンツ・アイテムと同じようにコンテンツ・サーバー内に格納されています。そのため、ファイルごとに異なるメタデータやセキュリティを選択でき、結果的に、コントリビュータに表示する内容をそのログイン資格証明に基づいて制限できます。

コントリビュータによるファイル作成の許可

コントリビュータ・データファイルまたはネイティブ・ドキュメントをリージョンに割り当てる以外に、コントリビュータが独自のデータファイルやネイティブ・ドキュメントをWebサイト上に作成できるようにすることができます。

これにより、新しいディメンション全体がサイトに追加されるため、1つのコンテンツを作成するたびにセクションやページ・テンプレートを作成しなくても、サイトを拡大できます。このためには、コントリビュータがサイトにファイルを追加して(要素定義で許可されるアクション)、サイト上にこれらのファイルを表示できる領域(セカンダリ・ページ上の置換可能なリージョン)を設定することを許可する必要があります。

5.17 Oracle Site Studio Manager

Oracle Site Studio Designerを使用してWebサイトを作成およびデプロイした後、サイト管理の職責をそのサイトを管理するユーザーに委譲できます。これを行うには、Webベース・アプリケーションであるOracle Site Studio Managerを使用します。

図5-39 Oracle Site Studio Managerアプリケーション

Site Studio Managerアプリケーション

Managerを使用するには、マネージャ機能が有効化されたWebページを参照します(第16章「Managerの設定」を参照)。その実装方法に応じて、Managerは常時表示されているか、コントリビューション・モードのときにのみ表示されます。Managerは、各ページから、またはサイトの指定されたセクションから開くことができます。

Managerでは、サイト階層を変更したり、セクションに関連付けられるページ・テンプレートを変更したり、セクションのプロパティを変更できます。サイトのマネージャは、サイトを効率的に管理するためにManagerでのみ作業するか、またはManagerとContributorの両方で作業するかを選択できます。

ManagerおよびContributorをサイトに追加する場合、この2つのアプリケーションの使用方法およびマネージャとコントリビュータの両方がこれらをどのように使用するかを考慮する必要があります。そのロールと職責についての教育が必要となります。

Managerの使用の詳細は、Oracle Site Studioの管理を参照してください。

5.18 Oracle Site Studio Contributor

Oracle Site Studio DesignerでWebサイトを作成およびデプロイした後、サイト上のコンテンツを追加および更新するユーザーにこのサイトを委譲できます。これらのユーザーはコントリビュータと呼ばれ、Contributorアプリケーションを使用してサイトを更新します。

サイトの設計者もContributorを使用でき、サイト・コントリビューションをテストしたり、サイトにサンプル・ページを移入したり、破損したページを修正する場合によく使用することがあります。

Contributorを起動するには、(Designerで設定された)編集可能なコントリビューション・リージョンを含むWebページにアクセスして、ページ・ビューをコントリビューション・モードに変更します(Webサイトへのログオンを求めるプロンプトが表示される場合があります)。次に、ページ上の任意のコントリビューション・グラフィックをクリックして、Contributorでこのページの編集を開始できます。

次のトピックでは、Contributorの概要を説明します。

5.18.1 Contributorの起動

Contributorアプリケーションを開くには、コントリビューション・リージョンを含むWebページを参照し、キーボードでキーストロークの組合せ(デフォルトは[Ctrl]+[Shift]+[F5])を使用してコントリビューション・モードを有効化します。このとき、ログイン資格証明の入力を求めるプロンプトが表示されます。

画面の上部に表示される細いコントリビューション・モード・バナーによって、コントリビューション・モードであることがわかります。また、ページに、プレースホルダごとに1つずつ、1つ以上のコントリビューション・グラフィック(図5-40)が表示されます。

