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WebLogic システムの概要

以下の節では、WebLogic Server のシステム管理の概要について説明します。

 


システム管理の概要

WebLogic Server のシステム管理ツールを使用すると、1 つまたは複数の WebLogic Server インストレーションをインストール、コンフィグレーション、モニタおよび管理できます。また、ツールを使用して、WebLogic Server にホストされているアプリケーションを管理したりモニタしたりできます。WebLogic Server インストレーションは、単一の WebLogic Server インスタンスまたは複数のインスタンスで構成され、各インスタンスは 1 つまたは複数の物理的なマシン上にホストされます。

Administration Console、コマンドライン ユーティリティ、および API などのシステム管理ツールを使用すると、セキュリティ、データベース接続、メッセージング、およびトランザクション処理などのサービスを管理できます。ツールには、アプリケーションの最大の可用性を確保するために、WebLogic Server 環境の状態をモニタする機能も用意されています。

 


WebLogic Server のドメイン

WebLogic Server の基本的な管理単位を「ドメイン」と呼びます。ドメインは、論理的に関連付けられた WebLogic Server リソースの集合です。管理サーバとしてコンフィグレーションされた WebLogic Server インスタンスでは、ドメインを 1 つの単位として管理します。ドメインには 1 つまたは複数の WebLogic Server が含まれ、WebLogic Server クラスタが含まれる場合もあります。クラスタは WebLogic Server のグループで、連携して動作することにより、アプリケーションにスケーラビリティと高可用性を提供します。アプリケーションもドメインの一部としてデプロイおよび管理されます。

ドメインは、以下のような条件に基づいて編成できます。

注意: ドメイン内のすべての WebLogic Server インスタンスでは、同じバージョンの WebLogic Server ソフトウェアを実行する必要があります。管理サーバは、そのドメイン内の管理対象サーバにインストールされているものと同じかそれ以降のサービスパックを適用している必要があります。たとえば、管理対象サーバがサービス パック 1 を適用していないバージョン 7.0 を実行している場合に、管理サーバはバージョン 7.0 サービス パック 1 を実行できます。

ドメインの詳細については、『WebLogic Server ドメイン管理』を参照してください。

図1-1 WebLogic Server ドメイン


 

WebLogic ドメインの概念を説明するため、WebLogic Server のコンフィグレーションの例を図 1-1 に示します。

このドメインには、3 つの物理的なマシンがあります。

マシン A は管理サーバとして表され、WebLogic Server の 1 つのインスタンスをホストしています。システム管理ツールは管理サーバと通信して、サーバおよびドメイン内のアプリケーションのコンフィグレーションとモニタを実行します。管理サーバは、システム管理ツールに代わって各管理対象サーバと通信します。ドメイン内のすべてのサーバのコンフィグレーションは、コンフィグレーション リポジトリである config.xml に格納されます。このファイルは管理サーバをホストするマシン上に存在します。

マシン B および C は、WebLogic Server のインスタンスをそれぞれ 2 つずつホストしています (WebLogic Server 1 〜 4)。これらのインスタンスは管理対象サーバと呼ばれます。管理サーバは各マシン上で実行されるノード マネージャのインスタンスと通信して、管理対象サーバの起動と停止を制御します。

WebLogic Server 2 および 4 は WebLogic クラスタ (赤で描かれた部分) の一部です。このクラスタでは、ハードウェアのロード バランサからクラスタへルーティングされる HTTP リクエストに応答するアプリケーションを実行します。ロード バランシングは、WebLogic Server のインスタンスを使用して提供することもできます。ロード バランサは、インターネットからの HTTP リクエストをファイアウォールの通過後に処理します。ロード バランサとファイアウォールはドメインには含まれません。HTTP セッションなどのオブジェクトがレプリケートされ、そのコピーを 2 つの クラスタ メンバー間で受け渡すことにより、フェイルオーバ機能が実現します。

WebLogic Server 1 は、JDBC を使用するアプリケーションを実行して、WebLogic ドメインに含まれていない他の物理的マシン上で稼動するデータベース サーバにアクセスします。

