新機能

この項では、このマニュアルで説明するOracle TimesTen In-Memory Databaseリリース22.1の新機能を説明します。また、詳細情報へのリンクを示します。

リリース22.1.1.34.0の新機能

  • 以前のリリースでは、ネームスペーススコープのKubernetesクラスタの1つ以上のネームスペースにTimesTenオペレータをインストールできました。このリリースでは、クラスタスコープのtimesten-operatorネームスペースにTimesTenオペレータをインストールするオプションもあります。つまり、TimesTenオペレータをインストールするための2つのオプションがあります。「TimesTenオペレータについて」を参照してください。

  • クライアント/サーバーのパフォーマンスを最適化するために、TimesTenオペレータはNodePortサービスを作成し、接続マネージャと呼ばれる新機能を提供します。接続マネージャは、httpsサーバーとして機能します。これにより、いくつかの新しいエンドポイントが/metrics サーバーに追加されます。クライアント/サーバー・アプリケーションはこれらの新しいエンドポイントで接続文字列を取得できます。この接続文字列により、TimesTenデータベースに効率的にアクセスできます。「クライアント/サーバーのパフォーマンスの最適化」を参照してください。TimesTenオペレータは、接続マネージャ用に次の構文を提供します:
  • TimesTenオペレータは、自己署名証明書を自動的に作成し、これらの証明書をクライアント/サーバーのTLS暗号化に使用するようTimesTenを構成します。「クライアント/サーバーTLSの自動構成」を参照してください。TimesTenオペレータは、この機能用に次の構文を提供します:

  • TimesTenオペレータが同時に処理するTimesTenClassicオブジェクトの数を設定できます:
  • TimesTenオペレータは作成したポッドに対し、Kubernetesのデフォルトのseccompプロファイルを含むデフォルトのセキュリティ・コンテキストを追加します。また、TimesTenオペレータは、デフォルトのセキュリティ・コンテキストで実行され、Kubernetesのデフォルトのseccompプロファイルが含まれています。「TimesTenポッドのデフォルトのKubernetesセキュリティ・コンテキストについて」および「TimesTenオペレータのデフォルトのKubernetesセキュリティ・コンテキストについて」を参照してください。

  • デフォルトでTimesTenオペレータは、TimesTenClassicオブジェクトのデプロイ時に作成されるポッドに対し、アフィニティおよびアンチアフィニティ設定を追加します。「TimesTenClassicオブジェクトのデフォルトのアフィニティおよびアンチアフィニティ設定について」を参照してください。

  • TimesTenオペレータは、そのセキュリティ証明書をJavaキーストアに格納します。Javaキーストアを作成して使用するには、次の既知のパスワードで保護する必要があります:
  • TimesTenClassicカスタム・リソース定義(CRD)のv4スキーマ・バージョンがサポートされています。TimesTenClassic CRDのv2スキーマ・バージョンは非推奨です。v2スキーマ・バージョンはこのリリースで完全にサポートされていますが、将来のリリースで削除されます。「TimesTen CRDについて」を参照してください。

リリース22.1.1.30.0の新機能

リリース22.1.1.27.0の新機能

  • TimesTen Kubernetesオペレータ(TimesTenオペレータ)は、レプリケートされないTimesTenClassicオブジェクトを完全にサポートします。この構成内のデータベースは独立して動作し、相互に無関係です:

  • TimesTenオペレータおよびTimesTenエージェントによって使用されるメモリーを監視するためのメトリックがあります。「TimesTen Kubernetesオペレータ・メトリック」を参照してください。

  • TimesTenオペレータは、Kubernetesカスタム・リソース定義(CRD)バージョニングを使用して、TimesTenClassic CRDに2つの異なるスキーマ・バージョンを提供します。TimesTenオペレータは、両方のスキーマ・バージョンでTimesTenClassicオブジェクトを作成、監視および管理します。「TimesTen CRDについて」を参照してください。

  • TimesTenオペレータは、レプリケートされた構成およびレプリケートされない構成のTimesTenコンテナに対して、デフォルトで準備プローブを提供し、有効にします。「TimesTenコンテナの準備プローブについて」を参照してください。

  • TimesTenオペレータは、単一および複数アーキテクチャのKubernetesクラスタで実行されます。TimesTenオペレータによって作成されたポッドは、TimesTenオペレータと同じノード・タイプのノードで実行されます。たとえば、TimesTenオペレータがarm64ノードで実行されている場合、このTimesTenオペレータによって作成されたポッドもarm64ノードで実行されます。マルチアーキテクチャKubernetesクラスタを使用している場合は、提供されたoperator.yaml YAMLマニフェスト・ファイルおよびttoperator Helmチャートをカスタマイズする必要があります。「マルチアーキテクチャKubernetesクラスタでのデプロイについて」を参照してください。

  • TimesTenには、TimesTen Kubernetesオペレータ環境で使用できるコンテナ・イメージを取得するための追加オプションが用意されています。Oracle Cloud Marketplaceコンテナ・リスト上のOracle TimesTen In-Memory Database for Kubernetes - BYOLを使用して、TimesTenコンテナ・イメージをOracle Cloud Infrastructure Registry (コンテナ・レジストリ)のリポジトリにエクスポートできます。「TimesTen Kubernetesオペレータを使用する準備」を参照してください。

