外部ファイル格納

システムでは、クラウド実装でファイルを管理するためにOracle Cloud Object Storageを使用することがサポートされ、この外部の場所に対してファイルを読み書きするようにシステムを構成できます。アカウントの取得と適切なファイルの場所(バケット)の定義の詳細は、Oracle Cloud Object Storageのドキュメントを参照してください。

次に、クラウド・ストレージ情報が定義された後でアプリケーションに必要な構成ステップを説明します。

  • 署名キー・リングを定義します。システムがCloud Object Storageとの通信を試みる場合は、信頼できるソースからの要求であることをクラウド・ストレージが確認できるように、署名キーを提供する必要があります。

    • 追加モードで「キー・リング」にナビゲートし、「RSA署名キー・ペア」ビジネス・オブジェクトを選択します。

    • 摘要とともに、ファイル格納構成(後述)で使用されるキー・リング・コードを定義します。

    • キー・リングが追加されたら、キーの生成をクリックして、プライベートとパブリックのキー・ペアを生成します。

    • 「パブリック・キーの表示」をクリックして、ユーザーがキーをコピーできるように、パブリック・キーが表示されるポップアップを起動します。

  • この時点で、ユーザーがCloud Object Storageにナビゲートしてパブリック・キーを登録する必要があります。これが完了すると、ファイル格納構成でキー・リングを構成する準備が整います。

  • ファイル格納の拡張可能参照を使用して、場所と接続情報を定義し、システム構成でこの場所を参照できるようにします。次に、このオプションで実行するステップを説明します。

    • 「拡張可能参照」にナビゲートして、ファイル格納構成参照を検索します。

    • 「追加」をクリックして、新しいエントリを作成します。参照値名を定義します。参照値の名前には、スラッシュまたはバックスラッシュを含めないことに注意してください。これは、この値を使用するファイル・パスを構成するときに使用されます。「ファイル・アダプタ」の値として「Oracle Cloud Object Storage」を選択します。クラウド・ストレージのオプションを識別する情報として、「ユーザー」、「テナンシ」、「コンパートメント」、「ネームスペース」および「リージョン」を指定します。「キー・リング」では、先ほど定義した値を選択します。

  • システム構成でこの値を参照するには、構文file-storage://XXXX/...を使用します(ここで、XXXXは適切な格納可能参照値と追加のパス情報です)。たとえば、CM-CloudStorageの拡張可能参照値を定義して、processUploadというバケットをクラウド・ストレージに定義した場合、アップロード・バッチ・ジョブのファイル・パスを構成するときに、file-storage://CM-CloudStorage/processUploadと入力します。

  • この製品では、バケットの仮想フォルダの参照がサポートされています。バケット名の後に仮想フォルダ名を追加するのみです。たとえば、'financials'というバケットと'paymentUpload'の仮想フォルダがある場合、ファイル・パスの値をfile-storage://CM-CloudStorage/financials/paymentUploadと入力できます。抽出プロセスについては、参照先バケットに存在しない仮想フォルダをファイル・パスが参照している場合、抽出プロセスの一部として仮想フォルダが作成されます。

  • オプションで、環境ごとに異なるバケット名を定義することをサポートするために、ファイル・ストレージ構成でバケット名プリフィクスを使用できます。たとえば、開発領域、テスト領域および本番領域に個別の"processUpload"バケットが必要であるとします。クラウド・ストレージ構成では、"DEV_​processUpload"、"TEST_​processUpload"および"PROD_​processUpload"の個別のバケットを定義できます。様々なバッチ・ジョブでそれぞれのファイル・パス参照に完全なバケットを定義する必要がある場合、ある環境から別の環境にバッチ・ジョブ構成を移行するには、すべてのバケット参照を変更するための手動ステップが必要になります。かわりに、システムではバケット名プリフィクスの定義がサポートされ、これが指定済の場合は、クラウド・ストレージに接続する前にバケット参照の先頭に追加されます。つまり、プリフィクスを一度定義すると、システム全体のすべての参照でバケット名の共通部分("processUpload"など)を保持できます。その後は、ファイル・ストレージ構成のみが異なる領域間で異なる必要があります。

  • レポート出力を特定の配信チャネル(バケット)に書き込むことができる外部レポート作成ツールと実装が統合されている場合は、「レポート構成」スイッチを確認します。レポート作成ツールが配信チャネル・オプションに使用できるバケットについて、1つ以上のバケット名を定義します。
注意: キーのローテーションの実施の詳細は、キー・リングのドキュメントを参照してください。