URI置換

システムでは、ネイティブ・ファイル格納場所を参照するURL値とファイル・パス値の両方に対して置換変数(トークンとも呼ばれる)を定義する機能をサポートしています。URLの場合、置換変数プロパティ・ファイルでの変数の定義がサポートされます。ネイティブ・ファイル格納パスの場合、置換変数プロパティ・ファイルとネイティブ・ファイル格納の拡張可能参照の2つのオプションがあります。これらの両方のオプションの詳細を次に示します。

  • 置換変数プロパティ・ファイル。プロパティ・ファイルで、URI定義の全部または一部に対して置換変数を構成できます。これによって、システム管理者はプロパティ・ファイルにURIの場所を定義できる一方、構成ユーザーは変数名を把握するのみで済みます。たたえば、抽出バッチ・ジョブで抽出ファイルの場所を定義する場合、置換変数ファイルに、名前がFILE_​EXTRACTで、値がh:\oracle\serverName\1.0.0.0\batch\extract\のエントリがあると仮定すると、バッチ・ユーザーはファイル・パスのh:\oracle\serverName\1.0.0.0\batch\extract\を入力するかわりに、@FILE_​EXTRACT@と入力できます。別の例で、BATCH_​FILESのURI変数がh:\oracle\serverName\1.0.0.0\batch\として定義されていると仮定すると、バッチ・ユーザーは@BATCH_​FILES@\extract\と入力できます。

    注意: 製品では、URI構成で使用できるように、SPLOUTPUTの値がプロパティ・ファイルに自動的に移入されます。また、製品には、他の一般的な参照のために、事前定義の変数名がいくつか用意されています。この一環として、システム・インストール・ステップの拡張メニューには、これらの事前定義変数の値を必要に応じて定義することを促すプロンプトがインストーラに表示されます。インストールで、様々なURI参照に対して追加の置換変数を定義するように選択できます。詳細は、システム管理ガイドを参照してください。
  • ファイル格納の拡張可能参照。ネイティブ・ファイル・システムを参照するファイル・パスのために、ファイル格納構成の拡張可能参照を使用して、パスを定義する機能もサポートされています。次に、このオプションで実行するステップを説明します。

    • 「拡張可能参照」にナビゲートして、ファイル格納構成参照を検索します。

    • 「追加」をクリックして、新しいエントリを作成します。参照値名を定義します。これは、この値を使用するファイル・パスを構成するときに使用されます。「ファイル・アダプタ」の値として「ネイティブ・ファイル格納」を選択します。目的のファイル・パス値を入力します。ここで定義した値は、置換変数プロパティ・ファイルで定義された値を参照する場合があります。たとえば、ファイル・パスで@SPLOUTPUT@を参照できます。

    • システム構成でこの値を参照するには、構文file-storage://XXXXを使用します(ここで、XXXXは格納可能参照値です)。先ほどと同じ例を使用して、h:\oracle\serverName\1.0.0.0\batch\extract\のファイル・パスで拡張可能参照値を定義する場合、抽出バッチ・ジョブの抽出ファイル・パスの構成時にfile-storage://CM-FileExtractと入力します。別の例として、拡張可能参照値のファイル・パスをh:\oracle\serverName\1.0.0.0\batch\として構成する場合、バッチ抽出でファイル・パスを構成するユーザーは、file-storage://CM-FileExtract/extractと入力できます

プロパティ・ファイルでは置換変数をいつ定義し、拡張可能参照ではいつ定義することが適切でしょうか。次に、この決定に役立つ、オプション間の差異を説明します。

  • URLの置換変数は、プロパティ・ファイルを使用する場合にのみサポートされます。

  • プロパティ・ファイルは、通常、システム管理者のみが変更できます。インストール時に設定して変化しない値がある場合は、それらの値をプロパティ・ファイルで定義すると有益です。

  • テスト環境や本番など、追加の環境を定義する場合は、コンテンツ移行アシスタントを使用して拡張可能参照の値をコピーできます。値は、異なる領域間で同じになるように定義することが理想的です。