カスタム・オブジェクト
注意: 商談、購入履歴、Oracle Sales Cloudリードの各カスタム・オブジェクトは、すべてのトリムで使用できます。新しいカスタム・オブジェクトを作成するには、StandardまたはEnterpriseトリムを使用しているか、Oracle Eloqua Data Tools Cloud Serviceアドオンを購入する必要があります。デフォルトのカスタム・オブジェクトがない場合は、My Oracle Supportにログインしてサービス・リクエストを作成してください。
カスタム・オブジェクトは、標準のコンタクト・レコードおよびアカウント・レコードを補完する一連のカスタム・レコードです。カスタム・オブジェクトを使用すると、拡張可能な方法で追加データを格納し、そのデータをコンタクト・レコードまたはアカウント・レコードにリンクできます。
標準およびカスタムのフィールドを任意に組み合せてカスタム・オブジェクトを構築し、それらのフィールドに移入してカスタム・オブジェクト・レコードを作成し、それらのレコードをコンタクトまたはアカウントにリンクできます。強力で柔軟なリンクされたレコードにより、コンタクト・フィールドおよびアカウント・フィールドにない情報でセグメント、キャンペーンおよびプログラムを構築できるので、これらのアセットがリッチなものになります。
カスタム・オブジェクトには、次の関係タイプのいずれかを設定できます。
- 1対1の関係: 各カスタム・オブジェクトには、1つのカスタム・オブジェクト・レコードが含まれます。
- 1対多の関係: 各カスタム・オブジェクトには、複数のカスタム・オブジェクト・レコードが含まれます。
カスタム・オブジェクトを使用する理由
要するに、カスタム・オブジェクトを使用すると、アカウントまたはコンタクトに関連するものの、必ずしもアカウントまたはコンタクト自体についての静的情報とはかぎらない、一意のデータを編集して使用できます。コンタクト・フィールドは個々のコンタクト情報(Eメール・アドレスや郵便番号など)、ビジネス情報(ジョブ・タイトルや業種など)またはシステム駆動型の情報(Eloqua ID、CRMベースのIDまたはハッシュ・フィールド)に関連するのに対し、カスタム・オブジェクト・フィールドは完全にカスタマイズ可能です。これらのフィールドには、通常、保存期間が制限された一時的なデータや、マーケティング業務に関連する微細な情報が格納されます。たとえば、カスタム・オブジェクトを使用して、次のような情報を格納します。
- POSシステムから取得したコンタクトの最近の購入履歴。
- フォーム提出で示されたケーブル加入者の番組の嗜好性。
- 顧客が期間限定の販促値引コードのいずれかを使用したかどうか。
- 立地や休日の売上などフランチャイズ加盟店ごとのフランチャイズの実績。
- 閲覧履歴、インタビューおよびイベントへの参加状況から得られる補足情報。
ヒント: 最大250個のカスタム・コンタクト・フィールドおよびアカウント・フィールドを作成できます。キャンペーンを高度にパーソナライズするとき、特にインスタンスに複数のビジネス・ユニットがあってそれぞれに固有のセグメントがある場合には、驚くほど早くこの制限に達することがあります。カスタム・オブジェクトを使用すると、一時的または広範な(フィールドを大量に消費する)データ用にフィールドを追加して、クラッタを削減できます。
オブジェクト・レコードの管理方法
カスタム・オブジェクトを設定したら、次のような様々な方法でカスタム・オブジェクト・レコードを作成および管理できます。
- アップロード・ファイルから、またはスケジュールされたCRM自動同期によってレコードを一括でアップロードします。
- フォーム提出を通じてレコードを更新します。
- 更新ルールを使用してレコードを更新します。キャンペーン、プログラムまたはプログラム・ビルダーから更新ルールを実行します。
- プログラム・キャンバスを使用してカスタム・オブジェクト・レコードの削除を自動化します。
- カスタム・オブジェクトのレコードを手動で作成または管理します。
Oracle Eloquaでのカスタム・オブジェクトの使用方法
カスタム・オブジェクト・レコードにデータを格納したら、Oracle Eloquaの様々な領域でそのデータを使用できます。
- セグメンテーション: 「カスタム・オブジェクト内にリンクされたコンタクトあり」または「カスタム・オブジェクト内にリンクされたアカウントあり」というフィルタ基準を使用すると、カスタム・オブジェクト・レコード情報にあわせて調整した緻密で優れたセグメントを作成できます。