注意: 図のドメインは、WebLogic Server ドメインの概念とドメインの管理方法を示すことのみを目的としたものです。WebLogic Server ドメインでは、サーバ、クラスタ、およびアプリケーションから成るさまざまなコンフィグレーションが可能です。

 


システム管理のインフラストラクチャ

WebLogic Server のシステム管理インフラストラクチャは、Sun Microsystems の Java Management Extension (JMX) 仕様を使用して実装されています。JMX API では、MBean と呼ばれる Java オブジェクトを使用してシステム管理機能をモデル化しています。この節ではシステム管理のインフラストラクチャについて説明しますが、ここで示される実装の知識は、WebLogic Server ドメインの管理に必要ではありません。

WebLogic ドメインの管理に使用される MBean には、管理 MBean、コンフィグレーション MBean、および実行時 MBean の 3 種類があります。

管理 MBean には、さまざまな管理機能のコンフィグレーション パラメータを定義する属性のセットが含まれています。管理 MBean のすべての属性には、あらかじめデフォルト値が設定されています。管理サーバは起動時に config.xml というファイルを読み込み、管理 MBean のデフォルトの属性値を、config.xml ファイル内の属性値でオーバーライドします。

config.xml ファイルは管理サーバをホストするマシン上にあり、MBean 属性値の永続ストレージを提供します。システム管理ツールを使用して属性を変更するたびに、その値が適切な管理 MBean に格納され、config.xml ファイルに書き込まれます。各 WebLogic Server ドメインには、独自の config.xml ファイルがあります。

管理サーバの起動時に、-D 引数を使用してコマンドラインでコンフィグレーション属性を設定すると、その値は、デフォルトで設定された値または config.xml ファイルの値をオーバーライドします。オーバーライドされた値は、管理サーバによって config.xml ファイルに保持されます。コマンドライン引数の詳細については、weblogic.Server コマンドの使用を参照してください。

コンフィグレーション MBean は管理 MBean のコピーであり、各管理対象サーバでコンフィグレーションに使用します。管理対象サーバは、起動時に管理サーバからすべての管理 MBean のコピーを受け取り、それらをコンフィグレーション MBean としてメモリに格納します。管理対象サーバの起動時にコンフィグレーション属性をオーバーライドした場合、それらの値は管理サーバから受け取った値をオーバーライドしますが、config.xml ファイルには書き込まれません。管理対象サーバの起動については、管理対象サーバの起動を参照してください。

実行時 MBean には、アクティブな WebLogic Server インスタンスとアプリケーションの実行時情報で構成される属性のセットが含まれています。実行時 MBean から属性値を取得することにより、WebLogic Server ドメインの実行時の状況をモニタできます。

MBean には、管理機能の実行に使用される操作も含まれています。

このような MBean や JMX API の知識があると、ユーザはカスタマイズされた管理システムを作成することができますが、ほとんどのユーザは、WebLogic Server で提供されるシステム管理ツールを使用して管理タスクを実行できます。これらのツールでは JMX API の知識は必要ありません。 詳細については、システム管理ツールを参照してください。

 


管理サーバと管理対象サーバ

各ドメイン内の WebLogic Server インスタンスの 1 つは、管理サーバとしてコンフィグレーションされます。管理サーバでは WebLogic Server ドメインを一元的に管理できます。ドメイン内のその他の WebLogic Server インスタンスはすべて管理対象サーバと呼ばれます。1 つの WebLogic Server インスタンスしか含まれないドメインでは、そのサーバが管理サーバおよび管理対象サーバとして機能します。

通常のプロダクション システムでは、アプリケーションを管理対象サーバにのみデプロイすることをお勧めします。これにより、管理サーバを、ドメインのコンフィグレーションおよびモニタ専用にすることができます。

