Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド リリース12 E06011-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章のトピックは、次のとおりです。
移動オーダーとは、単一組織内における資材の移動要求です。これにより、計画担当や施設管理者が倉庫または施設内で補充、資材格納場所の再配置および品質管理などの目的で資材の移動を要求できます。移動オーダーは、使用するソース・タイプに応じて手動または自動のどちらでも生成できます。
注意: 移動オーダーは、組織内の取引に制限されています。組織間で資材を移動する場合は、社内購買依頼処理を使用する必要があります。関連項目: 『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の「社内購買依頼の概要」
施設内の資材の流れの管理
移動オーダーにより、在庫管理プロセスと実際の資材取引プロセスを区別できます。この結果、次のような効果がえられます。
迅速な応答(QR) | 取引を要求し、その要求をピック担当に転送して取引を実行できます。要求はOracle Inventory内で追跡されるため、手動のシステムを回避して不正確な情報の転送をなくすことができます。また、Oracle Inventoryの補充機能では品目計画担当の介在なしで移動オーダーを自動生成できます。この結果、在庫補充が迅速になり、人間の介在が最小になります。 |
倉庫の認知度 | 移動オーダーはピッキング・ルールを使用して資材の保管場所または勘定科目移動のソースを決定します。これにより、資材を効率良く回転させて適切な搬送を行うために作成されたものと同じメカニズムを使用して施設内で資材を回転させることができるようになります。 |
追跡 | 移動オーダーはAPI経由で取引できます。これにより、モバイル装置を使用した資材取引が可能になり、資材の認知度と精度が向上します。移動オーダーは、工程内の複数の事業所に資材をクロス・ドッキングする目的でも作成できます。 |
Oracleでは、1) 移動オーダー要求、2) 補充移動オーダーおよび3) ピッキング移動オーダーという3つのタイプの移動オーダーが提供されます。移動オーダー・タイプとはその移動オーダーを作成したエンティティを指しています。すべての移動オーダーで、最終結果はサポートされる2つの取引(保管場所移動または勘定科目出庫)のいずれかとなります。
移動オーダー要求は、手動で生成される移動オーダー要求です。この依頼は保管場所および勘定科目出庫に対して使用できます。いったん購買依頼が承認されると、その依頼が移動オーダーになります。これらの要求は、調達および取引可能な移動オーダーになる前にオプションでワークフロー・ベースの承認処理を通すことができます。関連項目: 移動オーダー要求の生成
次にリストする計画および補充機能を使用すると、事前承認の移動オーダーを自動的に作成できます。これらの処理によって、資材が組織内の別の在庫保管場所から調達される場合に移動オーダーが生成されます。
Min-Max計画: | 特定品目の在庫が最小数量に到達したときに、移動オーダーを使用して供給を補充できます。 |
補充数量計算 | 補充数量計算を使用しているシステムで、品目の補充がトリガーされた場合は、移動オーダーで供給を補充できます。 |
カンバン補充 | カンバンが、保管場所に品目をリリースする必要があることを示しているときは、移動オーダーを生成してそのリリースを処理できます。 |
Min-Max計画と補充数量計算の場合は、次のレベルで保管場所ソース・タイプを設定できます。
マスター/組織品目
保管場所
品目保管場所
カンバン・プル順序またはカンバンの場合は、プル順序レベルで保管場所ソース・タイプを設定します。関連項目: 補充移動オーダーの生成.
ピッキング移動オーダーは、倉庫内の調達場所から工程内保管場所へ資材を運ぶための事前承認済の保管場所移動要求です。この移動オーダーは、Oracle Shipping Executionのピック・リリース処理により自動生成されます。関連項目: 資材ピッキングの概要
移動オーダーを構成するものは、次のとおりです。
移動オーダー・ヘッダー | Oracle Inventoryは、移動オーダー・ヘッダーを使用して移動オーダー・ソース・タイプを格納します。これは、移動オーダーを作成したエンティティを指しています。ヘッダーは、デフォルトのソースおよび搬送先(わかっている場合)、オーダー番号および要求日も格納します。 |
移動オーダー明細 | 移動オーダー明細とは、移動オーダー上の要求です。この中には、品目、要求数量、完了数量(移動オーダーが部分的に満たされている場合)およびソースと搬送先(わかっている場合)が格納されます。移動オーダー明細には、Oracle Project Manufacturingが使用可能になっている組織の場合にはプロジェクトとタスクも含まれます。移動オーダー明細上で特定のシリアル番号およびロット番号も要求できます。 |
移動オーダー明細割当 | 明細割当とは、特定の移動オーダー明細を満たすために発生する取引です。Oracle Inventoryのピッキング・エンジンが自動的に割当を記入するようにシステムを設定するか、手動で明細詳細を記入して編集してから取引するようにできます。保管棚、ロットまたはシリアル管理の資材の場合、システムは明細詳細レベルでこの情報を記入します。 |
移動オーダー処理は、次の手順に従います。
必要資材に対する移動オーダーを作成します。移動オーダー要求を手動で作成するか、補充またはピッキング移動オーダーを自動生成するようにシステムを設定できます。
移動オーダー明細を承認します。移動オーダー要求に承認が必要な場合、品目計画担当が移動オーダー明細を承認する必要があります。
移動オーダーを割り当てます。いったん承認された移動オーダーは割当または取り消すことができます。割当とは、Oracle Inventoryのピッキング・ルールを使用して、要求明細を満たすための資材の調達先を決定する処理です。割当処理で、実行する実取引が移動オーダー明細詳細に記入され、資材が移動オーダーに割り当てられます。
