Oracle® Solaris Studio 12.4: 数値計算ガイド

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更新: 2015 年 1 月
 
 

5.2 コード生成オプション

Oracle Solaris Studio 12.4 は多くのさまざまな SPARC および x86 プロセッサチップをサポートしています。これらの各プロセッサチップについて、–xtarget= コマンド行コンパイラオプションがあります。–-xtarget= オプションは、実装されている命令セット、その命令セットを実装している特定のプロセッサチップ、および各種キャッシュのサイズを指定します。–xtarget は次のオプションのマクロとして機能します。

–xarch=architecture

コンパイラは –xarch= オプションを使用してコードを最適化し、どの命令がハードウェアに実装され、コード生成に適しているかを判断します。

–xchip=chip

コンパイラは –xchip= オプションを使用してコードを最適化し、どの特定のチップが対象とされているか、命令をどのようにスケジュール設定する必要があるかを判断します。

–xcache=cache-size

コンパイラは –xcache= オプションを使用してコードを最適化し、メモリートラフィックを最小限に抑えるためにループをどのようにブロックするかを判断します。

特定のターゲットに合わせて最適化すると、そのターゲットに最適なコードが得られますが、別のターゲットで命令セットとスケジューリングの制約が異なる場合にはまったく適さないことがあります。ある実行可能ファイルをさまざまなターゲットシステム上で実行することを目的としている場合、最適なものはデフォルトの一般的なコード生成であり、これは、オプション –xtarget=generic で明示的に選択することもできます。

–xtarget= 名の中にはわかりにくいものもあります。特定のターゲットを指定するには、Oracle Solaris Studio コンパイラで –native オプションを使用できます。これにより、コンパイルされているシステムに –xtarget= が自動的に選択されます。SPARC システムでは、同様の情報が fpversion コマンドによって表示されます。詳細は、Appendix B, SPARC の動作と実装を参照してください。