詳細については、WebLogic Server の起動と停止を参照してください。

管理サーバのフェイルオーバ

管理サーバのシングル ポイント障害を回避するため、管理対象サーバは、管理サーバが存在しなくても常に機能することができます。ただし、管理サーバではドメインを管理およびモニタする必要があります。ドメインの config.xml ファイルや他のリソースのバックアップを保持しておくと、障害の発生した管理サーバをバックアップの WebLogic Server インスタンスに置き換えて、管理サーバの役目を引き継がせることができます。詳細については、管理サーバの起動および「障害が発生したサーバの回復」を参照してください。

管理対象サーバのフェイルオーバ

管理対象サーバは起動時に管理サーバにアクセスして、コンフィグレーション情報を取得します。管理対象サーバは、指定された管理サーバに起動時にアクセスできない場合、管理対象サーバのファイル システムに格納されているコンフィグレーション ファイルおよびその他のファイルを直接読み込むことによってコンフィグレーション情報を取得します。

この方法で起動した管理対象サーバは、「管理対象サーバ独立モード」で実行されます。このモードでは、サーバはキャッシュされたアプリケーション ファイルを使用して、サーバに割り当てられたアプリケーションをデプロイします。管理サーバとの通信が回復するまで、管理対象サーバのコンフィグレーションを変更することはできません。詳細については、「障害が発生したサーバの回復」を参照してください。

ドメイン全体の管理ポート

ドメイン内のサーバで使用する管理ポートを有効にできます。管理ポートは省略可能ですが、2 つの重要な機能を提供します。

サービス パックと WebLogic Server インスタンス

ドメイン内のすべての WebLogic Server インスタンスでは、同じバージョンの WebLogic Server ソフトウェアを実行する必要があります。管理サーバは、そのドメイン内の管理対象サーバにインストールされているものと同じかそれ以降のサービスパックを適用している必要があります。たとえば、管理対象サーバがサービス パック 1 を適用していないバージョン 7.0 を実行している場合に、管理サーバはバージョン 7.0 サービス パック 1 を実行できます。

 


システム管理ツール

基底のアーキテクチャとして JMX を使用して、さまざまな管理機能に対応したシステム管理ツールが用意されています。システム管理ツールを使用してドメインを管理するときは、管理サーバが動作している必要があります。以降の節で、それぞれのツールについて説明します。

システム管理ツールのセキュリティ保護

すべてのシステム管理操作は、システム管理ツールへのアクセスに使用したユーザ名に基づいて保護されます。ユーザ (またはユーザが属するグループ) は、4 つのセキュリティ ロールのいずれかのメンバーである必要があります。ロールでは、ユーザに対して、さまざまなシステム管理操作へのアクセスを付与または拒否します。ロールには、Admin、Operator、Deployer、および Monitor があります。ドメイン内の WebLogic Server に対してセキュリティ ポリシーを設定することもできます。詳細については、システム管理操作の保護を参照してください。

システム Administration Console

Administration Console は、管理サーバにホストされる JSP (Java ServerPage) ベースのアプリケーションです。Administration Console には、管理サーバと通信できるローカル ネットワーク上のマシンの Web ブラウザを使用してアクセスできます (管理サーバと同じマシン上で動作するブラウザも含まれます)。Administration Console を使用すると、複数の WebLogic Server インスタンス、クラスタ、およびアプリケーションを含む WebLogic Server ドメインを管理できます。以下のような管理機能があります。

Administration Console を使用すると、システム管理者は、JMX API や基底の管理アーキテクチャについて理解していなくても、WebLogic Server のすべての管理タスクを簡単に実行できます。管理サーバでは、属性の変更内容を管理対象のドメインの config.xml ファイルに保持します。

詳細については、以下を参照してください。

コマンドライン インタフェース

コマンドライン インタフェースは、WebLogic Server ドメインを Administration Console で管理するのが実際的でない場合に使用します。たとえば、スクリプトを使用してドメインを管理したい場合、Administration Console へのアクセスに Web ブラウザを使用できない場合、GUI よりもコマンドライン インタフェースの方が作業しやすい場合、などが考えられます。ドメインは、コマンドライン インタフェースのみでも管理できますが、Administration Console などのシステム管理ツールとコマンドライン インタフェースの両方を使用して管理することも可能です。

