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Oracle® ZFS Storage Appliance 顧客サービスマニュアル ZS3-x、7x20 コントローラ、および DE2-24、Sun Disk Shelf 用 |
ロールバック手順では、すべてのシステムソフトウェアおよびシステムのすべてのメタデータ設定が更新を適用する直前の状態に戻ります。この機能を実装するには、新規更新を適用する前に、さまざまなシステム状況のスナップショットを取得し、このスナップショットをロールバックしてロールバックを実装します。ロールバックの結果は次のとおりです。
アプライアンス構成の変更が元に戻され、失われます。たとえば、バージョン V を実行しているときに、V+1 に更新してから、DNS サーバーを変更すると想定します。ロールバックを実行すると、DNS サーバー設定の変更は効果的に取り消され、システムから完全に削除されます。
反対に、ユーザーデータの変更は元に戻されません。たとえば、V から V+1 に更新してから、クライアントが何らかの方法でディレクトリを作成したり、共有を変更したりしても、(予想どおりに) これらの変更はロールバック後にも存在します。
アプライアンスでバージョン V が実行されていて、以前のロールバックターゲット V-1 と V-2 が存在するときに、バージョン V-2 にまで戻す (したがって、V-1 をスキップする) と、V だけでなく V-1 のシステムソフトウェア設定およびシステムソフトウェアも削除されます。つまり、V-2 へのロールバック後は、V-1 と V の更新が発生しなかった状態になります。ただし、V-1 と V のソフトウェアのアップロードイメージはシステムに保存されるため、必要に応じてロールバック後に更新を再実行すれば、再度適用できます。
更新の適用後に、システムがバックアップされ実行中になると、ユーザーは BUI または CLI を使用して、以前に適用された 2 つの更新のいずれかへのロールバックを開始できます。更新後にシステムをまったく実行できない場合は、フェイルセーフロールバック手順を使用します。
管理者はその他のブートメニューエントリ (存在する場合) のいずれかを選択して、シリアルコンソールからシステムソフトウェアのフェイルセーフロールバックを実行できます。ロールバックは BUI または CLI からでもリクエストできますが、新規システムソフトウェアが完全に失敗したシナリオ (ブートの失敗など) では、ロールバックが必要になる可能性があるため、ロールバックはブートメニューから提供されます。コンソールからロールバックするには、通常どおりにシリアルコンソールにアクセスして、ブート中 (10 秒のタイムアウトまで) に、矢印キーを使ってメニュー選択を以前のエントリのいずれかにまで移動します。
GNU GRUB version 0.97 (612K lower / 2087424K upper memory) +-------------------------------------------------------------------------+ | Sun ZFS Storage 7120 2013.06.05.0.0,1-1.6 | | Sun ZFS Storage 7120 2011.04.24.4.2,1-1.28 | | | +-------------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line.
ロールバックブートメニューエントリが選択されたら、古いカーネルソフトウェアがブートされますが、ロールバックをコミットするにはコンソールから手動でロールバックを確認する必要があります。これにより、上記のとおりに、以降に発生したシステムへの変更がすべて効果的に削除されます。確認手順は次のとおりです。
SunOS Release 5.11 Version ak/generic@2011.04.24.4.2,1-1.28 64-bit Copyright (c) 1983, 2010, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. System rollback in progress. Rollback to: ak/nas@2011.04.24.4.2,1-1.28 Proceed with system rollback [y,n,?]
「y」を入力すると、ロールバックを続行して、以前のスナップショットを使用したシステムブートが完了します。「n」を入力すると、ロールバックが取り消され、すぐにシステムがリブートされます。その後、管理者は別のブートイメージ (現在のシステムソフトウェアや古いスナップショットなど) を選択できます。