NFS は、1 つのシステム (通常はサーバー) のリソース (ファイルやディレクトリ) をネットワーク上のほかのシステムと共有するための分散型ファイルシステムサービスです。たとえば、他社製のアプリケーションやソースファイルをほかのシステム上のユーザーと共有できます。
NFS は、リソースの実際の物理的な位置をユーザーが意識しなくてすむようにします。よく使用されるファイルのコピーをシステムごとに配置しなくても、あるシステムのディスク上にコピーを 1 つ配置することによって NFS は、ほかのすべてのシステムがそのコピーにネットワークからアクセスできるようにします。NFS の環境では、リモートファイルはローカルファイルと区別がつきません。
詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのネットワークファイルシステムの管理 を参照してください。
システムは、ネットワーク上で共有するリソースがあるときに、NFS サーバーになります。サーバーは、現在共有されているリソースとそのアクセス制限 (読み取り / 書き込み、読み取り専用アクセスなど) のリストを管理します。
リソースを共有する場合は、リモートシステムにマウントできるように、そのリソースを使用可能な状態にします。
リソースを共有するには、次の方法があります。
ZFS の share.nfs プロパティーを設定して ZFS 共有を作成します。例:
# zfs set share.nfs=on tank/home
# share -F nfs /ufsfs
NFS の詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのネットワークファイルシステムの管理 を参照してください。
Oracle Solaris リリースには、Oracle の実装の NFS version 4 分散ファイルアクセスプロトコルが含まれています。
NFS version 4 では、ファイルアクセス、ファイルロック、およびマウントプロトコルが 1 つのプロトコルに統合されるので、ファイアウォールの通過が容易になり、セキュリティーが向上します。Oracle Solaris の NFS version 4 実装は、SEAM としても知られている Kerberos V5 と完全に統合されていますので、認証、整合性、およびプライバシの機能を備えています。NFS version 4 を使用して、クライアントとサーバーとの間で使用するセキュリティーの種類の交渉を行うこともできます。NFS version 4 を実装しているサーバーは、さまざまなセキュリティー種類とファイルシステムに対応できます。
NFS Version 4 の機能の詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのネットワークファイルシステムの管理 を参照してください。