ファイルシステムをコピーするためのコマンド
個々のファイル、ファイルシステムの一部、またはファイルシステム全体をコピーまたは移動する場合は、この章で説明する手順を使用できます。
次の表に、Oracle Solaris リリースで使用可能な各種のバックアップおよび復元コマンドを示します。エンタープライズ環境では、エンタープライズレベルのバックアップ製品の使用を検討してください。エンタープライズレベルのバックアップ製品に関する情報は、Oracle Technical Network から入手できます。
表 4-1 バックアップコマンドのサマリー | | | |
volcopy
| はい
| はい
| 物理
|
tar
| いいえ
| いいえ
| 論理
|
cpio
| いいえ
| はい
| 論理
|
pax
| はい
| はい
| 論理
|
dd
| はい
| いいえ
| 物理
|
zfs send および zfs receive
| はい
| なし
| 論理
|
zfs snapshot
| はい
| なし
| 論理
|
|
次の表では、これらのコマンドの一部の長所と短所を説明します。
表 4-2 tar、pax、cpio コマンドの長所と短所 | | | |
tar
| ファイルやディレクトリサブツリーを 1 本のテープにコピーする場合に使用します。
|
|
|
pax
| 複数のテープボリュームを必要とするファイル、特殊ファイル、またはファイルシステムをコピーする場合に使用します。または、POSIX 準拠システムとの間でファイルをコピーする場合に使用します。
|
| tar コマンドの短所を参照してください。ただし、pax は、複数のテープボリュームを作成できます。
|
cpio
| 複数のテープボリュームを必要とするファイル、特殊ファイル、またはファイルシステムをコピーする場合に使用します。または、Oracle Solaris の最新リリースを実行しているシステムから古い Solaris リリースを実行しているシステムへファイルをコピーする場合に使用します。
|
| コマンド構文が tar コマンドや pax コマンドよりも難解です。
|
|
次のセクションでは、これらのコマンドの使用例を紹介します。