連結プロセス・フロー

Financial Consolidation and Closeでは、連結ディメンションを使用してデータを処理します。エンティティ入力、エンティティ連結およびエンティティ消去調整メンバーの現地通貨(エンティティ通貨)データから始まり、換算通貨に対して同じメンバーが進み(複数通貨アプリケーションの場合のみ)、最後に比率および消去連結データが処理されます。

処理の各レベルで、様々なシステム計算が実行されます。一部のシステム・ルールを常に実行する一方で、他のシステム・ルールを無効化したり構成できます。また、カスタム・ルールを事前定義された挿入位置に追加することもできます。

「連結」カードからアクセスする「連結: プロセス」画面には、現地通貨、換算済レベルおよび連結済レベルごとに、水平タブから選択した順に連結アクティビティの順序フローが表示されます。

現地通貨


連結の「現地通貨」タブ

期首残高の繰越し

エンティティ、連結および通貨ディメンションのレベルごとに、フロー・タイプのすべての勘定科目について前の期間の期末残高が現在の期間の期首残高に繰り越されます。

現地通貨の期首残高は、同じシナリオの前レポート期間の現地通貨の期末残高から取得されます。現在の期間が年の最初の期間である場合、期首残高は、前年の最後の期間から取得されます。

すべての貸借対照表勘定科目(資産、負債または資本勘定科目タイプ)に対して、すべての期間の期首残高が取得されます。損益計算書勘定科目(収益または費用勘定科目タイプ)では、年の初めの期間を除く、すべての期間の期首残高が取得されます。

期首残高の取得元:

  • 定期的レポート・ビューの場合は、前の期間の期末残高

  • 四半期累計レポート・ビューの場合は、前の四半期の期末残高

  • 半年累計レポート・ビューの場合は、前の半年の期末残高

  • 年次累計レポート・ビューの場合は、前年の期末残高

増減の計算

使用可能な場合、「増減の計算」ルールは、「期首残高の繰越し」システム・ルールの終了後に現地通貨に対して実行されます(複数通貨アプリケーションの場合)。ルールでは、期末残高入力金額と、勘定科目にすでに転記されているその他の増減データを現在の期間の期首残高に加えた合計との差異が計算されます。計算された差異は、勘定科目の指定された増減メンバーに転記されます。増減の計算(期末残高入力から)を参照してください。

期首残高の繰越し後

シード済の「FCCS_10_After Opening Balance Carry Forward_LocalCurrency」Calculation Managerルールで作成されたデプロイ済カスタム計算ルールがすべて実行されます。

構成可能な計算の操作を参照してください。

エクイティ・ピックアップ

エクイティ・ピックアップ・システム・ルールによって、持株会社のエクイティ・ピックアップの組込み順次計算が提供されます。

エクイティ・ピックアップ・システム・ルールは、アプリケーション作成時またはその後にエクイティ・ピックアップが有効化された場合のみ表示されます。

すべての持株会社が兄弟の後に計算されるように、このルールによって、連結時のエンティティ処理の順序が変更されます。変更された順序は、必要に応じてオン/オフにできます。エクイティ・ピックアップの正しい計算では、エクイティ・ピックアップ連結ルールのデプロイメントも必要です(エクイティ・ピックアップ機能の詳細は、エクイティ・ピックアップの概要を参照)。

貸借対照表の残高

現地通貨で実行される次のシステム・ルールは「貸借対照表の残高」です。このルールはオプションで、全シナリオまたは各シナリオ・ベースで有効化または無効化できます。ルールが有効化されている場合、貸借が一致していない貸借対照表は、調整金額がシード済のFCCS_Balance勘定科目に転記されて貸借が一致されます。

財務計算

シード済の「FCCS_20_Final Calculations_LocalCurrency」Calculation Managerルールで作成されたデプロイ済カスタム計算ルールがすべて実行されます。

構成可能な計算の操作を参照してください。

比率

「資産管理比率」オプションが選択されている場合は、FCCS_Days Sales In ReceivablesおよびFCCS_Days Sales In Inventoryの比率が計算されます。

現地通貨の計算の概要については、次のビデオを参照してください:

ビデオ・アイコン現地通貨の計算.

