リアルタイム・メッセージ構成

メッセージは、アウトバウンド・メッセージ・ディスパッチャまたはリアルタイムEメール送信ビジネス・サービスを使用して、外部システムにリアルタイムにルーティングされます。システムでは、HTTPおよびJMSを使用したメッセージのルーティングをサポートしています。さらに、Eメールの送信に使用する特別なタイプのメッセージ・センダーがあります。次の各項では、サポートされているリアルタイム通信およびそれぞれに必要な構成について説明します。

Eメール・メッセージ

Eメールの送信では、次の構成が必要です。

  • Eメールに対して構成されたメッセージ・センダーを定義します。このタイプのセンダーは、RTEMAILSNDRクラスで構成する必要があります。センダー・コンテキストを使用して、SMTPサーバーに接続するための接続情報を構成します。

  • このセンダーは、メッセージ・オプション表でデフォルトのEメール・センダーとして定義できます。または、メッセージ・センダーをビジネス・サービスに入力として指定できます。詳細は、「Eメールの送信」を参照してください。

アウトバウンド・メッセージ

リアルタイムのアウトバウンド・メッセージ・ディスパッチャを使用してルーティングされるその他のアウトバウンド・メッセージの場合、メッセージ・センダーを構成してメッセージのルーティング方法を定義する必要があります。次に、この構成に関する詳細を説明します。

センダーを構成する前に、通信メカニズムを決定します。

  • JMSを使用してメッセージをルーティングする場合は、次の構成を定義する必要があります

    • JMSリソースが配置されている場所を示す適切なJNDIサーバーを定義します。

    • JMS接続を定義して、接続に必要な追加の構成を定義します。

    • JMSキューまたはJMSトピックを定義して、使用するキューまたはトピックを定義します。

  • JSONフォーマットを使用して通信する場合は、XMLからJSONへの変換に使用する方法を決定します。必要な方法は、要求を送信する方法によって決まります。

    • 「基本JSON変換」方法を選択し、JSONへの変換前にXSL変換を適用する必要がある場合は、変換ロジックが変換するXMLのフォーマットを認識するように、ターゲットXML要求スキーマを定義する必要があります(データ領域を使用)。XSLがアウトバウンド・メッセージのXMLソースに適用されて、定義したXML要求スキーマとなり、これがJSONに変換されます。XSL変換が必要ない場合は、アウトバウンド・メッセージのXMLソースがJSONに変換されます。

    • 「ルートレスJSON変換」の方法を選択した場合、XMLソース・フィールドにマップされたグループ要素が変換によって削除され、JSON要求ドキュメントはルートレスになります。

    • アウトバウンド・メッセージのXMLソースをXSLを使用してJSONに変換できる場合は、「XSL変換」方法を選択できます。

    • また、XMLソースを「標準API変換」方法(Jettisonライブラリを使用)経由でJSONに変換するように選択できます。この方法では、必要に応じてXSLを提供できます。変換は、変換されたXMLに対して実行されます。

    • 応答については、アウトバウンド・メッセージ・ビジネス・オブジェクトでXML応答フィールドの詳細要素を定義した場合は、JSONをこのフォーマットに変換する必要があります。
      • 変換方法が「基本JSON変換」で、アウトバウンド・メッセージ・ビジネス・オブジェクトでJSON応答をXML応答要素に直接変換できない場合は、基本JSON変換の結果を表す応答スキーマ(データ領域)を定義します。さらに、応答を変換されたXMLからビジネス・オブジェクトで必要なXMLフォーマットに変換できるXSLを定義します。

      • 変換方法が「ルートレスJSON変換」の場合、応答ドキュメントはルートレスとみなされます。XML応答フィールドにマップされたグループ要素が変換プロセスによって追加され、XML応答ドキュメントが整形されます。

      • 変換方法が「標準API変換」または「XSL変換」の場合は、標準APIを使用してJSONをXMLに変換します。必要に応じて、応答をXML応答に変換するXSLを定義できます。

    • アウトバウンド・メッセージ・ビジネス・オブジェクトで応答を取得する"raw"要素を定義する場合、応答スキーマおよびXSLは必要ありません。この場合、システムでは、「標準API変換」方法(定義された変換方法に関係なく)を使用してJSONからXMLへの変換を実行し、結果はXML応答に取得されます。

  • HTTPセンダーにJSONセンダーが含まれる場合、システムでは、OAuth認証によって保護されたメッセージを送信するために次のサポートが提供されます。
    • Oracle Web Services Manager (OWSM)の使用。システムには、特別な拡張可能参照を使用したOAuth (F1-OAUTH)の事前構成されたポリシー・セットが用意されています。このポリシー・セットの値は、実装でCSFキーの取得に使用する特定のCSFキー・リポジトリを定義することに注意してください。さらに、トークンURI: @F1_​OAUTH2_​URI@に定義された置換値があります。「URI置換」で説明されているように、この実装に対する適切なURIを構成します。デフォルトでは、追加のポリシー・セットは定義できません。実装で異なるポリシーが必要な場合は、サポートに連絡してください。

    • REST APIのメッセージ・センダーの構成の一部として、OAuth関連の設定を指定できます。

適切な各ルーティング方法に対して構成されたメッセージ・センダーを定義します。起動タイプは「リアルタイム」として構成する必要があります。HTTP経由でルーティングする場合は、RTHTTPSNDR (HTTPセンダー・クラス)を使用します。SOAPフォーマットを使用してHTTP経由でルーティングする場合は、SOAPSNDR (HTTP SOAPセンダー・クラス)を使用します。JSONフォーマットを使用してHTTP経由でルーティングする場合は、RTJSONSNDR (JSONセンダー・クラス)を使用します。JMS経由でルーティングする場合は、RTJMSQSNDR (JMSキュー・センダー・クラス)またはRTJMSTSNDR (JMSトピック・センダー)を使用して、JMS接続およびJMSキューまたはJMSトピックを構成します。センダー・コンテキストを使用して、適切な宛先に接続するために必要な値を構成します。

注意: アウトバウンド・メッセージ送信時の動的URLのサポートに必要な構成は、「動的URLのサポート」を参照してください。動的URLをサポートするためにセンダーでURLを定義する場合は特定の構成が必要です。

外部システム/アウトバウンド・メッセージ・タイプのコレクションを構成します。外部システム/アウトバウンド・メッセージ・タイプに定義されている処理方法は、「リアルタイム」である必要があります。