比較前のデータの調整

ターゲット環境に適用する前に、インポートするデータを調整する必要がある理由があります。そのような場合、インポート時にデータを調整するために、移行計画の主指示にプラグインされているアルゴリズムが使用される場合があります。このアルゴリズムは、比較が実行される前に、比較アルゴリズムによって実行されます。このシステム・イベントのアルゴリズムは、ソース・レコード(インポート先)のビューおよびターゲット領域の既存レコードのビュー(存在する場合)を受信します。データは、移行計画のメンテナンス・オブジェクトの物理ビジネス・オブジェクトを使用して提供されます。アルゴリズムによって、変更が行われ、比較に使用されるレコードの新しいビューが渡される場合があります。このシステム・イベントでは、順番に実行される複数のアルゴリズムをサポートしています。各アルゴリズムは、元のレコードのデータ、ターゲット・レコードのデータ(該当する場合)、およびデータの新しいビュー(前のアルゴリズム(ある場合)によって移入)を受信します。データの最終的な新しいビューがオブジェクト比較に使用されます。システムには、ソース環境からの移行計画の主指示にリンクされたアルゴリズムが含まれています。移行計画の主指示にリンクされた追加の事前比較アルゴリズムがターゲット・システムで見つかった場合は、それらのアルゴリズムも実行されます。

インポート・アルゴリズムが必要となる場合があるレコードの例を示します。

• バッチ管理では、次にバッチ・シーケンス番号およびスナップショット情報(最終実行日時など)を参照します。この情報は、その環境にのみ関連します。バッチ管理の指示に、バッチ管理をコピーするときにバッチ・シーケンス番号を上書きしないためのアルゴリズムを含めることができます。

• 一部の製品には、マスター・データ・オブジェクトを参照する管理オブジェクトが含まれています。マスター・データ・オブジェクトは、コンテンツ移行アシスタントの一部としてコピーされません。インポート時に、参照されるマスター・データ外部キーを調整するために(リセットするか、または更新時に上書きしないなど)、インポート・アルゴリズムが使用される場合があります。リンクする適切なマスター・データ・レコードを見つける方法をアルゴリズムが認識している場合は、それを含めることもできます。

• 下位バージョンのソース環境からデータをインポートする場合、インポートするオブジェクトが最新リリースで拡張されて新しい必須フィールドが含まれている場合は、そのフィールドにデータを移入するアルゴリズムを指定する必要がある場合があります。

レコードをインポートしないように指示する方法として、アルゴリズムを使用してソース・データをリセットすることが可能であることに注意してください。このような状況の場合、移行オブジェクトの比較ステップでは、レコードを「変更なし」に遷移し、オブジェクト処理値の「取消済」を使用します。(オブジェクト処理は単純な参照値であることに注意してください。オブジェクトまたはその親レコードの1つについてユーザーが開始した取消の状態を維持するために、レコードは「取消済」ビジネス・オブジェクト状態に遷移されません。)エクスポート時に適切な選択基準を理想的に使用することによって、エクスポートされたレコードのみをインポート対象にするため、多くの場合、この技法は使用しません。