割り当てられた移動オーダー要求および補充移動オーダーの一部を取り消すこともできます。Oracle Inventoryのプロファイル・オプション「INV: 移動オーダーの埋込および終了」により、割当済および取引済の移動オーダーの一部を取り消すことができます。関連項目: 在庫プロファイル・オプション
ピック・スリップを印刷します。移動オーダーの取引の前に、ピック・スリップを印刷するか、移動オーダー明細割当を移動オーダーAPIを経由して取引するためにモバイル装置にプッシュすることができます。
移動オーダー明細を取引します。一度にすべての移動オーダー明細を取引するか、品目の移動のたびに明細割当を1つずつ取引することができます。取引量が要求数量よりも少ない場合、全量が取引されるまで、またはオーダーの消込あるいは取消まで移動オーダーはオープンのままとなります。割当済および取引済の移動オーダー要求と補充移動オーダー明細の一部を取り消すことができます。
移動オーダーは、Inventoryのピッキング・ルールを使用して、ピックする資材のソース保管場所、ロット番号および改訂を提示します。ピック・スリップの印刷または取引のコミット前に、提示されたソースの割当を表示および更新することもできます。関連項目: ピッキング・ルールの定義
注意: 割当により、明細の取引時に実行される保留取引が実行されます。これが、有効数量を減らします。
移動オーダー要求に計画担当の承認を必要とする場合は、移動オーダー承認処理を使用できます。この処理では、承認のために、指定した品目計画担当に移動オーダー明細が転送されます。Oracle Inventoryは、Oracle Workflowを介して承認処理を管理します。
移動オーダー承認処理を管理するには、「移動オーダーの時間切れ期間」と「移動オーダー時間切れ処理」の2つの在庫組織パラメータを設定します。「移動オーダーの時間切れ期間」属性には、承認を待機する日数を設定します。1回目の時間切れ期間が過ぎても、受信者がオーダーの承認または否認を行っていない場合は、催促通知が送信されます。2回目の時間切れ期間が経過すると、「移動オーダー時間切れ処理」フィールドの設定に基づいて、オーダーは自動的に承認または否認されます。承認時に、指定した担当者に追加の通知を送信できます。
品目担当は品目属性です。品目に計画担当が指定されていない場合、購買依頼明細は自動的に承認されます。
いったんオーダー明細が承認されると、ソースおよび搬送先保管場所に添付された通知リストに通知が送られ、保管場所計画担当に管轄領域からの資材の出入りが知らされます。
注意: 補充移動オーダーおよびピッキング移動オーダーは事前承認済です。
移動オーダー・ピック・スリップの印刷
移動オーダー取引のコミット前またはコミット後に、移動オーダー・ピック・スリップを印刷できます。移動オーダー・ピック・スリップ・レポートは、移動オーダー要求および補充移動オーダー用のピック・スリップを生成します。関連項目: 移動オーダー・ピック・スリップ・レポート
ピッキング移動オーダー用のピック・スリップを生成するには、Oracle Shipping Executionピック・スリップ・レポートを発行します。
関連項目
グループ化ルールを作成して、リリース済受注と製造タスクのピッキング明細がピック・スリップでグループ化される方法を編成できます。たとえば、グループ化基準として「搬送」を選択した場合、同じ搬送のすべてのピッキング明細がピック・スリップでグループ化されます。
グループ・ルールで追加のグループ属性を選択することもできます。たとえば、グループ化基準として「搬送」および「運送業者」を選択した場合、同じ搬送と運送業者のピッキング明細がピック・スリップでグループ化されます。
ピック・スリップ・グループ化ルールを定義する手順は、次のとおりです。
「ピック・スリップ・グループ化ルール」ウィンドウにナビゲートします。
ピック方法を選択します。詳細は、『Oracle Warehouse Management Implementation Guide』の「Defining Pick Methodologies」を参照してください。
「ルール名」フィールドに他と重複しない名称を入力します。
必要に応じて、ルールの「摘要」を入力します。
ルールの有効日範囲を入力します。
開始日フィールドには現在の日付が自動的に挿入されますが、必要に応じてこの日付を変更できます。ピッキング・ルールの失効日を入力することもできますが、失効日は有効日より後であることが必要です。
「グループ別」切替リージョンで、次の適用可能なパラメータを選択します。
オーダー番号: このオーダー番号に割り当てられた品目は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
顧客: この顧客に対する発注は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
出荷先: 出荷先所在地宛の発注は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
運送業者: 特定の運送業者に対する発注は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
トリップ/ストップ: 搬送の出荷グループ内の発注は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
搬送: 特定の搬送内の発注は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
出荷優先度: 同じ出荷優先度の発注は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
ソース保管場所: 同じソース保管場所の品目は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
ソース保管棚: 同じソース保管棚の品目は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