コマンドライン インタフェースでは weblogic.Admin という Java クラスを呼び出します。このクラスの引数を利用すると、JMX API について理解していなくても、多くの一般的な管理機能を実行できるようになります。詳細については、以下を参照してください。

weblogic.Admin 管理機能より細かい制御が必要な場合は、コマンドライン インタフェースを使用して MBean 属性に対し直接 set または get 操作を実行できます。この機能には WebLogic Server MBean アーキテクチャの知識が必要です。詳細については、以下のリソースを参照してください。

JMX

Sun Microsystems Inc. の JMX API および WebLogic Server MBean の知識を持つ高度なプログラマは、独自の管理コンポーネントを Java クラスとして記述することができます。

詳細については、以下を参照してください。

コンフィグレーション ウィザード

コンフィグレーション ウィザードを使用すると、新しい WebLogic Server ドメインを作成できます。このツールでは、複数のスタンドアロン サーバ、管理サーバと管理対象サーバ、クラスタ化されたサーバなどのドメイン コンフィグレーションを作成できます。コンフィグレーション ウィザードでは、ドメインの適切なディレクトリ構造、基本的な config.xml ファイル、ドメイン内のサーバの起動に使用できるスクリプトを作成します。

コンフィグレーション ウィザードは、グラフィカル ユーザ インタフェース (GUI) またはテキストベースのコマンドライン環境のいずれを使用しても実行できます。コンフィグレーション ウィザードによって、ユーザ定義のドメイン コンフィグレーション テンプレートを作成することもできます。

詳細については、『WebLogic Server ドメイン管理』の「コンフィグレーション ウィザードを使用した新しいドメインの作成」を参照してください。

Java ユーティリティ

アプリケーションのデプロイメントや DBMS コンフィグレーションのテストのような一般的なタスクを目的としたユーティリティ プログラムが提供されています。詳細については、WebLogic Java ユーティリティの使い方を参照してください。

ノード マネージャ

ノード マネージャは WebLogic Server に付属する Java プログラムです。このプログラムを使用すると、リモートの WebLogic Server インスタンスを起動、停止、再起動およびモニタできます。この機能を有効にするには、ドメイン内の物理的な各マシン上でノード マネージャを実行します。

詳細については、「ノード マネージャによるサーバの可用性の管理」を参照してください。

SNMP

WebLogic Server には、Simple Network Management Protocol (SNMP) を使用してエンタープライズ全体の管理システムと通信する機能があります。WebLogic Server SNMP 機能によって WebLogic Server の管理を SNMP に準拠した管理システムに統合し、複雑に分散したシステムのさまざまなソフトウェアとハードウェアのリソースをまとめて表示することができます。

詳細については、以下を参照してください。

ログ

WebLogic Server の多くの操作では、そのアクティビティのログが生成されます。各サーバには、標準の HTTP アクセス ログの他に、独自のログがあります。これらのログ ファイルをさまざま方法でコンフィグレーションおよび使用して、サーバやアプリケーションの状態とアクティビティをモニタできます。

詳細については、以下を参照してください。

ドメイン内のすべての WebLogic Server インスタンスから送られるログ メッセージの限定したサブセットが含まれるように、特別なドメイン ログをコンフィグレーションすることもできます。システム管理ツールを使用して、ローカル サーバのどのログ メッセージをドメイン ログに表示するかを変更できます。ドメイン ログは、Administration Console またはテキスト エディタかテキスト ビューアを使用して表示できます。

詳細については、「ドメイン ログ フィルタ」を参照してください。

config.xml の編集

コンフィグレーションの永続ストアである config.xml ファイルを手動で編集して、WebLogic Server ドメインを管理することもできます。その他のシステム管理ツールでは、コンフィグレーションが config.xml ファイルに自動的に保存されます。このファイルで必要な XML 構文を正しく編集するのは難しいため、この方法によるコンフィグレーションはお勧めしませんが、状況によっては利点があります。

