Oracle® Solaris Studio 12.4: 数値計算ガイド

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更新: 2015 年 1 月
 
 

5.5 再現可能な結果

『数値計算ガイド』のセクション D.11 で説明しているように、標準規格に準拠した IEEE 演算の実装でも結果が異なる場合があります。ほとんどの場合、これらの結果はほぼ等しく適切ですが、同様にほとんどの場合、その証明は冗漫であるか困難になります。ほとんどの目的に対しては、ある程度パフォーマンスを犠牲にして、結果の検証に必要なエラー解析の量を減らすことをお勧めします。出力上のわずかな差異、あるいは大きな差異がどちらも同様に適切になるタイミングと、その相違の原因がユーザープログラムのエラー、コンパイラ最適化エラー、またはハードウェアエラーのどれであるかは明らかではありません。

IEEE 浮動小数点演算の結果が異なる主な根本原因は複数あります。次にこれらの原因を示し、Oracle Solaris Studio のリリースおよびサポートされているプラットフォーム間での無意味なバリエーションを減らすいくつかのアプローチについて説明します。それぞれのアプローチは再現性を高めますが、パフォーマンスを低下させる可能性があることに注意してください。場合によっては、パフォーマンスの低下が著しくなります。