インポート・ステップ
インポート・プロセスは、マスター構成 - 移行アシスタント(次のトピックで説明)で構成されたインポート・ディレクトリを検証し、エクスポートされたファイルがそのディレクトリにあることを確認することから開始されます。次に、ターゲット環境で「移行データ・セット・インポート」レコードを作成する必要があります。ユーザーはファイル名を指定します。
また、ユーザーは結果のオブジェクトのデフォルト・ステータスを決定します。
-
「追加のデフォルト・ステータス」では、インポート比較プロセス時に新規と判定されたオブジェクトに対するデフォルト・ステータスが設定されます。デフォルトでは、新規オブジェクトに「承認済」ステータスが自動的に設定されます。その他のオプションでは、新規オブジェクトに「拒否済」または「レビュー要」ステータスが設定されます。
-
「変更のデフォルト・ステータス」では、インポート比較プロセス時に変更と判定されたオブジェクトに対するデフォルト・ステータスが設定されます。新規オブジェクトの場合、変更オブジェクトのデフォルトは「承認済」であり、「拒否済」または「レビュー要」オプションも使用可能です。
ユーザーは、「自動的に適用」フラグを「Yes」に構成することも可能です。これによって、移行が繰り返されてテストされるユース・ケースが可能になり、ユーザーは手動による承認が不要であると考えます。この設定を構成すると、いずれの「デフォルト・ステータス」値も「レビュー要」に設定できず、少なくとも1つは「承認済」に設定する必要があります。
インポートするファイルには、エクスポートに含まれているすべてのオブジェクトのリストが含まれています。エクスポート・ステップで関連すると判別されたオブジェクトは、トランザクションにグループ化されています。移行データ・セット・インポートが作成されると、次のステップは、システムがファイルを読み取って移行トランザクションおよび移行オブジェクトを作成することです。
デフォルトでは、インポート・ステップによって、ファイル内のエンティティごとに移行オブジェクトが作成されます。ビジネス・エンティティの大規模なデータ・セットをインポートする場合、パフォーマンス上の理由から、ユーザーはエンティティを一括モードでインポートするように要求できます。このモードでは、単一の移行オブジェクト・レコードにファイル内の複数のエンティティを含めることができます。移行オブジェクト・レコードに含まれるエンティティの少なくとも1つが新規で、残りのエンティティが新規であるか、変更されていない場合、「追加のデフォルト・ステータス」設定がそれに適用されます。少なくとも1つの含まれるエンティティが変更されていると判定された場合、「変更のデフォルト・ステータス」がレコードに適用されます。詳細は、「「一括インポート」モード」を参照してください。
次に示すのは、インポート・ステップに関連する移行データ・セット・インポート・ライフサイクルの一部です。
次に、ライフサイクルを説明します。
-
データ・セットは「保留」ステータスで作成されます。
-
レコードは、そのモニター・バッチ・ジョブが発行されるまでは「保留」のままです。「移行データ・セット・インポート・モニター」(F1-MGDIM)によって保留レコードが選択され、「比較準備完了」に遷移されます。詳細は、「インポート・プロセス要約」および「バッチ・ジョブの実行」を参照してください。
「比較準備完了」状態には、関連するインポート・ファイルを読み取り、移行トランザクションおよび移行オブジェクトを作成するアルゴリズムがあります。比較ステップが完了するまで、データ・セットはこの状態のままです。
次の図に、結果の移行インポート・レコードの関係を示します。
移行トランザクションおよび移行オブジェクトには、それぞれ、後続の比較および適用ステップの管理に役立つ独自のライフサイクルがあります。インポート・ステップの最後で、3つのタイプのレコードのステータス値は次のとおりです。
-
「移行データ・セット・インポート」は、「比較準備完了」状態です。
-
「移行トランザクション」は、「保留」状態です。
-
「移行オブジェクト」は、「保留」状態です。