注意: 管理サーバの実行中に config.xml ファイルを編集しないでください。

詳細については、『コンフィグレーション リファレンス』を参照してください。

 


WebLogic Server ドメインで管理できるリソース

この節では、システム管理ツールを使用して管理できるドメインのリソースについて説明します。

サーバ

サーバという管理概念は、ドメイン内の WebLogic Server インスタンスを表します。システム管理ツールを使用して以下のことができます。

クラスタ

WebLogic Server クラスタを使用すると、アプリケーションの作業負荷を複数の WebLogic Server に分散できます。クラスタによって、パフォーマンスを向上させ、サーバ インスタンスが使用できなくなった場合にフェイルオーバを提供することができます。たとえば、クラスタには、アプリケーションで使用されるオブジェクトをレプリケートする複数の方法があるため、ハードウェアに障害が発生してもデータが失われることはありません。

アプリケーションに最高のパフォーマンスが提供される方法で作業負荷を分散するために、複数のクラスタを組み合わせて構築できます。

WebLogic Server の単一のインスタンスにホストされるサービスには、サーバの障害発生時に別のサーバへ移行できるものがあります。システム管理ツールでは、これらの移行を制御できます。

詳細については、『WebLogic Server クラスタ ユーザーズ ガイド』を参照してください。

マシン

マシンという管理概念は、WebLogic Server インスタンスをホストする物理的なマシンを表します。WebLogic Server は、マシン名を使用して、HTTP セッション レプリケーションなどのタスクを委託するのに最適なクラスタ内のサーバを決定します。

システム管理ツールを使用して、1 つまたは複数のマシンを定義し、それらのマシン用にノード マネージャをコンフィグレーションしたり、マシンにサーバを割り当てたりできます。UNIX マシンの場合は、UID および GID 情報をコンフィグレーションできます。

詳細については、『WebLogic Server クラスタ ユーザーズ ガイド』を参照してください。

ネットワーク チャネル

ネットワーク チャネルはオプションの機能です。この機能を使用すると、1 つまたは複数の WebLogic Server インスタンスまたはクラスタで、追加のポートをコンフィグレーションできます。ネットワーク チャネルを使用するすべてのサーバとクラスタは、チャネルの基本的なポート コンフィグレーションを継承します。チャネルの詳細チューニングを使用して、個々のサーバに対するチャネルのポート設定をカスタマイズすることもできます。詳細チューニング処理では、ネットワーク アクセス ポイントと呼ばれる追加のネットワーク リソースが作成されます。

詳細については、「ネットワーク リソースのコンフィグレーション」を参照してください。

JDBC

Java Database Connectivity (JDBC) を使用すると、Java プログラムで Oracle、Microsoft SQL Server、Sybase のような一般的な DBMS と対話できます。

システム管理ツールを使用して、WebLogic Server とデータベース管理システムとの接続を管理およびモニタできます。通常、接続は接続プールを使用して確立されます。

詳細については、JDBC 接続の管理を参照してください。

JMS

Java Message Service (JMS) は、アプリケーション間の通信を実現するエンタープライズ メッセージング システムにアクセスするための標準の API です。

システム管理ツールを使用して、以下のコンフィグレーション属性を定義できます。

詳細については、JMS の管理を参照してください。

WebLogic メッセージング ブリッジ

メッセージング ブリッジは、2 つのメッセージング プロバイダ間でメッセージを転送します。プロバイダは WebLogic JMS の別の実装である場合と、サード パーティ JMS プロバイダの場合があります。

詳細については、WebLogic メッセージング ブリッジの使い方を参照してください。

Web サーバと Web コンポーネント

WebLogic Server は高機能な Web サーバとして実行できます。WebLogic Server は、HTML ファイルなどの静的ファイルと、Java サーブレットや JavaServer Pages (JSP) などの動的ファイルの両方を提供します。仮想ホスティングもサポートされています。

WebLogic Server で Web サーバ機能を管理する方法については、WebLogic Server Web コンポーネントのコンフィグレーションを参照してください。