換算


連結の「換算」タブ

単一通貨アプリケーションでは「換算」タブが使用できないことに注意してください。

期首残高の繰越し

エンティティ、連結および通貨ディメンションのレベルごとに、フロー・タイプのすべての勘定科目について前の期間の期末残高が現在の期間の期首残高に繰り越されます。

期首残高は換算されないことに注意してください。期首残高は常に、該当する連結メンバーの前期間の期末残高から親通貨で繰り越されます。

換算済通貨の期首残高は、同じシナリオの前レポート期間の換算済通貨の期末残高から取得されます。現在の期間が年の最初の期間である場合、期首残高は、前年の最後の期間から取得されます。

すべての貸借対照表勘定科目(資産、負債または資本勘定科目タイプ)に対して、すべての期間の期首残高が取得されます。損益計算書勘定科目(収益または費用勘定科目タイプ)では、年の初めの期間を除く、すべての期間の期首残高が取得されます。

期首残高の取得元:

  • 定期的レポート・ビューの場合は、前の期間の期末残高

  • 四半期累計レポート・ビューの場合は、前の四半期の期末残高

  • 半年累計レポート・ビューの場合は、前の半年の期末残高

  • 年次累計レポート・ビューの場合は、前年の期末残高

デフォルト換算

デフォルト換算によって、デフォルト換算設定が定期的増減メンバーの換算に適用されます。デフォルト換算設定は、 「換算のオーバーライド」画面の「デフォルトの管理」ボタンから構成できます。

金額オーバーライドおよびレート・オーバーライドのすべての入力も換算済データに適用されます。

次のトピックを参照してください。

換算のオーバーライド

換算のオーバーライド・ルールを構成してデプロイできます。ルールの範囲として定義され、指定の為替レートと換算メソッド(定期的または年次累計)に対して適用されたデータポイントの選択のエンティティ通貨値は、デフォルトの換算結果に対して置換または累計できます。

次のトピックを参照してください。

外国為替(FX)の計算前

このルールは、換算後、外国為替/累積換算調整(CTA)の計算前に実行されます。これにより、以前のシステム換算計算を変更しても、引き続きシステムの外国為替およびCTAの計算の貸借一致の影響を受けるルールを作成できます。

外国為替(FX)の計算

外国為替変動には、期首残高と増減合計の両方の計算が含まれます。

FX期首には、現在の期間の期末レートによる期首残高合計の換算と、前の期間の換算期末残高および現在の期間の期首残高調整から取得された期首残高合計の差異が格納されます。

FX増減には、現在の期間の期末レートによる未換算の増減小計の換算と、現在の期間の平均レート、取得時換算レートまたは金額オーバーライドを使用して換算された増減小計の差異が格納されます。

注:

FCCS_FXメンバーは計算用に予約されており、これらのメンバーには仕訳を直接転記しないことをお薦めします。

外国為替(FX)から累積換算調整(CTA)

取得時換算勘定は、勘定科目の為替レートのタイプが「履歴金額オーバーライド」または「履歴レート・オーバーライド」でない場合は、常に、勘定科目のデフォルト・レートを使用して換算されます。適用可能な場合、FX期首およびFX増減は、適切なオーバーライド・レートまたは金額を使用して、取得時換算勘定用に計算されます。

FX期首およびFX増減の合計金額の逆仕訳は、FXからCTAまたはFXからCICTA増減メンバーに格納されるため、取得時換算勘定のFX合計はゼロになります。同じ金額が指定されたCTAまたはCICTA勘定科目(アプリケーションの設定により異なる)にも転記されます。

増減の計算

「親入力」が使用可能な場合、「増減の計算」は、「FXから累積換算調整(CTA)へ」システム計算後に「換算」タブに対して実行されます。ルールでは、期末残高入力金額と、勘定科目にすでに転記されているその他の増減データを現在の期間の期首残高に加えた合計との差異が計算されます。計算された差異は、勘定科目の指定された増減メンバーに転記されます。

期首残高の繰越し後

シード済の「FCCS_30_After Opening Balance Carry Forward_Translated」Calculation Managerルールで作成されたデプロイ済カスタム計算ルールがすべて実行されます。

構成可能な計算の操作を参照してください。

換算および計算の概要については、次のビデオを参照してください:

