アウトバウンド・メッセージ・ビジネス・オブジェクトとタイプの定義
製品では、多数のアウトバウンド・メッセージ・ビジネス・オブジェクトおよびアウトバウンド・メッセージ・タイプが、設定不要で使用可能な機能に対して提供されます。
また、実装では、カスタム・アウトバウンド・メッセージに対する構成を定義する必要がある場合があります。外部システムに送信する必要がある各アウトバウンド・メッセージに対して、アウトバウンド・メッセージ・メンテナンス・オブジェクトのビジネス・オブジェクトを作成します。ビジネス・オブジェクトのスキーマ定義を使用し、実装でXMLソース・フィールド(XML_SOURCE)を構成する要素を定義します。これらは、XMLメッセージに基づく要素です。このXMLソースにXSL変換が適用され、XMLメッセージが作成されます。
統合がリアルタイムで応答が必要な場合は、アウトバウンド・メッセージ・ビジネス・オブジェクトをXML応答フィールド(XML_RESPONSE)にマップする必要もあります。
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応答をそのまま取得し、要素を“raw”として定義することもできます。次に例を示します
<responseDetail mapXML="XML_RESPONSE" type="raw"/>
このシナリオでは、応答XSLが必要な場合と必要でない場合があります。
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あるいは、応答の詳細が必要な場合は、応答に特定の要素を定義することもできます。このオプションでは、統合の設計方法に応じて、応答を想定されたXML形式に変換する応答XSLが必要な場合があります。
ビジネス・オブジェクトおよびスキーマを設定した後は、一意の各アウトバウンド・メッセージに対してアウトバウンド・メッセージ・タイプを定義します。
XSLの参照
XSLの定義は、管理対象コンテンツ・レコードとしてサポートされます。下位互換性のため、ファイル・システム内のファイルとしてのXSLの定義がサポートされています。これはシステム全体の設定であり、機能構成オプションを使用して定義されます。機能タイプは「外部メッセージ」であり、オプション・タイプはXSLの場所です。ファイル・システム内のXSLをサポートするには、値をF1FLに設定します。ファイルの場所は、システム・プロパティを使用して構成されます。管理対象コンテンツ内のXSLをサポートする場合、これはデフォルトであるためオプションは不要です。必要に応じてF1MCの値を明示的に定義できます。
メッセージでのアウトバウンド・メッセージIDの取得
統合でシステム生成のアウトバウンド・メッセージIDを一意の識別子として外部システムで使用する場合は、次の構成が必要です。
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XMLソース内に、システム生成アウトバウンド・メッセージを移入する要素を定義します。
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オプション・タイプ「アウトバウンド・メッセージID XPath」を使用してアウトバウンド・メッセージのビジネス・オブジェクトにビジネス・オブジェクト・オプションを構成し、オプション値を、IDの取得のために定義した要素のXPathに設定します。
動的URLのサポート
製品では、動的URLを作成する機能をサポートしています。URLには、実行時に判断される情報が必要な場合があります。これは、アウトバウンド・メッセージの作成時に、ビジネス・オブジェクト・スキーマ定義、URL構成および適切なコードの組合せでサポートされます。次に、この機能のサポートに必要な手順を説明します。
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メッセージ・センダーのURLを定義するときに、URLのランタイム情報を挿入する必要がある場所で構文${pathParms}を使用します。例: http://[SERVER_NAME]:1000/rest/services/${pathParms}
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アウトバウンド・メッセージのビジネス・オブジェクトのスキーマに、データ領域F1-OM-DynamicConfig (アウトバウンド・メッセージの動的構成)を組み込みます。このデータ領域には、pathParmsおよびqueryParmsの要素が含まれます。
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アウトバウンド・メッセージを作成するコードで、pathParmsおよび該当する場合はqueryParms要素に適切な情報を移入します。システムでは、pathParms要素値、次に疑問符、次にqueryParms要素値をURLの${pathParms}の場所にプラグインすることによってURLを作成します。
次に、ランタイム値の例を示します。
<dynamicConfiguration>
<pathParms>job/1234</pathParms>
<queryParms>firstName=John&lastName=Doe</queryParms>
<dynamicConfigureation>
実行時のSOAPヘッダー・パラメータの追加
製品では、実行時にSOAPヘッダー・パラメータを外部メッセージに追加する機能をサポートしています。次に、この機能のサポートに必要な手順を説明します。
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アウトバウンド・メッセージのビジネス・オブジェクトのスキーマに、データ領域F1-OM-DynamicConfig (アウトバウンド・メッセージの動的構成)を組み込みます。このデータ領域には、要素soapHeadersが含まれます。
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アウトバウンド・メッセージを作成するコードで、soapHeaders要素に自己完結型XMLを移入して、発信SOAP要求のSOAPヘッダー・セクションを追加します。