アプリケーション

Administration Console などのアプリケーション デプロイメント ツールを使用すると、アプリケーションをデプロイ、管理、更新、およびモニタできます。アプリケーション デプロイメント ツールでは、WebLogic Server のクラスタ内のアプリケーションをデプロイおよび更新することもできます。

WebLogic Server 7.0 は、デプロイメント処理をより自在に制御できる新しい 2 フェーズ デプロイメント モデルを備えています。詳細については、「WebLogic Server デプロイメント」を参照してください。

システム管理ツールを使用して以下のことができます。

アプリケーションの形式

アプリケーションは、以下の J2EE アプリケーションの形式を 1 つまたは複数使用してデプロイします。

詳細については、以下を参照してください。

Administration Console を使用したデプロイメント記述子の編集

Administration Console を使用して、J2EE アプリケーションのデプロイメント記述子を編集できます。詳細については、以下を参照してください。

WebLogic Builder ツールを使用したデプロイメント記述子の編集および作成

デプロイメント記述子を編集するには、Administration Console を使用する以外に、WebLogic Server 配布キットに含まれる、より強力な WebLogic Builder ツールを使用することもできます。WebLogic Builder は、J2EE アプリケーションのアセンブル、デプロイメント記述子の作成および編集、WebLogic Server へのアプリケーションのデプロイメントを行うための、スタンドアロンのグラフィカル ツールです。詳細については、『WebLogic Builder Online Help』を参照してください。

起動クラスと停止クラス

起動クラスは、WebLogic Server が起動または再起動されるときに、他のサーバ初期化タスクが完了した後で自動的にロードされて実行される Java プログラムです。停止クラスは、Administration Console または weblogic.Admin SHUTDOWN コマンドを使用して WebLogic Server が停止されるときに自動的にロードされて実行されます。

システム管理ツールを使用して、起動クラスと停止クラスを登録および管理できます。

詳細については、WebLogic Server の起動と停止を参照してください。

JNDI

JNDI (Java Naming and Directory Interface) API を使用すると、アプリケーションでデータ ソース、EJB、JMS、MailSession などを名前で検索できます。Administration Console を使用して JNDI ツリーを参照できます。

詳細については、以下を参照してください。

トランザクション

システム管理ツールを使用して、WebLogic Server Java Transaction API (JTA) をコンフィグレーションおよび有効化します。トランザクションのコンフィグレーション プロセスでは、以下のものをコンフィグレーションします。

詳細については、以下を参照してください。

XML

XML レジストリは WebLogic Server インスタンスの XML リソースをコンフィグレーションおよび管理するための機能です。WebLogic Server の XML リソースには、アプリケーションで XML データの解析に使用するパーサ、アプリケーションで XML データの変換に使用するトランスフォーマ、外部エンティティの解決、および外部エンティティのキャッシングがあります。

詳細については、「WebLogic Server XML の管理」を参照してください。

セキュリティ

セキュリティ機能は WebLogic Server バージョン 7.0 で全面的に改訂されました。新しいセキュリティ システムを使用すると、サードパーティのセキュリティ ソリューションを組み込んだり、さまざまな一般のセキュリティ システムに対して独自の実装を提供したりできます。独自のセキュリティ ソリューションを作成して WebLogic Server に実装することもできます。

下位互換性のために、互換性モードで実行すると、WebLogic Server バージョン 6.0 および 6.1 で使用できるセキュリティ機能もサポートされます。

管理ツールを使用して、レルム、ユーザ、グループ、パスワード、ACL、およびその他のセキュリティ機能を定義できます。

詳細については、以下を参照してください。

WebLogic Tuxedo Connector

WebLogic Tuxedo Connector は WebLogic Server アプリケーションと Tuxedo サービスとの相互運用性を提供します。このコネクタを使用すると、サービス要求に応じて、WebLogic Server クライアントでは Tuxedo サービスを呼び出し、Tuxedo クライアントでは WebLogic Server のエンタープライズ JavaBean (EJB) を呼び出すことができます。

