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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築
12c (12.2.1.2.0)
E82737-01
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42 ポータル・ツールとポータル・サービスの概要

この章では、WebCenter Portalで使用できるツールおよびサービスの概要と、ポータルでツールを有効または無効にする方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

権限

この章のタスクを実行するには、次のいずれかのロールが必要です。
  • Portal ManagerまたはPortals: Manage Security and Configuration権限を持つポータル・メンバー

    または

  • Delegated ManagerまたはポータルPortals: Manage Configuration権限を持つメンバー

権限の詳細は、「ポータルのロールと権限について」を参照してください。

42.1 ツールとサービスについて

WebCenter Portalでは、ポータル・メンバーがコラボレーションおよびコミュニケーションに使用できるツールおよびサービスが提供されます。WebCenter Portalが正しくインストールおよび構成され、必要な外部バックエンド・サーバーへの有効な接続がシステム管理者によって設定されると、ツールおよびサービスがポータルで使用できるようになります。

表42-1に、デフォルトで提供されるツールおよびサービスと、追加構成が必要なツールおよびサービスを示します。

表42-1 WebCenter Portalのツールとサービスの可用性

WebCenter Portal (すべてのポータル) ツールとサービス

デフォルトで自動的に使用可能

ポータルのイベント、リンク、リスト、検索、ピープル・コネクション、タグ

バックエンド・サーバーまたはデータベースへの有効な接続が存在する場合のみ使用可能

分析、お知らせ*、ディスカッション*、ドキュメント*、カレンダ・イベント、インスタント・メッセージおよびプレゼンス、メール、検索(Oracle SESを使用)、ワークリスト(Oracle BPM Worklistを使用)*

*デフォルトの接続はインストール時に設定されます。

バックエンド構成は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のツールとサービスの管理に関する項の説明に従い、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドライン・ツールを使用してシステム管理者が行います。

必要な接続が存在してこれが使用可能な場合、表42-2に、ポータルで常に使用できるツールおよびサービスと、ポータル・マネージャが有効にする必要があるツールおよびサービスを示します。

表42-2 ポータルでのツールとサービスの有効化

個別のポータル ツールとサービス

常に有効(使用可能な場合)

分析、リンク、ピープル・コネクション、タグ

ポータル・マネージャによる有効と無効の切替えが可能(使用可能な場合)

お知らせ、ディスカッション、イベント、リスト、ドキュメント

バックエンド・サーバーを構成していない場合、ポータルは、ツールやサービスに関連する機能を使用できません。

  • 関連するタスク・フローは、リソース・カタログで利用できなくなります。

  • 既存のタスク・フローは、ツールまたはサービスが利用できないことを示すメッセージを表示します。

  • ツールやサービスは、ポータルの管理設定の「ツールとサービス」ページで使用不可としてリスト表示されます。

次のツールとサービスでは、関連情報(リレーションシップのマッピングなど)が格納されているデータベース・スキーマへの接続が必要です。

  • 分析

  • ドキュメント(コメントおよびアクティビティ・ストリームを含めるドキュメント、Wikiおよびブログ用)

  • リンク

  • リスト

  • ピープル・コネクション

  • タグ

ポータルの作成に使用されるポータル・テンプレートで、ポータルでツールを最初に有効と無効のどちらにするかを定義します。

注意:

メールはポータルの作成時に有効になります。システム管理者がメールを構成する場合、個別のポータルに対してメールを無効にすることはできません。

  • ツールがポータル・テンプレートで無効になっている場合、ポータル・マネージャは、ポータルでツールを使用できるようにポータルの管理設定からツールを手動で有効にすることができます。

  • ツールがポータル・テンプレートで有効になっている場合、ポータル・マネージャは、不要なツールをポータルの管理設定から手動で無効にすることができます。

「ポータルで使用可能なツールとサービスの有効化および無効化」を参照してください。

ポータルのツールとサービスを有効にした後、ポータル・マネージャは、お知らせ、ディスカッション、リストなどのツールの使用に必要な権限をポータル・メンバーが所持しているかどうかも確認する必要があります。ポータル・レベルの権限の詳細は、「ポータルのロールと権限について」を参照してください。

また、ポータル・マネージャは、ポータル・メンバーが次の方法でツールとサービスにアクセスできるかどうかも確認する必要があります。

注意:

ポータルで使用可能なツールとサービスの詳細は、表42-3を参照してください。

42.1.1 ポータルで使用可能なツールとサービス

表42-3に、ポータルで使用可能なツールとサービスを示します。

表42-3 ポータルのツールとサービス

ツールとサービス 説明 参照先

アクティビティ・ストリーム

コネクションのアクティビティ、ポータル内で実行したアクション、およびビジネス・アクティビティについてのストリーミング表示を提供します

ポータルへのアクティビティの追加

分析

ポータル・アプリケーションの使用状況とパフォーマンスのメトリックを表示できます

ポータルへの分析の追加

お知らせ

重要なアクティビティおよびイベントに関するお知らせを投稿できる機能を、認証されたすべてのユーザーに提供します。

ポータルへのお知らせの追加

ディスカッション

スレッドで構成されるディスカッションの作成、質問の投稿と返信、および回答の検索が可能な機能を提供します。

ポータルへのディスカッション・フォーラムの追加

ドキュメント

ファイルのアップロード、ファイルやフォルダの作成と管理、ファイルのチェックアウト、バージョニングなどを含む、コンテンツの管理およびストレージの機能を提供します。これらの機能はコンテンツ・マネージャ・タスク・フローに表示されます。ドキュメント・ツールは、Wikiとブログの機能もサポートします。

