Oracle® Solaris 11.2 でのシステム情報、プロセス、およびパフォーマンスの管理

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更新: 2014 年 9 月
 
 

プロセスとシステムのパフォーマンスについて

プロセスに関連する用語は次のとおりです。

プロセス

システムの動作またはジョブ。システムをブートしてコマンドを実行するか、アプリケーションを起動するたびに、システムは 1 つ以上のプロセスをアクティブにする

軽量プロセス (LWP)

仮想 CPU または実行リソース。LWP は、利用できる CPU リソースをスケジュールクラスと優先順位に基づいて使用するように、カーネルによってスケジュールされる。LWP には、スワップ可能な情報と、メモリーに常駐する情報を含むカーネルスレッドが含まれます。

アプリケーションスレッド

ユーザーのアドレス空間内で独立して実行できる別個のスタックを持った一連の命令。アプリケーションスレッドは LWP の最上部で多重化できる

1 つのプロセスは、複数の LWP と複数のアプリケーションスレッドで構成できます。カーネルは、Oracle Solaris 環境内のスケジューリングエンティティーとなる、カーネルスレッド構造をスケジュールします。各種のプロセス構造体は次のとおりです。

proc

プロセス全体に関連し、メインメモリーに常駐しなければならない情報が入っている

kthread

1 つの LWP に関連し、メインメモリーに常駐しなければならない情報が入っている

user

スワップ可能な、プロセス単位の情報が入っている

klwp

スワップ可能な、LWP プロセス単位の情報が入っている

次の図に、これらのプロセス構造体の関係を示します。

図 3-1  プロセス構造体の関係

image:この図は、プロセス構造体の関係を示しています。

プロセス内のすべてのスレッドは、ほとんどのプロセスリソースにアクセスできます。ほとんどすべてのプロセスの仮想メモリーが共有されます。あるスレッドが共有データを変更すると、その変更結果をプロセス内の他のスレッドが利用できます。