品目: 同じ部品番号の品目は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
改訂: 同じ改訂番号の品目は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
搬送先保管場所: 同じ搬送先保管場所の品目は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
搬送先保管棚: 同じ搬送先保管棚の品目は、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
プロジェクト: プロジェクト製造が使用可能になっている場合、プロジェクトに割り当てられた品目はすべて、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
タスク: プロジェクト製造が使用可能になっている場合、同じタスクに割り当てられた品目はすべて、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
製造オーダー: 製造オーダーに対して作成されたタスクはすべて、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
工程: 同じ工程に対して作成されたタスクはすべて、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
部門: 同じ部門からのタスクはすべて、製造オーダーを選択したかどうかに関係なく、同じタスク・タイプに割り当てられます。
プッシュとプル: プッシュ・タスクはすべて同じピック・スリップ番号に割り当てられ、プル・タスクはすべて、製造オーダーを選択したかどうかに関係なく、同じピック・スリップ番号に割り当てられます。
注意: これは、部品構成表で定義された供給保管場所です。
これは、供給タイプがプルの製造タスク、および供給保管場所と保管棚を指定するプッシュ構成部品にのみ適用されます。供給保管場所を使用可能にすると、プル・タスクが保管場所に割り当てられ、プッシュ・タスクは保管場所に割り当てられないため、プッシュ・タスクとプル・タスクは個別にグループ化されます。
これは、「プッシュとプル」を使用可能にする場合よりも限定的です。グループ化基準に供給保管場所を含めた場合にのみ、供給保管場所の異なるタスクが個別にグループ化されるためです。
ドロップダウン・リストから必要な「一括ピッキングの実行」オプションを選択します。次の中から選択できます。
ピッキング全体用: ピック・リリース時に、ピッキングのすべての品目が一括ピッキングの候補になります。
品目/保管場所フラグの許可: ピック・リリース時に、一括ピッキングが可能な品目および保管場所のみが、一括ピッキングの候補になります。
No: 一括ピッキングは使用できません。
関連項目
『Oracle Work in Processユーザーズ・ガイド 』の「構成部品のピッキング」
保管場所ソース・タイプの定義
Min-Max計画および補充数量計算を使用して、移動オーダーを自動的に作成するには、保管場所ソース・タイプを次のいずれかのレベルで1回定義する必要があります。
保管場所。関連項目 保管場所の定義
品目保管場所。関連項目 保管場所の品目への割当および品目の保管場所への割当
カンバン・システムを使用して移動オーダーを自動的に作成するには、プル順序レベルで保管場所ソース・タイプを定義する必要があります。関連項目 カンバン・プル順序の定義
承認処理パラメータの定義
移動オーダー要求に計画担当の承認が必要な場合は、「移動オーダーの時間切れ期間」と「移動オーダー時間切れ処理」の2つのパラメータを組織レベルで定義する必要があります。関連項目 デフォルト在庫パラメータの定義
移動オーダーの承認処理を行わずに、移動オーダー要求を自動的に承認する場合は、「移動オーダーの時間切れ期間」に0(ゼロ)を入力し、「移動オーダー時間切れ処理」で「自動承認」を選択します。
品目または組織に対する移動オーダー明細を承認する計画担当を割り当てる必要もあります。関連項目 品目の定義および組織レベル品目の更新
不足分が発生した場合、通知先を個別に指定することもできます。不足分パラメータの定義
注意: 要求品目に計画担当が割り当てられていない場合、承認処理は使用できません。
品目取引デフォルトの定義
移動オーダー明細割当に搬送先保管棚の品目取引デフォルトを移入するには、最初に品目取引デフォルトを定義する必要があります。品目取引デフォルトの定義
注意: 移動オーダー明細の作成時または割当時に保管棚を指定する場合、この手順を実行する必要はありません。
ロット・レベルの単位換算の定義
特定のロットに対してロット・レベルの換算を定義する場合は、取引するロット数量が移動オーダー数量に反映されます。詳細は、「ロット固有の単位換算」を参照してください。
資材ステータスの設定
移動オーダー取引が許可された資材のみを取引できます。移動オーダーを実行する前に、資材が取引できることを確認する必要があります。詳細は、「資材ステータスの概要」を参照してください。
「移動オーダー」ウィンドウは、移動オーダー要求を生成するために使用します。
前提条件
移動オーダー要求に対して計画担当の承認が必要な場合は、「移動オーダーの時間切れ期間」と「移動オーダー時間切れ処理」の2つのパラメータを組織レベルで定義する必要があります。また、品目または組織に対する移動オーダー明細を承認する計画担当を割り当てる必要もあります。関連項目: 移動オーダーの設定この手順が必要なのは、移動オーダー要求に対する計画担当の承認が必要な場合のみです。
移動オーダー購買依頼を生成する手順は、次のとおりです。
「移動オーダー」ウィンドウにナビゲートします。
必要に応じて、移動オーダー番号を入力します。番号をシステムで自動的に生成する場合は、「摘要」フィールドに移動します。
オプションで摘要を入力します。
移動オーダーが承認されるまで、「ステータス」フィールドは「未完了」と表示されます。
