Oracle® Solaris Studio 12.4: 数値計算ガイド

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更新: 2015 年 1 月
 
 

3.2.2 最適化されたライブラリ

libmopt ライブラリは、libm および libsunmath 内の一部の関数のより高速なバージョンを提供します。libmopt は、静的アーカイブとしてのみ提供されます。libmopt に含まれているルーチンは、libm 内の対応するルーチンを置き換えます。通常は、libmopt バージョンの方がはるかに高速です。ただし、例外的なケースの ANSI/POSIX®、SVID、X/Open、C99/IEEE のいずれの方法の処理もサポートしている libm バージョンとは異なり、libmopt ルーチンは、これらのケースの C99/IEEE の方法の処理しかサポートしていません。(Appendix E, 標準規格への準拠を参照してください。) また、libm 内のすべての数学関数が、浮動小数点の丸め方向モードには関係なく妥当な正確性を持つ結果を示すのに対して、libmopt 内のどの関数も、もっとも近い値への丸め以外の丸め方向を使用して呼び出した結果は未定義です。libmopt を使用するプログラムは、いずれかの標準数学関数が呼び出される場合は常に、デフォルトのもっとも近い値への丸めモードが有効になっていることを確認する必要があります。libmopt を使用してプログラムをリンクするには、–xlibmopt フラグを使用します。