図5-40 コントリビューション・グラフィック

コントリビューション・グラフィック

コントリビューション・グラフィックはそれぞれ、Contributorまたはサードパーティ・アプリケーション(ネイティブ・ドキュメントが使用されている場合)で開いたり編集できるWebページ上の編集可能な領域を示します。プレースホルダの名前が最初にリストされ、その後に「編集」アイコン、次に「メニュー」アイコンが続きます。編集するには、「編集」アイコンをクリックするか、または「メニュー」アイコンをクリックして「編集」を選択します。

以下の点に注意する必要があります。

  • コントリビューション・グラフィックの数は、ページ上の編集可能な領域の数およびコントリビュータのログイン資格証明(設計者がサイト上のファイルごとに異なるセキュリティを設定している場合)によって異なります。

  • コントリビューション・グラフィック内に様々なアイコンが表示される場合がありますが、意味はそれぞれ異なります。コンテンツがプレースホルダに割り当てられていない場合、グラフィックには小さな緑の+記号が含まれます(図5-41)。

    図5-41 コンテンツが割り当てられていないことを示すコントリビューション・グラフィック

    コンテンツが追加されていないことを示すグラフィック

    リージョン・コンテンツを切り替える権限がコントリビュータにある場合、グラフィックには小さな黄色の矢印が表示されます(図5-42)。

    図5-42 コンテンツが切替え可能であることを示すコントリビューション・グラフィック

    切替え可能なコンテンツを示すグラフィック

    コンテンツがワークフロー内にある場合、コントリビューション・グラフィックの左側にある緑のギア・アイコンによってこのことが示されます(図5-43)。

    図5-43 ワークフローを示すコントリビューション・グラフィック

    ワークフローを示すコントリビューション・グラフィック
  • デフォルトのキーストロークの組合せ([Ctrl]+[Shift]+[F5])を変更する方法の詳細は、Oracle Site Studioの管理を参照してください。

  • コントリビューション・リージョンを含むWebページ、およびそのうち編集の必要があるページを把握するために、設計者は、そのWebページのURLを転送するか、またはワークフローを使用することによって、コントリビュータに通知する必要があります。

5.18.2 Contributorエディタ

Webページのコントリビューション・リージョンを編集することを選択すると、ブラウザ・ポップアップ・ウィンドウ内にContributorエディタが起動し(図5-44)、現在のコントリビューション・リージョン内のコンテンツの編集を開始できます。このブラウザ・ポップアップ・ウィンドウはポップアップ・ブロッキング・ソフトウェアによって抑制されることがあるため、自分のサイトのポップアップを許可するようにそのソフトウェアを構成する必要があります。また、Contributorエディタが開くと、元のWebページを表示しているWebブラウザが一時的に使用できなくなります。Contributorエディタを閉じると、Webブラウザに戻ることができます。

図5-44 Contributorエディタ

図5-44の説明が続きます
「図5-44 Contributorエディタ」の説明

Contributorのインタフェースは、ワープロ・プログラムのインタフェースとよく似ています。テキスト、イメージ、ハイパーリンクなどを追加、削除および編集できます。簡単なリストや複雑なリストを管理できるようにするリスト・オプションもあります。Contributorの外観と動作は、Designerでの各コントリビューション・リージョンおよび要素の設定方法によって異なります。サイトの設計者は、Contributorが簡素で単純なインタフェースまたは高度で強力なインタフェースとなるように、コントリビューション・リージョンを設定および変更できます。

メイン・エディタ・ウィンドウには、様々な要素が含まれます。

  • ページ・ヘッダー: 編集中のコントリビューション・リージョンの名前が表示されます。

  • データファイル: コンテンツ・サーバー上で編集可能なコントリビューション・リージョンに関連付けられたデータファイルのコンテンツIDが表示されます。

  • 「要素」タブ: コントリビューション・リージョン内のすべての要素に対する編集環境が提供されます。編集中のコントリビューション・リージョンに一部の要素のみが表示されていても、関連付けられたデータファイル内のすべての要素が表示されます(その他の情報はWebサイトの他の場所で使用されることがあるため、その情報を編集すると、サイトの他のページに影響を及ぼす場合があります)。