ヘッダー・ブロックの情報で、タブ・リージョンのフィールドにデフォルト値が設定されます。これらのフィールドは、移動オーダー明細レベルで上書きできます。次の情報を入力または選択します。
取引タイプ: 取引のタイプ。
勘定科目移動: 保管場所から搬送先の勘定科目への品目の移動(勘定科目出庫)。
保管場所移動: ある保管場所から、同じ在庫組織内の別の保管場所への品目の移動。
移動オーダー出庫: 指定された事業所に品目を出庫します。
プロジェクトへの出庫: 指定されたプロジェクトに品目を出庫します。
事業所: 取引タイプが「移動オーダー出庫」または「プロジェクトへの出庫」の場合は、出荷先組織を入力できます。「取引タイプ」ウィンドウで「事業所必須」パラメータを選択した場合、このフィールドは必須です。
ソース保管場所: ソース保管場所。
搬送先保管場所: 保管場所移動の搬送先保管場所。
搬送先勘定科目: 勘定科目移動の搬送先勘定科目番号。
要求日: 品目の移動が要求される日付。
「品目」タブ・リージョンで、次の情報を入力または更新します。
明細: 明細番号。
LPN: 移動対象のLPN(該当する場合)。Oracle Warehouse Managementがインストールされており、倉庫管理対応の組織に所属している場合は、このフィールドが表示されます。関連項目: デフォルト在庫パラメータの定義および『Oracle Warehouse Management User's Guide』の「ライセンス・プレート管理の説明」
品目: 移動オーダーを実行する品目番号。
改訂: 改訂管理番号(品目が改訂管理の対象の場合)。
基準数量: 基準単位による移動数量。
単位: 基準単位。
第2数量: 第2単位による移動数量。このフィールドを更新できるのは、品目が二重単位管理されている場合のみです。詳細は、「メイン属性グループ」を参照してください。
単位: 第2単位。このフィールドを更新できるのは、品目が二重単位管理されている場合のみです。
希望入手日: 品目が搬送先保管場所で必要となる日付。
等級: 取引する品目のロットの等級。品目が等級管理されている場合は、移動する等級を指定できます。詳細は、「在庫属性グループ」を参照してください。
「プロジェクトおよびタスク」タブ・リージョンで、次の項目を必要に応じて選択します(これらのオプションは、Oracle Project Manufacturingがインストールされている場合のみ使用可能です)。
LPN: 移動対象のLPN(該当する場合)。Oracle Warehouse Managementがインストールされており、倉庫管理対応の組織に所属している場合は、このフィールドが表示されます。関連項目: デフォルト在庫パラメータの定義および『Oracle Warehouse Management User's Guide』の「ライセンス・プレート管理の説明」
プロジェクト: この品目に関連付けられているプロジェクト番号。
タスク: この品目に関連付けられているタスク。
「ソース」タブ・リージョンで、次の情報を必要に応じて入力または更新します。
LPN: 移動対象のLPN(該当する場合)。Oracle Warehouse Managementがインストールされており、倉庫管理対応の組織に所属している場合は、このフィールドが表示されます。関連項目: デフォルト在庫パラメータの定義および『Oracle Warehouse Management User's Guide』の「ライセンス・プレート管理の説明」
保管場所: この品目のソース保管場所。
保管棚: ソース保管棚。
ロット番号: ロット番号(品目がロット管理の対象の場合)。ロット・マスターで「ロット部分化可能フラグ」を「No」に設定している場合は、一部ロット数量を取引できません。ロット全体を取引する必要があります。詳細は、「在庫属性グループ」を参照してください。
シリアル:自: 開始シリアル番号(品目がシリアル番号管理の対象の場合)。
シリアル:至: 終了シリアル番号(品目がシリアル番号管理の対象の場合)。
「搬送先」タブ・リージョンで、取引タイプが「保管場所移動」の場合は、次の情報を入力または更新します。
LPN: 移動対象のLPN(該当する場合)。Oracle Warehouse Managementがインストールされており、倉庫管理対応の組織に所属している場合は、このフィールドが表示されます。関連項目: デフォルト在庫パラメータの定義および『Oracle Warehouse Management User's Guide』の「ライセンス・プレート管理の説明」
保管場所: 搬送先保管場所。
取引タイプが「勘定科目移動」の場合は、次の情報を入力または更新します。
勘定科目: 搬送先勘定科目。
オプションで、次の情報を入力または更新します。
保管棚: 搬送先保管棚。
移動オーダー転送を作成するときに、搬送先保管棚を指定することも、空白のままにすることもできます。空白にした場合、Oracle Inventoryは移動オーダー明細に指定された搬送先保管場所にある品目のデフォルトの保管棚を選択します。保管場所にある品目にデフォルトの保管棚を定義しなかった場合は、「割当の生成に失敗しました。この品目にはデフォルト搬送先保管棚が存在しないため、搬送先保管棚を提案できません。」というエラーが表示されます。この問題を回避するため、品目に保管棚を定義するか、移動オーダーが作成時に割り当てられる搬送先保管棚を指定してください。
事業所: 取引タイプが「移動オーダー出庫」または「プロジェクトへの出庫」の場合は、出荷先組織を入力できます。「取引タイプ」ウィンドウで「事業所必須」パラメータを選択した場合、このフィールドは必須です。
「管理」タブ・リージョンで、次の情報を必要に応じて入力または更新します。
LPN: 移動対象のLPN(該当する場合)。Oracle Warehouse Managementがインストールされており、倉庫管理対応の組織に所属している場合は、このフィールドが表示されます。関連項目: デフォルト在庫パラメータの定義および『Oracle Warehouse Management User's Guide』の「ライセンス・プレート管理の説明」
取引タイプ: 取引ソース・タイプ。
事由: 取引事由。