ドキュメント管理の有効化

ワークフロー対応コンテンツの使用

ポータルでのWikiの有効化

ポータルでのブログの有効化

イベント

認証されたユーザーの広範囲なグループに関連するイベントのスケジュールの作成およびメンテナンスの機能を提供します。また、Exchangeサーバーが構成されている場合は、Outlookカレンダーから個人用イベントへのアクセスも提供します。

ポータルへのカレンダとイベントの追加

インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)

認証された他のユーザーのステータス(オンライン、オフライン、ビジーまたは退席中)を確認したり、ユーザーに即時に連絡できる機能を提供します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』のインスタント・メッセージおよびプレゼンス・ビューアの使用に関する項

リンク

関連情報の表示、アクセスおよび関連付けの機能を提供します。たとえば、ディスカッションからドキュメントにリンクできます。

『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』のWebCenter Portalでの情報のリンクに関する項

リスト

リストを作成、公開および管理できる機能を提供します。

ポータルへの情報リストの追加

メール

IMAPおよびSMTPのメール・サーバーとの容易な統合を提供します。これにより、メッセージの表示、添付ファイルを含むメールの作成、メッセージの返信と転送、およびメッセージの削除などのメール機能を実行できます。

ポータルへのメールの追加

メッセージとフィードバック

コネクションおよびアクティビティ・ストリームに向けてメッセージ、添付ファイル、フィードバックを投稿する機能を提供します。

ポータルへのメッセージとフィードバックの追加

ノート

素早く書き留める機能、および様々な個人関連情報を保持する機能を提供します。

ポータルへの個人用ノートの追加

通知

サービスおよびアプリケーション・オブジェクトをサブスクライブして、それらのオブジェクトが変更されると1つ以上のメッセージング・チャネルから通知を受信するための手段を提供します。

ポータルへの通知の追加

ピープル・コネクション

同僚とのソーシャル・ネットワークを確立できる機能を提供し、これにより、ユーザーは同僚のポータル・アクティビティとコントリビューションを確認でき、同僚はそのユーザーのポータル・アクティビティとコントリビューションを確認できます

ポータルへのコネクションの追加

プロファイル

ユーザーの連絡先情報(電子メール・アドレス、勤務先住所、電話番号など)、部門、上司、写真、ポータルのアクティビティ、パブリック・ドキュメント、およびコネクションについてのビューを提供します

ポータルへのプロファイルの追加

RSS

単一の場所(ニュース・リーダー)から多数の異なるWebサイトのコンテンツにアクセスできる機能を提供します。

ポータルへのRSSフィードの追加

検索

検索機能を提供します

(これにはOracle Secure Enterprise Searchの統合が含まれます。)

ポータルへの検索の追加

タグ

1つ以上の個人関連キーワードを特定のページまたはドキュメントに割り当てる機能を提供します。

ポータルへのタグ付けの追加

42.2 ポータルで使用可能なツールとサービスの有効化および無効化

ツールとサービスをポータルで使用可能にする方法を理解するには、「ツールとサービスについて」を参照してください。

ポータルでツールやサービスを有効または無効にするには、次の手順を実行します。

  1. ポータル管理(「ポータル管理へのアクセス」を参照)で、左側のナビゲーション・ペインの「ツールとサービス」(図42-1)をクリックします。

    ブラウザに次のURLを入力して、直接「ツールとサービス」ページに移動することも可能です。

    http://host:port/webcenter/portal/PortalName/admin/services

    図42-1 ポータルの「ツールとサービス」ページ

    図42-1の説明が続きます
    「図42-1 ポータルの「ツールとサービス」ページ」の説明
  2. ポータルで使用するツールを有効にするには、その横にあるチェック・ボックスを選択します。

    注意:

    システム管理者がバックエンド・サーバーを構成しておらず、アプリケーションとWebCenter Portalとの間にアクティブな接続が存在しない場合、ツールやサービスはポータルで使用できません。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のツールとサービスの管理に関する項を参照してください。

  3. 「OK」をクリックして、ツールを使用する適切な権限をユーザーに付与する際に表示される警告を閉じます。

    ツールの横の「無効」「有効」に変わり、該当のツールまたはサービスの構成フィールドが表示されます。たとえば、図42-2は、チェック・ボックスを選択した場合に「お知らせ」ツールが「有効」になっている状態を示しています。

    図42-2 「お知らせ」の「ツールとサービス」ページ

    図42-2の説明が続きます
    「図42-2 「お知らせ」の「ツールとサービス」ページ」の説明
  4. オプションで、一部のツールとサービスに追加の構成を行います。
  5. ツールを無効にするには、該当ツールの横にあるチェック・ボックスの選択を解除します。

    「有効」「無効」に戻ることに注意してください。

    注意:

    他のツールやサービスとは異なり、メールがシステム管理者によって構成されている場合、ポータル・マネージャがメール・サービスを無効にすることはできません。

  6. 「ロール」ページで各メンバー・ロールに適切な権限を付与して、ポータル・メンバーが有効なサービスにアクセスできるようにします。
  7. ポータル・メンバーが次のいずれかの方法でツールとサービスにアクセスできることを確認します。