  • 「メタデータ」タブ: 編集可能なコントリビューション・リージョンに関連付けられたデータファイルのコンテンツ情報(メタデータ)が表示されます(サイト設計者がコントリビューション・リージョンに対してメタデータを使用可能にすることを選択した場合のみ)。

  • コントリビューション・ツールバー: コントリビューション・リージョン全体に適用される一連の機能が提供されます。データ変更の保存またはプレビュー、現在のビューのリフレッシュ、データファイルの使用レポートのオープン、およびWebページへの変更内容の表示を行うことができます。

  • 編集領域: Webページのコントリビューション・リージョンに関連付けられたコントリビュータ・データファイル内の各要素につき1つずつあります。テキストへの入力およびドキュメントのフォーマットは、これらの編集領域で行います。

  • 要素ツールバー: 編集中のコンテンツのタイプに関連する編集機能が提供されます。サイト設計者が、各要素タイプに対して使用可能な編集オプションを制御します。

5.18.3 コントリビュータとワークフロー

コントリビュータは、サイトへのコンテンツのコントリビューションに加えて、コンテンツのレビューと承認を担当することもあります。これは、組織内のレビューアの単独の職責である場合もあります。コンテンツのレビューと承認のプロセスは、ワークフローと呼ばれます。

コンテンツ・サーバー内の既存のワークフロー機能を使用して、Oracle Site Studioでワークフローを作成します。これをよく理解している場合は、すぐにワークフロー・プロセスをサイトに採用することができるはずです。ワークフローは、Webページ上のコントリビューション・リージョンに割り当てられているコンテンツに使用できます。コントリビュータが新しいデータファイルまたはネイティブ・ドキュメントを該当するWebページに追加すると、コンテンツは自動的にワークフローに入れられます(承認プロセスを経ずにページが参照可能になることはありません)。

ワークフローに参加する場合、レビューアは、ワークフローの電子メール・メッセージ内のリンクをクリックし、レビューが必要なWebページに移動します(このページはコントリビューション・モードになっています)。ワークフローが存在するコントリビューション・グラフィックのアイコン(図5-45)でメニューを開き、「ドキュメントの承認」「ドキュメントの却下」または「編集」を選択します。

図5-45 ワークフローのコントリビューション・アイコン

ワークフローのコントリビューション・アイコン

レビューアが「ドキュメントの承認」を選択すると、ワークフロー内の次のレビューアは、同様の電子メール・メッセージで通知されます。ワークフロー内の最後のレビューアが「ドキュメントの承認」をクリックすると、コンテンツが実際の参照可能なWebサイトに表示されます。

レビューアが「ドキュメントの却下」を選択した場合にはOracle Content Serverの却下ページが開き、ここで、レビューアは却下した理由に関する詳細を入力する必要があります。さらに、ワークフローで1つ前のレビューアに電子メールが送信されます。「編集」をクリックすると、Contributorが開き、コンテンツを編集できます。詳細は、第15.3項「コントリビュータのワークフロー操作」およびOracle Site Studio Contributorの使用を参照してください。

ワークフロー・プロセス全体は、コンテンツ・サーバーでのワークフローの設定方法に応じて異なります。詳細は、第15章「ワークフローの使用方法」およびOracle Content Serverのドキュメントを参照してください。

5.19 Oracle Content ServerでのOracle Site Studioの管理ページ

Oracle Site Studioの管理は、Oracle Site Studioコンポーネントをコンテンツ・サーバー上にインストールしたときに作成され、このページには、Oracle Content Serverの管理ページからアクセスできます。

このページを使用して、すべてのWebサイトを対象に複数の管理タスクを実行します(その一部はDesignerでも実行できます)。Oracle Site Studioの管理ページを使用して、Webサイトに関する情報の表示、Webサイトの開始および停止、Webサイトのレプリケート、Webサイトのアップグレードなどを行うことができます。