次の項目は、ウィンドウに自動的に表示されます。
参照: 品目に関する参照情報。
ソース・タイプ: ソース・タイプ。
ソース: ソース・エンティティ。
ソースID: ソース・エンティティの識別番号。
ステータス日付: ステータスが最後に更新された日付。
ステータス: 移動オーダー明細のステータス(「未完了」、「事前承認」、「承認」、「否認」、「取消」または「クローズ」)。
作成者: 移動オーダー要求を作成している従業員名。
「承認」をクリックして、承認のために移動オーダー要求を発行します。
手持数量を表示する手順は、次のとおりです。
移動オーダーを取り消す手順は、次のとおりです。
移動オーダーをクローズする手順は、次のとおりです。
クローズする移動オーダーを検索します。
「ツール」メニューの「オーダーのクローズ」を選択します。
注意: すべてのステータスの移動オーダー・ヘッダーをクローズできます。ただし、ステータスが「未完了」の場合、およびヘッダー・ステータスが「保留承認」、「未承認」、「部分承認」の場合を除きます。
移動オーダーの購買依頼明細を取り消す手順は、次のとおりです。
移動オーダーの購買依頼明細をクローズする手順は、次のとおりです。
移動オーダー明細をクローズする移動オーダーを検索します。
クローズする移動オーダー明細を選択します。
「ツール」メニューの「明細のクローズ」を選択します。
注意: 移動オーダー明細は、次のいずれかのステータスの場合のみクローズできです。
承認済
事前承認済
未承認
取消
ソースにより取消
注意: 移動オーダー明細は、移動オーダー・ヘッダーに関係なくクローズできます。
関連項目
Min-Max計画、補充数量計算およびカンバン補充を使用して、事前承認済の移動オーダーを自動的に作成できます。これらの処理では、保管場所ソース・タイプに基づいた移動オーダーが生成されます。
前提条件
Min-Max計画を使用して移動オーダーを自動的に作成する手順は、次のとおりです。
ある保管場所における品目が最小数量未満で、その品目が別の保管場所から調達される場合は、Min-Max計画レポートを要求すると移動オーダーが作成されます。関連項目: Min-Max計画レポートの要求
補充数量計算を使用して移動オーダーを自動的に作成する手順は、次のとおりです。
「補充数量計算の処理」プログラムを実行します。関連項目: 補充数量計算の入力と処理
カンバン補充を使用して移動オーダーを自動的に作成する手順は、次のとおりです。
カンバンを生成します。関連項目: カンバンの生成
移動オーダーの承認後、搬送先の保管場所または勘定科目への品目の移動を完了するには、移動オーダー明細の割当と取引を行う必要があります。
移動オーダーには複数の移動オーダー明細を含めることができます。移動オーダーの明細は、それぞれ資材移動の単一の要求に対応しています。
一度にすべての移動オーダー明細を取引するか、品目の移動のたびに明細詳細を1つずつ取引することができます。「移動オーダー取引」ウィンドウで問合せできるのは、承認済の移動オーダーのみです。関連項目: 移動オーダーの概要
割当のない移動オーダー明細を取り消すことができます。個別の移動オーダー明細、または複数の移動オーダー明細を選択できます。移動オーダー明細が異なる移動オーダーに属しているかどうかは関係ありません。
注意: 移動オーダー要求および補充移動オーダーの移動オーダー明細のみ取り消すことができます。
ピッキング移動オーダーに対して割り当てられた数量よりも少ない数量を取引する場合は、紛失数量を入力できます。移動オーダーの数量には2つのタイプがあります。
確認済数量: 取引する数量
紛失数量: 移動オーダーに対する紛失数量
紛失数量がある場合は、移動オーダーの割当の更新時に紛失数量のタイプを選択します。
「移動オーダー取引」ウィンドウにナビゲートします。「移動オーダー明細の検索」ウィンドウが表示されます。
検索基準を入力して「検索」をクリックし、取引する移動オーダー明細を検索します。
「移動オーダー取引」ウィンドウに、検索基準と一致する移動オーダー明細が表示されます。
移動オーダー明細を割り当てる手順は、次のとおりです。
割り当てる移動オーダー明細を選択します。
「割当」をクリックします。特定のソース事業所がある移動オーダー明細の割当に詳細提示が指定されます。
作業内容を保存します。
詳細は表示または更新できます(後述の手順を参照)。また、ウィンドウを終了して、取引前にピック・スリップを印刷することもできます。
移動オーダー明細の割当を表示または更新する手順は、次のとおりです。
「移動オーダー取引」ウィンドウで、表示または更新する移動オーダー明細に対応する「選択」ボックスを選択します。
「割当の表示/更新」を選択します。「移動オーダー明細割当の取引」ウィンドウに、移動オーダー明細の詳細が表示されます。
次の情報を表示および更新できます。
単位: 単位。
要求数量: 基準単位による移動オーダー明細にリストされた数量。
数量: 取引する数量。紛失数量なしのピッキング移動オーダーの取引数量として、0(ゼロ)を入力できます。0(ゼロ)を入力すると割当が削除され、移動オーダー明細は倉庫にリリースされた状態のままになります。これにより、ピックの確認時にバックオーダーおよび再ピッキングせずに、その明細を他の受注の資材に再割当てできます。
割当数量: 基準単位による移動オーダーに割り当てられた数量。
第2単位: 第2単位(品目が二重単位管理されている場合)。
第2要求数量: 第2単位による移動オーダー明細にリストされた要求数量。
第2数量: 第2単位による取引数量。
第2割当数量: 第2単位による割当数量。
事由: 取引事由。
参照: 移動オーダー明細に関する参照情報。
紛失数量処理: 紛失数量に対して実行する処理。確認済数量が割当数量と一致しない場合、このフィールドは必須です。
必要に応じて、ロット番号とシリアル番号を表示および更新するには、「ロット/シリアル」をクリックします。
必要に応じて、取引する在庫を手動で選択するには、「有効在庫の選択」をクリックします。詳細は、「手動移動オーダーの割当」を参照してください。
