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Oracle® SuperCluster M7 シリーズ概要ガイド

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更新: 2016 年 8 月
 
 

ネットワークの要件の概要

SuperCluster M7 には、計算サーバー、ストレージサーバー、および ZFS Storage Appliance に加え、計算サーバーをネットワークに接続する装置が含まれています。ネットワーク接続により、サーバーをリモート管理でき、クライアントを計算サーバーに接続できます。

各計算サーバーは、次のネットワークコンポーネントおよびインタフェースで構成されます。

  • ホスト管理ネットワークへの接続のための 1GbE NIC 上の 4 つの 1GbE ポート (NET0、NET1、NET2、NET3)

  • Oracle ILOM リモート管理用の 1 つの Ethernet ポート (NET MGT)

  • IB プライベートネットワークへの接続用のいくつかのデュアルポート IB HCA

  • 10GbE クライアントアクセスネットワークへの接続用のいくつかのデュアルポート 10GbE NIC

各ストレージサーバーは、次のネットワークコンポーネントおよびインタフェースで構成されます。

  • ホスト管理ネットワークへの接続に使用する 1 つの組み込みギガビット Ethernet ポート (NET 0)

  • IB プライベートネットワークへの接続用の 1 つのデュアルポート Sun QDR IB PCIe ロープロファイル HCA

  • Oracle ILOM リモート管理用の 1 つの Ethernet ポート (NET MGT)

各 ストレージコントローラ は、次のネットワークコンポーネントおよびインタフェースで構成されます。

  • ホスト管理ネットワークへの接続に使用する 1 つの組み込みギガビット Ethernet ポート。

    • 1 つめのストレージコントローラ上の NET 0 (ラックのスロット 25 に設置)

    • 2 つめのストレージコントローラ上の NET 1 (ラックのスロット 26 に設置)

  • IB プライベートネットワークへの接続用の 1 つのデュアルポート QDR IB HCA

  • サイドバンド管理による Oracle ILOM リモート管理に使用する 1 つの Ethernet ポート (NET 0)。サイドバンドであるため、専用の Oracle ILOM ポートは使用されません。

SuperCluster M7 に付属の Ethernet 管理スイッチは、最小構成で取り付けられています。最小構成では、IP ルーティングは無効になり、次の情報が設定されています。

  • ホスト名

  • IP アドレス

  • サブネットマスク

  • デフォルトゲートウェイ

  • ドメイン名

  • ドメインネームサーバー

  • NTP サーバー

  • 時間

  • タイムゾーン

環境でスイッチを正しく機能させるために、複数の仮想ローカルエリアネットワーク (Virtual Local Area Network、VLAN) の定義やルーティングの有効化など、その他の構成が必要になる場合もありますが、それらの構成は設置サービスのスコープ外になります。追加の構成が必要な場合は、SuperCluster M7 の設置時にネットワーク管理者が必要な構成手順を実行する必要があります。

SuperCluster M7 を配備するには、最小ネットワーク要件を満たしていることを確認してください。SuperCluster M7 のネットワークは 3 つあります。各ネットワークは、それぞれ異なるサブネットに分かれている必要があります。各ネットワークの説明を次に示します。

  • 管理ネットワーク — これは既存の管理ネットワークに接続する必須のネットワークで、SuperCluster M7 のすべてのコンポーネントの管理作業に使用されます。このネットワークは、サーバー、Oracle ILOM、およびラック内の Ethernet スイッチに接続されたスイッチを接続します。ラック内の Ethernet 管理スイッチから既存の管理ネットワークへのアップリンクが 1 つあります。


    注 -  PDU へのネットワーク接続が必要なのは、電流のリモートモニターを行う場合だけです。

    計算サーバーおよびストレージサーバーはそれぞれ、管理用に 2 つネットワークインタフェースを使用します。一方は 1GbE ホスト管理インタフェースを経由したオペレーティングシステムへの管理アクセス、もう一方は Oracle ILOM Ethernet インタフェースを経由した Oracle Integrated Lights Out Manager へのアクセスです。

    ストレージコントローラを管理ネットワークに接続するために使用する方法は、コントローラによって異なります。

    • ストレージコントローラ 1 — サイドバンド管理を使用して Oracle ILOM ネットワークへアクセスするとき、および 1GbE ホスト管理ネットワークへアクセスするときに NET 0 が使用される。

    • ストレージコントローラ 2 — サイドバンド管理を使用して Oracle ILOM ネットワークにアクセスするときには NET 0 が使用され、1GbE ホスト管理ネットワークへアクセスするときには NET1 が使用される。

    SuperCluster M7 は、1GbE ホスト管理インタフェースと Oracle ILOM インタフェースがラックの Ethernet スイッチに接続された状態で提供されます。計算サーバーの 1GbE ホスト管理インタフェースは、クライアントまたはアプリケーションのネットワークトラフィックには使用しないでください。これらのインタフェースの配線や構成を変更することは許可されていません。

  • クライアントアクセスネットワーク – この必須の 10GbE ネットワークは、計算サーバーを既存のクライアントネットワークに接続し、またサーバーへのクライアントアクセスに使用されます。データベースアプリケーションは、単一クライアントアクセス名 (Single Client Access Name、SCAN) アドレスと Oracle RAC の仮想 IP (Virtual IP、VIP) アドレスを使用して、このネットワーク経由でデータベースにアクセスします。

  • IB プライベートネットワーク – このネットワークは、ラックの IB スイッチを使用して、計算サーバー、ZFS Storage Appliance、および ストレージサーバー を接続します。データベースドメインが構成された計算サーバーの場合は、Oracle Database が、Oracle RAC クラスタのインターコネクトトラフィックとストレージサーバーおよび ZFS Storage Appliance のデータへのアクセスのためにこのネットワークを使用します。アプリケーションドメインが構成された計算サーバーの場合は、Oracle Solaris Cluster が、クラスタのインターコネクトトラフィックと ZFS Storage Appliance のデータへのアクセスのためにこのネットワークを使用します。このネットワークはルーティングできません。SuperCluster M7 内に完全に格納され、既存のネットワークには接続されません。このネットワークは、設置時に自動的に構成されます。


注 -  ネットワークはすべて、それぞれ異なるサブネットに分かれている必要があります。

次の図はデフォルトのネットワーク図を示しています。

図 1  SuperCluster M7 のネットワーク図

image:Oracle SuperCluster M7 のネットワーク図を示す図。

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