データ・エクスプローラ・グラフ構成

一部のデータ・エクスプローラ・ゾーンでは、円グラフや折れ線グラフなどのグラフィック形式で結果を表示するとより効果的です。視覚化オプション・パラメータを使用すると、グラフ構成を、データを取得するデータ・エクスプローラ・ゾーンと統合できます。

視覚化オプション・パラメータでは、次の3つのオプションがサポートされています。

  • グリッド - 標準のデータ・エクスプローラ・グリッドにデータを表示します
  • グラフ - データをグラフの形式で表示します
  • マップ - UIマップを起動してデータを表示できます

最大5つの視覚化オプション・パラメータを指定できます。いずれかのオプションを標準グリッドにする必要があり、最大4つのグラフィカル・オプションを使用できます。ゾーンには視覚化タイプに対応するアイコンが表示され、様々なビューを切り替えることができます。これらのアイコンは、パラメータ・リストで定義されている順序で表示されます。

注意: 唯一の表示オプションが標準グリッドである場合、そのグリッドを視覚化パラメータとして指定する必要はありません。

視覚化オプション・パラメータは、「情報データ・エクスプローラ - 単一のSQL」(F1-DE-SINGLE)および「情報データ・エクスプローラ - 複数のSQL」(F1-DE)ゾーン・タイプで指定します。

視覚化オプション・パラメータ構成

パラメータ値内のオプション・タイプの属性を定義するために、ニーモニックを使用します。

グリッドの場合、ニーモニックは'optiontype=GRID'になります。それ以外のニーモニックは必要ありません。

マップの場合、ニーモニックは'optiontype=MAP map=MAP_​CD schemaPath=xpath'となり、ここで'MAP_​CD'はUIマップのID、'xpath'はUIマップのスキーマ・パスです。ほとんどのユース・ケースでは、スキーマ要素はデータ・エクスプローラの結果セットに一致します。その場合、schemaPathニーモニックは必要ありません。UIマップ・スキーマに追加要素が存在する場合、schemaPath属性は、データ・エクスプローラ情報のコピー先のグループ・ノードを定義します。

グラフの場合、オプション・タイプのニーモニックは'optiontype=CHART'になります。その後に、次の項で説明する適切なグラフ構成属性が続きます。

グラフ構成

データ・セットのグラフィカル表現を構成するには、次の属性を使用します。

'oraChart:'属性は、表示するグラフのタイプとその一般的な構成を定義します。この属性に使用可能な構成パラメータのセットは次のとおりです。

パラメータ

摘要

type:

pie

stacked

cluster

line

area

combo

表示するグラフのタイプを定義します。

必須

showLegend:

true

false

グラフに凡例を表示するかどうかを定義します。

オプション(デフォルトはtrueです)

legendPosition:

left

right

bottom

top

凡例を表示する場所を定義します。

オプション(デフォルトはrightです)

位置をleftまたはrightに設定すると、自動的に垂直方向にレンダリングされます。

位置をtopまたはbottomに設定すると、自動的に水平方向にレンダリングされます。

legendBorder:

true

false

凡例の周囲に枠線を表示するかどうかを定義します。

オプション(デフォルトはfalse です)

depth:

true

false

trueの値は、グラフの3次元の深さを指定します。

オプション(デフォルトはfalseで、2次元グラフです)

animate:

true

false

trueの値は、グラフを表示するときにアニメーション化することを指定します。

オプション(デフォルトはtrueです)。大規模なデータ・セットを使用する場合は、アニメーションの無効化を検討してください。

dataCursor:

on

off

onの値を使用すると、グラフのどの場所にもカーソルを重ねることができます。

オプション(デフォルトはoffです)。円グラフには適用できません。

orientation:

horizontal

グラフの方向を定義します。棒、線、面、組合せの各グラフにのみ適用されます。

たとえば、oraChart="type:cluster; orientation:horizontal"は、水平方向のクラスタ・グラフを定義します。

オプション(デフォルトはverticalです)。

oraChartSeries属性は、グラフのソース情報を定義します。ほとんどのグラフでは、これらの属性の5つが次のニーモニックとともにサポートされています。

  • oraChartSeries1
  • oraChartSeries2
  • oraChartSeries3
  • oraChartSeries4
  • oraChartSeries5

積上げグラフでは、属性oraChartSeries6およびそれ以降を続けることで系列数を制限なくサポートしますが、多数の系列を使用する場合は、パフォーマンスへの影響やメモリーの制限に注意してください。すべての属性の書式は同一で、次に示すように同じパラメータを受け入れます。

注意: すべてのグラフにoraChartSeries1が必要です。積上げ、クラスタおよび線の各グラフには、オプションで追加の系列属性(複数棒/線用)を含めることができます。