「更新」をクリックし、前述のフィールドに設定した情報を保存します(この処理では明細は取引されません)。
割当を取り消す移動オーダー明細を選択します。
「ツール」メニューの「割当の取消」を選択します。
移動オーダーを取引する手順は、次のとおりです。
「移動オーダー取引」ウィンドウで、取引する移動オーダー明細に対応する「選択」ボックスを選択します。
「取引」をクリックします。
移動オーダー明細は、明細の詳細レベルで取引することもできます。この場合は、取引する明細を選択して、「取引」を選択します。
移動オーダー明細を取り消すまたはクローズする手順は、次のとおりです。
取り消すまたはクローズする移動オーダー明細を選択します。
「ツール」メニューの「明細取消/クローズ」を選択します。
関連項目
「有効在庫の選択」ウィンドウには、移動オーダーで必要とする需要を満たす有効在庫が表示されます。有効なピッキング・ルールを満たす資材のみが表示され、ピッキング・ルールのソート基準の順序で資材が提示されます。このウィンドウで資材を手動で選択して移動オーダーに割り当てると、システムによって割当が作成されます。
既存の割当を変更または削除でき、新規割当を作成することもできます。新規割当の作成を選択した場合は、新規割当基準によってロット残高がマイナスになるかどうか、またはロットが部分化不可であるかどうかがチェックされます。ロット固有の換算、プロセス製造、品質照合、資材ステータスおよび優先等級(プロファイル・オプション「INV: ターゲット優先等級」を「Yes」に設定している場合)が優先的に考慮されます。このページに表示される情報は、定義したピッキング・ルールに従って使用でき、割当ルールで定義した順序でソートされます。ウィンドウには「文書情報」、「要求済」、「選択」および「有効在庫詳細」の4つの切替リージョンがあります。
「文書情報」切替リージョンには、移動オーダー明細から自動的に提供される次の情報が表示されます。
品目: 品目番号
摘要: 品目摘要
要求改訂: 品目の要求された改訂
ソース・タイプ: WIPまたは取引ソース・タイプ
ソース番号: ソース・タイプ番号
明細番号: 移動オーダーの明細番号
優先等級: 移動オーダーにリストされている優先等級
「要求済」および「選択」切替リージョンには、移動オーダー明細にリストされている要求済および選択済数量情報、および取引単位が表示されます。品目が二重単位管理されている場合は、第2単位の情報が表示されます。
「有効在庫詳細」切替リージョンには、現在割り当てられている資材に関する情報が表示されます。「選択済取引数量」フィールドと「取引事由」フィールドは必要に応じて変更できますが、それ以外のフィールドは表示専用です。割当を削除するには、「選択済取引数量」フィールドに「0」を入力します。「有効在庫詳細」切替リージョンには、次の情報が表示されます。
保管場所: 資材の取引元となる保管場所。
保管棚: 資材の取引元となる保管棚。
ロット番号: 取引可能なロット。
改訂: 取引する品目の改訂。
選択済取引数量: 基準単位の取引数量。このフィールドは必要に応じて変更できます。「デフォルト数量」をクリックすると、このフィールドのデフォルトの移動オーダー数量を入力できます。
第2選択済数量: 品目が二重単位管理されている場合は第2単位の取引数量。選択済取引数量を変更すると、このフィールドは自動的に更新されます。このフィールドを変更すると、「選択済取引数量」フィールドが自動的に更新されます。
等級: 割り当てるロットの等級。
基準有効数量: 基準単位による取引品目の合計有効数量。
第2有効数量: 第2単位による取引品目の合計有効数量。
事由コード: 移動事由。詳細は、「取引事由の定義」を参照してください。
品質照合: 資材品質が顧客仕様と一致するかどうかを示します。
在庫割当の変更完了後、「デフォルト数量」をクリックすると、ロットの有効数量および要求済数量に従って割り当てることができます。ロットが部分化不可の場合は、ロット数量全体が割り当てられます。「完了」をクリックして数量変更を完了するか、または「取消」をクリックして変更を取り消します。
また、「ツール」メニューを使用すると、品質仕様および結果を確認できます。
関連項目
資材ピッキング処理には次のステップが含まれます。
ピック・リリース(Oracle Shipping Executionプロシージャ)
Oracle Shipping Executionのピック・リリース・プロシージャについては、『Oracle Shipping Execution ユーザーズ・ガイド』の「Overview of Pick Release and Releasing Sales Orders for Picking」を参照してください。
移動オーダー明細の割当
Oracle Shipping Executionのピック・リリース・プロシージャが移動オーダー明細を作成します。これらの明細を倉庫にリリースしてピック・スリップを印刷するには、明細を割り当てる必要があります。Oracle Inventoryのピッキング・エンジンが取引明細に対する提示の生成に使用する処理は、割当と呼ばれます。ピッキング移動オーダーの割当処理では、前に作成された予約がない場合、資材に対して上位レベル(組織全体)の予約も作成されます。
システムが自動的に移動オーダー明細の割当を行うか、このステップを延期して後で移動オーダー明細の割当を手動で実行するかを選択できます。いずれを選択しても、ピック・リリースにより承認済ステータスの移動オーダーが作成されます。そのため、移動オーダーを取引するための追加の承認処理は必要ありません。割当処理の延期は、複数の倉庫間でピック・リリースを実行する組織で、オーダー明細を製造現場にリリースする時期は各倉庫で決定できるようにする場合に便利です。Oracle Shipping Executionの出荷パラメータを使用して割当処理の自動または手動を指定します。関連項目: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』の「出荷パラメータの設定」
