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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1.7.0)
B72923-01
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38 個人用プリファレンスの設定

個人用プリファレンスにより、アプリケーションを特定の作業スタイルに合わせるための、簡単な構成設定を提供します。これらには、優先するアプリケーションの表示言語、優先するアプリケーションのルック・アンド・フィール、Spacesアプリケーションのパスワードなどの設定が含まれます。Spacesアプリケーションのプリファレンスでは、アプリケーションのユーザー・インタフェースをJAWSなどのスクリーン・リーダー用に最適化するために、アクセシビリティの設定が提供されます。

プリファレンスの設定は、使用するSpacesアプリケーションのビューにのみ反映される、ユーザーレベルのカスタマイズです。

この章では、個人用プリファレンスの指定方法について説明します。内容は次のとおりです。


関連項目:

特定のサービスに関連するプリファレンスは、各サービスに関する章で説明します。

メッセージ・プリファレンス、サブスクリプション・プリファレンスおよび通知プリファレンスの詳細は、次の章を参照してください。

ピープル・コネクション・プリファレンスの詳細は、次の章を参照してください。

インスタント・メッセージ・プリファレンスおよびプレゼンス・プリファレンスの詳細は、第64.2項「優先するインスタント・メッセージ・プロバイダの識別」を参照してください。

検索プリファレンスの詳細は、第58.5項「検索結果の個別プリファレンスの設定」を参照してください。

メール・プリファレンスの詳細は、第67.3項「優先するメール接続の選択」を参照してください。


対象読者

この章は、少なくともauthenticated-roleを割り当てられているユーザー(つまり、Spacesアプリケーションにログインできるユーザー)で、一般プリファレンスを設定するユーザーを対象としています。これには、表示言語の選択、優先する日付および時間の書式の特定、タイム・ゾーンの指定、外部アプリケーションのログイン情報の提供などが含まれています。

38.1 プリファレンス・ダイアログへのアクセス

「プリファレンス」ダイアログを開く最も簡単な方法は、「プリファレンス」リンクをクリックすることです(図38-1)。

図38-1「プリファレンス」リンク

「プリファレンス」リンク

ナビゲーション・リンク(「プリファレンス」リンクなど)の可用性は、ポータルの設計者や作成者が決定します。そのため、「プリファレンス」リンクが表示されない場合もあります。その場合は、アプリケーション管理者に「プリファレンス」リンクを使用可能にするよう依頼してください。

38.2 優先表示言語の選択

表示言語は、ユーザー・インタフェース(UI)の要素がユーザーのブラウザでレンダリングされる際の言語を制御します。UI要素には、ボタン、フィールド・ラベル、アプリケーション・リンクおよび画面テキストなどが含まれます。表示言語にも、現在のロケールを反映させるオプションがあります。ロケールは、通貨シンボルなどのシンボルの外観や、UIテキストが表示される読み方向を制御します。

表示言語を設定するには:

  1. 「プリファレンス」ダイアログを開きます(図38-2)。

    図38-2「プリファレンス」ダイアログ

    「プリファレンス」ダイアログ

    関連項目:

    「プリファレンス」ダイアログへのアクセスの詳細は、第38.1項「プリファレンス・ダイアログへのアクセス」を参照してください。


  2. 「一般」をクリックして、一般プリファレンスにアクセスします。

  3. 「言語」ドロップダウン・リストで、優先表示言語ロケール(図38-3)を選択します。

    図38-3「プリファレンス」ダイアログの「言語」リスト

    「プリファレンス」ダイアログの「言語」リスト

    あるいは、「プリファレンスなし」を選択して、Spacesアプリケーション管理者が設定したアプリケーション・レベルのデフォルトを使用します。


    関連項目:

    アプリケーションレベルの、デフォルトの表示言語の設定の詳細は、第5章「グローバル・デフォルトの構成」を参照してください。Spacesアプリケーションの表示言語の詳細は、第27章「多言語ポータルでの作業」を参照してください。


  4. 変更を保存して「プリファレンス」ダイアログを終了するには、「OK」をクリックします。変更を保存して、まだ終了しない場合は、「適用」をクリックします。

38.3 日付および時間のプリファレンスの設定

日付および時間のプリファレンスを使用して、優先する日付と時間の書式と、現在のロケールのタイム・ゾーンを指定します。


注意:

一部のサービスは、固有の時間表示書式で開発されている可能性があります。その場合、これらのサービスが日付および時間書式の選択に影響されることはありません。


優先する時間書式、日付書式およびタイムゾーンを設定するには:

  1. 「プリファレンス」ダイアログを開きます(詳細は、第38.1項「プリファレンス・ダイアログへのアクセス」を参照してください)。

  2. 「一般」をクリックして、一般プリファレンスにアクセスします。

  3. 日付および時間のプリファレンスを設定します。

    表38-1は、「プリファレンス」ダイアログの「一般」パネルで使用できる日付および時間のオプションの一覧と説明です。

    表38-1 日付および時間のプリファレンスの設定

    プリファレンス 設定オプション

    時間書式

    次のリストは時間書式を示しています。現在の時間を示す「プリファレンス」ダイアログの書式です。

    • プリファレンスなし—管理者によって設定されたデフォルトの時間書式を表示します。

    • H:M AM/PM—時間、分およびAMまたはPMを表示します(4:47 PMなど)。

    • H:M:S AM/PM—時間、分、秒およびAMまたはPMを表示します(4:47:52 PMなど)。

    • H:M:S AM/PM Time Zone—時間、分、秒、AMまたはPMおよび指定したタイムゾーンの略称を表示します(4:47:52 PM PDTなど)。

    日付書式

    次のリストは日付書式を示しています。現在の日付を示す「プリファレンス」ダイアログの書式です。

    • プリファレンスなし—管理者によって設定されたデフォルトの日付書式を使用します。

    • M/D/YY—数字の書式を使用します(6/18/10など)。

    • MON D, YYYY—省略した書式と完全な西暦を使用します(Jun 18, 2010など)。

    • MONTH D, YYYY—完全な月名と完全な西暦を使用します(June 18, 2010など)。

    • DAY, MONTH D, YYYY—完全な月名、完全な西暦および曜日を表示します(Friday, June 18, 2010など)。

    タイムゾーン

    「タイムゾーン」選択リストで、優先するタイムゾーンを選択します。あるいは、「プリファレンスなし」を選択して、アプリケーション管理者が設定したアプリケーション・レベルのデフォルトを使用します。


  4. 変更を保存して「プリファレンス」ダイアログを終了するには、「OK」をクリックします。変更を保存して、まだ終了しない場合は、「適用」をクリックします。

38.4 アクセシビリティ・オプションの設定

「プリファレンス」ダイアログの「一般」パネルには、アクセシビリティに関連したオプションがあります。オプションを選択して、JAWSなどのスクリーン・リーダー用にアプリケーション・ユーザー・インタフェース(UI)を最適化し、高コントラストのカラーや大きいフォントをサポートできるようにします。

この項の内容は次のとおりです。

38.4.1 アプリケーションのアクセシビリティ・オプションの基本

Spacesアプリケーションには、視力障害者ユーザーおよび晴眼者ユーザーがアプリケーション・ユーザー・インタフェースを使用して効率よく移動できるようにするための、アクセシビリティ・オプションがありますが、これらを適切に使用するうえで役立つヒントがあります。

JAWSなどのスクリーン・リーダーを使用する場合、通常、JAWSはメニューの選択項目と関連するリンクを読み上げます。「アクション」メニューでは、JAWSはサブメニューの項目を読み上げません。たとえば、JAWSは「アクション」メニューの「管理」にあるサブメニューの項目を読み上げません。これを解決するには、キーボードで直接ナビゲートしてメニュー項目を選択します。つまり、JAWS Links Chooserを使用するかわりに、キーボードの[Tab]キーを使用して、「アクション」メニューの「管理」サブメニューに移動します。

Spacesアプリケーションの管理ページにあるドロップダウン・メニュー、フィールドおよびラジオ・ボタンの中には、ラベルが付いていないものもあります。そのため、JAWSコマンドInsert-F7の起動時に、JAWSスクリーン・リーダーはラベルのかわりにポンド記号(#)を表示します。次に示す領域で問題が発生します。

  • スペースの管理ページのドロップダウン・メニュー

  • スペースの管理ページのラジオ・ボタン

  • 「ドキュメント」ページのフィールド

これを解決するには、[Tab]キーと矢印キーを使用して、フォーム内にあるそれぞれの個別フィールドに移動します。これで、フォーム内にある各フィールドの読み上げを聞くことができます。

リソース・カタログからリソースを追加すると、JAWSはリソース・カタログのすべてのアイテムを追加として読み上げます。このため、選択したリソースの特定が困難になります。この問題を解決するには、[Tab]キーを押してリソースの「追加」リンクに移動し、[↓]キーを押します。JAWSにより、リソースの説明が読み上げられます。

