追加フィールドのマッピング
ヘッドエンド・システムから受信する測定および設備イベント・ファイルには、Oracle Utilities Smart Grid Gatewayにインポートされるデータを格納した追加フィールドを含めることができます。これらの追加フィールドは、Smart Grid Gatewayによって処理される測定および設備イベント内の要素にマップする必要があります。
このマッピングは、カスタムGroovyスクリプトを使用して、「SGGペイロード処理構成」拡張可能参照で指定された「結果リストで」ユーザー・イグジット・インターセプタを介して実行できます。
ペイロード処理の概要
この項では、着信測定または設備イベントのデータをマッピングする際のペイロード処理ロジックの概要を示します。
Oracle Utilities Meter Data Frameworkの手順
- ファイル・アップロード・プロセス・プログラムがファイルの読取りを開始します。
- アップロード・プロセスが「SGGペイロード処理構成」拡張可能参照で指定されたペイロード・ハンドラ・クラスのインスタンスを作成します。このクラスは、ユーザー・イグジット・インターセプタ・スクリプトとの相互作用を処理します。
- アップロード・プロセスが「結果リストで」ユーザー・イグジット・インターセプタを呼び出します。これは、com.splwg.d1.domain.sgg.dg.processing.PayloadProcessingCMHandlerインタフェースを実装するクラスのインスタンスを返すハンドラGroovyライブラリ・スクリプトを実行します。
このCMペイロード・ハンドラは、着信ファイル用にオープンされたストリームおよび「SGGペイロード処理構成」拡張可能参照のビジネス・オブジェクト・インスタンスを使用して初期化されます。
- アップロード・プロセスは、着信ドキュメントのデータをプレーンXML形式に解析し、プレーンXMLデータをネイティブXML形式の一連の初期測定(IMD)または設備イベント(あるいはその両方)に変換して、それぞれを結果リスト親ノードに追加した子ノードとして返します。
- アップロード・プロセスがCMペイロード・ハンドラを呼び出し、結果リスト親ノードを渡します。
- CMペイロード・ハンドラがハンドラ・スクリプトのロジックに基づいて、結果リスト親ノードのデータを変換します。後述の「CMペイロード・ハンドラの手順」を参照してください。
- アップロード・プロセスでは、結果リストのすべての子ノードに対してビジネス・オブジェクト・インスタンスを作成します。
- ステップ4でプロセスがNULLを返す(さらに処理するレコードがなくなる)まで、処理ステップ(4から9)を繰り返します。
CMペイロード・ハンドラの手順
- CMペイロード・ハンドラが結果リスト・ノード内の指定された測定または設備イベントを読み取ります。
- CMペイロード・ハンドラがハンドラ・スクリプトのロジックに基づいて、測定または設備イベント内の特定のデータ要素を変換(<externalUOM>要素を標準<UOM>要素に置き換えるなど)し、それに応じて結果リストを更新します。
CMハンドラ・ペイロード処理ユーザー・イグジット・インターセプタのスクリプト
マッピング・データは、ペイロード処理中にユーザー・イグジットを介して起動されるGroovyライブラリ・スクリプトを介して実行されます。このプロセスで使用されるスクリプトは、ハンドラ・スクリプトと呼ばれます。
ハンドラ・スクリプト
ハンドラ・スクリプトは、測定および設備イベント内のデータ要素の変換およびマッピングを行います。
このスクリプトには、com.splwg.d1.domain.sgg.processing.PayloadProcessingCMHandlerインタフェースを実装するクラスのインスタンスを返すgethandlerメソッドが含まれている必要があります。
PayloadProcessingCMHandlerインタフェースの詳細をアプリケーション・ビューアに表示するには、Java Docビューアを選択してcom.splwg.d1.domain.sgg.dg.processing Javaパッケージを選択し、インタフェースのリストからPayloadProcessingCMHandlerを選択します。
「SGGペイロード処理構成」拡張可能参照の「ユーザー・イグジット・インターセプタ」セクションで、「結果リストで」ペイロード処理ユーザー・イグジット・タイプのハンドラ・スクリプトを定義する必要があります。詳細は、「SGGペイロード処理の拡張可能参照値の作成」を参照してください。
構成手順
非標準データのマッピングをサポートするSmart Grid Gatewayアダプタの構成には、次の手順が含まれます。
- 測定または設備イベント内の特定のデータ要素を変換およびマップするハンドラ・スクリプトを作成します(<externalUOM>要素を<UOM>要素に置き換えるなど)。詳細は、「CMハンドラ・ペイロード処理ユーザー・イグジット・インターセプタのスクリプト」を参照してください。
- 「SGGペイロード処理構成」拡張可能参照値を作成します。「ペイロード・ハンドラ・クラス名」は、「ペイロード・ハンドラ・クラスおよびパラメータ」の項にリストされている使用またはイベントのPayloadHandlerクラスのいずれかを参照する必要があります。これらの拡張可能参照値の作成の詳細は、「SGGペイロード処理の拡張可能参照値の作成」を参照してください。
- 「SGGペイロード処理構成」拡張可能参照の「ユーザー・イグジット・インターセプタ」セクションで、「結果リストで」ペイロード処理ユーザーイグジット・タイプのスクリプトを指定します。詳細は、「SGGペイロード処理の拡張可能参照値の作成」を参照してください。
- ペイロード処理で使用される、その他のオブジェクトおよびデータを作成します。
- キー・リングとキー・ペア(「キー・リングとキー・ペアの作成」を参照)
- オブジェクト格納場所(「オブジェクト格納場所の作成」を参照)
- ファイル格納の拡張可能参照値(「ファイル格納の拡張可能参照値の作成」を参照)
- ヘッドエンド・システム(「ヘッドエンド・システムの作成」を参照)
- ペイロード処理バッチ管理(「ペイロード処理バッチ管理の作成」を参照)