このデフォルト・パラメータは、ピック・リリースごとに上書きできます。関連項目: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』の「受注をピッキング用にリリース」
割当処理の延期と手動でのステップ実行を選択する場合は、Oracle Inventoryプロシージャを使用します。割当を延期しても、「移動オーダー取引」フォーム内で移動オーダーが割り当てられるときには、Inventoryの割当ルールが依然として使用されます。ピッキング移動オーダーについては、割当詳細のすべてを手動入力できませんが、システムが提供する割当の一部の属性を更新できます。関連項目: ピッキング移動オーダーの手動割当
注意: 品目および搬送先保管場所が予約可能で、ピック・リリースより前に受注に対する予約が存在していない場合、割当処理で上位レベル(組織全体)の予約がピック対象の資材に作成されます。
移動オーダー明細のピック確認
割当処理により作成された移動オーダー明細割当(取引明細)は、工程内での資材の荷卸を確認するために取引する必要があります。この処理は、ピック確認と呼ばれます。ピック確認は、資材を倉庫内の調達場所から工程内保管場所に移動する保管場所移動を実行します。ピック確認は既存の予約を工程内保管場所の割当予約(ロット、改訂、保管場所および保管棚を含みます)に自動転送します。ピック確認時に、不明数量をレポートしたり、ピック担当が別のロット、シリアル、保管棚または保管場所の資材の使用を選択した場合には取引明細を変更することができます。組織のピックが、提示されたピッキング明細からめったに逸脱することがなく、ピック確認要求の間接費の管理が困難な場合、明細の割当の直後にピック確認取引が自動発生します。
ピック確認を自動発生させるか、ピック担当に手動で移動オーダー明細のピック確認をさせるかを指定するには、Oracle Inventoryパラメータを使用します。関連項目: ATP、ピック方法、調達先パラメータの定義
このデフォルト・パラメータは、ピック・リリースごとに上書きできます。関連項目: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』の「受注をピッキング用にリリース」
注意: Oracle Warehouse Managementに対して組織が使用可能になっていると、移動オーダーをデスクトップ上の「移動オーダー取引」フォームで取引できません。本来は、移動オーダーはモバイル端末上のタスクとして取引されます。ただし、LPNが割り当てられないかぎり、「移動オーダー取引」フォームを使用して割当を表示することはできます。このフォームから割当を手動更新できますが、WMSが使用可能な組織内の移動オーダーに対して「取引」ボタンを使用することはできません。
移動オーダーを手動でピック確認するには、Oracle Inventoryの「移動オーダー取引」ウィンドウを使用します。移動オーダー要求と補充移動オーダーの取引には、同じプロシージャを使用します。手動ピック確認オプションにより、移動オーダー明細または移動オーダー明細割当をそれぞれ個別に取引できます。これにより、各ピックの取引を確認できます。手動でピック確認するとき、システムにより生成されたロット、シリアル番号および保管棚情報などの提示と異なるピック詳細を更新できます。関連項目: 移動オーダーの取引
在庫組織において、顧客に対する出荷許容範囲内で移動オーダーを超過ピック確認できます。オペレータは必要に応じてロットやシリアルを追加し、要求数量以上で取引できます。
自動ピック確認処理を使用する場合、資材は工程内保管場所に対してのみ取引され、予約されます。見つかった相違は、予約を削除して元の保管場所に対して資材を取引することで管理できます。在庫取引のためにバー・コード・スキャナなどのモバイル端末を使用する場合、在庫の精度と管理を最大限に確保できるよう手動のピック確認を使用することをお薦めします。自動ピック確認処理を使用した場合、移動オーダーは「移動オーダー取引」フォームに表示されません。
注意: 予約可能でない品目は、バッチでピック確認が要求されているかに関係なく、常に自動でピック確認されます。品目を手動でピック確認する場合は、品目を予約可能にしてください。
出荷確認(Oracle Shipping Executionプロシージャ)
移動オーダー明細の割当とピック確認の時期を決定することで処理をカスタマイズできます。関連項目: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』の「出荷確認の概要」
割当処理で移動オーダー明細を満たすだけの十分な資材が検索できない場合、不足状態が存在します。移動オーダー明細には、要求数量と、割当処理によるソース数量の両方が格納されます。要求数量がソース数量を超える場合、潜在的な不足分が存在します。これらの不足分は、Oracle Inventoryの「潜在的不足分の表示」ウィンドウまたは「在庫不足要約」レポートで表示できます。欠品移動オーダー明細は、「移動オーダー取引」フォームを使用して再度割り当てることができます。関連項目: 不足分アラートと不足分通知
倉庫内の在庫に間違いがあると、割当時にOracle Inventoryが認識しない不足状態になる可能性があります。この場合、ピック担当が完了数量をピックできなくなります。提示どおりに明細をピックできなかった場合、ピック担当は検索できなかった数量を「移動オーダー明細割当の取引」ウィンドウの「不明数量」フィールドに入力できます。不明数量の入力で、移動オーダー明細上の割当数量が変更され潜在的在庫不足が存在することになります。移動オーダー明細は同じフォームで再度割り当てることができるため、システムからピック担当に在庫内の別の場所で資材を探すように指示できます。
「移動オーダー明細詳細の取引」ウィンドウを介して不明数量がレポートされると、Oracle Inventoryによって、不明数量が存在する予約が循環棚卸予約に転送されます。その結果、循環棚卸ヘッダーは作成されませんが、予約により、今後の詳細化処理では、不明としてレポートされた資材をピック担当が扱わないようにできます。該当する資材保管場所の品目に対して実行される循環棚卸によって予約は消し込まれます。自動ピック確認が使用されている場合、ピック担当は「移動オーダー明細詳細の取引」ウィンドウで不明数量をレポートできません。循環棚卸数量は出荷確認で入力できます。循環棚卸予約は作成できますが、工程内保管場所にある品目が対象となります。関連項目: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』の「出荷取引の定義」