38.4.2 アクセシビリティ・オプションの適用

アプリケーションUIにアクセシビリティ・オプションを適用するには:

  1. 「プリファレンス」ダイアログを開きます(詳細は、第38.1項「プリファレンス・ダイアログへのアクセス」を参照してください)。

  2. 「一般」をクリックして、一般プリファレンスにアクセスします。

  3. 「アクセシビリティ設定」選択リストで、優先するアクセシビリティ設定を選択します。

    • スクリーン・リーダーを使用する: 特に視力障害者に対して、JAWS (スクリーン・リーダー・ソフトウェア)の使用を有効にします。


      ヒント:

      スクリーン・リーダーを使用して、その他のプリファレンス・パネルにあるプリファレンス・オプション(「パスワード」「マイ・アカウント」「メッセージング」「ピープル・コネクション」「プレゼンス」「サブスクリプション」「検索」および「メール」)を設定する場合、スクリーン・リーダーのオプションを有効にするには、「OK」をクリックして「プリファレンス」ダイアログを終了し、その後「プリファレンス」ダイアログを再度開きます。その他のプリファレンス・パネルはラジオ・ボタンで再表示されます。これらのラジオ・ボタンはスクリーン・リーダーによる検出およびアクセスが可能です。


    • 高コントラスト色を使用する: Spacesアプリケーションのユーザー・インタフェースを、ハイコントラスト機能が有効化されているオペレーティング・システムやブラウザと互換性のあるものにします。たとえば、Spacesアプリケーションでは、使用する背景イメージとCSSスタイルをハイコントラスト・モードに変更して、視覚的な情報が失われないようにします。ハイコントラスト・モードは、ブラウザまたはオペレーティング・システムのハイコントラスト・モードと併用することで、一段と有効になります。ユーザーによっては、ハイコントラスト・モードと大きいフォント・モードの併用が有効な場合もあります。

    • 大きいフォントを使用する: ブラウザのズーム機能に適したコンテンツを提供します。デフォルトのモードでは、ほとんどのテキストと多くのコンテナで固定のフォント・サイズを使用して、一貫性のある定義された体裁を提供しています。大きいフォント・モードでは、テキストやコンテナは一段とスケーラブルです。これにより、Spacesアプリケーションを、フォント・サイズがより大きく設定され、ブラウザのズーム機能も使用するブラウザと互換性のあるものにできます。大きいフォント・モードまたはブラウザのズーム機能を使用ない場合、大きいフォント・モードは無効にする必要があります。ユーザーによっては、大きいフォント・モードとハイコントラスト・モードの併用が有効な場合もあります。

  4. 変更を保存して「プリファレンス」ダイアログを終了するには、「OK」をクリックします。変更を保存して、まだ終了しない場合は、「適用」をクリックします。

    または、変更を取り消して「プリファレンス」ダイアログを終了するには、「取消」をクリックします。

38.5 ビューのホーム・スペースのルック・アンド・フィールの変更

「プリファレンス」ダイアログの「一般」パネルには、ホーム・スペースの表示に使用するアプリケーション・スキンの選択リストがあります。アプリケーション・スキンでは、アプリケーションの背景色、画面フォント、一部のスキンでは、アプリケーションのボタンおよびアイコンに使用される形およびイメージを指定します。「プリファレンス」ダイアログから選択したスキンは、このユーザーのホーム・スペースの、表示のルック・アンド・フィールに反映されます。他のユーザーの表示や、アプリケーションの別の領域には反映されません。

ホーム・スペースのスキンを変更するには:

  1. 「プリファレンス」ダイアログを開きます(詳細は、第38.1項「プリファレンス・ダイアログへのアクセス」を参照してください)。

  2. 「一般」をクリックして、一般プリファレンスにアクセスします。

  3. 「アプリケーション・スキン」選択リストで、好みのアプリケーション・スキンを選択します。

    • プリファレンスなし: アプリケーションの構成済スキン設定に従います。

    • Skin_Name: 利用可能なスキンのリストから、事前定義済のアプリケーション・スキンを選択します。

  4. 変更を保存して「プリファレンス」ダイアログを終了するには、「OK」をクリックします。変更を保存して、まだ終了しない場合は、「適用」をクリックします。

    ホーム・スペースの表示用に選択したスキンを使用して、アプリケーションがリフレッシュされます。


関連項目:

上級ユーザーはカスタムのアプリケーション・スキンを作成して、それらをSpacesアプリケーションにデプロイできます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のスキンの作成および管理に関する項を参照してください。


