Go to main content
Oracle® Hardware Management Pack インストールガイド

印刷ビューの終了

更新: 2016 年 2 月
 
 

Oracle Server Management Agents

Oracle Server Management Agents は、Oracle ILOM にストレージおよびドメインに関する情報を提供し、SNMP を介した OS レベルでの Oracle ハードウェアの帯域内モニタリングを有効にします。この情報を使用して、Oracle サーバーをデータセンター管理インフラストラクチャーに統合できます。

Oracle Server Management Agents には、次のものが含まれています。

  • Oracle Server Hardware Management Agent

  • Oracle Server Hardware SNMP Plugins

  • ホストと ILOM の相互接続を介して Oracle ILOM とホストサーバーの間でトラップが送信されるようにトラッププロキシを構成できる itpconfig ツール

次のセクションでは、これらの部分について説明します。詳細については、Oracle Server Management Agents ユーザーズガイドを参照してください。

Oracle Server Hardware Management Agent

Oracle Server Hardware Management Agent (Hardware Management Agent) および関連する Oracle Server Hardware SNMP Plugins (Hardware SNMP Plugins) を使用すると、OS からサーバーとサーバーモジュールのハードウェアをモニターおよび管理できます。さらに、Hardware Management Agent はホストストレージの情報を収集し、それを Oracle ILOM に提供します。

この帯域内機能では、Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM) SP の管理ポートをネットワークに接続することなく、サーバーとブレードサーバーモジュールのモニタリングに単一の IP アドレス (ホストの IP) を使用できます。

Hardware Management Agent および Hardware SNMP Plugins は、Oracle サーバーのホストオペレーティングシステム上で稼働して、Oracle ILOM SP と通信します。hwmgmtd という Hardware Management Agent デーモンは、SP にサーバーの現在の状態に関する情報を定期的にポーリングします。Hardware Management Agent は、最新の Oracle サーバーで使用可能なホストと ILOM の相互接続、または前の世代のサーバーのキーボードコントローラスタイル (KCS) インタフェースのいずれかを介して、SP にハードウェア情報をポーリングできます。この情報は、Hardware Management Agent が Hardware SNMP Plugins を使用して SNMP 経由で提供します。


注 -  以前のバージョンの Hardware Management Pack (バージョン 2.3.0.0 より前) では、エージェントはホストの SNMP デーモンを使用して、サービスプロセッサのシステムイベントログ (SEL) レコードを読み取り、新しいイベントを syslog に記録し、SNMP トラップを生成していました。

2.3.0.0 では、SEL のモニタリングが hwmgmtd から削除されました。hwmgmtd では、SEL に表示されるものに関するトラップや syslog が生成されません。Hardware Management Agent では引き続き、電圧、存在、温度などのセンサーベースの問題に関するトラップが生成されます。

SEL イベントをホストの syslog に記録し、対応するトラップを生成するには、ipmievd デーモン (Oracle Hardware Management Pack とともに ipmitool の一部として使用可能) を使用します。また、Oracle ILOM トラッププロキシ (itpconfig) を使用すると、ホストと ILOM の相互接続を介して、Oracle ILOM で生成された SNMP トラップを構成可能な宛先に転送することもできます。


Oracle VM for SPARC への Hardware Management Agent の配備

複数の論理ドメインが設定されている Oracle VM が稼働する SPARC サーバーで Hardware Management Agent を使用する場合、Hardware Management Agent を各論理ドメイン上にインストールできます。これによって、プライマリドメインで Hardware Management Agent を使用して、論理ドメイン内で検出されたストレージデバイスをモニターできます。

そのような構成にインストールする場合、Hardware Management Agent では、モニターするハードウェアへの直接アクセスが必要です。Oracle VM for SPARC は、物理デバイスを直接所有し、直接アクセスできるドメインとして入力/出力 (I/O) ドメインを定義します。I/O 以外のドメインホストは物理 I/O デバイスにアクセスできないため、このドメインホストで Hardware Management Agent を実行しても、物理デバイス情報は提供されません。そのため、Hardware Management Agent は I/O ドメインまたは制御ドメインにインストールすることをお勧めします。制御ドメインは、デフォルトでは Oracle VM for SPARC 内の I/O ドメインです。

Oracle Server Hardware SNMP Plugins

Oracle Server Hardware SNMP Plugins は、SNMP を使用して Oracle サーバーを効果的にモニターできるように設計されたハードウェア固有の管理情報ベース (MIB) ファイルと OS ネイティブの SNMP プラグインで構成されます。

sunHwMonMIB は、サーバー上のセンサーとアラームの状態を示し、次の情報を提供します。

  • システム全体のアラームのステータス

  • デバイスタイプごとの集合アラームのステータス

  • FRU アラームのステータス

  • センサー、センサーの種類、センサーの読み取り値、およびセンサーのしきい値のリスト

  • インジケータの状態

  • システムロケータ制御

  • 基本製造情報を含むインベントリ

  • 製品およびシャーシのインベントリ情報 (シリアル番号やパーツ番号など)

  • 各センサーのアラームのステータス

sunHwTrapMIB は、Oracle サーバーで生成される可能性があるハードウェアイベントのトラップ一式を示し、次の情報を提供します。

  • サーバーの環境状態に影響を与える状態 (温度、電圧、現在の範囲外状態など)

  • サーバーのハードウェアコンポーネントに影響を与えるエラー状況 (FRU の挿入や取り外し、セキュリティー侵入通知など)

sunStorageMIB は、システムストレージに関する次の情報を提供します。

  • 基本製造情報、プロパティー、コントローラのアラームのステータス

  • ディスクのプロパティーとアラームのステータス

  • RAID ボリュームのプロパティーとアラームのステータス

  • 論理コンポーネントのステータス

itpconfig および ILOM トラッププロキシ

itpconfig コマンド行インタフェース (CLI) ツールは、必要なハードウェアを備えたサーバーで使用可能なホストと ILOM の相互接続を介して SNMP トラップをホストに転送するよう Oracle ILOM を構成します。使用しているサーバーでホストと ILOM の相互接続がサポートされるかどうかを調べるには、サーバーのドキュメントを参照してください。また、itpconfig を使用して、Oracle ILOM SP とホストとの間でホストと ILOM の相互接続を構成することもできます。