このページには、次のオプションがあります。

  • Webサイトの管理: 各サイトの表示、ナビゲーションの更新、サイト・レポートの表示、サイトの停止と開始、およびサイトの再ロードを行うことができる、「Webサイトの管理」ページが開きます。

  • Webサイト・アドレスの管理: 自分のWebサイトを指すドメイン・アドレスを追加できる、「Webサイト・アドレスの管理」ページが開きます。

  • フラグメント・ライブラリの管理: フラグメント・ライブラリのデプロイ、JSPサポートの構成およびContributorコードの圧縮を行うことができる、「フラグメント・ライブラリの管理」ページが開きます。

  • デフォルトのプロジェクト・ドキュメント情報の設定: (Designerで作成された)プロジェクト・ファイルに割り当てるデフォルト・メタデータを指定できる、「プロジェクトのデフォルト・ドキュメント情報の設定」ページが開きます。

  • デフォルトのWebアセット・ドキュメント情報の設定: セットが開きます

  • サイト・レプリケーションの管理: コンテンツ・サーバー間でサイトをレプリケートできる、「サイト・レプリケーションの管理」ページが開きます。

  • バックアップとリストア: Webサイトのバックアップの作成およびWebサイトのバックアップからのリストアを行うことができる、「バックアップとリストア」ページが開きます。

  • Oracle Site Studio Publisher: 静的なWebサイトへのOracle Site Studio Webサイトのスケジュールされた公開を管理できる、Oracle Site Studio Publisherページが開きます。詳細は、Oracle Site Studio Publisherの使用を参照してください。

  • 一般コンポーネント情報: バージョン、Oracle Site Studio固有のメタデータ、ディレクトリ・パスなど、サイトに関する有用な情報を表示できる、「一般コンポーネント情報」ページが開きます。また、このページからコントリビュータ・コンソールを有効または無効にすることもできます。

これらの各オプションの詳細は、Oracle Site Studio Publisherの使用を参照してください。

Oracle Content Serverユーザー・インタフェースを使用する以外に、Designerのサイト・ツールバーの「ページの表示」アイコンの横にある下矢印をクリックしてOracle Site Studioの管理(図5-46)を選択し、簡単にOracle Site Studioの管理ページを開くこともできます。これにより、Designerで現在接続しているサイトをホストするコンテンツ・サーバー上で、Oracle Site Studioの管理ページが開きます。

図5-46 「表示」メニューのOracle Site Studioの管理オプション

図5-46の説明が続きます
「図5-46 「表示」メニューのOracle Site Studioの管理オプション」の説明

5.20 Oracle Site Studio Publisher

Oracle Site Studio Publisherは、(Oracle Site Studioコンポーネントをインストールする場合と同じように) Oracle Content Server上にインストールされたコンポーネントであり、Oracle Site Studio Webサイトをクロールして、そのサイトをOracle Content Server環境からOracle Content Serverインスタンスが実行されていない純粋なWebサーバー環境に転送するために使用されます。このプロセスを公開と呼びます。

Oracle Site Studio Publisherでは、Webサイトのすべてのリンクを横断(リンクされているすべてのページを訪問)して、各ページのコピーと各ページのすべてのリソース(イメージ、フラッシュ・ムービーなど)をダウンロードすることによって、動的なサイトの静的なスナップショットが作成されます。クエリーの内容、レイアウト・ページ、フラグメント、コントリビュータ・データファイルおよびネイティブ・ドキュメントなど、Webサイト全体がコピーされ、新しいサーバーに公開されます。

この項では、次の項目について説明します。

5.20.1 Oracle Content ServerでのOracle Site Studio Publisher

Oracle Site Studio Publisherは、Oracle Content Serverから実行します。インストールすると、Oracle Site Studioで作成されたすべてのサイトをクロールするために必要なあらゆるタスクを作成できます。公開するWebサイトを格納するコンテンツ・サーバー上に、Publisherが配置されている必要はありません。

