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Oracle® Solaris ゾーンの作成と使用

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更新: 2016 年 11 月
 
 

非大域ゾーン内でバックアップするデータの決定

非大域ゾーン内のデータは、すべてバックアップできます。ゾーンの構成が頻繁に変更されない場合には、アプリケーションデータだけをバックアップすることもできます。

アプリケーションデータのみのバックアップ

アプリケーションデータがファイルシステムの特定の場所に格納されている場合には、このデータだけを定期的にバックアップすることもできます。ゾーンのルートファイルシステムはそれほど頻繁には変更されないため、頻繁にバックアップする必要がない場合もあります。

アプリケーションファイルがどこに格納されているかを確認する必要があります。アプリケーションファイルは次のような場所に格納されている可能性があります。

  • ユーザーのホームディレクトリ

  • /etc (構成データファイルの場合)

  • /var

アプリケーション管理者がデータの格納場所を認識している場合には、ゾーンごとに書き込み可能ディレクトリを割り当てるように、システムを作成することもできます。バックアップがゾーンごとに格納されるので、大域管理者または適切な承認を付与されたユーザーは、その場所をシステム上のバックアップ対象の 1 つとして選択することができます。

一般的なデータベースバックアップ操作

データベースアプリケーションデータがデータベース固有のディレクトリに存在していない場合には、次の規則が適用されます。

  • 最初にデータベースが安定した状態にあることを確認します。

    データベースが休止している必要があります。内部バッファーのデータがディスクにフラッシュされるためです。大域ゾーンからバックアップを開始する前に、非大域ゾーン内のデータベースが安定した状態になっていることを確認してください。

  • ゾーンごとに、ファイルシステム機能を使用してデータのスナップショットを作成してから、そのスナップショットを大域ゾーンから直接バックアップします。

    このようにすると、バックアップのための時間が短縮されるだけでなく、すべてのゾーンのクライアントやモジュールをバックアップする必要がなくなります。

テープによるバックアップ

非大域ゾーンだけが使用するファイルシステムについては、そのゾーンにとって都合のよい時間帯に、アプリケーションがわずかに休止している時間を利用して、スナップショットを作成することもできます。それらのスナップショットは、アプリケーションがサービスに戻ったあとに大域ゾーンからバックアップしてテープに格納できます。

この方法により、次の利点が得られます。

  • 必要なテープデバイスが少なくてすみます。

  • 非大域ゾーンの間で調整する必要がなくなります。

  • デバイスを直接ゾーンに割り当てる必要がないため、セキュリティー機能が向上します。

  • 大域ゾーンでシステム管理を続けることができるので、通常はこの方法をお勧めします。