ビデオ・アイコン概要: 換算および計算

財務計算

シード済の「FCCS_40_Final Calculations_Translated」Calculation Managerルールで作成されたデプロイ済カスタム計算ルールがすべて実行されます。

構成可能な計算の操作を参照してください。

比率

「資産管理比率」オプションが選択されている場合は、FCCS_Days Sales In ReceivablesおよびFCCS_Days Sales In Inventoryの比率が計算されます。

連結


連結の「連結」タブ

期首残高の繰越し

すべてのレベルで、最初のプロセスは「期首残高の繰越し」です。エンティティ、連結および通貨ディメンションのレベルごとに、フロー・タイプのすべての勘定科目について前の期間の期末残高が現在の期間の期首残高に繰り越されます。

期首残高は連結されませんが、常に、前期間の期末残高から繰り越されることに注意してください。

すべての貸借対照表勘定科目(資産、負債または資本勘定科目タイプ)に対して、すべての期間の期首残高が取得されます。損益計算書勘定科目(収益または費用勘定科目タイプ)では、年の初めの期間を除く、すべての期間の期首残高が取得されます。

期首残高の取得元:

  • 定期的レポート・ビューの場合は、前の期間の期末残高

  • 四半期累計レポート・ビューの場合は、前の四半期の期末残高

  • 半年累計レポート・ビューの場合は、前の半年の期末残高

  • 年次累計レポート・ビューの場合は、前年の期末残高

比例

すべてのデータが、連結のパーセントで「比例」連結ディメンション・メンバーに転記されます。

標準消去

標準消去連結ルールを参照してください。

期首残高出資比率の変更

連結%が前の期間から変更されたエンティティの場合、FCCS_Mvmts_AcquisitionsまたはFCCS_Mvmts_Disposalsは、期間間の連結%の変化に基づいて連結ディメンションの比率メンバーで自動的に計算されます。連結%の変化はFCCS_OpeningBalanceに対して比率で乗算され、その結果はFCCS_Mvmts_Disposals/FCCS_Mvmts_Acquisitionsに比率で適切に入れられます。

連結%が前の期間から変更されたエンティティの場合、FCCS_Mvmts_AcquisitionsまたはFCCS_Mvmts_Disposalsは、調整勘定から消去される勘定科目で連結ディメンションの消去メンバーに対して自動的に計算されます。顧客固有ルール(構成可能な連結ルールまたは挿入位置ルール)で消去される勘定科目では、顧客/パートナは期首残高出資比率の変更調整を記述する必要があり、FCCS_Mvmts_Disposals_Input/FCCS_Mvmts_Acquisitions_Inputに移入されます。

期首残高出資比率の変更の連結ルールを参照してください。

デフォルトでは、期首残高出資比率の変更(OBOC)計算は、構成可能な連結ルールの実行前に移入されます。これにより、取得および処分増減メンバーをソース・データとして構成可能な連結ルールに含めることができます。この動作を無効にするには、OBOC_BEFORE_CONFIG_CONSOL代替変数の値をFalseに変更します。Financial Consolidation and Closeの代替変数を参照してください。

構成可能な連結

構成可能な連結ルールについてを参照してください。

増減の計算

「コントリビューション入力」が使用可能な場合、「増減の計算」は、「構成可能な連結」の後に「連結」タブに対して実行されます。ルールでは、期末残高入力金額と、勘定科目にすでに転記されているその他の増減データを現在の期間の期首残高に加えた合計との差異が計算されます。計算された差異は、勘定科目の指定された増減メンバーに転記されます。

期首残高の繰越し後

シード済の「FCCS_50_After Opening Balance Carry Forward_Consolidated」Calculation Managerルールで作成されたデプロイ済カスタム計算ルールがすべて実行されます。

構成可能な計算の操作を参照してください。

財務計算

シード済の「FCCS_60_Final Calculations_Consolidated」Calculation Managerルールで作成されたデプロイ済カスタム計算ルールがすべて実行されます。

構成可能な計算の操作を参照してください。

比率

「資産管理比率」オプションが選択されている場合は、FCCS_Days Sales In ReceivablesおよびFCCS_Days Sales In Inventoryの比率が計算されます。

連結および計算の概要については、次のビデオを参照してください:

ビデオ・アイコン概要: 連結および計算