図5-47 Oracle Site Studio Publisherメイン画面

コンテンツ・サーバー上のSite Studio Publisherのスクリーンショット

メインとなるPublisherインタフェースはある種のダッシュボードであり、すべての公開タスク、タスクの実行がスケジュールされている時間や最後に実行された時間などのステータス、および個別のタスクを変更したり、さらにはタスクを(オンデマンドで)即時実行するためのアクション・メニューがリストされています。

このウィンドウには、使用可能な公開タスクに関する情報が含まれます。

  • 画面の上部には、Publisherが実行中または一時停止されている場合、そのステータスがリストされます。

  • 「パブリッシュの一時停止」は、すべてのタスクがスケジュールに従って実行されないように一時停止します。Publisherが一時停止されている場合、このボタンは「パブリッシュの再開」に変わります。

  • 「新規タスクの追加」は、新しい公開タスクを追加するために使用します。

  • 「リフレッシュ」は、すべてのタスク・ステータスを再表示します。

  • 「説明」は、タスクに指定した名前です。

  • 「優先度」は、タスクを高優先度で実行するか、標準優先度で実行するかを示します。

  • 「ステータス」は、タスクが待機中、保留中、実行中、終了または期限切れかどうかを示します。

  • 「次の実行」は、タスクを実行するスケジュールされた日時です。

  • 「最終実行」は、最後のタスクの完了または失敗の日時です。

  • 「進行状況」は、タスクの現在の進捗を示します。

  • 「アクション」をクリックしてメニューを開き、タスクに対して次のアクションのいずれかを選択します。

    • 編集: タスク・パラメータを編集する画面が開きます。

    • 実行: タスクをキューに入れて、そのタスクに設定されたスケジュールに従って実行します。

    • 停止: タスクが実行されているときに表示されます。タスクを停止する場合に選択します。

    • 削除: タスクを削除します。

    • 情報の表示: タスクが以前に実行されたときの情報を表示する画面が開きます。実行されていないタスクの情報は表示されません。

    • ログの表示: タスクのログ・ファイルを表示する画面が開きます。

Publisherの使用の詳細は、Oracle Site Studio Publisherの使用を参照してください。

5.20.2 今すぐ公開

公開とは、Oracle Site Studio Publisherを使用してWebサイトをクロールし、純粋なWebサーバー環境に静的なWebサイトを作成することを示す用語です。Webサイトのサイズによっては、公開に長い時間がかかる場合があるため、多くの場合、サイト全体の公開は定期的にしか行われません。この場合、変更されたWebページが参照可能なサイトに反映されるまでにはしばらく時間がかかる可能性があります。

特にページ上のエラーを修正した場合など、変更したWebページがサイトに表示される次の公開サイクルを待つことはできません。これに対応するために、Oracle Site Studio Publisherには「今すぐ公開」機能が備わっており、この機能によって、今すぐ公開するようにマークされたコンテンツ・サーバー上のファイルを検索して、それらのファイルのみを公開できます。この場合、サイト全体をデプロイする必要がなく、限られた数のファイルをデプロイするのみでよいので、プロセスははるかに速くなります。

「今すぐ公開」は、Oracle Site Studio Contributorツールバーで選択できます。コントリビュータがページを変更し、すぐに公開する必要がある場合、「今すぐ公開」をContributorツールバーでクリックして選択します。Oracle Site Studio Contributorでの「今すぐ公開」の詳細は、Oracle Site Studio Contributorの使用を参照してください。

「今すぐ公開」機能が使用可能かどうかについては、Designerでこの機能を設定することでContributorを制御できます。これは、メニュー・バーで最初に「ファイル」「サイト」「詳細」を選択し、最後に「すぐに公開を有効化」を選択することで簡単に処理できます(詳細は、第5.9.1.1項「「サイト」サブメニュー」を参照)。「すぐに公開を有効化」が選択されている場合、この機能は有効化され、Webサイトで作業するコントリビュータは、個別のページに「今すぐ公開」を使用してマークを付けることができます。