詳細については、「WebLogic Tuxedo Connector」を参照してください。

Jolt

Jolt は、Tuxedo サーバ上で動作する Jolt サービス リスナ (JSL) を経由して BEA Tuxedo サービスへの要求を管理する Java ベースのクライアント API です。

詳細については、「BEA Jolt」を参照してください。

メール

WebLogic Server には Sun Microsystems の JavaMail API バージョン 1.1.3 参照実装が含まれています。

詳細については、「プログラミング トピック」の「WebLogic Server アプリケーションでの JavaMail の使い方」を参照してください。

 


Administration Console の起動と使い方

この節では、Administration Console の起動と使い方について説明します。

Administration Console がサポートされているブラウザ

Administration Console を起動するには、以下のいずれかの Web ブラウザを使用します。

上記以外の Web ブラウザを使用すると、機能やフォーマットの面で問題が生じるおそれがあります。

Administration Console の起動

  1. WebLogic 管理サーバを起動します。詳細については、管理サーバの起動を参照してください。

  2. 上記の Web ブラウザのいずれかを起動し、次の URL を開きます。
    http://hostname:port/console

    hostname は管理サーバの DNS 名または IP アドレス、port は管理サーバで要求がリスンされるポートのアドレス (デフォルトは 7001) です。セキュア ソケット レイヤ (SSL) を使用して管理サーバが起動されている場合は、次のように http の後に s を付ける必要があります。

    https://hostname:port/console

    システム管理のための SSL の設定については、「[サーバ] --> [接続] --> [SSL ポート]」を参照してください。

  3. ログイン ページが表示されたら、管理サーバを起動するために使用したユーザ名とパスワードを入力します (このユーザ名とパスワードはインストール プロセス中に指定したものです)。または、Administrators、Operators、Deployers、または Monitors のいずれかのセキュリティ グループに属するユーザ名を入力します。このグループは Administration Console のシステム管理機能に対するさまざまなアクセス レベルを提供します。詳細については、システム管理操作の保護を参照してください。

    セキュリティ システムを使用すると、これらのグループにユーザを追加または削除して、コンソールへのアクセスを制御できます。詳細については、システム管理操作の保護を参照してください。

注意: ブラウザが HTTP リクエストをプロキシ サーバに送信するようコンフィグレーションしてある場合、管理サーバの HTTP リクエストをプロキシに送信しないように、ブラウザをコンフィグレーションする必要があります。管理サーバがブラウザと同じマシン上にある場合は、localhost または 127.0.0.1 に送信されるリクエストがプロキシに送信されないようにする必要があります。

Administration Console の使い方

この節では、Administration Console を使用して WebLogic Server ドメインを管理およびモニタする方法について説明します。

Administration Console 内の移動

図1-2 Administration Console


 

Administration Console の左ペインには、データのテーブル、コンフィグレーション ページ、モニタ ページ、またはログ ファイルへの移動に使用するナビゲーション ツリーが表示されます。ドメイン ツリーのノードを選択 (左クリック) すると、リソースのデータ テーブル、または選択したリソースのコンフィグレーション ページとモニタ ページを表示できます。ツリーのノードの先頭に正符号が付いている場合、正符号をクリックしてツリーを展開すると、別のリソースにアクセスできます。

ノードを右クリックして、さまざまな操作を利用することもできます。

ナビゲーション ツリーでノードを選択すると、右ペインにはコンフィグレーション済みのリソースやオブジェクトのテーブル形式のリスト、またはタブ付きのインタフェースが表示されます。

表示されたデータが、特定の種類のリソースやオブジェクトのデータ テーブルである場合、カラムを追加または削除してテーブルをカスタマイズできます。カラム ヘッダをクリックしてデータ テーブルをソートすることもできます。テーブルをカスタマイズするには、テーブルの上にある [このビューをカスタマイズ] リンクをクリックします。

図1-3 Administration Console のテーブル ページ


 