38.6 アプリケーション・パスワードの変更

アプリケーション管理者が事前に許可している場合、ユーザーはSpacesアプリケーション・パスワードを変更できます。定期的なパスワードの変更は、ユーザーがアプリケーション・ソフトウェアの保護に直接参加できる方法の1つです。


関連項目:

アプリケーション管理者は、アプリケーション・パスワードの変更を禁止できます。この機能が無効にされている場合、ユーザーはこの項で説明する手順を実行できません。詳細は、第6.4.3.4項「プロファイルの構成」を参照してください。


Spacesアプリケーション・パスワードを変更するには:

  1. 「プリファレンス」ダイアログを開きます(詳細は、第38.1項「プリファレンス・ダイアログへのアクセス」を参照してください)。

  2. 「パスワード」をクリックして、「パスワード」パネルを開きます(図38-4)。

    図38-4「プリファレンス」の「パスワード」パネル

    「プリファレンス」の「パスワード」パネル
  3. 「旧パスワード」フィールドに、現在のパスワードを入力します。

  4. 「新パスワード」フィールドに、新しいパスワードを入力します。


    注意:

    このパスワードの要件は、Spacesアプリケーションのアプリケーション・ユーザーを管理するIDストアによって決まります。各IDストアには、パスワードの長さやパスワードの履歴などのルールを強制する、独自のパスワード・ポリシーがあります。新しいパスワードの設定に問題がある場合は、パスワード要件およびIDストアの制限について、アプリケーション管理者に問い合わせてください。


  5. 「新パスワードの確認」フィールドに、新しいパスワードを再度入力します。

  6. 変更を保存して「プリファレンス」ダイアログを終了するには、「OK」をクリックします。変更を保存して、まだ終了しない場合は、「適用」をクリックします。

38.7 外部アプリケーションのログイン情報の指定

「プリファレンス」ダイアログの「マイ・アカウント」パネルは、この1か所で、アプリケーション管理者によって事前に構成された、すべての外部アプリケーションのログイン資格証明にアクセスできます。「マイ・アカウント」ではアプリケーションのログイン資格証明を格納できるため、資格証明の有効期間内では指定が1回で済みます。一度資格証明を提供しておくと、Spacesアプリケーション内で外部アプリケーションにアクセスするたびに、ログイン資格証明が自動的に提供されます。これにより、シングル・サインオン方式のログインが可能になり、Spacesアプリケーションに1回ログインするだけで、複数のアプリケーションにアクセスできます。


注意:

アプリケーションのログイン資格証明を変更した場合は、この項で説明するように、ログイン資格証明を「プリファレンス」ダイアログの「マイ・アカウント」パネルに再度入力する必要があります。


外部アプリケーションのログイン資格証明を指定するには、次の手順を実行します。

  1. 「プリファレンス」ダイアログを開きます(第38.1項「プリファレンス・ダイアログへのアクセス」を参照)。

  2. 「マイ・アカウント」をクリックして、「マイ・アカウント」パネルを開きます(図38-5)。

    図38-5「プリファレンス」の「マイ・アカウント」パネル

    「プリファレンス」の「マイ・アカウント」パネル
  3. 「アプリケーション」リストから、アプリケーションを選択します。

    選択したアプリケーションの、ログイン資格証明のフィールドとチェック・ボックスは、右側のペインに表示されます。


    ヒント:

    「マイ・アカウント」パネルに表示されるアプリケーションは、アプリケーション管理者によって構成されたアプリケーションです。追加のアプリケーションが必要な場合は、アプリケーション管理者に連絡してください。


  4. 選択したアプリケーションに対し、必要に応じてログイン資格証明を入力します。

    値が必要なフィールドには、アスタリスク(*)が付いています。


    注意:

    ログイン資格証明は、アプリケーションごとに異なります。たとえば、ユーザー名とパスワードが必要なアプリケーションもあれば、これらの情報以外に電子メール・アドレスなどの追加の値が必要なものもあります。


  5. Spacesアプリケーションにログオンするたび、選択したアプリケーションへの自動認証を有効にするには、「ログイン情報を保存する」を選択します。


    注意:

    「ログイン情報を保存する」を選択しない場合、入力したログイン情報は、現在のユーザー・セッションにのみ使用されます。つまり、次回Spacesアプリケーションにログインしたときには、このアプリケーションにもログインする必要があります。


  6. 変更を保存して「プリファレンス」ダイアログを終了するには、「OK」をクリックします。変更を保存して、まだ終了しない場合は、「適用」をクリックします。