Oracle® Solaris 11.2 での SAN デバイスとマルチパス化の管理

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更新: 2014 年 12 月
 
 

サードパーティー製ストレージデバイスの構成: 新規デバイス

マルチパス化はサードパーティー製の対称型ストレージデバイスで構成できます。対称型ストレージデバイスは、ストレージデバイスへのすべてのパスがアクティブで、任意のパスを経由して I/O コマンドを発行できるものです。

サードパーティー製デバイスを構成する方法

システムのマルチパス化がすでに構成されている場合、次のステップを実行して サードパーティー製デバイスを構成してください。システムのマルチパス化が無効になっている場合、この章の前の方で説明されているようにマルチパス化を有効にするときにサードパーティー製デバイスを構成できます。

  1. 管理者になります。
  2. /kernel/drv/scsi_vhci.conf ファイルを /etc/driver/drv/scsi_vhci.conf ファイルにコピーします。
  3. /etc/driver/drv/scsi_vhci.conf ファイルを編集して、ベンダー ID および製品 ID のエントリを追加します。

    ベンダー ID および製品 ID は、デバイスが SCSI INQUIRY データで返すベンダーおよび製品の識別文字列です。ベンダー ID は長さが 8 文字である必要があります。末尾の文字がスペースであっても 8 つすべての文字を指定する必要があります。

    製品 ID は 16 文字までの長さが可能です。

    scsi-vhci-failover-override =
    "VendorID1ProductID1", "f_sym",
    "VendorID2ProductID2", "f_sym",
    ...
    "VendorIDnProductIDn", "f_sym";

    エントリは「,」文字 (コンマ) で区切られ、最後のベンダー/製品エントリは「;」文字 (セミコロン) で終了します。

    たとえば、「ACME」というベンダーから製品 ID が「MSU」のデバイスを追加し、「XYZ」というベンダーから製品 ID が「ABC」のデバイスを追加する場合、/etc/driver/drv/scsi_vhci.conf ファイルに次の行を追加します。

    scsi-vhci-failover-override =
    "ACME    MSU", "f_sym",
    "XYZ     ABC", "f_sym";
  4. /etc/driver/drv/scsi_vhci.conf ファイルを保存して終了します。
  5. リブートおよび構成プロセスを開始します。
    # stmsboot -u

    リブートを確認するメッセージが表示されます。リブート中に、デバイス名の変更を反映するように /etc/vfstab ファイルおよびダンプ構成が更新されます。

  6. 必要な場合、マルチパス化の有効化と無効化で説明されているように、デバイス名の更新を実行します。