オブジェクトまたはリソースのコンフィグレーション

オブジェクトまたはリソースをコンフィグレーションするには、その名前をクリックします。右ペインにタブ付きの画面が表示されます。この画面を使用して、リソースやオブジェクトのコンフィグレーション画面またはモニタ画面に移動できます。

コンフィグレーションを編集するには、右ペインに表示されるフィールドの値を変更します。コンフィグレーションを編集したら、[適用] ボタンをクリックして変更を行い、その内容を config.xml ファイルに保持します。フィールドに アイコンが表示されている場合、そのフィールドの変更を有効にするには、変更の影響を受けるサーバを再起動する必要があります。

Administration Console を使用した複数ドメインの管理

管理サーバで管理できるのは 1 つのアクティブ ドメインだけなので、Administration Console を使用してアクセスできるのは一度に 1 つのドメインだけです。複数の管理サーバがそれぞれ独自のアクティブ ドメインで動作している場合は、アクセスする必要のある管理サーバ上の Administration Console の URL を起動するだけで、管理対象ドメインを切り替えることができます。

詳細については、「Administration Console について」を参照してください。

Administration Console を使用したドメインのモニタ

ドメイン リソースをモニタするには、ナビゲーション ツリーでリソースを右クリックして、モニタ用のオプションを選択します。または、リソースに移動して、右ペインの [モニタ] タブを選択します。表示されるデータは、そのリソースの現在の状態を表します。情報を更新するには、画面の右上にある アイコンをクリックします。アイコンを再びクリックするまでに、データは定期的に更新されます。自動更新が行われているとき、アイコンがアニメーション表示で回転します。デフォルトでは、データは 10 秒ごとに更新されます。[コンソール] ノードを選択して [自動更新間隔] フィールドの値を変更すると、更新間隔を変更できます。

Administration Console のタスクのモニタ

Administration Console のナビゲーション ツリーで [タスク] ノードをクリックすると、開始したさまざまな操作の進捗状況をコンソールからモニタできます。

Administration Console を使用したヘルプの表示

コンフィグレーション属性の概要、手順、および情報が含まれるオンライン ヘルプは、Administration Console からいつでも利用できます。以下のいずれかのアイコンをクリックすると、オンライン ヘルプにアクセスできます。

 


Web サーバを伴う WebLogic Server の使用

Web サーバ プラグインの 1 つを使用すると、主要な Web サーバから WebLogic Server のインスタンスまたはクラスタにリクエストをプロキシできます。以下の Web サーバ用のプラグインが使用できます。

これらのプラグインは Web サーバのネイティブ環境で動作するため、プラグインの管理は、その Web サーバの管理機能を使用して行います。

詳細については、『WebLogic Server における Web サーバ プラグインの使い方』を参照してください。

WebLogic Server のインスタンスから別のインスタンスまたはクラスタへリクエストをプロキシするために、特別なサーブレットも利用できます。詳細については、以下を参照してください。

 


モニタ

システム管理ツールには、WebLogic Server、ドメイン、およびリソースをモニタするための多数の機能が含まれています。ツールを使用して以下の項目をモニタできます。

詳細については、「WebLogic Server ドメインのモニタ」を参照してください。

 


ライセンス

WebLogic Server が機能するためには、有効なライセンスが必要です。

WebLogic Server の評価版の有効期間は 30 日です。すぐに WebLogic Server の使用を開始できます。30 日間の評価期間を過ぎても WebLogic Server を使用する場合は、WebLogic Server を使用する IP アドレスごとに、評価期間の延長やライセンスの購入について販売担当者に問い合わせていただく必要があります。WebLogic Server の評価版では、ユニークな IP アドレスを持つクライアントが最大 3 つまでアクセスできる 1 つのサーバでの使用が許可されています。

BEA の Web サイトから WebLogic Server をダウンロードした場合は、配布キットに評価ライセンスが含まれています。WebLogic Server のインストール プログラムで、BEA ホーム ディレクトリの位置を指定できます。そのディレクトリに BEA ライセンス ファイル license.bea がインストールされます。

詳細については、WebLogic Server ライセンスの管理を参照してください。

 

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