Oracle Solaris 10 ゾーンの作成と使用

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更新: 2014 年 9 月
 
 

排他的 IP solaris10 ブランドゾーンの構成方法

この手順を実行するには、大域管理者または大域ゾーン内で適切な承認を持つユーザーである必要があります。

  1. 管理者になります。

    詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用 を参照してください。

  2. 排他的 IP solaris10 ゾーンを s10-zone というゾーン名で作成します。
    global# zonecfg -z s10-zone

    このゾーンの初回構成時には、次のシステムメッセージが表示されます。

    s10-zone: No such zone configured
    Use 'create' to begin configuring a new zone.
  3. SYSsolaris10 テンプレートを使用して、新しい solaris10 ゾーン構成を作成します。
    zonecfg:s10-zone> create -t SYSsolaris10

    SYSsolaris10 プロファイルによって、自動 anet リソースを含む排他的 IP ゾーンがデフォルトで作成されます。

  4. ゾーンパス (この手順では、/zones/s10-zone) を設定します。
    zonecfg:s10-zone> set zonepath=/zones/s10-zone
  5. autoboot 値を設定します。
    zonecfg:s10-zone> set autoboot=true

    true に設定すると、大域ゾーンのブート時にこのゾーンが自動的にブートします。デフォルト値は false です。ゾーンを自動的にブートするには、ゾーンサービス svc:/system/zones:default も有効になっている必要があることに注意してください。ゾーンサービスを有効にするには、svcadm コマンドを使用します。

  6. 大域ゾーンと共有する ZFS ファイルシステムを追加します。
    zonecfg:s10-zone> add fs
    1. タイプを zfs に設定します。
      zonecfg:s10-zone:fs> set type=zfs
    2. 大域ゾーンからマウントするディレクトリを設定します。
      zonecfg:s10-zone:fs> set special=share/zone/s10-zone
    3. マウントポイントを指定します。
      zonecfg:s10-zone:fs> set dir=/opt/shared
    4. 指定を終了します。
      zonecfg:s10-zone:fs> end

    この手順を複数回実行することで、複数のファイルシステムを追加できます。

  7. ストレージプール tanksales という ZFS データセットを委任します。
    zonecfg:my-zone> add dataset
    1. ZFS データセット sales のパスを指定します。
      zonecfg:my-zone> set name=tank/sales
    2. データセットの指定を終了します。
      zonecfg:my-zone> end
  8. hostid としてソースシステムの hostid を使用するように設定します。
    zonecfg:my-zone> set hostid=80f0c086
  9. ゾーンの構成を検証します。
    zonecfg:s10-zone> verify
  10. ゾーンの構成を確定します。
    zonecfg:s10-zone> commit
  11. zonecfg コマンドを終了します。
    zonecfg:s10-zone> exit

    プロンプトで commit コマンドを明示的に入力しなくても、exit を入力するか EOF が発生すると、commit の実行が自動的に試みられます。

  12. info サブコマンドを使用して、ブランドが solaris10 に設定されていることを確認します。
    global# zonecfg -z s10-zone info
  13. (オプション) info サブコマンドを使用して、hostid を確認します。
    global# zonecfg -z s10-zone info hostid

次のステップ


ヒント  - ゾーンを構成したあとは、ゾーンの構成のコピーを作成することをお勧めします。このバックアップを使用して、あとでゾーンを再作成できます。適切なプロファイルを持つ root または管理者として、ゾーン s10-zone の構成をファイルに出力します。次の例では、s10-zone.config というファイルを使用しています。
global# zonecfg -z s10-zone export > s10-zone.config

関連項目

zonecfg を使用して構成できる追加コンポーネントについては、Oracle Solaris ゾーンの紹介 の第 2 章非大域ゾーンの構成の概要を参照してください。このガイドには、zonecfg コマンドをコマンド行モードまたはコマンドファイルモードで使用する方法も説明されています。共有 IP ゾーンの場合は、zonecfg net リソースに静的アドレスを割り当てる必要があることに注意してください。ZFS ファイルシステムを追加する方法の詳細は、Oracle Solaris 11.2 での ZFS ファイルシステムの管理 のZFS ファイルシステムを非大域ゾーンに追加するを参照してください。