  • 新機能をサポートするために、TimesTenClassicオブジェクト・タイプの.spec.ttspecセクションには次のデータ項目が含まれています:
    • createASReadinessProbe

    • readOnlyRootFilesystem

    • replicas

    • replicationTopology

    • rollingUpdatePartition

    • terminationGracePeriod

    TimesTenClassicSpecSpecを参照してください。

  • Helmおよび関連するttcrdttoperatorおよびttclassic Helmチャートは、新機能をサポートするように拡張されています。「TimesTen Kubernetesオペレータ環境でのHelmの使用」および「TimesTen KubernetesオペレータのHelmチャート」を参照してください。

リリース22.1.1.19.0の新機能

リリース22.1.1.9.0の新機能

  • TimesTenオペレータによって、KubernetesクラスタにデプロイされているTimesTen Scaleoutオブジェクトが監視および管理されます。また、グリッドおよび関連するデータベースにおける障害が検出、修復およびリカバリされます。「TimesTen Scaleoutの管理」を参照してください。

  • オペレータでは、TimesTen ScaleoutでのTimesTen Cacheもサポートされています。「TimesTen Cacheの操作」を参照してください。

  • 必ず、Kubernetesへのメモリー・リクエストおよび制限を指定する必要があります。CPUのリクエストと制限も指定することをお薦めします。「CPUおよびメモリーのリクエストと制限の指定」を参照してください。この機能をサポートするために、TimesTenClassicおよびTimesTenScaleoutオブジェクトのカスタム・リソース定義の.spec.ttspecフィールドに新しいデータ項目が追加されています。「TimesTenClassicSpecSpec」と「TimesTenScaleoutSpecSpec」を参照してください。

  • TimesTenコンテナ・イメージでは、Oracle Linuxベース・イメージが使用されます。Oracle Javaは、JDKスクリプト・フレンドリURLおよびDockerfileの手法を使用してTimesTenイメージにインストールされます。環境の設定の詳細は、「TimesTen Kubernetesオペレータを使用する準備」を参照してください。TimesTenコンテナ・イメージの具体的な情報は、「TimesTenコンテナ・イメージおよびコンテナ・レジストリのオプションについて」を参照してください。DockerfileのARGについては、「DockerfileのARG」を参照してください。

リリース22.1.1.3.0の新機能

  • TimesTenオペレータは、TimesTen Scaleoutグリッドおよび関連するTimesTenデータベースをKubernetesクラスタにデプロイできます。「TimesTen Scaleoutデータベースのデプロイ」を参照してください。

    TimesTenオペレータは、TimesTenScaleoutオブジェクト・タイプをサポートしています。このオブジェクト・タイプは、TimesTen Scaleoutグリッドおよびデータベースをデプロイするために必要な構文を提供します。「TimesTenScaleoutオブジェクト・タイプについて」を参照してください。

  • 以前のリリースでは、TimesTenオペレータは2つのコンテナ・イメージを作成する必要がありました(オペレータ用に1つとTimesTen用に1つ)。このリリースでは、1つのコンテナ・イメージがオペレータとTimesTenの両方に使用されます。このコンテナ・イメージを作成するか、container-registry.oracle.comのOracle Container Registryからプルできます。「TimesTen Kubernetesオペレータを使用する準備」を参照してください。

  • TimesTenオペレータを使用する場合、コンテナ・イメージに作成されるLinuxユーザーの名前は、数値UIDが3429timestenです。コンテナ・イメージに作成されるLinuxグループの名前は、GIDが3429timestenです。timestenユーザーはTimesTenを実行するユーザーで、timestenグループはTimesTenユーザー・グループです。これらのデフォルトはオーバーライドできます。これにより、要件を満たすようにイメージの属性を調整できます。「DockerfileのARG」を参照してください。

  • TimesTenオペレータは、TimesTen Prometheusエクスポータをサポートしています。エクスポータを使用するようにTimesTenClassicオブジェクトおよびTimesTenScaleoutオブジェクトを構成できます。エクスポータは、Kubernetesクラスタで実行されているTimesTenデータベースからメトリックを収集し、これらのメトリックをPrometheusに公開できます。「TimesTenメトリックを公開するための独自のOracle Wallet、証明書およびシークレットの作成」を参照してください。

    TimesTenオペレータは、prometheusオブジェクト・タイプをTimesTenClassicおよびTimesTenScaleoutオブジェクト・タイプ定義の一部として提供します。prometheusオブジェクト・タイプを使用して、Prometheusの要件を満たすようにエクスポータを構成します。TimesTenClassicSpecSpecPrometheusおよびTimesTenScaleoutSpecSpecPrometheusを参照してください。

リリース22.1.1.1.0の新機能

準備状況プローブを定義して、TimesTen (tt)コンテナの準備ができたことをKubernetesに通知できます。「TimesTenコンテナの準備プローブについて」を参照してください。