受入プロセス時に不足が発生した場合に不足分アラートを送信するようにシステムを設定できます(関連項目: 不足分アラートと不足分通知)。不足分アラートによって、クロスドックの機会が通知され、資材を格納保管場所ではなく工程内保管場所に転送できます。その後、移動オーダー明細を再割当および取引できます。新規の品目を含めるために予約が自動的に更新されます。また、新規資材を含めるために、ピック・スリップを再印刷することもできます。
バックオーダーの処理
「移動オーダー取引」フォームで割り当てた受注明細をバックオーダーにすることもできます。この操作により割当が取り消され、割り当てていた資材を他の取引で使用できるようになり、今後のバッチでピック・リリースできるように搬送詳細明細ステータスがバックオーダーに設定されます。
受注明細をバックオーダーにする手順は、次のとおりです。
バックオーダーにする移動オーダー明細を問い合せます。
1つ以上の移動オーダーの横にあるチェック・ボックスを選択します。
「ツール」メニューの「バックオーダー」を選択します。割当が取り消され、移動オーダー明細が削除されます。
関連項目
ピッキング移動オーダーは、Oracle Shipping Executionのピック・リリース処理で作成されます。「移動オーダー取引」ウィンドウを使用してピッキング移動オーダーの割当を手動で実行できます。
割当とは、Oracle Inventoryのピッキング・ルールを使用して、要求明細を満たすための資材の調達先を決定する処理です。割当処理で、実行すべき実取引が移動オーダー明細割当に記入され、資材が移動オーダーに割り当てられます。
手動の割当により、ピックを製造現場にリリースする時期の決定が可能になります。このオプションは、分散された倉庫管理や出荷をともなうグローバル・オーダー管理で使用します。手動の割当を使用すると、オーダーを中央の管理事業所から地域倉庫にあらかじめリリースすることで、個々の倉庫で実際の出荷日に合せて細かくピックをスケジュールすることができます。関連項目: 資材ピッキング処理の概要
前提条件
「移動オーダー取引」ウィンドウを使用してピッキング移動オーダーの割当を行うには、Oracle Shipping Executionで出荷パラメータを定義する必要があります。関連項目: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』の「ピック・リリース・パラメータの定義」
ピッキング移動オーダーを手動で割り当てる手順は、次のとおりです。
「移動オーダー取引」ウィンドウにナビゲートします。「移動オーダー明細の検索」ウィンドウが表示されます。
「ピッキング」タブ・リージョンを選択します。
検索基準を入力して「検索」を選択し、割り当てる移動オーダー明細を検索します。
割り当てる移動オーダー明細を選択します。
「事業所詳細」を選択します。特定のソース事業所がある移動オーダー明細の割当に詳細提示が指定されます。
作業内容を保存します。
これで、ピック・スリップを印刷できます。関連項目: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』の「ピック・スリップ・レポート」
移動オーダー明細を取引する手順は、次のとおりです。
取引する明細を選び、「取引」を選択します。
関連項目
Oracle Inventoryを工程ではなく、主に財務を目的として使用する顧客は、簡易ピック・リリースを使用してピック・リリースのパフォーマンスを向上させることができます。この方法のプロセス全体を次に示します。
詳細予約の作成
オーダーのピック・リリース
出荷搬送詳細への予約の移入
オーダーの出荷確認
簡易ピック・リリースでは、次の条件が想定されています。
倉庫に保管棚がないこと
出荷される資材の保管およびステージングに同じ保管場所が使用されていること
ピック・リリースの実行前、受注時または受注インポート後に、詳細レベルの予約が作成されること
プレーンおよびシリアル管理品目の場合は、予約で保管場所が指定されていること
ロット管理品目の場合は、予約で保管場所およびロット番号が指定されていること
改訂管理品目の場合は、予約で改訂が指定されていること
前述の条件を満たす場合は、移動オーダー明細、数量ツリーおよび予約の作成、およびピック確認を省略するように、ピック・リリースのロジックが設定されます。
簡易ピック・リリースでは、次の内容をサポートしません。
レポートされるピック・スリップは作成されません。
出荷モデル完了はサポートされていません。
関連項目
予約詳細に基づいて様々なシリーズが発生する可能性があります。シナリオの一部を次に示します。
詳細予約の予約数量が搬送詳細の数量以上である場合は、予約および搬送をステージ済として更新します。
詳細予約の予約数量が搬送詳細の数量より少ない場合は、予約を「ステージ済」として更新し、搬送を分割します。システムによって、「ステージ済」として存在する詳細予約に対して搬送が更新されます。また、残りの搬送詳細には「リリース準備」のマークが付けられます。その後、「簡易ピック・リリース」プロファイルが「Yes」に設定されていないピック・リリースの搬送詳細を処理できます。
詳細予約の予約数量が0(ゼロ)の場合、システムによって、搬送詳細に「リリース準備」のマークが付けられます。「簡易ピック」プロファイルが「Yes」に設定されていないピック・リリースの搬送詳細を処理できます。
システムによってシリアル番号の検索とマーク付けが行われ、MTL_SERIAL_NUMBERS_TEMP(MSNT)にシリアル番号レコードが作成されます。MSNTレコードに関連付けられたtransaction_temp_idを使用して出荷が更新されます。
関連項目