注意: コンタクトをセグメント化するために「カスタム・オブジェクト内にリンクされたアカウントあり」を使用する場合には、アカウントを適切なコンタクトにリンクしたことを確認してください。詳細は、「アカウント・リンク」を参照してください。
- キャンペーンおよびプログラム: 「カスタム・オブジェクト・フィールドの比較」決定ステップを使用すると、カスタム・オブジェクト内のリンクされたレコードに対してコンタクトを評価し、コンタクトを目的のパスにルーティングして、それらのレコードに基づいてさらに処理を加えることができます。
- リード・スコアリング: カスタム・レコードに基づいて顧客をスコアリングするためのリード・スコアリング・モデルを作成します。
- 動的コンテンツ: コンタクトの関心、好みまたは最近のアクティビティにあわせてEメールおよびランディング・ページを調整します。単一のEメール・アセット内から、リンクされたレコードに格納されている情報に応じて様々なコンタクトにそれぞれ異なるイメージおよびテキストを表示する多数の代替Eメールを作成できます。
- フィールド・マージ: カスタム・オブジェクト・レコード・データに基づいてEメールおよびランディング・ページをパーソナライズしたり、フォームに情報を事前移入します。詳細は、ビデオを参照してください。
- インサイト・レポート: レポートで使用できるようにカスタム・オブジェクトを有効にして、カスタム・オブジェクト・レコード・データを把握します。インサイトでは、1つのカスタム・オブジェクトについて最大25個のカスタム・オブジェクト・フィールドを設定できます。
ガイドラインと制限事項
カスタム・オブジェクトを使用する際には、次のガイドラインと制限事項に従ってください。
- カスタム・オブジェクトには、カスタム・オブジェクト・レコードをコンタクトにリンクできるEメール・フィールドがあります。
- Eメール・アドレスをカスタム・オブジェクト・レコードの一意の識別子として使用する必要はありません。
- 複数のカスタム・オブジェクト・レコードを単一のコンタクト・レコードまたはアカウント・レコードにリンクできます。
- 単一のカスタム・オブジェクト・レコードは、1つのコンタクト・レコードまたはアカウント・レコードにのみリンクできます。
- カスタム・オブジェクトを別のカスタム・オブジェクトにリンクすることはできません。
- カスタム・オブジェクト・レコード・フィールドの場合、小さいテキスト・フィールドの最大文字制限は250文字です。
- カスタム・オブジェクト・レコード・フィールドの場合、大きいテキスト・フィールドの最大文字制限は32,000文字です。
- データベースで許可されるカスタム・オブジェクト・レコードの最大数は2,500万です。
- 単一のカスタム・オブジェクトのレコード数は500万までにすることをお薦めします。
- 単一のカスタム・オブジェクト内のフィールドの数は最大1024という制限があります。
- インサイト・レポートでは、1つのカスタム・オブジェクトについて、最大25個のカスタム・オブジェクト・レコード・フィールドを有効にできます。
カスタム・オブジェクトに関する用語
カスタム・オブジェクト
すべてのカスタム・オブジェクト・レコードをグループ化して保持するコンテナです。正式名はデータ・カード・セットです。
カスタム・オブジェクト・レコード
コンタクトまたはアカウントに関連付けることができる追加のフィールド情報を保持するデータ・レコードです。レコードは、標準のコンタクト・フィールドまたはアカウント・フィールドとカスタム・オブジェクト・レコード・フィールドで構成できます。正式名はデータ・カードです。
カスタム・オブジェクト・レコード・フィールド
一意の情報や一時的な情報を収集するための完全にカスタマイズ可能なフィールドです。これらのフィールドは、カスタム・オブジェクト自体の中に作成されて格納されます。正式名はデータ・カード・フィールドです。
カスタム・オブジェクト・レコード・サービス
カスタム・オブジェクト・レコードへの変更に基づいて実行される様々な自動処理です。新規のカスタム・オブジェクト・レコードが作成されたときや、既存のレコードで特定の変更が行われたときに、処理をトリガーする特定のフィールド基準を設定できます。正式名はデータ・カード・レコード・サービスです。
タスク
関連項目
Oracle University: Integrating Custom Objects with Campaign Canvas
Oracle University: Effective Marketing with Custom Objects
ナレッジ・ベース: カスタム・オブジェクト(これまでカスタム・データ・オブジェクトやCDOと呼ばれていたもの)のIDを検索する方法