ネイティブな非大域ゾーンは、別のホストに移行されると、既存の大域ゾーンに関連付けられていないゾーンブート環境を累積できます。非大域ゾーンブート環境は、孤立したブート環境と呼ばれます。
どの大域ゾーンにも関連付けられていないゾーンブート環境が選択された場合、そのゾーンブート環境はクローニングされます。このクローニングされたブート環境が更新され、その親はアクティブな大域ブート環境に再設定されます。孤立したブート環境は引き続き存在します。
次の –x オプションは、ゾーンの zoneadm attach 中にゾーンブート環境を管理するために使用されます。
destroy-orphan-zbes
force-zbe-clone
deny-zbe-clone
このオプションは、どの大域ゾーンにも関連付けられていないすべてのゾーンブート環境を破棄します。
attach 中に、孤立したすべてのゾーンブート環境を破棄するには、次を使用します。
-x destroy-orphan-zbes
選択されたゾーンブート環境が現在アクティブな大域ゾーンブート環境に関連付けられている場合は、選択されたゾーンブート環境が接続されます。この動作は、–x force-zbe-clone を使用して変更できます。
別の大域ゾーンブート環境を選択するには、次を使用します。
-x force-zbe-clone
デフォルトでは、次のいずれかが当てはまる場合は、選択されたゾーンブート環境がクローニングされ、そのクローンが接続されます。
選択されたゾーンブート環境が別の大域ゾーンブート環境に関連付けられている。
選択されたゾーンブート環境が、いずれの大域ゾーンブート環境にも関連付けられていない孤立したブート環境である。
リブート時にアクティブとマークされた孤立したゾーンブート環境を接続しようとすると、deny-zbe-clone を使用する接続操作が失敗します。このオプションを使用するには、ゾーンブート環境は非アクティブとマークされている必要があります。ブート環境を非アクティブにマークするには、Oracle Solaris 12 ブート環境の作成と管理の第 4 章「ブート環境の管理」を参照してください。
元のゾーンブート環境は引き続き存在します。
クローンを拒否して接続するには、次を使用します。
-x deny-zbe-clone
孤立したブート環境は、O フラグを使用して beadm によって active 列内に示されます。次の出力では、solaris-0、solaris-1、および solaris-2 が孤立しています。
root@t1: # beadm list BE Active Mountpoint Space Policy Created -- ------ ---------- ----- ------ ------- solaris-0 !RO - 3.40M static 2014-01-17 15:04 solaris-1 !RO - 3.85M static 2014-02-09 18:11 solaris-2 !RO - 39.0K static 2014-02-10 04:54 solaris-3 !R - 2.19G static 2014-02-12 16:56 solaris-4 !R - 3.0K static 2014-02-19 19:18 solaris-5 NR / 2.43G static 2014-03-20 04:38
孤立しているとして示されているブート環境は、beadm destroy で破棄できます。孤立したすべてのブート環境を破棄するには、–O を beadm destroy とともに使用します。
ブート環境の詳細は、『Oracle Solaris 11.3 ブート環境の作成と管理』および beadm(1M) のマニュアルページを参照してください。