複数の系列を定義する場合は、定義済のすべての系列に対してデータを提供する必要があります。データ量は0 (ゼロ)にできますが、グラフを正確に表示するには提供する必要があります。

oraChartSeriesN属性に使用可能な構成パラメータのセットは次のとおりです。

パラメータ

摘要

list:

XPath値

グラフ化するデータが含まれるXMLのリストへのXPathを定義します。

UIマップのHTML定義でのみ必須です。データ・エクスプローラ値は、ゾーンの列から導出されます。

amount:

Cn

Pn

XPath値

グラフ化する金額を含む要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定する必要があります。

必須

xaxis:

Cn

Pn

XPath値

x軸データを含む要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定します。

積上げ、クラスタ、線、面および組合せの各グラフの場合は必須です。

xaxisFormat:

date

dateTime

time

localDate

string

X軸データの書式を定義します。

datedateTimeまたはtimeの場合、値はユーザーの表示プロファイルに定義されている書式で表示されます。

localDateまたはstringの場合、データは特別な書式設定はなしでそのまま表示されます。

オプション(デフォルトはdateです)。

label:

テキスト値

グラフ化する金額のラベルを定義します。

この設定またはlabelPath:を定義する必要があります。

labelPath:

Cn

Pn

XPath値

グラフ化する金額のラベルを提供する要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定する必要があります。

この設定またはlabel:を定義する必要があります。

currency:

有効な通貨コード

グラフ化する金額の通貨コードを定義します。

オプション。

currencyPath:

Cn

Pn

XPath値

グラフ化する金額の通貨コードを提供する要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定する必要があります。

オプション。

hoverText:

テキスト値

グラフ要素のホバー・テキストを定義します。

オプション(デフォルトのホバー・テキストは常に使用可能です)。hoverTextPath:が定義されている場合は無視されます。

次の置換変数を使用できます。

  • $label label:またはlabelPath:設定で決定されたラベル・テキストで置換されます。
  • $amount amount:設定で指定された金額テキストで置換されます。
  • $axis X軸テキストで置換されます。
  • $% 円または棒の比率である「スライス」で置換されます。
  • $newline 改行を強制します。

定義されているホバー・テキストに前述のいずれかの値が含まれている場合は、表示される前に同等のテキストで置換されます。

例:

"hoverText:$label$newline$amount"

hoverTextPath:

Cn

Pn

XPath値

グラフ要素のホバー・テキストを提供する要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定する必要があります。

要素のホバー・テキストは、hoverText:摘要内で前述のすべての置換機能を利用できます。

オプション。

type:

bar

line

area

この属性は、comboグラフ・タイプに対してのみ使用されます。comboグラフの各系列の表示方法を定義します。

次の例では、ある系列は棒でレンダリングされ、別の系列は面でレンダリングされるcomboグラフを定義します。

oraChart="type:combo;" 
oraChartSeries1="xaxis:C3; 
label:C2; amount:C1;type:bar" 
oraChartSeries2="xaxis:C3; 
label:C2; amount:C1;type:area"

navOpt:

有効なナビゲーション・オプション・コード。

グラフ要素がクリックされると有効になるナビゲーション・オプションを定義します。

オプション。

navOptPath:

Cn

Pn

XPath値

グラフ要素がクリックされると有効になるナビゲーション・オプションを提供する要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定する必要があります。

オプション

navOpt:navOptPath:の両方を構成できることに注意してください。navOptPath:ナビゲーション・オプションが最初に処理されます。値が検出された場合はその値が使用され、それ以外の場合はnavOpt:設定の値が使用されます。これは、グラフ定義にデフォルトのナビゲーション・オプションを含めることができ、データに存在するナビゲーション・オプションがそれを上書きすることを意味します。

key:

Cn

Pn

XPath値

ナビゲーション・オプションで使用されるキー・フィールド・データを含む要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定する必要があります。

navOpt:またはnavOptPath:のいずれかが定義されている場合は必須です。

注意: ナビゲーション・オプションには1つのキー・フィールドのみを構成できます。

script:

ビジネス・プロセス・アシスタント・スクリプト名

グラフ要素がクリックされると有効になるビジネス・プロセス・アシスタント・スクリプトを定義します。

オプション

スクリプトが実行されると、グラフ・データのすべての要素がスクリプトで一時変数として使用可能になります。

scriptPath:

Cn

Pn

XPath値

グラフ要素がクリックされると有効になるビジネス・プロセス・アシスタント・スクリプトを提供する要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定する必要があります。

