ストレージ URI、またはストレージ URI に基づいた管理者共有ストレージリソースを生成および検証するには、suriadm コマンドを使用します。
suriadm コマンドを使用して、既存のシステムデバイスパスに基づいて、手動で作成したストレージ URI を検証することも、自動的にストレージ URI を作成することもできます。ストレージ URI タイプに応じて、suriadm コマンドを使用して、対応するストレージサブシステムを構成および構成解除できます。ストレージ URI が与えられた場合は、同じコマンドで、ストレージ URI に記述されたストレージオブジェクトの可能なデバイスインスタンスを特定することもできます。次の例は一般的な使用事例について説明しています。詳細は、suriadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
使用例 11 suriadm parse 構文を使用したストレージ URI の検証次の例は、suriadm コマンドを使用してストレージ URI を検証する方法を示します。これらの例では、ストレージ URI の文字列が解析されており、その対応するプロパティーが表示されます。検証が終わると、ストレージ URI は後から zonecfg コマンドまたは suriadm コマンドのどちらかで使用できます。
root@initiator:~# suriadm parse iscsi://target/luname.naa.600144F035FF8500000050C884E50001 PROPERTY VALUE uri-type iscsi hostname target port - luname naa.600144F035FF8500000050C884E50001 root@host:~# suriadm parse dev:/dev/dsk/c4t1d0 PROPERTY VALUE uri-type dev path /dev/dsk/c4t1d0使用例 12 suriadm lookup-uri 構文を使用した、デバイスパスに基づくストレージ URI の生成
次の例は、suriadm コマンドを使用してストレージ URI を作成する方法を示します。この例では、既存のローカルデバイスパスに基づいて、suriadm コマンド出力には、suriadm コマンドか zonecfg コマンドのどちらかであとから使用できる有効なストレージ URI が示されます。
root@target:~# suriadm lookup-uri -t iscsi /dev/dsk/c0t600144F035FF8500000050C884E50001d0 iscsi://target/luname.naa.600144f035ff8500000050c884e50001 root@host:~# suriadm lookup-uri /dev/dsk/c4t1d0 dev:dsk/c4t1d0 root@host:~# suriadm lookup-uri /dev/dsk/c0t600144F0DBF8AF190000510979640005d0 lu:luname.naa.600144f0dbf8af190000510979640005 lu:initiator.naa.10000000c9991d8c,target.naa.21000024ff3ee89f,luname.naa.600144f0dbf8af190000510979640005 dev:dsk/c0t600144F0DBF8AF190000510979640005d0使用例 13 suriadm map 構文を使用した iSCSI ベースのストレージリソースの構成
次の例は、suriadm map コマンドを使用して iSCSI ベースのストレージリソースを構成する方法を示しています。この例では、iSCSI ストレージ URI に対し、suriadm が iSCSI イニシエータの送信先検出アドレスを構成し、iSCSI ターゲットを表すローカルデバイスをインスタンス化します。mapped-dev ストレージ URI プロパティーからのローカルデバイスパスは、現在、zpool コマンド、format コマンド、mkfs コマンドなどのユーティリティーで使用できます。
root@initiator:~# suriadm map iscsi://target/luname.naa.600144F035FF8500000050C884E50001 PROPERTY VALUE mapped-dev /dev/dsk/c0t600144F035FF8500000050C884E50001d0s0使用例 14 suriadm lookup-mapping 構文を使用した構成済みストレージリソースの検索
この例では、コマンドは、指定されたストレージ URI に現在関連付けられているローカルシステムデバイスを表示するために使用されます。
root@initiator:~# suriadm lookup-mapping iscsi://target/luname.naa.600144F035FF8500000050C884E50001 PROPERTY VALUE mapped-dev /dev/dsk/c0t600144F035FF8500000050C884E50001d0s0使用例 15 suriadm unmap を使用した iSCSI ベースのストレージリソースの構成解除
suriadm コマンドは、iSCSI ストレージ URI に対して、iSCSI イニシエータの送信先検出アドレスを削除し、共有ストレージリソースを構成解除します。
root@initiator:~# suriadm unmap iscsi://target/luname.naa.600144F035FF8500000050C884E50001 root@initiator:~# suriadm lookup-mapping iscsi://target/luname.naa.600144F035FF8500000050C884E50001 Failed to lookup mapping for URI: "iscsi://target/luname.naa.600144F035FF8500000050C884E50001": No such logical unit name found: "naa.600144F035FF8500000050C884E50001"