オプション

script:scriptPath:の両方を構成できることに注意してください。scriptPath:スクリプト・オプションが最初に処理されます。値が検出された場合はその値が使用され、それ以外の場合はscript:設定の値が使用されます。これは、グラフ定義にデフォルト・スクリプトを含めることができ、データに存在するスクリプトがそれを上書きすることを意味します。

color:

HTML色コード/RGB値

オプション(デフォルトの色が適用されます)

系列の色を定義します。その形式は有効なHTML色コードです(例: greenまたはblue)。有効なすべての色の名前はこのリンクに定義されています: http://www.w3schools.com/htmL/html_​colornames.asp。

または、RGB書式を使用できます。(00FF00は緑、0000FFは青です)

注意: HTMLの色'red'の使用およびアクセシビリティへの影響の詳細は、「色の対比」を参照してください。

colorPath:

Cn

Pn

XPath値

系列の色を含む要素を定義します。データ・エクスプローラの場合、これはSQLまたは後処理列識別子になります。HTML定義の場合は、要素のXPathを指定する必要があります。

color:設定で説明されている有効な形式が適用されます。

オプション(デフォルトの色が適用されます)

pieColors:

HTML色コード/RGB値

円の系列の色を定義します。任意の数のHTML色コードまたはRGB色値をスペースで区切って指定できます。例:

pieColors: green blue
pieColors: 00FF00 0000FF

オプション(系列が指定した値より多い場合は、デフォルトの色が適用されます)

oraChartBroadcast:属性を使用すると、グラフからポータル・コンテキストに値をブロードキャストできます。ブロードキャストできるフィールドの数に制限はなく、たとえば、oraChartBroadcast="FIELD_​NAME1:C1;FIELD_​NAME2:C2;"のように名前/値のペアとして構成します。ここで、FIELD_​NAMEnはブロードキャストするポータル・コンテキスト・フィールドの名前、Cn (またはPn)はブロードキャストするデータ値を含む要素です。ブロードキャストは、グラフの対応するセクションをクリックするとトリガーされます。

UIマップのHTML定義の場合、構文はoraChartBroadcast="FIELD_​NAME1:xpath1;FIELD_​NAME2:xpath2;"となり、ここで"xpathn"はブロードキャストするデータ値を含むリスト・スキーマ内の要素です。

ゾーン構成の例

1つの単純な円グラフがあるゾーン

この例では、ゾーンSQLで作業予定登録が役割別にまとめられます。列定義は次のとおりです。

  • C1 - 役割摘要

  • C2 - 役割別の作業予定登録の数

  • C3 - 役割ID

視覚化オプション1

このオプションを使用すると、円グラフで作業予定登録が役割別に表示されます。役割IDは、円グラフの対応するセクションをクリックすると、ポータルにブロードキャストされます。

optiontype=CHART
oraChart="type:pie;"
oraChartSeries1="labelPath:C1; amount:C2;hoverText:$label$newline$amount;"
oraChartBroadcast="ROLE_ID:C3"

2つのグラフ・タイプがあるゾーン

この例では、ゾーンSQLで作業予定登録が優先度別にまとめられ、さらに優先度内で作業予定ステータス別に個別の数が計算されます。列定義は次のとおりです。

  • C1 - 優先度摘要

  • C2 - 優先度別の作業予定登録の数

  • C3 - 優先度フラグ値

  • C4 - 優先度別のオープン作業予定の数

  • C5 - 優先度別の作業中の作業予定の数

  • C6 - クラスタ・グラフのオープン作業予定バーのラベル

  • C7 - クラスタ・グラフの作業中の作業予定バーのラベル

視覚化オプション1

このオプションを使用すると、円グラフで作業予定登録が優先度別に表示されます。優先度の値は、円グラフの対応するセクションをクリックすると、ポータルにブロードキャストされます。

optiontype=CHART
oraChart="type:pie; legendBorder:true;"
oraChartSeries1="labelPath:C1; amount:C2;hoverText:$label$newline$amount;"
oraChartBroadcast="TD_PRIORITY_FLG:C3"

視覚化オプション2

このオプションを使用すると、作業予定登録が2つのデータ系列(1つはオープン作業予定、もう1つは作業中の作業予定)を含むクラスタ・グラフとして優先度別に表示されます。クラスタ・グラフの「オープン」または「作業中」バーをクリックすると、対応する優先度の値がポータルにブロードキャストされます。

optiontype=CHART oraChart="type:cluster;  showLegend:true;" 
oraChartSeries1="xaxis:C1; xaxisFormat:string; labelPath:C6; amount:C4;hoverText:$label$newline$amount;"
oraChartSeries2="xaxis:C1; xaxisFormat:string; labelPath:C7; amount:C5;hoverText:$label$newline$amount;"
oraChartBroadcast="TD_PRIORITY_FLG:C3"